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2026年5月13日、レクサスはコンパクトハイパフォーマンスSUV「LBX MORIZO RR(モリゾウRR)」の一部改良モデルを発表・発売しました。2024年8月の初登場から約1年半を経て初めてのアップデートとなる今回の改良では、カラーバリエーションの拡充、内装質感の向上、安全装備の強化、そして臨場感あふれるオーディオシステムの新設定など、多岐にわたる改良が施されています。価格は680万円から756万円となり、前モデル比で30万〜36万円の引き上げが行われました。

レクサスLBXは、2022年に販売を終了したハッチバック「レクサスCT」の後継として2023年11月に誕生したブランド最小のコンパクトSUVです。その中でも「LBX MORIZO RR」は、トヨタのマスタードライバーであり、トヨタ自動車会長の豊田章男氏(通称・モリゾウ)が開発に深く関与したハイパフォーマンスモデルとして位置づけられています。

モリゾウRRの最大の特徴は、レクサスエントリーモデルのボディに、WRCやラリー競技でも実績を持つGRヤリス/GRカローラ用の直列3気筒1.6Lインタークーラーターボエンジン「G16E-GTS型」を搭載している点です。このエンジンは最高出力304ps、最大トルク40.8kgmを発揮し、コンパクトなボディと組み合わさることで、軽快かつ圧倒的なドライビング体験を実現しています。トランスミッションはDirect Shift 8速ATと、レクサスブランド初となる6速iMT(インテリジェントマニュアルトランスミッション)から選択可能で、純粋なドライビングプレジャーを追求するユーザーにとっては特に魅力的な選択肢となっています。
今回の改良は、外装カラーの新設定から内装の質感向上、安全技術の強化まで幅広い内容をカバーしています。以下に主要な変更点を整理します。
今回の改良で最も注目を集める変更点のひとつが、新エクステリアカラー「ニュートリノグレー&ブラック」の追加です。硬質なライトグレーにハイライトでメタリックをほのかに含ませることで、スポーティーな走りのキャラクターを外観からも表現した2トーンカラーです。

このニュートリノグレーというカラー自体は、かつて販売されていたIS500 Climax Editionで初めて設定されたものですが、ブラックルーフとの2トーンカラーとしてラインナップされるのは、今回のLBX MORIZO RRが初めてとなります。これはモリゾウRRというスポーツモデルとしての立ち位置を意識した特別な選択であり、他のレクサスモデルとは異なる独自の個性を強調するものといえます。
標準仕様のインテリアカラーに新たに追加された「オーカー」は、従来のブラックとは対照的な温かみのある土色系のトーンです。レクサスの他モデルに設定される「ヘーゼル」のような上品さとは一線を画し、より個性的で渋みのある表情を持つカラーリングとなっています。これはモリゾウRRというモデルが持つスポーツカーとしてのキャラクターと、レクサスが掲げる「感性に響く上質さ」を両立しようとする姿勢の表れといえるでしょう。

内装の質感向上という面では、フロントピラーガーニッシュとサンバイザーの表皮がファブリック素材に変更されており、触れたときの感触や視覚的な印象が改善されています。細部へのこだわりがレクサスの真骨頂であり、こうしたマテリアルの変更はドライバーが長時間接する部分だけに、日常的な満足感の向上に直結します。
「Bespoke Build(ビスポーク・ビルド)」モデルでは、2025年に限定100台で販売された特別仕様車「Original Edition(オリジナルエディション)」で好評を博したイエローカラーのアクセントを採用したバンパーモールとシートベルトが、新たに選択可能となりました。これにより、モリゾウの愛車ならではの強烈な個性を、量産モデルのBespoke Buildでも表現できるようになっています。

一方で、Original Editionを限定車として購入した既存オーナーにとっては、そのアイコニックなカラーリングが通常モデルにも展開されることで、希少性や特別感が薄れる可能性もあり、複雑な思いを抱くユーザーも一定数いるものと予想されます。限定車の優位性をどう捉えるかはオーナーそれぞれの感覚によりますが、こうした展開は新規ユーザーがモリゾウRRの世界観に触れる入り口を広げるという意味でも重要な選択といえます。
今回の改良でメーカーオプションとして新たに追加された「Mark Levinson Premium Surround Sound System(17スピーカー仕様)」は、サウンド体験の面で大きなアップグレードをもたらします。従来モデルに設定されていた13スピーカー仕様に対し、ラゲッジ左右にスピーカーを増設することで合計17基のスピーカーを搭載し、より自然で包み込まれるような立体的なサウンドステージを実現しています。
さらに今回の17スピーカー化と組み合わせることで、ASC(アクティブサウンドコントロール)においてもリアルな音表現が可能になります。ASCとは、エンジンや走行状況に連動してインテリアに人工的なサウンドを付加する機能で、モリゾウRRの1.6Lターボエンジンの力強い鼓動感を車内でもより鮮明に伝えることができます。スポーツドライビングの高揚感を五感で楽しむという意味でも、このオーディオシステムの充実は非常に魅力的な改良点といえます。
安全性能の面では、予防安全技術「Lexus Safety System +」に新たにドライバーモニター機能が追加されました。カメラによって運転者の目線、まぶたの動き、顔の向きなどをリアルタイムで検知し、注意力の低下や眠気を感知した場合に警告を発することで、衝突回避や被害軽減を積極的に支援します。
また、これまでオプション扱いだったドライブレコーダーとITS Connect(高度道路交通システムとの連携機能)が全グレードに標準装備されました。ドライブレコーダーの標準化はトラブル発生時の証拠確保という実用的なメリットをもたらし、ITS Connectは信号情報やハザード情報を取得することで安全かつスムーズな走行をサポートします。安全装備の充実化は、ハイパフォーマンスSUVとして走りを楽しむだけでなく、日常の安心感を高めるという観点でも歓迎すべき改良点です。
改良後もパワートレインは変更なく、GRヤリスと同系統の高性能ユニットが継続搭載されています。
シャシー面では専用開発プラットフォームを採用し、フロントに軽量・高剛性プラットフォーム、リアにはスポーツAWD対応の大型プラットフォームを組み合わせた独自の構造が特徴です。また、世界初の減衰構造技術「REDS(Response-Enhancing Damping Structure)」をフロントロアアームに採用し、路面追従性とステアリングレスポンスを高次元で両立しています。
サーキット走行を想定した機能として、GPSによる位置情報をもとに国内主要サーキット走行時にアンチラグ制御やスピードリミッター上限速度の引き上げが行われる「サーキットモード」も引き続き搭載されています。これはモリゾウRRがドライビングを本質的に楽しむためのクルマとして開発されたことを象徴する機能です。
改良にともない価格が改定されており、ベースモデルは前モデルから30万円、Bespoke Buildモデルは36万円の値上げとなっています。
※価格はすべて消費税10%込み、リサイクル料金別。
30万〜36万円の値上げは決して小さな金額ではありませんが、17スピーカーのオーディオシステムやドライバーモニター、ドライブレコーダー、ITS Connectの追加・標準化を考慮すると、商品力の向上に見合った価格設定ともいえます。また、純粋なガソリンターボエンジンとMTの組み合わせをレクサスブランドで楽しめるモデルとして、今後の電動化シフトの加速が進む自動車市場において、今が購入できる最後のタイミングに近づきつつあるという見方もあります。
モリゾウRR以外のLBXグレードには、最新世代の1.5Lハイブリッドシステムが搭載されています。
ハイブリッドモデルは燃費性能と日常使いの扱いやすさを重視するユーザーに最適であり、外部給電機能(アクセサリーコンセント1,500W対応)によって災害時の非常用電源としても活用できる実用性の高さも魅力です。モリゾウRRとは異なるキャラクターを持ちながら、共通の上質なLBXボディと充実した装備を備えている点では一致しており、ライフスタイルや使用目的に応じた選択が可能となっています。
LBXには個性豊かな5つのスタイルが用意されており、それぞれが異なるライフスタイルや感性に対応しています。「COOL」はモダンカジュアルな仕上がり、「RELAX」はハイラグジュアリーな上質感、「ELEGANT」は温かみのある次世代モダン空間、「ACTIVE」はスポーティーで活動的な印象、「URBAN」はシンプルで都会的なスタイルとなっています。
さらに上位グレードの「Bespoke Build」では、表皮色・シートベルト・ステッチ糸の色・トリム加飾など約33万通りのコンビネーションからユーザー自身がコーディネートを組み上げるオーダーメイドシステムが採用されており、文字通り世界に一台だけのLBXを仕立てることができます。今回の改良でイエローアクセントのオプションが追加されたことで、Bespoke Buildのカスタマイズ幅はさらに広がりました。
今回のレクサス新型LBX MORIZO RRの一部改良は、エクステリア・インテリアのカラーバリエーション拡充、サウンドシステムの強化、安全装備の充実化という3つの軸に沿った内容となっています。パワートレインやシャシーの本質的な変更はなく、走りの根幹はデビュー時のポテンシャルをそのまま継承していますが、それを包む外側の質感と快適性・安全性が着実にアップグレードされています。
純粋なガソリンターボエンジンとマニュアルトランスミッションを選べる数少ないプレミアムSUVとして、また豊田章男氏のドライビング哲学を体現した特別なモデルとして、LBX MORIZO RRはその希少性をさらに高めています。電動化が加速するこれからの時代において、このようなクルマが存在し続けることの価値を改めて感じさせてくれる一台です。
レクサス ニュースリリース
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自動車専門メディア『最新自動車情報』編集長のKAZU。IT企業から独立後、自動車専門サイト『最新自動車情報』を立ち上げ、編集長として12年間運営に携わってまいりました。これまでに、新車・中古車、国産車(日本車)から輸入車(外車)まで、あらゆるメーカーの車種に関する記事を6,000本以上執筆。その経験と独自の分析力で、数々の新型車種の発表時期や詳細スペックに関する的確な予測を実現してきました。『最新自動車情報』編集長として、読者の皆様に信頼性の高い最新情報、専門的な視点からの購入アドバイス、そして車(クルマ)の奥深い魅力をお届けします。後悔しない一台選びをしたい方、自動車業界のトレンドをいち早く知りたい方は、ぜひフォローをお願いいたします。