三菱自動車工業は2026年4月8日、マレーシアにおいてコンパクトSUV「エクスフォース」の販売を開始しました。2026年2月5日に開始した予約注文は目標台数の2,000台を上回る好調な立ち上がりとなっており、マレーシア市場において「エクスパンダー」と並ぶ新たな主力モデルとして位置付けられています。このエクスフォースは、2023年11月のインドネシア発売以来、アセアン地域から世界各国へと展開を広げる三菱自動車の重要な世界戦略車種であり、今後のグローバル展開においても注目を集めています。
エクスフォースとは?世界戦略車種としての位置づけ
エクスフォースは「Best-suited buddy for an exciting life(毎日を愉しく過ごすことができる頼もしい相棒)」をコンセプトに開発された5人乗りのコンパクトSUVです。2023年11月にインドネシアで販売を開始して以来、ベトナム、フィリピンなどのアセアン地域や、中南米、アフリカ、中東へと展開を広げ、世界各地域で販売を拡大している三菱自動車の重要な世界戦略車種の一つとなっています。
スタイリッシュかつ力強い本格的なSUVデザインを有し、取り回しの良いコンパクトなボディサイズでありながら、5人乗車でも広々とした快適な居住空間を実現しているのが特徴です。マレーシアにおいても、都市部での扱いやすさとSUVらしい存在感を兼ね備えた商品性が支持され、幅広い層から高い関心が寄せられています。
マレーシア現地生産による競争力強化
今回のマレーシア市場向けエクスフォースは、ミツビシ・モーターズ・マレーシア(MMM)の生産委託会社であるハイコム・オートモーティブ・マニュファクチャーズ・マレーシアにより、パハン州ペカン工場で現地生産されています。現地生産体制を確立することで、物流コストの削減や納期の短縮が可能となり、価格競争力を高めることができます。また、マレーシア市場のニーズに迅速に対応できる体制が整備されたことで、今後の販売拡大が期待されています。
三菱自動車はアセアン地域を重要な市場と位置付けており、現地生産による競争力強化を推進しています。エクスフォースのマレーシア生産開始は、この戦略の重要な一歩であり、今後のアセアン市場におけるシェア拡大に向けた大きな布石となります。
予約注文が目標の2,000台を突破!マーケットからの高い期待
2026年2月5日に開始したエクスフォースの予約注文は、目標台数の2,000台を上回る立ち上がりとなりました。これは、マレーシア市場においてエクスフォースの商品性が高く評価されていることを示しています。都市部での扱いやすいコンパクトなサイズ感と、SUVらしい力強い存在感を両立させたデザインが、幅広い層のユーザーに支持されています。
マレーシアのSUV市場は近年急成長しており、特にコンパクトSUVセグメントは競争が激化しています。その中で、三菱自動車が培ってきた高い信頼性と優れたハンドリング性能を武器に、エクスフォースは確実に市場での地位を確立しつつあります。今後、マレーシア市場において「エクスパンダー」と並ぶ主力モデルとして、販売台数の拡大が期待されています。
Silky & Solidデザイン思想による力強い外観
エクスフォースのエクステリアデザインは、「Silky & Solid」というデザイン思想に基づいて開発されました。滑らかで洗練された面と、力強く堅牢なフォルムを融合させることで、スタイリッシュかつ本格的なSUVらしい存在感を実現しています。全長4,390mm、全幅1,810mm、全高1,660mmというコンパクトなボディサイズでありながら、ホイールベース2,650mmを確保し、優れた室内空間を実現しています。
フロントフェイスには、三菱自動車の象徴である「ダイナミックシールド」デザインを採用し、ブランドアイデンティティを明確に表現しています。LEDヘッドランプとLEDデイタイムランニングライトを組み合わせた先進的なライティングシステムにより、夜間でも存在感のある表情を演出します。また、SUVらしい力強さを表現する張り出したフェンダーと、18インチアルミホイールの組み合わせが、ダイナミックなスタイリングを完成させています。
最低地上高は222mmを確保し、アプローチアングル18度という優れたオフロード性能も備えています。都市部での日常使いから、週末のアウトドアアクティビティまで、幅広いシーンで活躍できる走破性を持っています。
HORIZONTAL AXISコンセプトによる快適な室内空間
エクスフォースのインテリアは、「HORIZONTAL AXIS」というデザインコンセプトを採用しています。水平基調のダッシュボードデザインにより、視覚的な広がりを演出し、開放感のある室内空間を実現しています。12.3インチのデジタルメーターとセンターディスプレイを一体化したデュアルスクリーンレイアウトにより、先進的で機能的なコックピット環境を提供します。
コンパクトなボディサイズでありながら、ホイールベース2,650mmを活かした広々とした室内空間が大きな魅力です。後席の足元スペースも十分に確保されており、5人乗車でも快適な移動が可能です。ラゲッジスペースは日常使いに十分な容量を確保しており、後席を倒すことでさらに大きな荷物も積載できます。
また、WebLinkシステムにより、スマートフォンとの連携も可能で、Apple CarPlayやAndroid Autoに対応しています。USB Type-AとType-Cポートを複数装備し、デジタルデバイスの充電や接続にも対応しています。さらに、360度パノラミックビューモニターを搭載し、狭い駐車場でも安心して駐車できるサポート機能を提供しています。
1.5リットルMIVECエンジンとCVTの組み合わせ
マレーシア仕様のエクスフォースには、1.5リットル直列4気筒DOHC 16バルブMIVECエンジンが搭載されています。最高出力77kW(105ps)/6,000rpm、最大トルク141Nm/4,000rpmという性能により、日常使いに十分なパワーと燃費性能を両立しています。トランスミッションには無段変速機(CVT)が組み合わされ、滑らかな加速フィーリングと優れた燃費性能を実現しています。
このパワートレインの組み合わせは、都市部での頻繁なストップ&ゴーから高速道路での巡航まで、幅広いシーンで快適な走行性能を提供します。CVTのスムーズな変速特性により、エンジンノイズを抑えながら静粛性の高い室内環境を維持できます。
なお、インドネシア市場では2025年3月にハイブリッドモデルも追加されており、1.6リットルエンジンとハイブリッドシステムの組み合わせで24.4km/Lという優れた燃費性能を実現しています。このハイブリッドモデルには、三菱自動車が誇る4輪駆動技術「AYC(アクティブ・ヨー・コントロール)」に相当する電動4WDシステムも搭載されており、今後のマレーシア市場への導入も期待されています。
ASEAN NCAP最高評価の5つ星を獲得した安全性能
エクスフォースは、ASEAN NCAP(東南アジア新車アセスメントプログラム)において、最高評価の5つ星を獲得しています。これは、エクスフォースが高い衝突安全性能と先進安全装備を備えていることを証明するものです。ボディ構造には三菱自動車が開発した「RISE(衝撃安全強化ボディ)」を採用し、万が一の衝突時にも乗員を守る高い安全性を確保しています。
また、6つのSRSエアバッグシステムを標準装備し、前席・側面・カーテンエアバッグにより全方位からの衝突に対応します。先進安全装備としては、衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM)、誤発進抑制機能(前進・後退)、車線逸脱警報システム(LDW)、後側方車両検知警報システム(BSW)、後退時車両検知警報システム(RCTA)、オートマチックハイビーム(AHB)などを搭載しています。
これらの先進安全装備により、日常の運転をサポートし、事故のリスクを低減します。特に、都市部での運転や駐車時に役立つ機能が充実しており、初心者ドライバーから経験豊富なドライバーまで、安心して運転できる環境を提供します。
RVRとのサイズ比較:コンパクトで扱いやすいボディ
日本市場で販売されていた三菱自動車のコンパクトSUV「RVR」と比較すると、エクスフォースの特徴がよりはっきりと見えてきます。RVRは全長4,365mm、全幅1,770mm、全高1,630mm、ホイールベース2,670mmという寸法でしたが、エクスフォースは全長4,390mm、全幅1,810mm、全高1,660mm、ホイールベース2,650mmとなっています。
全長はほぼ同等ですが、全幅が40mm広く、全高が30mm高くなっており、よりSUVらしいプロポーションを実現しています。一方でホイールベースは20mm短くなっており、最小回転半径5.2mという優れた取り回し性能を確保しています。これにより、狭い路地や駐車場でも扱いやすく、都市部での日常使いに最適なサイズ感となっています。
RVRは2024年4月に日本国内での販売を終了しており、エクスフォースがその後継モデル的な位置づけとなる可能性もあります。日本市場への導入については現時点では未定ですが、アセアン市場での成功を踏まえて、将来的に日本市場への投入も期待されています。
インドネシア発売から世界展開へ:着実に広がるグローバル市場
エクスフォースは2023年8月10日にインドネシアで初めて発表され、2023年11月から販売を開始しました。インドネシアでの成功を受けて、2024年7月にはフィリピン、2025年3月にはベトナムでも販売を開始し、アセアン地域での展開を加速させています。さらに、中南米、アフリカ、中東などの新興市場にも展開を広げており、三菱自動車のグローバル戦略における重要な役割を担っています。
特にアセアン市場では、経済成長に伴う自動車需要の増加が続いており、コンパクトSUVセグメントは急成長しています。エクスフォースは、この成長市場において競争力のある価格設定と充実した装備内容で、確実に市場シェアを拡大しています。現地生産体制の確立により、各市場のニーズに迅速に対応できる体制が整っており、今後も販売台数の伸びが期待されています。
ハイブリッドモデルの追加で環境性能も強化
インドネシア市場では2025年3月にハイブリッドモデルが追加され、エクスフォースの商品ラインナップがさらに充実しました。ハイブリッドモデルには1.6リットルエンジンとハイブリッドシステムが組み合わされ、24.4km/Lという優れた燃費性能を実現しています。これにより、環境意識の高いユーザーや、燃料費の節約を重視するユーザーにとっても魅力的な選択肢となっています。
ハイブリッドモデルには、電動4WDシステムも搭載されており、三菱自動車が誇る4輪駆動技術を活かした優れた走行性能を提供します。この電動4WDシステムは、PHEVモデルで培った技術を応用したもので、必要に応じて後輪にも駆動力を配分することで、悪路や滑りやすい路面でも安定した走行を可能にします。
マレーシア市場においても、環境規制の強化や燃料価格の上昇に伴い、ハイブリッド車の需要が高まっています。今後、マレーシア市場にもハイブリッドモデルが導入される可能性が高く、商品ラインナップの拡充により、さらなる販売拡大が期待されています。
MMM最高経営責任者のコメント:多様なライフスタイルに寄り添う存在へ
ミツビシ・モーターズ・マレーシア(MMM)の最高経営責任者である坂巻敬氏は、エクスフォースの発売に際して次のようにコメントしています。「エクスフォースは三菱自動車が培ってきた高い信頼性と優れたハンドリング性能を強みに、お客様一人ひとりの多様なライフスタイルに寄り添う存在を目指します。日常からアクティブなシーンまで、挑戦する気持ちや冒険心を後押しするクルマとして、これからも品質と満足度を大切にしながら、変化するニーズに応える商品を提供していきます。」
このコメントからは、エクスフォースが単なる移動手段ではなく、ユーザーのライフスタイルを豊かにするパートナーとしての役割を果たすことを目指していることが分かります。三菱自動車が長年培ってきた信頼性と走行性能を基盤に、新しい時代のニーズに応える商品として、エクスフォースの今後の展開が注目されています。
まとめ:アセアン市場戦略の中核を担う世界戦略車種
三菱自動車のコンパクトSUV「エクスフォース」は、2026年4月8日にマレーシアでの販売を開始し、予約注文が目標の2,000台を上回る好調なスタートを切りました。「Best-suited buddy for an exciting life」というコンセプトのもと、スタイリッシュで力強いデザイン、快適な室内空間、充実した安全装備を備えた次世代コンパクトSUVとして、幅広い層から支持を集めています。
2023年11月のインドネシア発売以来、ベトナム、フィリピン、マレーシアと、着実にアセアン市場での展開を広げており、さらに中南米、アフリカ、中東など世界各地域への展開も進んでいます。現地生産体制の確立により、競争力のある価格設定と迅速な市場対応が可能となり、三菱自動車の世界戦略における重要な役割を担っています。
今後、ハイブリッドモデルの導入や、さらなる市場拡大により、エクスフォースは三菱自動車のグローバル販売を支える主力モデルとして、ますます重要な存在となることが期待されています。日本市場への導入については現時点では未定ですが、アセアン市場での成功を踏まえて、将来的な日本導入の可能性にも期待が高まっています。

