2026年5月21日、マツダがついに9年ぶりのフルモデルチェンジとなる3代目「新型CX-5」の日本販売を開始しました。グローバル累計500万台以上を誇るマツダの看板モデルが、デザイン・走行性能・安全装備・インフォテインメントすべてにわたって大幅な進化を遂げています。本記事では、新型CX-5の価格・グレード・スペック・燃費・安全装備・将来のパワートレイン計画まで、最新情報を網羅的に解説します。

新型CX-5の概要|9年ぶりフルモデルチェンジの全貌:
マツダCX-5は、2012年に初代が登場して以来、マツダのブランドデザイン「魂動(こどう)-SOUL of MOTION」とSKYACTIV技術を全面採用した第1弾モデルとして、世界中で高い人気を誇ってきました。2016年に2代目へとフルモデルチェンジを果たし、2021年にはマイナーチェンジを実施。その後もグローバルで年間数十万台規模の販売を続け、マツダの現行ラインアップにおいて「もっとも多くの顧客にブランド体験を届けるモデル」の位置を守り続けてきました。

そして2025年7月10日にワールドプレミアされ、2026年4月から日本向けの生産を開始。同年5月21日に日本発売となったのが今回の3代目新型CX-5です。開発コンセプトは「新世代エモーショナル・デイリーコンフォート」。ユーザー一人ひとりの「したい」という想いに真摯に向き合い、「日常から週末のレジャーまで、あらゆる場面でマツダらしく寄り添う一台」を目指して開発されました。マツダ代表取締役社長兼CEOの毛籠 勝弘氏は発売に際し、「どこかへ行きたい。新しいことに挑戦したい。誰かと新しい景色を見てみたい。そんな日常の楽しみを広げてくれる一台です」とコメントしています。

新型CX-5の主な変更点まとめ:
前モデルからの主な変更点は以下の通りです。
- 進化した「魂動デザイン」を採用した全面的なデザインの刷新
- ホイールベースを115mm延長し、ボディ全体を大幅に拡大
- パワートレインを2.5Lガソリン+マイルドハイブリッド「M ハイブリッド」の1本に整理(2Lガソリン・2.2Lディーゼルは廃止)
- 新電子プラットフォーム「MAZDA E/E ARCHITECTURE+」を採用
- マツダ初のGoogle搭載インフォテインメントシステム(12.9インチ/15.6インチ)を導入
- 10.25インチデジタルメーターを採用
- 「プロアクティブ・ドライビング・アシスト」をCX-5として初採用
- 360°ビュー・モニターにシースルービューを追加
- グレード体系をシンプルな「S」「G」「L」の3グレードに変更
- 2027年に新世代エンジン「SKYACTIV-Z」+ストロングハイブリッドの追加設定を予告

新型CX-5の価格・グレード構成:
新型CX-5のメーカー希望小売価格(消費税込)は330万円〜430万6,500円となっています。グレード体系はこれまでの「20S i-Selection」などの複雑な名称から、シンプルな「S」「G」「L」の3グレードに整理されました。各グレードにFF(2WD)と4WDが設定されています。
スタート価格は前モデルの2Lガソリン「20S i-Selection」(281万500円)から49万円ほど上がっていますが、前モデルの2.5Lガソリン「Sport appearance」(358万1,600円)と比較すると、実質的にはダウンしており、2.5Lマイルドハイブリッドを搭載しながら割安感があると言えます。
▼グレード別価格
- 【S】グレード FF:330万円 / 4WD:353万6,500円
- 【G】グレード FF:352万円 / 4WD:375万6,500円
- 【L】グレード FF:407万円 / 4WD:430万6,500円
▼グレード別の主な装備の違い
- Sグレードは12.9インチインフォテインメントシステム、8スピーカー、17インチアルミホイール、パワーリフトゲート、クロスシート表皮が標準装備となる入門グレードです。
- GグレードはSグレードの装備に加え、運転席10wayパワーシート、ヘッドアップディスプレイ、ステアリングヒーター、19インチアルミホイール、ルーフレール、合皮シート表皮が追加されます。
- LグレードはGグレードの装備をベースに、15.6インチインフォテインメントシステム、BOSEサウンドシステム(12スピーカー)、助手席6wayパワーシート、アダプティブLEDヘッドライト、ドライバーモニタリング、アンビエントライト、シートベンチレーション、ハンズフリー機能付パワーリフトゲート、レザーシート表皮が加わる最上位グレードです。
月間販売計画台数は2,000台(国内)とされており、マツダの主力車種として高い需要が見込まれています。
新型CX-5のボディサイズ|大幅拡大で室内空間が向上:
新型CX-5のボディサイズは、前モデルから全長・全幅・ホイールベースのすべてにわたって拡大されています。

- 全長×全幅×全高:4,690mm × 1,860mm × 1,695mm
- ホイールベース:2,815mm
- 車両重量:1,640kg〜1,740kg
- 最低地上高:205mm
前モデル(全長4,575mm × 全幅1,845mm × 全高1,690mm、ホイールベース2,700mm)と比較すると、全長+115mm、全幅+15mm、ホイールベース+115mmという大幅な拡大となっており、これは後席居住性と荷室容量の改善に直結しています。同じミドルクラスSUVであるマツダCX-60(全長4,740mm × ホイールベース2,870mm)には及ばないものの、クロスオーバーSUVとして十分な存在感を持つサイズ感に仕上がっています。
新型CX-5のエクステリアデザイン|「Wearable Gear」の哲学:
デザインコンセプトは「Wearable Gear(ウェアラブル ギア)」。日常生活で使いやすいシンプルで力強いフォルムの都会派SUVでありながら、スポーティなプロポーションと快適な居住性の両立を図っています。4本のタイヤの踏ん張り感に特化したシンプルな造形により、日常の通勤・買い物から週末のアウトドアやフォーマルなシーンまで、あらゆる場面に自然にフィットするデザインに仕上げられています。

フロントフェイスは、ボンネットの先端を高くし厚みを持たせると同時に、ロアグリルを左右に大きく広げることでワイド感を強調。特徴的なランプデザインと組み合わせることで、堂々とした力強い顔つきを表現しています。リアは、キャラクターラインを廃したすっきりとした造形と、ボディ色塗装部を上下に圧縮した処理でスポーティかつワイドな印象に。「MAZDA」のワードマークと水平基調のテールランプが、SUVらしい力強いスタンスを強調しています。







ボディカラーは全7色を設定。新色として「ネイビーブルーマイカ」が追加されており、ハイライト部のクリアな色味を実現しながら、さまざまな環境でも車の造形を際立たせる塗装となっています。その他、人気の「ソウルレッドクリスタルメタリック」「マシーングレープレミアムメタリック」「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」「ジェットブラックマイカ」「エアログレーメタリック」「ポリメタルグレーメタリック」がラインナップされています。
新型CX-5のインテリアデザイン|Googleビルトイン搭載の次世代コックピット:
インテリアデザインは「マツダらしい走る歓びを感じるコックピットと、リラックスできる空間の両立」をテーマに刷新されています。運転席周辺に水平要素を取り入れることで、運転中の姿勢変化を感じやすくするとともに、ドアからインパネにかけての造形を水平方向につなぐことで、落ち着きのある広々とした空間を演出しています。

インフォテインメントシステムには、マツダ初となるGoogleビルトインを搭載。Googleアシスタントによる音声操作、Googleマップによるナビゲーション、各種アプリの使用に対応した12.9インチまたは15.6インチの大型タッチパネル式センターディスプレイが採用されています。合わせて10.25インチのデジタルメーターも採用し、HMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)を全面刷新しました。インフォテインメントシステム周辺のスイッチを大幅に削減しながらも、ハザードやデフロスターなど緊急時に使う機能は独立した物理ボタンとして残すことで、安全性と操作性を両立しています。

ステアリングホイールには「Mazda」ロゴとハードボタン式スイッチを採用し、直感的な操作が可能です。また、シートは快適性向上のために改良が施され、Lグレードにはシートベンチレーションやレザーシート表皮が奢られています。ホイールベースの延長により、後席の膝前・頭上空間が先代比で大幅に拡大。クラス最大級とも言える後席居住性を実現しています。ラゲッジルームは定員乗車時にゴルフバッグ4つまたはスーツケース4つを積み込める466Lの荷室容量を確保しており、後席乗車時でもベビーカーを縦置き収納できる設計です。4:2:4可倒リヤシートやワンタッチ可倒レバーにより、さらに使い勝手が向上しています。

室内の上質感を高める装備として、幅875mm×長さ1,021mmの大型パノラミックサンルーフと、フロントドアトリムに7色から選択できるアンビエントライトシステムも設定されています。
新型CX-5のパワートレイン・スペック|マイルドハイブリッド一本化:
新型CX-5のパワートレインは、マイルドハイブリッドシステム「M ハイブリッド」を組み合わせた2.5L直噴ガソリンエンジン「e-SKYACTIV G 2.5」に一本化されました。前モデルに設定されていた2Lガソリンと2.2Lディーゼルターボは廃止されています。
- エンジン:直列4気筒 2.5L ガソリン直噴
- 最高出力:178ps
- 最大トルク:24.2kgm
- モーターアシスト出力:6.5ps / 6.2kgm
- トランスミッション:6速AT(6EC-AT)
- 駆動方式:FF(2WD)または4WD
Mハイブリッドシステムは、アイドリングストップ領域の拡大や減速時の電力回生を活用し、シーンに応じて最適なモーターアシストを行うことでエンジン負荷を低減。滑らかで心地よい走りと燃費向上を両立させています。
走行性能の面では、マツダ独自のモデルベース開発でダンパーを徹底解析。国内の道路環境に合わせたダンパー減衰の初期応答を極限まで高めたうえで、バネレートを低めに設定することで、路面からの突き上げを抑えた快適な乗り心地を実現しています。また「ブレーキLSD(リミテッドスリップディファレンシャル)」を採用することで、滑りやすい路面での安定性とコーナー出口からの気持ちよい加速をアシスト。パワーステアリング制御も見直し、マツダが長年追求してきた「人馬一体の走り」をさらに高次元へと磨き上げています。
さらに特筆すべき点として、新型CX-5は日本国内で販売するマツダ車として初めて、植物由来のエタノールを10%混合した「E10ガソリン」に対応しています。これにより環境負荷の低減にも配慮した仕様となっています。

新型CX-5の燃費|マイルドハイブリッドで大幅改善:
新型CX-5の燃費性能(WLTCモード)は以下の通りです。
- 2.5Lガソリン+M ハイブリッド(FF):15.2km/L
- 2.5Lガソリン+M ハイブリッド(4WD):14.2km/L
前モデルの2Lガソリン(14.6km/L)や2.5Lガソリン(13.8km/L)と比較すると、ボディサイズを拡大しエンジン排気量を統一しながらも燃費を大幅に改善しており、マイルドハイブリッドシステムの効果が明確に数値に表れています。2Lガソリンモデルを選んでいた層にとっても、燃費面での実質的な後退はほぼないと言えるでしょう。なお2027年に追加予定のストロングハイブリッドモデルは、WLTCモード22.0km/Lという前モデルのディーゼル(17.4km/L)を大幅に上回る燃費が期待されています。
新型CX-5の安全装備|i-ACTIVSENSEが進化:
新型CX-5では、マツダの安全思想「MAZDA PROACTIVE SAFETY」に基づき、ドライバーだけでなく同乗者・歩行者を含む道路利用者全員への被害軽減を目指して、先進安全システム「i-ACTIVSENSE(アイ・アクティブセンス)」が大幅に進化しています。
今回新たにCX-5として初採用されたのが「プロアクティブ・ドライビング・アシスト」です。これはドライバーがアクセルペダルを離したタイミングで減速をアシストする機能で、日常的なシーンでの安全性と燃費効率の向上に貢献します。「ドライバー異常時対応システム(DEA)」は検知機能がさらに強化され、ドライバーの異常を検知した際に警告を発するだけでなく、高速道路・自動車専用道路では路肩に寄せながら減速停止し、一般道では同一車線内で減速停止する機能を備えています。停止後はドアの解錠やヘルプネット自動接続による救命要請も行い、早期救護・救命に寄与します。
また「ドライバー・モニタリング」が進化し、考え事など運転への集中度が低下したドライバーの状態を検知・警告する精度が高まっています。360°ビュー・モニターには新たにシースルービューが加わり、停車時やドアミラー格納時でも車両側面の確認が可能になったことで、狭い駐車場での取り回し性が向上しました。フロントガラスに投影する「アクティブ・ドライビング・ディスプレイ」も視認性・瞬読性が大幅に改善されています。
HMIの面では、15.6インチ/12.9インチの大型タッチパネル式センターディスプレイと静電ステアリングスイッチにより、直感的な操作でドライバーの視線移動や操作負荷を低減。安全で快適な運転環境を実現しています。
2027年の注目情報|SKYACTIV-Z+ストロングハイブリッド追加予定:
マツダは新型CX-5の発売と同時に、2027年に向けた将来の展開も明らかにしています。次世代エンジン「SKYACTIV-Z」とストロングハイブリッドシステムを組み合わせたパワートレインを、新型CX-5に追加設定する予定です。システム出力は270ps/50.0kgmという大幅なパワーアップを実現しながら、WLTCモード燃費は22.0km/Lという高効率を達成する見込みです。世界的に厳しくなる環境規制への対応と、走行性能の向上を両立する新世代ユニットとして、今後の展開が大いに注目されます。
マツダCX-5の歴史|ブランドを支え続けた主力モデル:
マツダCX-5の歴史は2011年に始まります。同年3月のジュネーブ・モーターショーでコンセプトカー「勢(MINAGI)」を発表。9月のフランクフルト・モーターショーで市販モデルを世界初公開し、2012年に初代が発売されました。SKYACTIV技術を全面採用した第1弾モデルとして、燃費と走行性能を高水準で両立させ、マツダの主力SUVとして確固たる地位を確立。その後コンパクトな「CX-3」や上位モデル「CX-8」誕生のきっかけとなりました。2代目は2016年12月に発表・2017年2月に発売。「REFINED TOUGHNESS(洗練された力強さ)」をキーワードに、発売前1.5ヶ月での予約受注が目標2,400台に対し9,055台に達するという異例の人気を集めました。2021年のマイナーチェンジを経て、今回の9年ぶりフルモデルチェンジへと至っています。
新型CX-5のスペック早見表:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発売日 | 2026年5月21日 |
| 価格 | 330万円〜430万6,500円 |
| ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,690×1,860×1,695mm |
| ホイールベース | 2,815mm |
| 車両重量 | 1,640kg〜1,740kg |
| エンジン | 直列4気筒 2.5L ガソリン+M ハイブリッド |
| 最高出力 | 178ps |
| 最大トルク | 24.2kgm |
| トランスミッション | 6速AT |
| 燃費(WLTC・FF) | 15.2km/L |
| 荷室容量 | 466L |
| グレード | S / G / L |
まとめ:新型CX-5は「日常の相棒」として完成度が増した一台:
9年ぶりのフルモデルチェンジとなった3代目マツダ新型CX-5は、魂動デザインの深化、マイルドハイブリッドによる燃費改善、Google搭載インフォテインメントの導入、後席・荷室空間の大幅拡大、そして進化した安全装備と、あらゆる面でバランスよく進化を遂げた完成度の高いミドルクラスSUVです。330万円から430万6,500円という価格帯は競合モデルと比較しても十分な競争力があり、さらに2027年に予定されるストロングハイブリッドモデルの追加により、選択肢の幅がさらに広がります。日常使いからアクティブなレジャーまで、幅広いライフスタイルに寄り添える「新世代の相棒」として、今後の販売動向に大きな注目が集まります。
MAZDA CX-5
https://www.mazda.co.jp/cars/passenger/cx-5
マツダ ニュースリリース
https://newsroom.mazda.com/ja/publicity/release/2026/202605/260521a.html

