三菱自動車は2026年11月4日、アウトランダーのオフロードモデル「ダイヤモンドトレイル エディション(DIAMOND TRAIL EDITION)」を2027年前半に北米市場へ投入する予定だと発表しました。米ラスベガスで11月3日〜6日に開かれたSEMAショーでは、北米法人(MMNA)が実車とカスタムカー3台を初めて一般に公開しています。
10月下旬の予告の段階では「2028年型」という年式と装備の概要だけが明らかにされ、パワートレインや発売時期は伏せられていました。今回の日本本社の発表で、北米仕様のアウトランダーが1.5L直噴ターボエンジンと48Vマイルドハイブリッドを組み合わせていること、そして投入時期が2027年前半であることがはっきりしました。日本で売られているアウトランダーはPHEVだけなので、中身はかなり違うクルマです。
この記事では、今回あらためて分かったこと、SEMAショーに並んだ3台の違い、ROCKモードの仕組み、日本仕様との比較、そして日本導入の見通しまで、わかりやすくまとめました。


新型アウトランダー ダイヤモンドトレイル エディションとは?:今回の発表の概要
ダイヤモンドトレイル エディションは、ミッドサイズのクロスオーバーSUV「アウトランダー」をベースに、悪路での走破性とアウトドアでの使い勝手を高めた派生モデルです。コンセプトは「Weekend Adventurer(週末の冒険者)」。ふだんの快適性や実用性はそのまま残し、週末のレジャーに向けたタフさを上乗せしています。
車名は、スキー場でもっとも難しいコースを示す「Diamond」と、山道や森林の道を意味する「Trail」を組み合わせたものです。
今回の発表で新しく分かった主な点は、次の3つです。
- 投入時期:北米市場には2027年前半に投入する予定
- パワートレイン:北米仕様のアウトランダーは1.5L直噴ターボエンジン+48Vマイルドハイブリッド(S-AWC付き)
- SEMAショーの展示:アクセサリー装着仕様・アドベンチャーカスタム・オーバーランディングカスタムの3台を参考出品
なお、価格や出力・燃費などの数値、日本への導入は今回も発表されていません。
新型アウトランダー ダイヤモンドトレイルの主な特徴まとめ
標準のアウトランダーと比べたときの主な違いは以下の通りです。
走行性能
- ROCKモード:アウトランダーシリーズで初めて設定。空転を抑えて駆動力を確保
- ヒルディセントコントロール:ROCKモード選択時に急な下り坂で自動作動
- 専用チューニング:電子制御4WDとトラクションコントロールを専用に調整
- メーター表示:各輪のスリップ量・操舵角・トラクションコントロールの作動状況を表示
デザイン・装備
- 対地角度:アプローチアングル18.3度→20.5度、デパーチャーアングル22.2度→23.1度
- 足まわり:18インチのマットブラックアルミホイール+オールテレーンタイヤ
- 新色:トレイルグリーンメタリック(モノトーン/ホワイトルーフの2トーン)
- 内装:撥水・防汚のシート表皮、カーキ色のステッチ
① 北米への投入は2027年前半に
もっとも大きなニュースは、市販の時期が見えてきたことです。予告時は「2028年型」という年式だけが示されていましたが、三菱自動車は「2027年前半に北米市場に投入を予定」と明言しました。米国では新しい年式のモデルが前の年のうちに店頭に並ぶことが多く、2027年前半に「2028年型」として売り出す流れと考えれば、つじつまが合います。
② 北米仕様は1.5L直噴ターボ+48Vマイルドハイブリッド
今回の発表では、北米仕様のアウトランダーが「1.5L直噴ターボエンジンと48Vマイルドハイブリッドシステム」を組み合わせていると説明されています。ダイヤモンドトレイル専用のパワートレインについての記述はなく、基本はこの北米仕様の構成を受け継ぐとみられます(専用の変更点は未発表)。
日本のアウトランダーは2.4Lエンジンと前後2つのモーター、大容量バッテリーを組み合わせたPHEVです。外から充電してEVとして走れる日本仕様に対して、北米仕様はエンジンが主役で、48Vのモーターが発進や加速を手助けする仕組みです。同じ名前でも、パワートレインの考え方は大きく異なります。
③ アウトランダー初の「ROCKモード」
走りの目玉は、ドライブモードに新しく加わった「ROCKモード」です。岩場やこぶの続く路面を想定したモードで、電子制御4WDとトラクションコントロールが専用に調整され、空転したタイヤを素早く抑えて、地面をつかんでいるタイヤに駆動力を回します。
ROCKモードを選ぶと、急な下り坂で車速を一定に保つヒルディセントコントロールが自動で働きます。さらにメーターには、各輪のスリップ量、ハンドルの切れ角、トラクションコントロールの作動状況を表示する機能が追加されました。タイヤの状態が見えるので、悪路に慣れていない人でも落ち着いてアクセルやハンドルを操作しやすくなります。

新型アウトランダー ダイヤモンドトレイルの価格は?
ダイヤモンドトレイル エディションの価格は、米国・日本ともに未発表です。参考として、日本で販売されている現行アウトランダー(PHEV)の価格を載せておきます(三菱自動車公式サイトの希望小売価格)。
| グレード(日本仕様) | 駆動 | 乗車定員 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|
| M | 4WD | 5人 | 536万9,100円〜 |
| G | 4WD | 5人/7人 | 598万5,100円〜 |
| P | 4WD | 5人/7人 | 641万9,600円〜 |
| P Executive Package | 4WD | 5人/7人 | 670万100円〜 |
| BLACK Edition | 4WD | 5人/7人 | 681万100円〜 |
新型アウトランダー ダイヤモンドトレイルのボディサイズ
ダイヤモンドトレイル エディションの寸法は未発表です。前後バンパーが専用形状になり、オーバーフェンダーも付くため、標準車とは全長・全幅がわずかに変わる可能性があります。参考として日本仕様の現行アウトランダーの寸法は以下の通りです。
| 項目 | 日本仕様 アウトランダー(M以外) |
|---|---|
| 全長 | 4,720mm |
| 全幅 | 1,860mm |
| 全高 | 1,750mm |
| ホイールベース | 2,705mm |
| 最低地上高 | 200mm |
公表されている数値の違いは、アプローチアングルが18.3度から20.5度へ、デパーチャーアングルが22.2度から23.1度へ広がったことです。
道具感たっぷり!新型アウトランダー ダイヤモンドトレイルの外装(エクステリア)
フロント・サイド
デザインのキーワードは「Capable(走破性)」「Protective(守る)」「Authentic(本物感)」の3つです。フロントは切り上げた専用バンパーと立体的なアンダーガード、マットブラックのグリルで、標準車よりぐっと武骨な表情になりました。サイドは、オーバーフェンダーとドアガーニッシュに鋳物の表面のようなざらっとした「鋳肌調シボ」を施し、傷が目立ちにくい質感にしています。

リア・ルーフ
リアも専用バンパーで、デパーチャーアングルの改善に役立っています。ルーフレールはロープを掛けられるブリッジタイプで、タープを張ったり荷物を固定したりと、キャンプでの使い勝手を意識しています。足元は18インチのマットブラックアルミホイールとオールテレーンタイヤの組み合わせです。

ボディカラー
新色の「トレイルグリーンメタリック」が用意され、モノトーンのほか、ホワイトルーフとの2トーンも選べます。くすんだグリーンは、林道や草原などの自然の中でよくなじむ色です。
汚れに強い!新型アウトランダー ダイヤモンドトレイルの内装(インテリア)
室内はマットで暗めのトーンに統一し、カーキ色のステッチをアクセントにしています。シート表皮は水をはじき、汚れも落としやすい素材です。濡れたウェアのまま乗り込んだり、泥の付いた道具を積んだりする場面でも気を使わずに済みます。

シートやドアまわりには「DIAMOND TRAIL EDITION」の専用ロゴが入り、ひと目で特別なモデルだと分かるようになっています。

新型アウトランダーのパワートレインとスペック:北米仕様と日本仕様の違い
ダイヤモンドトレイルの出力・トルクなどの数値は未発表です。ここでは、公表されている範囲で北米仕様と日本仕様の違いを整理します。
| 項目 | 北米仕様(ダイヤモンドトレイルのベース) | 日本仕様(現行) |
|---|---|---|
| パワートレイン | 1.5L直噴ターボ+48Vマイルドハイブリッド | 2.4L直列4気筒+前後モーターのPHEV |
| 外部充電 | なし | あり(普通充電・急速充電) |
| 4WD制御 | S-AWC(ROCKモード追加・専用チューニング) | S-AWC(ツインモーター4WD) |
| 出力・トルク | 未発表 | エンジン98kW、前モーター85kW、後モーター100kW |
日本仕様はモーターで走る時間が長く、静かさと力強さが持ち味です。一方、北米仕様のマイルドハイブリッドは、PHEVより構成がシンプルで、価格も抑えやすいのが利点です。
新型アウトランダーの燃費(WLTCモード)
ダイヤモンドトレイルの燃費は未発表です。参考として、日本仕様の現行アウトランダー(M以外)のハイブリッド燃料消費率はWLTCモードで17.2km/L、EV走行換算距離は102kmです。
SEMAショー2026に並んだ新型アウトランダー ダイヤモンドトレイル3台の違い
三菱がSEMAショーに出展したのは2012年以来です。MMNAのブースには、ダイヤモンドトレイル エディションをベースにした3台が並びました。どれも「この車をどう遊ぶか」を具体的に見せる仕立てになっています。
アクセサリー装着仕様:市販車にもっとも近い1台
三菱純正アクセサリーと、ボディと同じ色のThule(スーリー)製ルーフボックスを付けた仕様です。リフトアップなどの大きな改造はしておらず、販売店で買ってそのまま楽しむ姿に近い1台です。
アドベンチャーカスタム:自転車とトレーラーで出かける仕様
BFGoodrich製のオールテレーンタイヤ「トレイルテレーン T/A」、1.5インチのリフトアップサスペンション、Thule製ルーフラック、補助灯を装着。ルーフにマウンテンバイクを2台積み、ボディと同じ色のキャンピングトレーラーを引く姿で展示されました。

オーバーランディングカスタム:泊まりがけの冒険仕様
3台の中でもっとも本格的なのがこの仕様です。ルーフトップテントとトラクションボード(ぬかるみから抜け出すための板)を積んだThule製ルーフラック、大径のオールテレーンタイヤ、2.5インチのリフトアップサスペンション、補助灯を装備しています。何日もかけて荒野を旅する「オーバーランディング」を想定した姿です。
新型アウトランダー ダイヤモンドトレイルはどんな人に向いている?
おすすめ① 【アウトドア派なら】ダイヤモンドトレイル エディション(北米仕様)
価格:未発表
キャンプ場の未舗装路や雪道を走る機会が多く、汚れを気にせず使えるSUVがほしい人に向いています。ROCKモードとヒルディセントコントロール、撥水シートの組み合わせは、週末の遠出で頼りになります。ただし現時点では北米向けのモデルです。
おすすめ② 【今すぐ日本で買うなら】現行アウトランダー G(4WD)
価格:598万5,100円〜
日本で今買えるのはPHEVのアウトランダーです。ツインモーター4WDとS-AWCは全グレード共通で、5人乗りと7人乗りから選べます。
新型アウトランダー ダイヤモンドトレイルの日本発売日はいつ?
2026年11月5日時点で、ダイヤモンドトレイル エディションの日本導入は発表されていません。北米への投入が2027年前半と決まった一方、日本のアウトランダーはPHEVだけで、北米仕様の1.5Lターボ+48Vマイルドハイブリッドは日本では売られていません。そのため、北米仕様がそのまま日本に入ってくるとは考えにくい状況です。
可能性があるとすれば、専用バンパーや新色、撥水シートといった装備を日本のPHEVに組み合わせる形です。ただしこれは予想で、三菱からの公式な発表はありません。
購入前にチェックしたい3つのポイント
1つ目は、日本導入が決まっていないことです。「出たら買いたい」と考えている人は、導入されない可能性もふまえて、現行モデルと比べながら検討する必要があります。
2つ目は、パワートレインの違いです。北米仕様はマイルドハイブリッド、日本仕様はPHEVで、燃費の考え方、充電の手間、価格が大きく変わります。自宅で充電できるかどうかも、選ぶうえで大事なポイントです。
3つ目は、オフロード装備と日常の使いやすさのバランスです。オールテレーンタイヤは悪路で心強い一方、舗装路での静かさや燃費では不利になることがあります。
新型アウトランダー ダイヤモンドトレイルに関するよくある質問(FAQ)
Q. いつ発売されますか?
A. 北米市場には2027年前半に投入される予定です。日本での発売は発表されていません。
Q. パワートレインは何ですか?
A. 三菱自動車の発表では、北米仕様のアウトランダーは1.5L直噴ターボエンジンと48Vマイルドハイブリッドの組み合わせです。ダイヤモンドトレイル専用の変更点は発表されていません。
Q. 価格はいくらですか?
A. 米国・日本ともに未発表です。
Q. ROCKモードとは何ですか?
A. アウトランダーシリーズで初めて設定された岩場向けのドライブモードです。空転を抑えて駆動力を確保し、選ぶとヒルディセントコントロールが自動で働きます。
Q. SEMAショーには何台展示されましたか?
A. アクセサリー装着仕様、アドベンチャーカスタム、オーバーランディングカスタムの3台です。
まとめ:新型アウトランダー ダイヤモンドトレイルは2027年前半に北米で市販へ
新型アウトランダー ダイヤモンドトレイル エディションは、SEMAショー2026で実車が公開され、2027年前半に北米市場へ投入されることが決まりました。北米仕様のアウトランダーは1.5L直噴ターボ+48Vマイルドハイブリッドで、そこにROCKモードや専用バンパー、撥水シートなどを加えた「週末の冒険向け」のモデルです。
価格や出力などの数値はまだ公表されておらず、日本導入も未定です。新型パジェロに続く三菱の「冒険」路線の1台として、今後の詳しい発表と日本での展開に注目です。
最新情報が入り次第、随時更新していきます。

