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日産 新型 パトロール 実際に見た内外装について その魅力とは? 優れている点 残念な点を徹底解説

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2007年に日本市場から姿を消した日産のフラッグシップSUV「サファリ」が、「パトロール」の名前で2025年12月に日本復活を果たします。ジャパンモビリティショー2025で正式発表されたこのニュースは、SUV愛好家の間で大きな話題となっています。今回は、実際に新型パトロールを詳しく見た評価をもとに、その内外装の魅力、優れている点、そして気になる残念な点まで徹底的に解説します。

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目次

エクステリア:圧倒的な存在感と洗練されたデザイン

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優れている点:ランドクルーザー300を超える迫力

新型パトロールの第一印象は、その圧倒的な大きさです。ランドクルーザー300の購入者も認める迫力で、ボディサイズは全長5,350mm×全幅2,030mm×全高1,945-1,955mmと、ランクル300と比較して全長で約400mm、全幅で50mm、全高で約30mm大きくなっています。

デザインの特徴:

  • スクエアで直線基調のフォルム:無駄なキャラクターラインを排除し、前から後ろまで一直線に貫くシンプルなデザイン
  • 巨大なC形ADBヘッドライト:LEDテクノロジーを採用した力強い表情
  • ボンネットの長さ:V6エンジンを縦置きに搭載する男らしさを強調
  • 22インチ大径ホイール:オフロードSUVとしての存在感を際立たせる
  • ヘリテージの証:リアに刻まれた「1951」の文字は、パトロール誕生年であり、ランドクルーザーと同じ75年の歴史を物語る

特に横から見たときのフラットなラインとシンプルな面構成が際立っています。フロントウィンドウも300より立っており、全体的にスタイリッシュな印象を与えます。

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デザイン面での残念な点

大きなボディサイズゆえに、日本の駐車場事情には不安が残ります。全長は一般的な駐車スペースをはみ出す可能性が高く、都内での駐車場探しは苦労するかもしれません。300でもパーキングに収まるかギリギリのところ、パトロールはさらに大きいため、日常使いでの取り回しは課題となるでしょう。

ボディサイズと走破性能:本格オフローダーとしての実力

優れている点:クラス最高レベルの走破性

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  • アプローチアングル:32度
  • デパーチャーアングル:25.5度
  • ランプブレークオーバーアングル:24.5度
  • 最低地上高:244mm~253mm
  • ホイールベース:3,075mm(ランクル300比+225mm)

これらの数値は、ランドクルーザー300とほぼ同等かそれ以上の悪路走破性能を示しています。アダプティブエアサスペンション搭載により、オフロードでは車高を上げて障害物をクリアし、市街地では車高を下げて乗降性を向上させることが可能です。

4WDシステムには6種類のドライブモード(STANDARD、ECO、SPORT、SAND、MUD、ROCK)が用意され、リアロックディファレンシャルも装備。砂漠から岩場まで、あらゆる地形に対応できる本格的なオフロード性能を備えています。

インテリア:最新テクノロジーと快適性の融合

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優れている点①:広大な室内空間と3列目の快適性

新型パトロールの最大の魅力は、3列シート8人乗りレイアウトにおける圧倒的な居住性です。実際に体験した評価を見てみましょう。

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2列目シートの特徴:

  • レッグスペース:拳3.5個分以上の余裕(ランクル300を大きく上回る)
  • シート高:床からの高さが十分にあり、膝裏までしっかりサポート
  • シアターレイアウト:2列目の着座位置が1列目より高く、前方視界が良好
  • スライド機構:大幅なスライドが可能で、3列目へのアクセスも容易

300は意外と膝裏が浮くイメージだが、パトロールはしっかり椅子に座っている感覚でした。

3列目シートの快適性:

  • レッグスペース:2列目を最後方にしても拳1つ分の余裕
  • リクライニング機能:3列目でもしっかりとしたリクライニングが可能
  • ヘッドクリアランス:十分な頭上空間で、小さな子供なら立てるほど
  • シートバック角度:体育座りにならず、大人でも30分以上快適に座れる設計

これは北米・中東市場を主戦場とするパトロールならではの設計思想で、ランクル300が「3列目はエマージェンシー的」な設計なのに対し、パトロールは「本気で3列目まで大人が乗れる」設計となっています。

優れている点②:最新のインフォテインメントシステム

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Googleビルトイン搭載:

  • 14.3インチデュアルディスプレイ:メーターとインフォテインメントの両方に大型ディスプレイを採用
  • 統合機能:Googleマップ、Googleアシスタント、Google Playアプリに対応
  • 後席用12.8インチデュアルディスプレイ:後部座席の乗員も独立したエンターテインメントを楽しめる

プレミアム装備:

  • Klipschプレミアムオーディオ:12スピーカーシステム(上級グレードは38スピーカー)
  • 64色アンビエントライト:室内の雰囲気を自在にカスタマイズ
  • 8wayマッサージシート:長距離ドライブでも疲労を軽減
  • バイオメトリッククーリング:赤外線センサーで乗員の体温を検知し、空調を最適化
  • パノラマサンルーフ:開放感あふれる室内空間

優れている点③:日産独自のゼログラビティシート

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日産が誇る「ゼログラビティシート」は、NASAの無重力状態の研究から着想を得た技術で、長時間のドライブでも疲労を軽減します。パトロール専用にチューニングされたこのシートは、サイドサポートとクッション座面に身体をしっかり支える技術を導入し、オフロードでの揺れにも対応します。

ランクル300よりもちょっと沈む感じで、ふっとしている、ホールド感と快適性のバランスが取れています。シート位置は最大まで上げることができ、シート上げた状態でもサンルーフ装着車で拳1.5個分以上の余裕があります。

インテリアの残念な点

操作系の配置:
実際に内装を確認し、助手席との距離感が広すぎるという指摘がありました。センターコンソールの幅が広く、左右の距離が大きいことがわかります。これはミッションやトランスファーを収めるための構造上の制約ですが、日常使いでは少し不便に感じるかもしれません。

デジタル化の好み:
メーターが完全にデジタル化されていることについて、アナログメーター派にとっては、物足りなさを感じる可能性があります。

視認性の懸念:
14.3インチの大型モニターは屋内では見やすいものの、日差し強い時大丈夫かという懸念もあります。ただし、明るい照明下でも比較的見やすかったので、実際の使用環境での確認が必要でしょう。

パワートレイン:V6ツインターボの圧倒的パワー

優れている点:GTRの技術を継承したエンジン

新型パトロールには、V型8気筒3.8Lエンジン(316ps/39.4kgm)とV型6気筒3.5Lツインターボエンジン(425ps/71.4kgm)が用意されますが、注目はV6ツインターボです。

V6ツインターボの魅力:

  • 最大トルク700Nm超:ガソリンエンジンでこのトルクはクラス最高峰
  • GTR技術の継承:日産のスポーツカー技術を大型SUVに投入
  • 9速AT:滑らかな加速と燃費性能を両立
  • 燃費:約7.7km/L(EPA値、425psモデル)

ランドクルーザー300のディーゼルエンジンが700Nmのトルクを発揮しますが、パトロールはガソリンエンジンでこれを実現している点が特筆すべきポイントです。

パトロールNISMO:さらなる高みへ

ハイパフォーマンスモデル「パトロールNISMO」では、V6ツインターボの出力を502ps(495hp)まで引き上げ、専用エキゾーストシステムによる「より印象的な」サウンドを楽しめます。

NISMO専用装備:

  • スポーツサスペンション
  • 専用チューニング電動パワーステアリング
  • 22インチ鍛造アルミホイール
  • レッドブレーキキャリパー
  • 専用エクステリアデザイン
  • NISMOステルスグレー専用カラー

ただし、NISMOは最低地上高が195mmに下がるため、本格的なオフロード走行よりもオンロードでのスポーツ走行を重視した仕様といえます。

安全装備:プロパイロット搭載

新型パトロールには、日産の運転支援システム「プロパイロット」が初採用されます。高速道路でのアクセル、ブレーキ、ステアリング操作をアシストし、ドライバーの疲労を軽減します。

その他の先進安全装備:

  • インビジブルフードビュー:車両下方を透過表示し、オフロードでの走行をサポート
  • 170度ウルトラワイドビュー:広い視界を確保
  • 各種エアバッグ
  • 車線逸脱警報
  • 自動緊急ブレーキ

価格とコストパフォーマンス

予想価格:約980万円から

アラブ首長国連邦での価格は239,900~322,900 UAEディルハム(約980万円~1,320万円)となっています。日本市場での価格はまだ正式発表されていませんが、同程度か若干高めの設定が予想されます。

参考:ランドクルーザー300の価格

  • 510万円~800万円

パトロールはランクル300よりも上級の位置づけとなるため、価格差は妥当といえます。しかし、1,000万円を超える価格帯は、一般ユーザーにとってはハードルが高いのも事実です。

ランドクルーザー300との比較:住み分けは明確

キャラクターの違い:

ランドクルーザー300:

  • ホイールベースとトレッドの黄金比にこだわった走行性能重視
  • 2列目・3列目はやや補助的な位置づけ
  • 日本の道路事情に合わせたサイズ
  • オフロード性能と日常使いのバランス

パトロール:

  • 体の大きな人たちの居住性を最優先
  • 3列目まで本格的に使える空間
  • 北米・中東市場をメインターゲット
  • 絶対的な室内空間の広さ

「ホイールベースを長くして、セカンドシートの設置位置がかなり余裕があり、サードシートも大人が座れるぐらいの広さ。体育座りにならなそうな設計」と、居住性の違いを強調しています。

日本市場での課題と展望

残念な点・懸念事項

1. サイズの大きさ

  • 全長5,350mm、全幅2,030mmは日本の駐車場や道路には厳しい
  • 都市部での取り回しに苦労する可能性
  • 一般的な立体駐車場には入らない

2. 燃費性能

  • 約7.7km/L(EPA値)は決して良いとは言えない
  • ランクル300のディーゼル(9.7km/L)と比較するとやや劣る
  • ガソリン価格高騰の影響を受けやすい

3. 価格の高さ

  • 1,000万円超の価格帯
  • 維持費も高額になる見込み
  • ターゲット層が限定される

4. サービス網の整備

  • 大型SUV専門の整備工場が必要
  • 部品供給体制の構築
  • 中東仕様をベースとした車両の日本市場適合

優れている点・成功の可能性

1. 競合不在の市場

  • ランクル300よりも大きく、豪華な3列シートSUV市場は空白地帯
  • アルファードのような快適性とSUVの走破性を求めるユーザーに訴求
  • 「ランクルが欲しい人が居るように、不便でも大きい車が欲しい人に選択肢がある」

2. ブランド力の強化

  • 日産のフラッグシップSUVとしてブランドイメージ向上
  • 75年の歴史を持つパトロールの復活
  • NISMO版による性能アピール

3. 独自の魅力

  • ランクルとは異なるキャラクター
  • Googleビルトインなど最新技術の投入
  • 上質なインテリアと快適装備

まとめ:パトロールは「買い」なのか?

こんな人におすすめ

✓ ランドクルーザー300では物足りない方

  • より大きく、より豪華なSUVを求めている
  • 3列目まで本格的に使いたい
  • ホイールベースの長さによる居住性を重視

✓ アメリカンフルサイズSUVが好きな方

  • キャデラック・エスカレード、リンカーン・ナビゲーターのような存在感
  • 圧倒的なサイズと迫力
  • ガソリンV6ツインターボの魅力

✓ 最新技術と伝統の融合を求める方

  • Googleビルトインなど最新インフォテインメント
  • 75年の歴史を持つパトロールのヘリテージ
  • プロパイロットなど先進安全装備

こんな人には向かない

✗ 日本の道路事情を重視する方

  • 都市部での取り回し重視
  • 駐車場の制約が厳しい
  • 燃費性能を重視

✗ コストパフォーマンス重視の方

  • 1,000万円超の初期投資
  • 高額な維持費
  • ランクル300でも十分と考える方

最終評価

新型パトロールは、ランドクルーザー300とは明確に異なるキャラクターを持った、日産の本気のフラッグシップSUVです。実際に見た評価も非常に高く、特に2列目・3列目の居住性、最新のインフォテインメントシステム、V6ツインターボエンジンの魅力は特筆すべきポイントです。

サイズの大きさや価格の高さは課題ですが、「ランクルとは違う、本格的な3列シートSUV」を求める市場は確実に存在します。2025年12月の日本発売まで、さらなる情報開示が期待されます。日本のSUV市場に新たな選択肢をもたらす一台として、今後の動向に注目です。

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この記事を書いた人

KAZUのアバター KAZU 編集長

自動車専門メディア『最新自動車情報』編集長のKAZU。IT企業から独立後、自動車専門サイト『最新自動車情報』を立ち上げ、編集長として12年間運営に携わってまいりました。これまでに、新車・中古車、国産車(日本車)から輸入車(外車)まで、あらゆるメーカーの車種に関する記事を6,000本以上執筆。その経験と独自の分析力で、数々の新型車種の発表時期や詳細スペックに関する的確な予測を実現してきました。『最新自動車情報』編集長として、読者の皆様に信頼性の高い最新情報、専門的な視点からの購入アドバイス、そして車(クルマ)の奥深い魅力をお届けします。後悔しない一台選びをしたい方、自動車業界のトレンドをいち早く知りたい方は、ぜひフォローをお願いいたします。

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