ダイハツの人気軽スーパーハイトワゴン「タント」が、2026年後半に7年ぶりとなるフルモデルチェンジを予定しています。現行モデルの購入を検討している方にとって、「今買うべきか、新型を待つべきか」は大きな悩みどころでしょう。
【結論】新型タントは待つべきか?
結論から言えば、2026年後半まで待てる方は新型の登場を待つ価値が十分にあります。その理由は以下の通りです。
- e-SMART HYBRIDの搭載による大幅な燃費向上
- 最新プラットフォームDNGAによる走行性能の進化
- AI対応の新世代インフォテインメントシステム
- 最新安全装備スマートアシストの進化
一方で、今すぐ車が必要な方や、価格を抑えたい方は現行モデルの購入も賢い選択です。現行モデルは完成度が高く、特別仕様車の登場により装備も充実しています。
新型タントのフルモデルチェンジ時期
発売時期は2026年後半が有力
現行4代目タントは2019年7月に発売されており、2026年時点で発売から7年が経過します。ダイハツの軽自動車のモデルサイクルを考えると、2026年12月前後のフルモデルチェンジが有力視されています。
新型タントの注目ポイント
1. e-SMART HYBRID搭載で燃費が大幅向上
新型タントの最大のトピックが、シリーズハイブリッドシステム「e-SMART HYBRID」の搭載です。このシステムは既にロッキーやムーヴに採用されており、以下の特徴があります。
- エンジンで発電し、モーターで走行するシリーズ方式
- 100%モーター駆動による優れた加速性能
- 高い静粛性の実現
- 燃費性能の大幅向上
現行モデルの燃費がWLTCモードで22.7km/L(自然吸気・FF)なのに対し、新型では23.5km/L以上への向上が期待されています。ハイブリッドモデルでは、さらなる燃費性能が実現される可能性があります。
2. DNGAプラットフォームで走行性能が進化
新型タントには、DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)の最新世代が採用される見込みです。これにより実現されるのが、
- 軽量化による燃費と運動性能の向上
- ボディ剛性の強化
- 高速安定性の改善
- 乗り心地の大幅な向上
特に、軽量化と剛性強化を両立させることで、軽自動車とは思えない上質な乗り心地が実現されると予想されています。
3. ピラーレスドアの使い勝手がさらに向上
タントの代名詞である助手席側のピラーレスドアも改良される見込みです。
現行モデルでは開口幅が540mm、開口高が380mmと業界トップクラスですが、新型ではさらなる使い勝手の向上が期待されています。子育て世代にとって、この大開口は大きな魅力となるでしょう。
4. AI対応の新世代インフォテインメントシステム
新型タントでは、AI対応の最新インフォテインメントシステムが採用されます。
- 大型ディスプレイ(10.9インチまたは12.3インチが有力)
- ワイヤレスApple CarPlay/Android Auto対応
- ダイハツコネクトによる最新情報の提供
- 音声認識機能の強化
さらに、軽自動車初となるフル液晶メーター(デジタルメーター)の採用も期待されています。
5. 最新スマートアシストで安全性能が向上
安全装備では、スマートアシストの最新世代が搭載される予定です。特に注目されるのが、
- 全車速追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)の精度向上
- レーンキープコントロールの改良
- ブラインドスポットモニター(BSM)の標準装備化の可能性
- リアクロストラフィックアラート(RCTA)の採用
- 車線逸脱抑制制御機能の精度向上
- アダプティブドライビングビーム(ADB)の搭載
特にBSMとRCTAは、競合の三菱デリカミニや日産ルークスでは既に採用されており、新型タントでもメーカーオプションまたは上級グレードでの標準装備が期待されています。
新型タントの予想デザイン
エクステリアデザイン
新型タントのエクステリアは、現行モデルの親しみやすいデザインを継承しつつ、より洗練されたスタイルになると予想されます。
標準モデル(タント)
- フロントウインドウを上段まで拡大し、開放感と視認性を向上
- ノーズ部分にブラックパネルを配置
- 楕円型LEDヘッドライトと2段式ポジションライト
- 優しく親しみやすいフロントフェイス
カスタムモデル(タントカスタム)
- 大型グリルとクロームパーツによる押し出し感の強いデザイン
- LEDイルミネーショングリル
- 15インチアルミホイール
- スポーティで上質な仕上がり
ファンクロスモデル(タントファンクロス)
- クロスオーバーSUVテイストのデザイン
- 専用エクステリアパーツ
- 防水シートと防水ラゲッジ
- アウトドアシーンに対応した機能性
インテリアデザイン
- 水平基調のダッシュボードによる広々とした視界
- 大型ディスプレイを中心とした現代的なレイアウト
- 電動パーキングブレーキの採用
- 質感の高い素材とカラーコーディネート
- 随所に配置された収納スペース
新型タントのボディサイズ
新型タントのボディサイズは、軽自動車規格いっぱいを使った現行モデルと同等になると予想されます。
- 全長:3,395mm
- 全幅:1,475mm
- 全高:1,755mm(カスタムは1,775mm)
- ホイールベース:2,460mm
室内寸法は、最新プラットフォームの採用により、さらに効率的な空間設計が実現される可能性があります。
新型タントのパワートレイン
1. 自然吸気エンジン
- 直列3気筒660cc
- 最高出力:52ps(38kW)/6,900rpm
- 最大トルク:6.1kgm(60Nm)/3,600rpm
- トランスミッション:CVT
- 駆動方式:FF/4WD
2. ターボエンジン
- 直列3気筒660ccターボ
- 最高出力:64ps(47kW)/6,400rpm
- 最大トルク:10.2kgm(100Nm)/3,600rpm
- トランスミッション:D-CVT
- 駆動方式:FF/4WD
3. e-SMART HYBRID(新設定)
- 直列3気筒660cc+モーター
- エンジン出力:52ps(38kW)
- モーター出力:64ps(47kW)
- シリーズハイブリッド方式
- 駆動方式:FF(2WDのみ)
新型タントの予想価格
新型タントの価格は、最新技術の採用により15万〜20万円程度の値上げが予想されます。
予想価格帯
タント(標準モデル)
- L:150万円前後
- X:165万円前後
- X ターボ:175万円前後
- X e-SMART HYBRID:180万円前後
タントカスタム
- カスタム X:190万円前後
- カスタム RS:200万円前後
- カスタム X e-SMART HYBRID:205万円前後
タントファンクロス
- FUNCROSS:185万円前後
- FUNCROSS TURBO:195万円前後
最上級グレードでは220万〜230万円程度になる可能性があります。
現行タントの特徴と価格(2024年モデル)
現行タントの魅力
現行4代目タントは、2019年の登場から完成度の高いモデルとして高い評価を得ています。
主な特徴
- 540mm×380mmのピラーレス大開口ドア
- 27.2km/Lの優れた燃費性能(JC08モード)
- スマートアシスト搭載
- 広々とした室内空間
- 前席ロングスライド機構
現行タントの価格(2024年10月時点)
タント
- L FF:138.6万円
- L 4WD:151.25万円
- X FF:154.0万円
- X 4WD:166.1万円
- X ターボ FF:165.0万円
- X ターボ 4WD:177.1万円
タントカスタム
- カスタムX FF:178.2万円
- カスタムX 4WD:190.3万円
- カスタムRS FF:187.0万円
- カスタムRS 4WD:199.1万円
タントファンクロス
- FUNCROSS FF:172.15万円
- FUNCROSS 4WD:184.25万円
- FUNCROSS TURBO FF:180.95万円
- FUNCROSS TURBO 4WD:193.05万円
新型を待つべき人、現行モデルを買うべき人
新型を待つべき人
以下に当てはまる方は、2026年後半の新型タント発売を待つことをおすすめします。
- 燃費性能を重視する人
- e-SMART HYBRIDによる大幅な燃費向上が期待できる
- 長期的な維持費削減につながる
- 最新技術を求める人
- AI対応インフォテインメント
- フル液晶メーター
- 最新安全装備
- 乗り心地を重視する人
- DNGAプラットフォームによる走行性能の向上
- 高速道路での安定性向上
- 急いでいない人
- 2026年後半まで現在の車で問題ない
- 購入時期に余裕がある
現行モデルを買うべき人
以下に当てはまる方は、現行タントの購入を検討すると良いでしょう。
- 今すぐ車が必要な人
- 新型まで1年以上待てない
- 現在の車が故障している
- 価格を抑えたい人
- 新型は15〜20万円程度の値上げが予想される
- 特別仕様車で充実装備が手に入る
- 値引きを期待する人
- 新型発表前後は値引き交渉がしやすい
- 在庫車の値引き拡大が期待できる
- 完成度の高い現行モデルで十分な人
- 現行タントは既に高い完成度
- 基本性能は十分に満足できるレベル
競合車種との比較
ホンダ N-BOX
タントの最大のライバルであるN-BOXは、2023年にフルモデルチェンジを実施済み。Honda SENSINGの最新版や先進的な装備を搭載しています。新型タントはN-BOXに対抗する形で開発が進められていると考えられます。
日産ルークス
2025年にマイナーチェンジを実施したルークスは、プロパイロットやBSM、RCTAなどの先進装備を搭載。新型タントもこれに対抗する装備が期待されます。
三菱デリカミニ
2025年10月にフルモデルチェンジを予定するデリカミニは、BSMやRCTAを標準装備。SUVテイストのデザインで差別化を図っています。
新型タント購入時の注意点
1. 発売直後は納期が長い
フルモデルチェンジ直後は注文が殺到し、納期が6ヶ月以上になる可能性があります。余裕を持った計画が必要です。
2. 初期不良のリスク
新型車には初期不良のリスクがあります。心配な方は発売から半年程度様子を見るのも一つの方法です。
3. 値引きは期待薄
発売直後は値引きが渋くなります。値引きを重視する方は、発売から半年〜1年後が狙い目です。
4. グレード選びは慎重に
e-SMART HYBRIDは2WDのみの設定となる可能性が高いため、4WDが必要な方はガソリンモデルを選ぶことになります。
タントの歴史
初代(2003年〜2007年)
2003年11月に初代タントが登場。「tanto(タント)」はイタリア語で「とても広い」という意味で、その名の通り軽自動車トップクラスの室内空間を実現しました。
2代目(2007年〜2013年)
2007年12月にフルモデルチェンジ。ピラーレスドアを初採用し、タントの代名詞となる大開口を実現しました。
3代目(2013年〜2019年)
2013年10月に登場した3代目は、スマートアシストを搭載し安全性能を大幅に向上。2016年には軽自動車販売台数1位を獲得しました。
4代目(2019年〜)
2019年7月にフルモデルチェンジを実施。DNGAプラットフォームを採用し、走行性能と安全性能が大幅に進化しました。
まとめ:新型タントは待つ価値がある
ダイハツ新型タントは、2026年後半のフルモデルチェンジで大きく進化します。
新型タントの主な進化ポイント
- e-SMART HYBRIDによる大幅な燃費向上
- DNGAプラットフォームによる走行性能の進化
- AI対応の最新インフォテインメントシステム
- 最新スマートアシストによる安全性能向上
- BSM、RCTAなど先進装備の採用可能性
判断基準
- 2026年後半まで待てる→新型を待つべき
- すぐに車が必要→現行モデルの購入を検討
- 価格重視→現行モデル+値引き交渉
- 最新技術重視→新型を待つべき
新型タントは、軽スーパーハイトワゴンの新たなベンチマークとなる可能性を秘めています。購入時期に余裕がある方は、新型の登場を待つ価値は十分にあるでしょう。
一方で、現行タントも完成度が高く、特別仕様車の登場により装備も充実しています。今すぐ必要な方や、価格を抑えたい方は現行モデルの購入も賢い選択です。
ご自身のニーズとスケジュールを考慮して、最適な選択をしてください。