トヨタは、クロスオーバーSUV「ライズ」をベースにした新モデル「ライズスペース」を2027年に発売すると予想されています。この新モデルはボディサイズが大型化され、3列シートで7人乗りが可能になる可能性が高いです。2022年12月12日、日本の特許庁に「RAIZE SPACE(ライズスペース)」という名称が商標登録(商願2022-141247)されました。過去に発売された「スペース」と同様に、この名称は大型化を意味していると考えられます。
トヨタ 新型 ライズ スペース について
通常モデルの「ライズ」とは異なるエクステリアデザインが採用され、よりワイルドな外観が特徴となる予定です。
「ライズスペース」は、現行の「ライズ」よりも全長を伸ばし、室内空間にゆとりを持たせたモデルになると予想されています。この新モデルは、5ナンバーサイズの枠を超えながらもコンパクトにまとめられると見られています。また、噂では3列シートの7人乗りを採用するとも言われており、ファミリー層や多人数での利用を考えるユーザーにとって非常に魅力的な選択肢となりそうです。この大型化とデザイン変更により、「ライズスペース」は人気車種になると期待されています。
- 通常モデルの「ライズ」とエクステリアデザインを変更
- ライズよりも全長を伸ばした室内空間にゆとりをもたせる。
- 3列シート7人乗りモデルをラインナップ
- ダイハツの「DNGAプラットフォーム」を採用
- ハイブリッドシステム「e-SMART HYBRID」を採用
過去トヨタが発売した「スペース」は?
トヨタ「ピクシススペース」2014年(平成26年) 4月発売モデルトヨタ初の軽乗用車「ピクシススペース(PIXIS SPACE)」。ダイハツのムーヴコンテのOEM供給を受けて誕生しています。
ピクシススペース の名前の由来は?
- ピクシス - 「いたずら好きな小妖精」を意味する英語のpixieからの造語。
- スペース - トールワゴンの形状に由来。
トヨタ 新型「ライズ スペース」 ハイブリッドシステム「e-SMART HYBRID」
- ダイハツの「DNGAプラットフォーム」を採用
- ハイブリッドシステム「e-SMART HYBRID」を採用
「e-SMART HYBRID」システムは、新開発の「1.2L 直3気筒エンジン(WA-VEX)+モーター」で構成されています。このエンジンは発電専用であり、その電力を使用して100%モーターで走行するシリーズハイブリッド方式を採用しています。これにより、小さな排気量でシンプルな構造とコンパクトなサイズを実現しました。特に低・中速走行に強く、街乗りが多い小さな車に最適なハイブリッドシステムです。WLCTモード燃費は28.0km/L(2WD)と驚異的な数値を誇ります。
発電用エンジンとして採用された1.2L直3気筒エンジン(WA-VEX)は、最高出力60kW(82ps)/5,600rpm、最大トルク105Nm(10.7kgfm)/3,200-5,200rpmを発揮します。駆動用モーターは、最高出力78kW(106ps)、最大トルク170Nm(17.4kgm)を持ち、モーターの特性を活かした力強い走りが可能です。
さらに、「スマートペダル(S-PDL)」機能を採用しており、アクセル操作のみで車速をコントロールできます。これにより、加減速を繰り返す街中や下り坂などで、アクセルからブレーキへの踏み替え頻度が減り、ドライバーの負担を軽減しつつ、軽快な走りを実現します。
トヨタ 新型 ライズ スペース の発売はいつ?
新モデル「ライズスペース」は、2025年に発売されると予想されています。しかし、ダイハツ工業の認証手続きに関する不正問題が発覚したため、発売時期が変更になる可能性があります。
トヨタ 新型「ライズ スペース」予想スペックについて
スペック | ライズスペース |
---|---|
全長 | 4,395mm |
全幅 | 1,695mm |
全高 | 1,620mm |
ホイールベース | 2,625mm |
エンジン | 1.2L 直列3気筒 エンジン +モーター |
最高出力 | 60kW(82ps)/ 5,600rpm |
最大トルク | 105Nm(10.7kgfm)/ 3,200-5,200rpm |
モーター 最高出力 | 78kW(106ps) |
モーター 最大 トルク | 170Nm(17.4kgm) |
トランス ミッション | e-SMART HYBRID システム |
駆動方式 | 2WD |
最小回転半径 | 5.0m |
タイヤサイズ | 195/60R17 |
WLCTモード燃費 | 27.0km/L |
トヨタ ライズ について
ライズは、トヨタ自動車が販売する小型クロスオーバーSUVです。5ナンバーサイズに収められたコンパクトSUVで、新型「RAV4」などに見られるアウトドア志向のデザインや、トヨタSUVの伝統を踏襲した力強く大胆なエクステリアデザインを採用しています。
ライズのプラットフォームにはダイハツの「DNGAプラットフォーム」が採用されており、新型タントに続く「DNGA」第2弾となります。また、上位グレードの「X」には「LEDフロントシーケンシャルターンランプ(流れるウィンカー)」が装備されています。
ライズは、全長3,995mm、全幅1,695mm、全高1,620mmと、5ナンバーサイズに収められています。大径17インチまたは16インチのタイヤを採用し、最小回転半径は4.9~5.0mです。さらに、ダイナミックトルクコントロール4WDを採用しています。
設計・開発・生産はダイハツが担当しており、先進技術「次世代スマートアシスト」も搭載されています。
メーターには7インチフル液晶のディスプレイ「アクティブ マルチ インフォメーションメーター」が採用されています。また、ライズ専用の「9インチ ディスプレイオーディオ」も装備されています。このディスプレイオーディオでは、SmartDeviceLinkやApple CarPlayに対応したアプリをディスプレイ上で操作することが可能です。
荷室容量は369Lです。「スマートアシストⅢ」には2つのカメラが搭載されており、「全車速追従機能付ACC」(上位グレードのみオプション)などの機能を追加した「次世代スマートアシスト」が搭載されています。ステレオカメラを採用し、歩行者対応や従来より作動速度域を拡大し、「セーフティ・サポートカーS〈ワイド〉」(サポカーS〈ワイド〉対象車)となっています。
2021年11月頃には、「ライズ」に新たなハイブリッドグレードが追加されて発売されました。このハイブリッドシステムはトヨタから供給され、新型「ヤリス」に搭載される可能性が高いです。この新型ハイブリッドシステムは、新世代の「直列3気筒 1.5L 直噴 ダイナミックフォースエンジン M15A型」に新しい小型化されたTHSⅡを採用しています。ただし、車両重量の関係から、「ライズ」のWLCTモード燃費は約30.0km/Lとなる見込みです。
また、トヨタは新型「ライズ」に一部改良(マイナーチェンジ)を行い、新たなハイブリッドグレード「e-SMART HYBRID」を追加し、2021年11月1日に発売されました。同時に、OEM車であるダイハツの新型「ロッキー」にもハイブリッドモデルが発売されました。
新型ライズ ハイブリッド について
ハイブリッドシステムは「e-SMART HYBRID」を採用しており、新開発の1.2L 直3気筒エンジン(WA-VEX)+モーターが搭載されています。このエンジンは、ロングストロークを採用し、高効率な速燃焼を実現する「高タンブルストレートポート」により、最大40%という高い熱効率を実現しています。エンジンは発電専用であり、その電力を使用して100%モーターで走行するシリーズハイブリッド方式を採用しています。WLCTモード燃費は28.0km/L(2WD)と非常に高い燃費性能を誇ります。比較的1.0L 直3気筒ターボエンジンと比較しても、WLCTモード燃費18.6km/Lと申し分ありません。
また、走行モード「スマートペダル(S-PDL)」を設定し、ボディの随所に遮音材や制振材を最適配置してロードノイズと風切り音を低減しています。ガソリンモデルでは、新たに新開発の1.2L 直3気筒エンジン(WA-VE)を2WDに採用し、WLTCモードで20.7km/Lの低燃費を実現しています。最上位グレードの「Z」とハイブリッド車には、「電動パーキングブレーキ」「オートブレーキホールド」が装備されています。さらに、予防安全機能である「スマートアシスト」を全車標準装備化し、夜間の対歩行者検知を可能とした衝突警報や衝突回避支援機能、標識認識機能(進入禁止/最高速度/一時停止)なども追加されています。
トヨタ 新型ライズ マイナーチェンジモデル スペック について
エンジンは従来通りの「1.0L 直3気筒ターボエンジン」に加え新たに 「1.2L 直3気筒エンジン」と 新開発の「1.2L 直3気筒 エンジン+モーター」を搭載しています。
スペック | ライズ ハイブリッド | ライズ | ライズ |
---|---|---|---|
全長 | 3,995mm | 3,995mm | 3,995mm |
全幅 | 1,695mm | 1,695mm | 1,695mm |
全高 | 1,620mm | 1,695mm | 1,695mm |
ホイールベース | 2,525mm | 2,525mm | 2,525mm |
エンジン | 1.2L 直列3気筒 エンジン +モーター | 1.2L 直列3気筒 エンジン | 1.0L 直3気筒 ターボエンジン |
最高出力 | 60kW(82ps)/ 5,600rpm | 64kW(87ps)/ 6,000rpm | 72kW(98ps)/ 6,000rpm |
最大トルク | 105Nm(10.7kgfm)/ 3,200-5,200rpm | 113Nm(11.5kgfm)/ 4,500rpm | 140Nm(14.3㎏m)/ 2,400-4,000rpm |
モーター 最高出力 | 78kW(106ps) | – | – |
モーター 最大 トルク | 170Nm(17.4kgm) | – | – |
トランス ミッション | e-SMART HYBRID システム | CVT | CVT |
駆動方式 | 2WD | 2WD | 4WD |
最小回転半径 | 4.9~5.0m | 4.9~5.0m | 4.9~5.0m |
WLCTモード燃費 | 28.0km/L | 20.7km/L(2WD) | 17.4km/L(4WD) |
JC08モード燃費 | 34.8km/L | 23.6~ 24.6km/L(2WD) | 21.2km/L(4WD) |
トヨタ 新型 ライズ ハイブリッド ライバル車種について
コンパクトSUV市場には多くのライバルが存在します。トヨタの「ヤリスクロス」、日産の「キックス e-POWER」、ホンダの「WR-V」や「ヴェゼル e:HEV」など、多くのモデルがハイブリッド仕様を提供しており、非常に魅力的な車種が揃っています。
「ライズ」は、2022年のSUV販売台数では83,620台を記録し、断トツの1位となりました。また、OEM元のダイハツ「ロッキー」も22,223台を売り上げ、6位にランクインしました。2023年のSUV販売台数では、トヨタ「ハリアー」が75,211台で1位、トヨタ「ライズ」が64,995台で2位となりました。
トヨタのSUVラインアップでは、「ライズ」の上位モデルとして「ヤリスクロス」が位置付けられています。「ヤリスクロス」は全長4,180mm、全幅1,765mm、全高1,590mm、ホイールベース2,550mmの3ナンバーサイズのSUVです。一方、「ライズ」は全長3,995mm、全幅1,695mm、全高1,620mmと5ナンバーサイズに収めたコンパクトSUVで、ダイハツの「DNGAプラットフォーム」を採用しています。このプラットフォームは、新型タントに続く「DNGA」の第2弾です。
そんな中で、「ライズ」が他の車種と大きく異なる点は、そのボディサイズです。「ライズ」は唯一の5ナンバーサイズのSUVであり、このコンパクトさが特徴です。小さいSUVでありながら優れた燃費を求める人には、「ライズ」はおすすめの1台となるでしょう。
サイズ | ライズ | ヤリスクロス | WR-V |
---|---|---|---|
全長 | 3,995mm | 4,180mm | 4,325mm |
全幅 | 1,695mm | 1,765mm | 1,790mm |
全高 | 1,620mm | 1,590mm | 1,650mm |
ホイール ベース | 2,525mm | 2,550mm | 2,650mm |
「ヤリスクロス」と「ライズ」の間には一定のサイズ差があるため、もう少し大きなサイズとして「ライズスペース」を発売することには意味がありそうです。「ライズスペース」は、「ライズ」よりも広い室内空間を提供することで、より多くの乗客や荷物を運ぶニーズに応えることができます。この新しいモデルは、コンパクトさと広さのバランスを求めるユーザーにとって魅力的な選択肢となるでしょう。
編集部から一言
現行の「ライズ」は、非常に魅力的なクロスオーバーSUVです。特に、5ナンバーサイズを保ちながら高い人気を誇っています。一方で、他社やトヨタ系列のクロスオーバーSUVは主に3ナンバーモデルで、やや大型のサイズでも販売が好調です。
この状況を受け、「ライズスペース」という新モデルが登場します。このモデルは、室内空間を広げつつもコンパクトなサイズを維持し、他社モデルと競合しない独自の位置づけを目指しています。「ライズスペース」は広々とした室内空間を提供し、夢のような商品として期待されています。特に、7人乗りオプションの導入は、ファミリー層をターゲットにした市場戦略の一環として大きな影響を持つでしょう。
この新しいモデルの導入により、「ライズ」ブランドの競争力が一層高まります。ライズはより広い顧客層にアピールし、コンパクトSUVセグメントにおける存在感を強化することが期待されます。
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