日産のフラッグシップミニバン「エルグランド」が、いよいよ2026年7月中旬にフルモデルチェンジを迎えます。現行のE52型から数えて実に16年ぶりの全面刷新となり、国内ミニバン市場の注目を一身に集めています。
そして2026年3月13日、日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社(以下、NMC)の「AUTECH」ブランドより、新型エルグランド AUTECHに関するティーザー画像・第二弾が公式に公開されました。本記事では、この最新ティーザー情報を中心に、新型エルグランド(型式:E53)の全情報を徹底的にまとめます。

【速報】AUTECHティーザー画像 第二弾公開|18インチアルミホイールが明らかに
2026年3月13日、NMC AUTECH公式より新型エルグランド AUTECHのティーザー画像・第二弾が公開されました。前回(2025年10月29日)の第一弾から約5か月ぶりとなる更新です。
今回公開された第二弾のティーザー画像で確認できる主な内容は以下の通りです。
- AUTECH専用18インチマルチスポークアルミホイール:セレナ(C28系)AUTECHモデルと同じ意匠を採用
- AUTECH専用ボディカラー「ディープオーシャンブルー」:AUTECHのアイデンティティとも言えるブルー系の専用色が確認可能
- シルバー加飾の専用プロテクター:足元のロッカーパネル部分に装着されるパーツも視認できる


第一弾(2025年10月29日公開)はフロントグリル意匠のズームアップ画像でした。AUTECH専用のシルバー加飾・ドット柄グリルパターンが採用され、標準車のボディ同色グリルとは明確に差別化されたデザインとなっています。標準車のグリルパターンに抵抗感を覚える層に対しても、AUTECHのグリルは馴染みやすい印象で、購買層の幅を広げる狙いがあるとみられます。
新型エルグランド(E53)の概要|何が変わる?

エルグランドの歴史とE53の立ち位置
エルグランドは1997年に初代(E50型)が登場して以来、日産のフラッグシップミニバンとして君臨してきました。
- 初代 E50型:1997年〜2002年
- 2代目 E51型:2002年〜2010年
- 3代目 E52型:2010年〜2026年(現行)
- 4代目 E53型:2026年〜(発売予定)
今回のE53型は、アルファード/ヴェルファイアが独走するプレミアムミニバン市場に、日産が"本気で挑む"モデルチェンジとして業界内外から注目を集めています。

ボディサイズ|全高1,975mmという圧倒的な存在感
新型エルグランド(E53)の大きな特徴のひとつが、その全高1,975mmという堂々たる全高です。現行E52型より**+160mmも背が高くなり、ライバルのトヨタ・アルファードの全高1,935mmを上回る数値**となっています。

| E52(現行) | E53(新型) | アルファード | |
|---|---|---|---|
| 全長 | 4,975mm | 4,995mm | 4,995mm |
| 全幅 | 1,850mm | 1,895mm | 1,850mm |
| 全高 | 1,815mm | 1,975mm | 1,935mm |
| ホイールベース | 3,000mm | 3,000mm | 3,000mm |
全幅も1,895mmと大型化され、3列目シートへのアクセスを含め、室内空間の快適性が大幅に向上しています。全高を大幅に上げたことにより、「プライベートMAGLEV」とも称される特別な車内体験を提供するというコンセプトが実現されています。
パワートレイン|第3世代e-POWER+e-4ORCEで圧倒的な走りと低燃費を両立
V6自然吸気・2.5Lターボからの大転換
現行E52型は3.5L V6自然吸気エンジン(WLTC燃費8.7km/L)や2.5Lターボ(同10.0km/L)を搭載していました。新型E53では、これらを第3世代e-POWERへと全面刷新。パワーと燃費を従来比で劇的に改善します。
第3世代e-POWERの「5-in-1」構造
第3世代e-POWERの核心は、モーター・インバーター・減速機・発電機・増速機の5つの部品を1つのモジュールにまとめた「5-in-1」構造にあります。この統合設計により、以下のメリットが生まれています。
- 5.6dBの静粛性向上:走行中のノイズが大幅に低減
- 発電用エンジン:1.5L VCターボエンジン(VCZR15DDTe型)を採用。最高熱効率**42%**を達成(従来比+15%)
- EV走行比率向上:高速道路を含む幅広いシーンでモーター走行が可能
スペック概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| エンジン型式 | 1.5L VCeターボ(VCZR15DDTe) |
| システム最高出力 | 340ps(e-4ORCE仕様) |
| 駆動方式 | e-4ORCE 4WD |
| WLTC燃費 | 17〜20km/L(グレードにより異なる) |
e-4ORCEは前後のモーターを1万分の1秒単位で制御するAWDシステムで、雪道や悪路でも安定した走行性能を発揮します。同時に、高速道路での滑らかな加速と低燃費も両立しています。
燃費性能|WLTC17〜20km/Lはライバルを圧倒
新型エルグランドのWLTC燃費は17〜20km/Lと予測されており、現行モデルの3.5L V6(8.7km/L)と比較すると約2倍近い数値です。アルファードのハイブリッドモデルと比較しても遜色ない、あるいはそれを凌ぐ燃費性能を実現する見込みです。
また、第3世代e-POWERは高速域でも電力供給バランスを最適化するため、「高速道路での燃費が悪い」という従来のe-POWERに対する弱点を解消。実燃費での向上が特に期待されています。
燃料タンク容量は67Lと大容量で、満タンからの航続距離は実燃費ベースで1,000〜1,300km超が期待できます。
内装・快適装備|最上級ミニバンに相応しいプレミアムキャビン

14.3インチナビ&BOSE 22スピーカー

新型エルグランドの上位グレード(e-POWER G以上)には、14.3インチの大型センターナビゲーションが標準装備されます。加えて、BOSE製22スピーカーシステムによる3Dサウンドが車内を包み込み、まさに走るプレミアムラウンジのような音響体験を提供します。
アンビエントライト64色

車内のアンビエントライティングは64色から好みの色を選択でき、気分やシーンに応じてキャビンの雰囲気を自在に演出できます。
シート構成と快適性

3列7人乗り仕様で、VIPグレードでは4人乗り仕様の設定も計画されています。2列目シートには大型オットマンが採用される見込みで、長距離移動でも疲れにくい設計となっています。
先進安全装備|プロパイロット2.0を搭載
新型エルグランドには日産の最上級運転支援システム**「プロパイロット2.0」**が搭載されます。主な機能は以下の通りです。
- 3D HD地図×360度センシング×プロパイロットの統合制御
- 高速道路での「手放し運転」対応:ナビと連動し、追い越し操作も自動支援(50km以上での作動)
- **RCTA(後退時車両検知)**を含む360度安全支援
従来のプロパイロットからの大きな進化点として、「ルートに基づいた自動車線変更・追い越し支援」が追加されており、長距離ドライブでのドライバー負担を大幅に軽減します。
グレード構成と予想価格|5グレード展開
新型エルグランド(E53)のグレードラインナップは以下の5種類が予定されています。
| グレード | 予想価格 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| e-POWER X | 480万円前後 | エントリーグレード |
| e-POWER G | 540〜600万円 | 14.3インチナビ、BOSE標準 |
| e-POWER AUTECH LINE | 620〜680万円 | AUTECHカスタム(エントリー) |
| e-POWER AUTECH | 650〜720万円 | AUTECHカスタム(上位) |
| e-POWER VIP | 800〜900万円 | 4人乗り仕様等、超プレミアム仕様 |
最廉価グレードのe-POWER Xで約480万円~というスタートは、現行モデルより大幅に価格が上昇するものの、第3世代e-POWERや最先端の安全装備・快適装備を考慮すれば、内容に見合った設定といえます。また初期ロットは抽選販売となる可能性も指摘されており、購入を検討している方は早めの情報収集・商談開始が推奨されます。
AUTECH vs AUTECH LINEの違い|どちらを選ぶべき?
新型エルグランドのAUTECH系グレードには「AUTECH」と「AUTECH LINE」の2種類が存在します。単純に上下関係ではなく、コンセプトや装備内容にも違いがある点が注目ポイントです。
AUTECH(上位カスタムグレード)の専用装備
ベースグレードはe-POWER G [e-4ORCE]。AUTECHブランドのクラフトマンシップを最大限に体現したグレードです。

- AUTECH専用フロントグリル(AUTECHエンブレム付)
- AUTECH専用シグネチャーランプ
- AUTECH専用フォグランプフィニッシャー(メタル調フィニッシュ)
- AUTECH専用サイドシルプロテクター(メタル調フィニッシュ)
- AUTECH専用リアプロテクター(メタル調フィニッシュ)
- AUTECHエンブレム(フロント・リア)
- AUTECH専用高触感本革シート(AUTECH刺繍、キルティング、ブルーステッチ)
- AUTECH専用テーラーフィット巻きステアリングホイール(ブルーステッチ、ダーククロームフィニッシャー)
- AUTECH専用ブラックインストパネル(ブルーステッチ、ダーククロームフィニッシャー)
- AUTECH専用センターコンソール(ブルーステッチ、ダーククロームフィニッシャー)
- AUTECH専用ブラックドアトリム(ブルーステッチ、キルティング)
AUTECH LINE G(エントリーカスタムグレード)の専用装備
- ダークメタルグレーフロントグリル
- AUTECH LINEエンブレム(リアテールゲート)
- AUTECH LINE専用テーラーフィットシート(ブラック)
- AUTECH LINE専用テーラーフィット巻きステアリングホイール(ダーククロームフィニッシャー)
ポイント:18インチアルミホイールは共通
エクステリアの装飾・内装のカラー・素材に大きな違いがある一方、足元の18インチアルミホイール意匠はAUTECHとAUTECH LINE Gで共通というのは意外なポイントです。ホイールデザインに強いこだわりがある方にとっては、コストパフォーマンスの観点からAUTECH LINEも十分に検討価値があります。
AUTECH LINE Xも設定予定
さらに、AUTECH LINEには下位グレードの**e-POWER X [e-4ORCE]をベースにしたAUTECH LINE X [e-4ORCE]**も設定される予定で、より手の届きやすい価格帯でAUTECHの世界観を体験できるラインナップとなっています。
専用ボディカラー「ディープオーシャンブルー」とは

AUTECHグレードの象徴的な存在として注目を集めているのが、**専用ボディカラー「ディープオーシャンブルー」**です。セレナやエクストレイルのAUTECHモデルでも採用されているAUTECHブランドのシグネチャーカラーで、深みのある濃紺系のブルーとなっています。標準グレードでは選択できない専用色であり、AUTECHを選ぶ大きな理由のひとつになっています。
競合比較|アルファード/ヴェルファイアへの対抗軸
長らくプレミアムミニバン市場でトヨタ・アルファード/ヴェルファイアに押されてきた日産エルグランドですが、新型E53では以下の点で明確な差別化を図っています。
| 比較ポイント | 新型エルグランド E53 | アルファード(現行) |
|---|---|---|
| 全高 | 1,975mm(クラス最大級) | 1,935mm |
| パワートレイン | 第3世代e-POWER(340ps) | ハイブリッド/ガソリン |
| 燃費 | 17〜20km/L(WLTC) | 14.0〜16.3km/L(HEV) |
| 安全装備 | プロパイロット2.0 | トヨタチームメイト(一部) |
| カスタムグレード | AUTECH / AUTECH LINE / VIP | MODELLISTA等(社外) |
特に燃費性能と安全装備の充実度においては、新型エルグランドがアドバンテージを持つ場面も多く、16年ぶりのフルモデルチェンジによって競合との差を十分に縮める(または逆転する)ポテンシャルを持っています。
発売時期・まとめ
新型エルグランド(E53)のフルモデルチェンジ発売時期は、**2026年7月中旬(発表・発売同時期)**の見込みです。AUTECHグレードも同時期に発売が予定されています。
新型エルグランドのここが凄い!5大ポイント
- 全高1,975mm:現行比+160mm、アルファードを超える圧倒的な室内高
- 第3世代e-POWER+e-4ORCE:340psの力強さと、実燃費EV並みの経済性を両立
- WLTC17〜20km/L:現行V6モデルの約2倍の燃費性能
- プロパイロット2.0:高速手放し運転対応の最上級運転支援システム
- AUTECH / VIPグレード:メーカー純正カスタムとプレミアムモデルを同時展開
16年の時を経て生まれ変わる新型エルグランドは、日産の"技術の日産"としての本気度を示す一台です。購入を検討されている方は、ティーザー情報や発表情報を引き続きチェックしていきましょう。

