2025年7月、トヨタモーターノースアメリカ(TMNA)は、2025年6月および第2四半期(4月~6月)の米国における販売実績を発表しました。電動化車両の販売が著しく伸長し、総販売台数に占める割合が5割に迫るなど、市場の需要を的確に捉えた結果が示されました。
この記事では、最新の販売データを基に、トヨタの好調の要因と今後の展望を分析します。
2025年第2四半期の総括:全体で7.2%増、電動車が牽引
2025年第2四半期において、TMNA全体の販売台数は666,469台となり、前年同期比で7.2%増という力強い成長を記録しました。
この成長を牽引したのは、ハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、電気自動車(BEV)などの電動化車両です。第2四半期の電動化車両の販売台数は320,817台で、前年同期比29.7%増と大幅に増加。総販売台数に占める割合は**48.1%**に達し、米国の消費者の間で電動化への関心が一層高まっていることを裏付けています。
【2025年第2四半期 販売実績ハイライト】
- TMNA総販売台数: 666,469台(前年同期比 7.2%増)
- TMNA電動化車両販売台数: 320,817台(前年同期比 29.7%増)
- トヨタディビジョン販売台数: 570,546台(前年同期比 7.1%増)
- レクサスディビジョン販売台数: 95,923台(前年同期比 8.1%増)
好調を支える主要モデル:新型モデルとSUVが人気
ブランド別に見ると、トヨタディビジョン、レクサスディビジョン共に好調を維持しています。特に、市場投入された新型モデルや、根強い人気を誇るSUVが販売台数を押し上げました。
トヨタディビジョン トヨタディビジョンでは、特に以下のモデルが大きな伸びを見せました。
- シエナ: 73.9%増
- タコマ: 48.4%増
- カムリ: 10.6%増
- グランドハイランダー: 31.3%増
フルモデルチェンジした新型「カムリ」や、ピックアップトラックの「タコマ」が販売を牽引。また、3列シートSUVの「グランドハイランダー」もファミリー層を中心に支持を集めています。
レクサスディビジョン 高級車ブランドのレクサスも、SUVラインナップが絶好調です。
- GX: 82.7%増
- TX: 32.9%増
- NX: 15.6%増
- LX: 22.1%増
新型「GX」が前年同期比で8割を超える驚異的な伸びを記録したほか、新型3列シートSUV「TX」も販売台数を大きく伸ばし、ブランド全体の成長に貢献しました。
まとめ:多様な選択肢の提供が成功の鍵
2025年上半期のトヨタの米国販売実績は、市場の電動化シフトへの迅速な対応と、消費者の多様なニーズに応える幅広い製品ラインナップが成功に繋がったことを示しています。特に、総販売台数の約半分を電動化車両が占めるに至ったことは、トヨタの電動化戦略が市場に受け入れられている証と言えるでしょう。
今後も新型モデルの投入が予定されており、トヨタが米国市場でどのような販売実績を記録していくのか、引き続き注目が集まります。
トヨタ USA