トヨタ自動車とBMWグループは、カーボンニュートラル社会の実現に向け、水素分野での連携を強化し、基本合意書を締結しました。両社は今後、燃料電池システムの開発や水素インフラ整備などで協力し、水素社会の構築を加速させます。BMWは2028年に初の量産型FCEVの生産を開始する予定です。
10年以上の連携を基盤に 燃料電池車の選択肢を拡大
トヨタとBMWは2011年から環境技術分野で協力関係にあり、今回の合意により、その連携をさらに深化させます。両社は共同で第3世代燃料電池システムを開発し、それぞれのモデルに搭載することで、お客様に幅広い燃料電池車(FCEV)の選択肢を提供します。
2028年 BMW初の量産型FCEVが登場
具体的な取り組みとして、BMWは2028年に初の量産型FCEVの生産を開始する予定です。開発・調達の協力による相乗効果の創出、パワートレイン・ユニットの統合によるコスト削減、商用・乗用の需要拡大などにも取り組み、FCEVをより身近な選択肢とすることで水素社会の実現に貢献します。
開発車両 iX5 Hydrogen
BMW iX5 Hydrogenは、2019年のIAAオートショーでコンセプトとして初めて公開されました。過去数年間に多くの自動車メーカーが水素パワートレインの計画を断念した一方で、BMWは依然として重要な役割を果たすと考えています。
BMW は、4年かけて開発してきた「iX5 Hydrogen」モデル
持続可能な水素供給網の構築に向けて
水素社会の実現には、多くの仲間との連携が不可欠です。トヨタとBMWは、水素の需要を創出し、水素製造・供給事業者とも連携しながら、インフラ整備、水素の安定供給、低コスト化にも取り組んでいきます。
トヨタとBMW、トップのコメント
トヨタの佐藤社長は、「BMWとの連携強化を嬉しく思う。水素社会の実現に向け、次世代燃料電池システムの共同開発やインフラ拡充などで協力していく」と述べました。
BMWのツィプセ取締役会会長は、「これは自動車の歴史における画期的な出来事。水素のパワーとこの協業を原動力に、技術の進歩が将来のモビリティを形作ることを示していく」と述べました。
トヨタ、カーボンニュートラル実現に向け水素を重視
トヨタはカーボンニュートラル実現に向け、水素を重要なエネルギーと位置づけ、「つくる/はこぶ/ためる/つかう」の各領域で取り組みを進めています。今後も、各地域のお客様ニーズに合わせて、FCEV、電気自動車(BEV)、ハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)など、多様な選択肢を提供し、CO2排出量削減に取り組んでいきます。
編集部から一言
トヨタとBMWの連携強化は、水素社会の実現に向けた大きな一歩です。両社の取り組みが、持続可能なモビリティ社会の構築を加速させることが期待されます。
トヨタニュースリリース
https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/41463572.html
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