2025年7月10日、スバルがミドルクラス「インプレッサ」の改良モデルと、新しい特別仕様車「インプレッサ ST / ST-H Style Edition(スタイルエディション)」の日本発売を発表しました。価格は274万4,500円から351万4,500円の幅で設定され、年次改良によりC型へとマイナーチェンジされた新型インプレッサは、新ボディカラーの追加や安全装備の充実により、さらなる魅力向上を果たしています。
新型インプレッサC型の主要変更点
新ボディカラー「シトロンイエロー・パール」を追加
年次改良により新たに追加されたボディカラー「シトロンイエロー・パール」は、インプレッサのスポーティなキャラクターを際立たせる鮮やかな色合いが特徴です。一方で、「デイブレイクブルー・パール」、「オアシスブルー」、「サンブレイズ・パール」の3色は廃止となり、カラーラインナップの整理が行われました。
安全装備の大幅強化
新型インプレッサC型では、運転支援機能が大幅に強化されています。「緊急時プリクラッシュステアリング」や「スバルリヤビークルディテクション(後側方警戒支援システム)」、「エマージェンシーレーンキープアシスト」が全グレードに標準装備されることで、より安全な運転環境が提供されます。
特に注目すべきは、「ドライバー異常時対応システム」と「ドライバーモニタリングシステム」の連携強化です。ドライバーのわき見や居眠りが長時間続いた場合、システムがドライバーの異常を判断し、コーストダウンやパルスブレーキによる振動で注意を促します。さらに、ハザードランプの点滅タイミングも早められ、周囲の車両への早期警告が可能になりました。
新型インプレッサC型の価格体系
グレード | 駆動方式 | 価格(円) |
---|---|---|
ST(2Lガソリン) | FF | 2,744,500 |
ST(2Lガソリン) | 4WD | 3,014,000 |
ST-G(2Lハイブリッドe-BOXER) | FF | 2,959,000 |
ST-G(2Lハイブリッドe-BOXER) | 4WD | 3,179,000 |
ST-H(2Lハイブリッドe-BOXER) | FF | 3,157,000 |
ST-H(2Lハイブリッドe-BOXER) | 4WD | 3,371,500 |
特別仕様車「Style Edition」の価格
新設定された特別仕様車「ST Style Edition」および「ST-H Style Edition」は、鮮やかなレッドアクセントにより走りの楽しさを表現したモデルです。ST Style EditionはFF車で309万6,500円、4WD車で331万1,000円、ST-H Style EditionはFF車で330万円、4WD車で351万4,500円となっています。
パワートレインとスペック
2Lガソリンエンジン
水平対向4気筒2Lガソリンエンジンは、最高出力154ps、最大トルク19.7kgmを発生します。CVTと組み合わせることで、滑らかな加速と優れた燃費性能を実現しています。
2L e-BOXERハイブリッド
e-BOXERハイブリッドシステムは、水平対向4気筒2L「FB20」エンジン(148ps/20.0kgm)に電気モーター(13.6ps/6.6kgm)を組み合わせたシステムです。モーターアシストによる低速トルクアップをメインとし、力強い走りと低燃費を両立しています。
燃費性能
新型インプレッサC型の燃費性能(WLTCモード)は以下の通りです:
- 2Lガソリンエンジン:14.0km/L
- 2L e-BOXERハイブリッド:16.6km/L
最新のハイブリッドシステムを採用することで、前世代モデルと比較して燃費性能が改善されています。また、1.6Lガソリンエンジンを廃止し、トルクに余裕がある2Lガソリンエンジンに集約することで、走行性能と環境性能の両立が図られています。
外装・内装デザイン
外装(エクステリア)
新型インプレッサC型の外装は、ブランドデザインを深化させ、クルマの特徴を大胆に際立たせたデザインが採用されています。ヘッドライトは前モデルよりもシャープなスタイルとなり、より力強いデザインのエンジンフードやバンパーと組み合わされています。
内装(インテリア)
内装では、11.6インチ大型ディスプレイが設定され、Apple CarPlay、Android Autoにも対応することでスマートフォンとの連携が強化されています。シートは医学的知見を取り入れた新型フロントシートを採用し、仙骨を押さえて骨盤を支えることで、頭の揺れを抑制し、乗り心地の向上と疲労軽減を実現しています。
安全装備「アイサイト」の進化
新型インプレッサC型に搭載される「アイサイト」は、以前のステレオカメラから画角を約2倍に拡大し、より広く遠い範囲まで認識できるようになりました。画像認識ソフトや制御ソフトの改良により、フロントガラス取り付け式に変更され、レンズフードを採用することで、誤ってレンズに触れることを防いでいます。
さらに、低速走行時に新型ステレオカメラよりも広角で二輪車や歩行者を認識できる単眼カメラを新採用し、プリクラッシュブレーキで対応できるシチュエーションを大幅に拡大しています。
ボディサイズと取り回し性
項目 | サイズ |
---|---|
全長×全幅×全高 | 4,475×1,780×1,515mm |
ホイールベース | 2,670mm |
最低地上高 | 135mm |
車重(2Lガソリン) | 1,380kg |
車重(2L e-BOXER) | 1,530kg |
新型インプレッサC型のボディサイズは前世代から大幅な変更はなく、取り回しやすい設計が維持されています。フルインナーフレーム構造の採用により、ねじり剛性が強化され、乗り心地と操縦安定性の向上が図られています。
発売日と今後の展開
改良されたスバル新型インプレッサC型は、2025年7月10日に正式発表されました。スバルは主力モデルであるインプレッサの改良により、クロストレックやレヴォーグなど他モデルとの相乗効果をさらに高めていく方針です。
インプレッサの歴史と位置づけ
スバル インプレッサは、1992年に初代が登場した乗用車です。レガシィの下位モデルとして位置づけられ、WRC(世界ラリー選手権)での活躍により知名度を大きく向上させました。現在の6代目モデルは2023年4月にフルモデルチェンジを実施し、新世代のスバルグローバルプラットフォームを採用することで、走行性能と安全性を大幅に向上させています。
今回のC型マイナーチェンジにより、インプレッサは新ボディカラーの追加、安全装備の強化、特別仕様車の設定など、さらなる魅力向上を果たしています。価格帯も274万4,500円から351万4,500円と幅広く設定され、多様なニーズに対応できるラインナップが整備されています。
スバルの技術力の結晶である新型インプレッサC型は、日本のミドルクラスセダン・ハッチバック市場において、独自の価値を提供し続けています。
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スバルニュースリリース