トヨタは「カローラフィルダー」のフルモデルチェンジを行い新型「カローラツーリング」として日本の道路環境などに合わせて最適化した専用仕様のワゴンを2019年9月17日に発売する。現在発売される同等クラス競合車種との比較を行ってみた。競合車種として上げるのがスバル「レヴォーグ」マツダ「アテンザ ワゴン」となるだろう。
ステーションワゴンについて
もともとステーションワゴンはセダンをベースに荷物室と後部座席を繋げて荷物を乗せやすくしたモデルである。セダンに比べ日常生活での使い勝手を求めながらもセダン同様に安定した走りを求める人向きの車種となるだろう。もちろんセダン同様に後部座席はヒンジドアとなる。
トヨタ 新型カローラ ツーリング
「オーリス」をフルモデルチェンジし日本では「カローラスポーツ」として販売しており、「カローラ」、「カローラ ツーリング」が日本仕様として多少の変更を行い「カローラ フィルダー」「カローラ アクシオ」が置き換わる2019年春に米国や欧州で販売を開始し、2019年央以降に発売する中国など世界150以上の国や地域で順次発売する。日本の道路環境などに合わせて最適化した専用仕様のセダン&ワゴンを2019年内に発売する。
トヨタ 新型カローラ ツーリング ボディサイズ
新型カローラツーリングはカローラフィルダーに比べ全長+96mm、全幅+50mm、ホイールベース+40mm拡大させ後部座席の広さは同クラス最高だという。そして最大の特徴となる荷物室の容量は通常時で598Lとなる。
サイズ | 新型カローラツーリング | カローラフィルダー |
---|---|---|
全長 | 4,495mm | 4,400-4,410mm |
全幅 | 1,745mm | 1,695mm |
全高 | 1,460mm | 1,475-1,510mm |
ホイールベース | 2,640mm | 2,600mm |
日本モデルの新型「カローラツーリング」は「カローラスポーツ」に比べ全長+120mm、全幅-45mm、ホイールベース+60mm拡大させ後部座席の広さは同クラス最高だという。
サイズ | カローラツーリング | カローラスポーツ比較 |
---|---|---|
全長 | 4,495mm | +120mm |
全幅 | 1,745mm | -45mm |
全高 | 1,460mm | 0mm |
ホイールベース | 2,640mm | 0mm |
全長と共にホイールベースを伸ばすことで新型カローラスポーツに比べ2列目と荷物室を広くすることができている。
今回は、ヴィッツ系BプラットフォームからCセグメントとなり旧型サイズから一回り大きくなる2015年12月9日に発売が開始された新型プリウスに技術ををベースに開発が進んでいる。プリウスのステーションワゴンと言ってもいいかもしれない。TNGA(Toyota New Global Architecture)(GA-Cプラットフォーム)と呼ばれる新開発のプラットフォームを採用することによって、旧型モデルよりも広い室内空間を得る。旧型に比べ全高が若干さがり、更に低重心化をはかることができる。ボディサイズも旧型よりも若干大きくなり更に広い室内空間となり内装周りも旧型よりも豪華な仕様となりそうだ。4代目新型プリウスのものを移植した改良型直列4気筒DOHC 1.8L エンジン「2ZR-FXE」にモーターを組み合わせたリダクション機構付THS IIを採用する。ハイブリッドシステムは小型化されたTHSⅡを採用し、バッテリーの位置など大幅に変更となる。
スペック | 新型カローラツーリング | ||
---|---|---|---|
全長 | 4,495mm | ||
全幅 | 1,745mm | ||
全高 | 1,460mm | ||
ホイールベース | 2,640mm | ||
エンジン | 1.8L 直4 DOHC + モーター(THSⅡ) |
1.2L 直列4気筒 DOHC 直噴 ターボエンジン |
1.8L 直列4気筒 |
最高出力 | 72kW(98ps)/ 5,200rpm |
85kW(116ps)/ 5,200-5,600rpm |
103kW (140PS)/ 6,200rpm |
最大トルク | 142Nm(14.5kgm)/ 3,600rpm |
185Nm(18.9kgm)/ 1,500-4,000rpm |
172Nm (17.5kgm)/ 4,000rpm |
フロントモーター 最大出力 |
53kW(72ps) | – | – |
フロントモーター 最大トルク |
163Nm(16.6kgm) | – | – |
リアモーター 最大出力 |
5.3kW(7.2ps) | – | – |
リアモーター 最大トルク |
55Nm(5.6kgm) | – | – |
システム出力 | 90kW(122ps) | – | – |
トランス ミッション |
電気式 無段階変速機 |
6iMT/CVT | CVT |
駆動方式 | 2WD/4WD | 2WD | 2WD |
車両重量 | – | – | – |
乗車定員 | – | – | – |
JC08モード燃費 | 28.4km/L〜 35.0km/L |
– | – |
WLCTモード燃費 | 24.4km/L〜 29.0km/L |
15.8km/L | 14.6km/L |
価格 | 2,480,500円 2,997,500円 |
2,365,000円 2,458,500円 |
2,013,000円 2,216,500円 |
新型カローラワゴンの情報はこちら
トヨタ 新型 カローラツーリング 日本仕様 2019年7月発売
トヨタ 新型 カローラ フィルダー / アクシオ ハイブリッド フルモデルチェンジ 2019年7月発売
トヨタ 新型 カローラ ツーリング VS スバル 新型 レヴォーグ
レヴォーグは2014年6月20日から販売を開始。基本設計は4代目インプレッサをベースとしており、更にスポーツセダンのVA系WRXと同時開発・共通設計化することで経営資源の効率使用が図られている。ボディサイズは日本の道路事情と取り回し性を熟慮し、5代目レガシィツーリングワゴンより全長を100mm短縮し、全高を70mm低くすると同時に、ホイールベースを100mm短縮した。アイサイトver.3搭載により、予防安全性能アセスメントにおいて、最高ランクであるJNCAP「先進安全車プラス(ASV+)」を満点で獲得するなど、安全性において高い評価を獲得。
2015年4月16日に一部仕様変更でマイナーチェンジ B型の改良による「アドバンスドセイフティパッケージ」の展開によって、車両周辺の全方位の安全性を高め、さらなる総合安全性能の強化を図った。2016年6月10日にレヴォーグのマイナーチェンジ C型による主な変更点は安全性のさらなる強化に加え、デザイン性や静粛性を向上。D型を2017年7月3日(月)発表 8月7日(月)発売開始。2017年6月5日から先行予約受付を開始。アイサイト・ツーリングアシストを初搭載、更に全グレード標準装備。
2018年4月27日発表 6月1日発売したE型は一部改良となる。ボディカラーに新色を追加、オプションを標準化などを行うことになる。アイサイトに搭載される、プリクラッシュブレーキの動作タイミングを改良し安全性を更に強化。STI Sportのみ メッキドアハンドル、ピアノブラック調ステアリングベゼルを採用。
スバル レヴォーグの情報はこちら
スバル 新型 レヴォーグ / レヴォーグ STI マイナーチェンジ E型 2018年4月27日発表 6月1日発売
スバル 新型レヴォーグ 改良モデル 2019年6月27日発売
トヨタ 新型 カローラ ツーリング VS スバル 新型 レヴォーグ ボディサイズ比較
全長はカローラツーリングの方が短い。
サイズ | 新型カローラ ツーリング | 新型レヴォーグ |
---|---|---|
全長 | 4,495mm | 4,690mm |
全幅 | 1,745mm | 1,780mm |
全高 | 1,460mm | 1,490mm |
ホイールベース | 2,640mm | 2,650mm |
乗車定員 | 5名 | 5名 |
トヨタ 新型 カローラ ツーリング VS スバル 新型 レヴォーグ エンジン比較
スペック | 新型カローラツーリング | 新型レヴォーグ |
---|---|---|
エンジン | 1.8L 直列4気筒 DOHCエンジン | 1.6L水平対向4気筒 DOHC直噴ターボ“DIT” |
最高出力 | 103kW (140PS)/ 6,200rpm | 125kW(170ps) / 4,800-5,600rpm |
最大トルク | 172Nm (17.5kgm)/ 4,000rpm | 250Nm(25.5kgm)/ 1,800-4,800rpm |
トランスミッション | CVT | リニアトロニック |
駆動方式 | 2WD(FF) | AWD(4WD) |
JC08モード燃費 | - | 16.0km/L |
WLCTモード燃費 | 14.6km/L | - |
価格 | 2,013,000円〜 2,216,500円 | 286万2,000円〜 356万4,000円 |
トヨタ 新型 カローラ ツーリング VS マツダ 新型 アテンザ ワゴン
マツダは新型アテンザのマイナーチェンジをし2016年8月25日に発売した。そして、2017年8月3日に新型アテンザ 全モデルに先進安全技術「i-ACTIVSENSE」を標準装備し発売した。同日に新型CX-5にも全モデルに先進安全技術「i-ACTIVSENSE」を標準装備した。
エクステリアデザインは、「Mature Elegance」をコンセプトに、エクステリア・インテリアともにデザインを深化させた。旧型同様に先進安全技術「i-ACTIVSENSE」全車に標準搭載し、更に進化。マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC)を全車速追従機能付とし、360°ビュー・モニター+フロントパーキングセンサー(センター/コーナー)、アダプティブ・LED・ヘッドライト、8インチモニター、アクティブ・ドライビング・ディスプレイも採用された。
新型アテンザの情報はこちら
マツダ 新型 アテンザ マイナーチェンジ 大幅商品改良 エクステリア 変更 2.5Lターボエンジン搭載 2018年5月24日発表 6月21日発売
トヨタ 新型 カローラ ツーリング VS マツダ 新型 アテンザ ワゴン ボディサイズ比較
全長はカローラワゴンの方が一回り小さい。
サイズ | 新型 カローラ ツーリング | 新型 アテンザ ワゴン |
---|---|---|
全長 | 4,495mm | 4,805mm |
全幅 | 1,745mm | 1,840mm |
全高 | 1,460mm | 1,480mm |
ホイールベース | 2,640mm | 2,750mm |
乗車定員 | 5名 | 5名 |
トヨタ 新型 カローラ ツーリング VS マツダ 新型 アテンザ ワゴン エンジン比較
スペック | 新型 カローラツーリング | 新型アテンザワゴン |
---|---|---|
エンジン | 1.8L 直列4気筒 DOHCエンジン | 2.0L 直列4気筒 エンジン SKYAVTIV-G 2.0 |
最高出力 | 103kW (140PS)/ 6,200rpm | 155ps/ 6,000rpm |
最大トルク | 172Nm (17.5kgm)/ 4,000rpm | 20.0kgm/ 4,000rpm |
トランスミッション | CVT | 6速AT /6速MT |
駆動方式 | 2WD(FF) | 2WD(FF)/4WD |
JC08モード燃費 | - | 17.2km/L |
WLCTモード燃費 | 14.6km/L | 17.2km/L |
価格 | 2,013,000円〜 2,216,500円 | 279万7,200円〜 287万8,200円 |
最後に一言
いかがですか?新型カローラツーリングのライバル車たちは各社の特色を活かした魅力的なモデルであることは間違いない。しかし、価格、スペック、燃費全てにおいてトータル的にはワンランク上だと言えるだろう。唯一の欠点はガソリンモデルでは4WDの選択がない。4WDを選択する場合にはハイブリッドモデルを選択することになる。新型カローラは世界的に大ヒット車種であるが、日本国内においてはイマイチぱっとしない。今後販売台数が伸びるか、また今後のカローラシリーズに期待したい。
マツダアテンザ
https://www.mazda.co.jp/cars/atenza/
スバルレヴォーグ
https://www.subaru.jp/levorg/levorg/
トヨタカローラ