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ダイハツは、新型「ハイゼットカーゴ」「アトレー」に、「e-SMART ELECTRIC」を採用したバッテリーEV(BEV)モデル「e-ハイゼット カーゴ」「e-アトレー」をラインナップに追加し2025年2月2日発売します。
「e-HIJET CARGO」は2022年6月14日に日本の特許庁に申請(商願2022-068121)した。同日「e-SMART ELECTRIC」も申請(商願2022-068122)しています。当初は2023年12月頃の発売を予定していましたが、ダイハツ工業の認証手続きに関する不正問題の影響で発売が延期されていました。
「e-HIJET CARGO」は、東京ビッグサイトで開催された「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」に出展され、注目を集めました。

ダイハツ工業株式会社は2026年2月2日、軽商用車「ハイゼット カーゴ」と「アトレー」をベースとした、同社初となる量産バッテリーEV(BEV)「e-ハイゼット カーゴ」「e-アトレー」の全国発売を開始しました。軽商用車の電動化において、新たな一歩を踏み出す画期的なモデルとなっています。
| 車種 | グレード | 駆動方式 | メーカー希望小売価格(税込) |
|---|---|---|---|
| e-ハイゼット カーゴ | 2シーター | 2WD | 314万6,000円 |
| e-ハイゼット カーゴ | 4シーター | 2WD | 314万6,000円 |
| e-アトレー | RS | 2WD | 346万5,000円 |
販売目標は2車種合計で月間300台。生産はダイハツ九州株式会社の大分(中津)第1工場で行われ、BEV専用設備を導入せず既存ラインでガソリン車と混流生産を実現しています。
e-ハイゼット カーゴとe-アトレーには、スズキ株式会社、ダイハツ工業、トヨタ自動車の3社が共同開発した軽自動車専用BEVシステム「e-SMART ELECTRIC(イースマートエレクトリック)」を搭載。スズキとダイハツが培った小型車づくりのノウハウと、トヨタの電動化技術を組み合わせた、まさに"いいとこ取り"のシステムです。


モーター、インバーター、減速機を一体化した「eAxle(イーアクスル)」を後輪駆動軸上に搭載し、薄型大容量バッテリーを床下に配置することで、室内スペースを犠牲にせず優れた走行性能を実現しています。
100%モーター走行により、室内はもちろん、早朝・深夜の走行や住宅街での頻繁な駐停車にも安心な静粛性を実現。運転者のストレス低減にも大きく貢献します。
一充電走行距離257km(WLTCモード)は、軽商用BEVバンでNo.1の数値。ダイハツの調査によると、軽商用バンユーザーの約8割が1日あたりの走行距離100km未満であることから、エアコン使用で電力消費が増加する夏季や冬季でも、多くのユーザーにとって十分な走行距離を確保しています。

全車に普通充電インレットと**急速充電インレット(CHAdeMO規格)**を標準装備。用途に応じた充電方法を選択できます。
※普通充電には電気自動車専用の配線と充電用コンセントが必要です。

走行時でも使えるAC100V(最大1,500W)のアクセサリーコンセントを全車に標準装備。電動工具などの仕事道具を現場で充電可能です。
災害時など電力が必要な時は、車両の走行機能を停止した状態で給電が可能。付属の外部給電アタッチメントを使用すれば、フロントドアとドアガラスを閉めた状態でも車外に電源コードを引き出せます。
急速充電インレットの採用により、V2H機器を使用すればクルマのバッテリーに蓄えた電力を住まいに供給することも可能です(別途V2H機器の購入が必要)。

BEVシステムの最適なパッケージングにより、ベース車と同等の積載性能を確保:
運転席前方にエンジン(モーター)ルームを持たない車体構造の軽貨物自動車として、荷室長、荷室幅(4名乗車時)、荷室高でNo.1を実現しています。

ダイハツ 新型「e-ハイゼットカーゴ」には、トヨタが開発したEVシステムが搭載されます。主なスペックは以下の通りです。
パワートレイン
最大トルクは、現行のターボエンジン(9.7kgm)の約1.8倍に達し、荷物を満載した状態でも坂道でもたつくことなく、力強い走りを実現します。EVならではの静粛性とトルクフルな加速により、配送業務や移動販売など、さまざまな商用用途で快適な運転環境を提供します。

主要諸元
軽自動車規格を最大限に活用した設計により、広い荷室空間を確保。現行エブリイと同様の全長・全幅を保ちながら、バッテリーの配置を工夫することで「荷室容量の減少はわずか」と公式にアナウンスされています。

EVの最大の課題とされるバッテリー搭載による荷室容量の減少について、「e-ハイゼットカーゴ」では独自の配置技術により、床下や座席下などに効率的にバッテリーを配置することで、従来の軽バンと同等の積載性を維持しています。

フル充電時の航続距離は257km(WLTCモード)を実現。ラストワンマイル輸送や地域配送など、1日の走行距離が限定的な商用利用に最適化されています。
一般的な軽商用車の1日あたりの平均走行距離は50〜100km程度とされており、257kmの航続距離があれば、充電の心配なく1日の業務を完遂できます。夜間に充電することで、翌朝にはフル充電の状態で出発できる運用が可能です。

ダイハツ 新型「e-ハイゼットカーゴ」の充電ソケットは、フロントバンパー・グリル部分に設置されています。従来のガソリン車の給油口と同様の位置関係により、充電スタンドでの操作性が向上しています。
ダイハツ 新型「e-ハイゼットカーゴ」には外部給電機能(V2L:Vehicle to Load)が搭載される見込みです。災害時の非常用電源としてだけでなく、工事現場やイベント会場での電源供給など、移動式バッテリーとしての活用が期待されます。
この機能により、地域社会への貢献と新たなビジネスモデルの創出が可能になります。

ベース車両がダイハツのハイゼットカーゴとなります独自のデザインを採用。現行エブリイとの統一感を保ちながら、EVらしい先進的なデザイン要素を加えています。
商用車としての堅実でかっちりとした印象と、未来に進むデジタル感を表現したデザインが特徴です。LEDヘッドランプの採用により、視認性と省電力性を両立しています。


インテリアは商用バンとしての使い勝手を最優先した設計となる見込みです。現行ダイハツ 新型「ハイゼットカーゴ」同様、運転席・助手席ともに広いスペースを確保し、長時間の運転でも疲れにくい快適な空間を提供します。


ステレオカメラの性能向上により、より広範囲な検知・認識が可能に。
※スマートアシストは運転支援機能であり、機能には限界があります。路面や天候などの状況によっては作動しない場合があります。
| 機能システム | スマートアシスト Ⅱ | スマートアシスト Ⅲ | 次世代 スマートアシスト |
|---|---|---|---|
| 方式 | レーザーレーダー +単眼カメラ | ステレオカメラ | ステレオカメラ |
| 自動ブレーキ 歩行者 | – 警告のみ (50km/h以下) | ◯ (50km/h以下) | ◯ (50km/h以下) |
| 自動ブレーキ 衝突回避 | ◯ (20km/h以下) | ◯ (30km/h以下) | ◯ (30km/h以下) |
| 自動ブレーキ 被害軽減 | ◯ (30km/h以下) | ◯ (80km/h以下・ | ◯ (80km/h以下・ 対歩行者 50km/h以下) |
| 誤発進抑制 前方/後方 | ◯ | ◯ | ◯ (ブレーキ制御) |
| 車線逸脱警報 | ◯ | ◯ | ◯ |
| 先行者発進 お知らせ | ◯ | ◯ | ◯ |
| オートハイビーム orアダプティブ ハイビームシステム | – | ◯ | ◯ |
| 標識認識機能 | – | – | ◯ |
| コーナーセンサー | – | – | ◯ |
e-アトレーは、ベース車同等の荷室スペースを最大限活用しながら、仕事にもプライベートにも活用できるモデルとして設定されています。
カラーバリエーションも豊富で、レーザーブルークリスタルシャイン、トニコオレンジメタリック、オフビートカーキメタリック、シャイニングホワイトパールなど、個性的なボディカラーを用意しています。

ダイハツは1957年発売の軽三輪車「ミゼット」以降、**農林水産業、建設業、配送業など幅広い業種の"働く相棒"**として軽商用車を作り続けてきました。トラックやバンはもちろん、ダンプやパネルバンなどの特装車まで、お客様のニーズに応える多彩なラインナップを展開しています。
実は1960年代、自動車による大気汚染が社会問題化した1965年には、当時の小石雄治社長の指揮でEVの開発にいち早く挑戦。鉛電池を搭載した「ハイゼット バン EV」や、三輪電動バイク「ハローBC」など、商用車を含めた電動化に積極的に取り組んできた歴史があります。
e-ハイゼット カーゴとe-アトレーは、以下の3つのコンセプトで開発されました。
カーボンニュートラル社会の実現に向け、物流のラストワンマイルや各産業を支える軽商用車の電動化への期待が高まっています。ダイハツは今回の2車種により、物流業界のCO2排出量削減に貢献し、マルチパスウェイの考え方に基づいたカーボンニュートラルの実現を目指します。
生産を担うダイハツ九州株式会社 大分(中津)第1工場では、長年取り組んできた軽乗用車と軽商用車、少量多品種の特装車を生産する技術とノウハウを活かし、BEV専用設備を導入することなく、既存ラインでガソリン車の他車種と混流生産を実現。効率的な生産体制を構築しています。
詳しくはこちらの記事にまとめましたので参考にしてみて下さい。
→ついに「スズキ」「ダイハツ」「トヨタ」3社共同開発で新型バッテリEV商用軽バン 2023年度内導入
東京ビッグサイトを中心に開催された「JAPAN MOBILITY SHOW 2023(ジャパンモビリティショー)」が展示・公開され、実際に筆者も身近で見て、デザインや機能なども聞き撮影もさせて頂きました。



商用軽自動車のEVモデル開発は他社でも進んでおり、ホンダは軽バン「N-VAN」をベースとした新型軽商用EV「N-VAN e:」を2024年5月先行予約開始、2024年秋に発売予定です。

ホンダは2030年までにグローバルで30種類のEV展開を計画しており、取り外し可能なバッテリーを搭載した「MEV-VAN Concept」を「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」で展示しました。
詳しくはこちらの記事にまとめましたので参考にしてみて下さい。
EVの補助金の利用により、「e-ハイゼットカーゴ」の購入価格は大幅に下がる可能性もあります。
2026年度の補助金総額は1100億円規模と、依然として高水準が維持される見通しです。
補助金額は、車両の種類や燃費性能等によって異なりますが、2026年度(令和8年度補正予算)は、以下の通りです。
| 車両種別 | 補助金額 |
|---|---|
| 電気自動車(EV) | 最大130万円 |
| 軽電気自動車(軽EV) | 最大58万円 |
| プラグインハイブリッド車(PHEV) | 最大85万円 |
| 燃料電池自動車(FCEV) | 最大150万円 |
ダイハツ初の量産バッテリーEV「e-ハイゼット カーゴ」「e-アトレー」は、軽商用BEVバンNo.1の航続距離257km、ガソリン車同等の積載性、充実した外部給電機能を実現した、実用性と環境性能を高次元で両立したモデルです。
3社共同開発のBEVシステム「e-SMART ELECTRIC」により、BEVならではの静粛性、力強い加速、低重心による安定性を獲得。進化したスマートアシストで安全性も向上しています。
商用車として毎日使う車だからこそ、ランニングコストの低さ、メンテナンスの手軽さ、静かな走りは大きなメリット。2026年2月2日の発売により、軽商用EV市場は本格的な普及期を迎えることになるでしょう。
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自動車専門メディア『最新自動車情報』編集長のKAZU。IT企業から独立後、自動車専門サイト『最新自動車情報』を立ち上げ、編集長として12年間運営に携わってまいりました。これまでに、新車・中古車、国産車(日本車)から輸入車(外車)まで、あらゆるメーカーの車種に関する記事を6,000本以上執筆。その経験と独自の分析力で、数々の新型車種の発表時期や詳細スペックに関する的確な予測を実現してきました。『最新自動車情報』編集長として、読者の皆様に信頼性の高い最新情報、専門的な視点からの購入アドバイス、そして車(クルマ)の奥深い魅力をお届けします。後悔しない一台選びをしたい方、自動車業界のトレンドをいち早く知りたい方は、ぜひフォローをお願いいたします。