ホンダは、軽商用EV(電気自動車)の新型「N-VAN e:(エヌバン イー)」を2024年10月10日発売します。ガソリンモデル「N-VAN」をベースに、EVならではの使い勝手を加えた軽商用EVです。商用ユースの一つである配送業務にも十分対応する一充電走行距離として、WLTCモードで245kmを実現、急速充電(50kW)で約30分と、利便性も追求しています。
ホンダ 新型 軽商用EV「N-VAN e:」 について
軽自動車「N-VAN」をベースに4ナンバー貨物車に該当する電気自動車として開発しています。パワーユニットは電動アクスルの小型化、大容量かつ薄型化したバッテリーの採用、インテリアはデジタルメーターを採用、使いやすいスクエアな空間やニーズに合わせてフレキシブルに使える収納、エアコン操作部やシフトポジションスイッチなどの機能をドライバー席側に集中配置、「Honda CONNECT(ホンダ コネクト)」対応インフォテインメントシステムを採用、N-VAN同様に助手席側スライドドアにピラーレス構造を採用しました。新車オンラインストア「Honda ON」限定タイプ「e:L2」は助手席シートをなくし、より低床化により積載性と乗り降りのしやすさを高めています。
エクステリアは、従来のN-VANのデザインを踏襲しつつ、使用済み自動車のバンパーをリサイクルした「バンパーリサイクル材」をフロントグリルなどに使用し 、Hondaの循環型社会への姿勢を示しています。
インテリアは、使いやすいスクエアな空間やニーズに合わせてフレキシブルに使える収納、エアコン操作部やシフトポジションスイッチなどの機能をドライバー席側に集中配置するなど、利便性を向上させている。
N-VANの特長である商用車としての積載性や空間価値を、EVとなった「N-VAN e:」でも変わらず実現し、誰もが運転しやすいパッケージとしています。荷室のフロア下に搭載するバッテリーを薄型化し、床はフラットで低く、天井は高くすることで、広く大容量な荷室空間を実現しています。助手席からリアシートまでフラットにすることで、長尺の荷物を積むことが可能です。さらに助手席側のセンターピラーをなくした大開口部により、横からも大小さまざまな荷物の積み降ろしがしやすくなっている。先進の安全運転支援機能を全タイプに標準装備するとともに、軽商用バンとして初めてサイドカーテンエアバッグを運転席と助手席に標準装備しています。
ホンダ 新型 軽商用EV「N-VAN e:」 スペックについて
パワーユニットは電動アクスルの小型化、大容量かつ薄型化したバッテリーの採用、高電圧部品の集中配置により、商用車に必要な荷室空間と実用航続距離を確保。配送業務に十分対応する航続距離としてWLTCモードで245kmを実現。また、エアコンの消費電力を抑え、実用航続距離の延長に寄与するECONモードを設定しました。
より短時間で充電が可能な6.0kW出力の普通充電器に対応。充電時間は約4.5時間と、夜間に充電を行えば翌日はフル充電の状態で使用を開始することができます。また、充電時の使い勝手を考慮し、車両の前部に充電リッドを配置することで、充電・給電時にも充電コードなどを気にせずに、車の乗り降りやドアの開閉をすることが可能です。急速充電(50kW)で約30分と、利便性も追求しています。バッテリー冷却・加温システムにより、高温や低温によるバッテリーの性能低下を抑制、特に冬季における充電時間の短縮と航続距離の向上に寄与します。
AC車外給電用コネクターの「Honda Power Supply Connector」を使用すれば、「N-VAN e:」のバッテリーで合計1500Wまでの電化製品を使用する、停電・災害時にも簡単に電気を取り出すことができます。Hondaリモート操作アプリを使えば、スマートフォンからお出かけ前のタイマー設定や充電待機時間の調整、最大電流量や最大充電量の設定、そして外部給電下限SOCの設定が、どこからでも遠隔で行えます。これにより、快適な移動と電気代の節約、そして航続距離の最大化が可能になります。
スペック | N-VAN e: |
---|---|
全長 | 3,395mm |
全幅 | 1,475mm |
全高 | 1,815〜1,880mm |
ホイールベース | 2,520mm |
エンジン | 電気モーター |
最高出力 | 64ps |
最大トルク | 18.5kgm |
WLTCモード航続距離 | 約245km |
普通充電器(6.0kW出力) | 約4.5時間 |
急速充電 | 30分(80%まで) |
ホンダ 新型 軽商用EV「N-VAN e:」 ボディカラーについて
グレードによりボディカラーが異なる。
e: L4
- タフタホワイトⅢ
- ルナシルバー・メタリック
- プラチナホワイト・パール
- ボタニカルグリーン・パール
- オータムイエロー・パール
<2トーンカラー>
- ボタニカルグリーン・パール&ブラック
- オータムイエロー・パール&ブラック
e: FUN
- プラチナホワイト・パー
- ナイトホークブラック・パール
- ソニックグレー・パール
- ボタニカルグリーン・パール
- オータムイエロー・パール
<2トーンカラー>
- ソニックグレー・パール&ブラック
- ボタニカルグリーン・パール&ブラック
- オータムイエロー・パール&ブラック
e: G/e: L2
- タフタホワイトⅢ
- ルナシルバー・メタリック
安全運転支援機能 Honda SENSING 搭載
先進の安全運転支援機能を全タイプに標準装備。また軽商用バンとして初めてサイドカーテンエアバッグを運転席と助手席に標準装備しました。さらに軽自動車として初めて、衝突事故での2次被害を軽減する技術である衝突後ブレーキシステムを採用しています。
e: L4/e: FUN
- 衝突軽減ブレーキ<CMBS>
- 誤発進抑制機能
- 後方誤発進抑制機能
- 歩行者事故低減ステアリング
- 路外逸脱抑制機能
- 車線維持支援システム<LKAS>
- アダプティブクルーズコントロール<ACC>
- 先行車発進お知らせ機能
- 標識認識機能
- オートハイビーム
- パーキングセンサーシステム(フロント/リア)
- 急アクセル抑制機能
e: G/e: L2
- 衝突軽減ブレーキ<CMBS>
- 歩行者事故低減ステアリング
- 路外逸脱抑制機能
- オートハイビーム
- パーキングセンサーシステム(リア)
ホンダ 新型 軽商用EV「N-VAN e:」 4タイプ グレード 価格 について
4タイプ「e: G」「e:L4」「e:FUN」「e:L2」のグレードを用意。
グレード | 乗車定員 | 急速充電 | 価格(10%) |
---|---|---|---|
N-VAN e: L4 | 4名 | なし | 2,699,400円 |
N-VAN e: L4 | 4名 | あり | 2,809,400円 |
N-VAN e: FUN | 4名 | あり | 2,919,400円 |
法人営業部および Honda ON限定タイプ
グレード | 乗車定員 | 急速充電 | 価格(10%) |
---|---|---|---|
N-VAN e: G | 1名 | なし | 2,439,800円 |
N-VAN e: G | 1名 | あり | 2,549,800円 |
N-VAN e: L2 | 2名 | なし | 2,549,800円 |
N-VAN e: L2 | 2名 | あり | 2,659,800円 |
e: G、e: L2タイプは本田技研工業(株)法人営業部 および新車オンラインストア「Honda ON」での販売限定で、リース契約のみでの取り扱いとなります。
Honda ON 「N-VAN e: バリュープラン」
特設サイト:https://on.honda.co.jp/nvan-e
軽自動車 商用EV の需要について
軽自動車商用EVならではの小回りの利く車両(最小回転半径が5m以下)
必要な荷室性能と積載量を確保。
走行時や起動・停車時の静粛性も高く、住宅街で使用する際にも安心して使える。
モーター駆動のEVならではの力強い走りで、重い荷物も軽快に運ぶことが可能。
軽商用バンとして必要な荷室性能と積載量を確保しながらも、モーター駆動のEVならではの力強い走りで、重い荷物も軽快に運ぶことが可能。走行時や起動・停車時の静粛性も高く、早朝や深夜をはじめ、住宅街で使用する際にも安心して使える。
街では既に、日本郵便、2019年以降、配送用車両に電気自動車(EV)と電動二輪車を本格導入しています。配送作業用の軽四輪自動車は三菱自動車工業の「ミニキャブ・ミーブ バン」、電動二輪車は本田技研工業の「BENLY e:(ベンリィ イー)」を採用し、東京都内の町で見かける機会も多くなった。ヤマト運輸ではホンダの新型「N-VAN e:(エヌバン イー)」の集配業務における実用性の検証を2023年6月から開始している。このように特に軽自動車商用EVは集配業務において小回りの利く車両が必要とされています。
交換式バッテリーを動力源に走行するHondaの軽EV「MEV-VAN Concept」
東京ビッグサイトを中心に開催された「JAPAN MOBILITY SHOW 2023(ジャパンモビリティショー)」に出展。
交換式バッテリを用いた軽EV(電気自動車)の集配業務における実証を2023年11月から開始すると2023年10月19日発表した。交換式バッテリーを動力源に走行するホンダの軽EV「MEV-VAN Concept(エムイーブイバン コンセプト)」を使用。
今回の実証で使用する軽EV(電気自動車)ホンダの「MEV-VAN Concept」は、交換式バッテリーであるモバイルパワーパック8本を搭載した電動パワーユニットで走行する、軽EVのコンセプトモデル。日中に太陽光で発電した再エネ電力を充電した交換式バッテリーを使用することで、充電による待機時間の削減や電力使用ピークの緩和など、より効率的なエネルギーマネジメントの実現に貢献。
▼詳しくはこちらの記事にまとめましたので参考にしてみて下さい。
→取り外し可能なバッテリーを試用 ホンダ「MEV-VAN Concept」で集配業務の実証開始
競合他社について
BEV商用軽バンの導入にあたっては、「スズキ」「ダイハツ」の小さなクルマづくりのノウハウとトヨタの電動化技術を融合、軽商用車に適したBEVシステムを3社で共同開発。車両についてはダイハツが生産を行い、スズキ、ダイハツ、トヨタがそれぞれ2023年度内に導入する。スズキは「EVERY EV」ダイハツは「HIJET CARGO EV」そしてトヨタは「PIXIS VAN EV」一充電当たりの航続距離は200km程度を見込んでいる。
詳しくはこちらの記事にまとめましたので参考にしてみて下さい。
→ホンダ 新型軽商用「N-VAN」ベースの軽商用 EV(電気自動車) 航続距離200km 100万円台から 2024年春に発売
ホンダニュースリリース