マツダは新型「ロードスター」に200台限定 高性能モデル「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12R」と量産モデル「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER」を追加し、2025年12月頃に発売されます。「MAZDA SPIRIT RACING」ブランドが今後スタートします。価格は限定モデルが700万円台、量産モデルは500万円台となります。
2025年1月10日、千葉県の幕張メッセで開催された「東京オートサロン2025」のマツダ プレスカンファレンスにおいて、代表取締役社長 兼 CEOの毛籠勝弘氏、そしてシニアフェローブランドデザイン 兼 MAZDA SPIRIT RACING代表 前田育男氏より、 エキサイティングな発表がありました。
それは、マツダのモータースポーツ部門「MAZDA SPIRIT RACING」が手掛けた、新型ロードスターのスペシャルモデル 「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER」 の登場です。
このスペシャルモデルは、スーパー耐久レースで培われた技術とノウハウを惜しみなく投入し、「速さ」と「質感」を高い次元で両立させた、まさにロードスターの集大成ともいえるモデルです。2グレード展開となり、量産モデルの「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER」に加え、200台限定の抽選販売となる高性能モデル「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12R」が発表されました。
2024年1月12日~1月14日に幕張メッセ開催される「東京オートサロン2024」にて、「ロードスター」をベースにした「MAZDA SPIRIT RACING concept(マツダ スピリット レーシング RS コンセプト)」のプロトタイプを公開した。同日「MAZDA3」をベースにした「MAZDA SPIRIT RACING 3 concept(マツダ スピリット レーシング 3 コンセプト )」のプロトタイプを公開しました。
マツダ ロードスターに高性能モデル「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12R」
新型ロードスター MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER
- マツダのモータースポーツ部門「MAZDA SPIRIT RACING」が手掛けたスペシャルモデル。
- スーパー耐久レースで培われた技術とノウハウを投入し、「速さ」と「質感」を両立。
- 2グレード展開:量産モデルと200台限定の「12R」。
- 2025年秋に商談予約受付開始、年内販売開始予定。
MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12R(限定200台)
- スーパー耐久レース参戦車両の開発コードネーム「12R」を冠した限定モデル。
- 2.0L 直列4気筒エンジン(200PS)を搭載。
- 専用開発のビルシュタイン製Cリング式車高調、RAYS製鍛造アルミホイール、フジツボ製専用エキゾーストマニホールド(バンテージ巻き)、ブレンボ製対向4ピストンブレーキキャリパーを装備。
- レカロ製フルバケシート、サベルト製4点式ハーネス、アルカンターラ素材を内装に採用。
- エアログレーのボディカラーに、専用のバッジ、ボンネットストライプ、リアウイングを装備。
- 価格は700万円台。
MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER(量産モデル)
- 専用開発のビルシュタイン製Cリング式車高調、RAYS製鍛造アルミホイール、フジツボ製スポーツマフラー、ブレンボ製対向4ピストンブレーキキャリパーを装備。
- 2.0L SKYACTIV-G エンジン(184PS)を搭載。
- 赤ステッチの専用シート、アルカンターラ素材を内装に採用。
- 価格は500万円台。
MAZDA SPIRIT RACING
- スーパー耐久シリーズST-Qクラスに参戦し、技術開発を進める。
- eモータースポーツからリアルレーシングへの成長をサポートするチャレンジプログラムを実施。
MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12R: 走りの頂点を極める限定モデル
「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12R」は、その名の通り、スーパー耐久レース参戦車両の開発コードネーム「12R」を冠した、特別なロードスターです。限定200台という希少性に加え、サーキット走行を想定した専用装備の数々が、走りの ポテンシャルを最大限に引き出します。
搭載されるエンジンは、スーパー耐久でのノウハウを注ぎ込んだ直列4気筒2.0リッター。専用カムシャフト、シリンダーヘッド、ピストンなどを採用し、最高出力はなんと 200PS を発生します。ロードスターのソフトトップモデルとしては、国内初となる2Lエンジンの搭載となります。
足回りには、専用開発品のビルシュタイン製Cリング式車高調、RAYS製鍛造アルミホイール(TE37)、フジツボ製専用エキゾーストマニホールド(バンテージ巻き)、ブレンボ製対向4ピストンブレーキキャリパー(レッド塗装)を装備。さらに、サーキット走行に対応するため、ストラットとバルクヘッドをつなぐ専用タワーバーも装着されています。エクステリアは、エアログレーのボディカラーに、MAZDA SPIRIT RACINGのバッジ、ボンネットストライプとロゴ、そして横風の影響を抑制する形状のリアウイングが、精悍な印象を与えます。
インテリアは、スウェード調人工皮革「レガーヌ」とレッドステッチが、スポーティかつ上質な空間を演出。レカロ製フルバケシート、サベルト製4点式ハーネス、アルカンターラ素材を使用したステアリング、シフトノブ、サイドブレーキ、そしてフロアマットにMAZDA SPIRIT RACINGロゴがあしらわれるなど、レーシーな雰囲気満点です。
エンジンは、従来の日本仕様ではロードスターRFのみに搭載されていた2Lガソリンエンジンを、専用チューニングにより184psから200psへと出力アップ。ソフトトップモデルとして、国内初となる2Lエンジンの搭載を実現しました。この高出力エンジンと、専用チューニングされた足回り、そして空力性能を高めるエアロパーツにより、MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12Rは、まさに「人馬一体」の走りを体現する、ロードスターの頂点に立つモデルと言えるでしょう。
MSR RSの魅力は、サーキット走行でその真価を発揮するだけではありません。 日常使いにおいても、その上質な乗り心地と、2Lエンジンが生み出す力強い加速は、ドライバーに爽快なドライビングエクスペリエンスを提供します。
MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER: 日常使いでも楽しめる高性能モデル
一方、量産モデルの「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER」は、より幅広いユーザーに、ロードスターの走りの魅力を体感してもらうためのモデルです。
12R と同様に、専用開発品のビルシュタイン製Cリング式車高調、RAYS製鍛造アルミホイール、フジツボ製スポーツマフラー(ステンレス)、ブレンボ製対向4ピストンブレーキキャリパー(レッド塗装)を標準装備。エンジンは2Lガソリンエンジンを搭載、最高出力184psとなります。
インテリアは、赤ステッチの専用シート、アルカンターラ素材を使用したステアリング、シフトノブ、サイドブレーキを採用し、スポーティでありながら上質な空間を演出しています。
MAZDA SPIRIT RACING: モータースポーツから生まれた新たなブランド
MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER は、「MAZDA SPIRIT RACING」ブランドの第一弾となる市販モデルです。マツダは、2024年からスーパー耐久シリーズST-Qクラスに参戦しており、「共に挑む」という精神のもと、モータースポーツ活動を通じて技術開発を進めています。
毛籠社長は、「マツダはエンジンを諦めない。マルチソリューションで時代に適合した内燃機関技術を開発し、カーボンニュートラルに挑戦する」と述べ、ロータリーエンジン開発部門の再結成など、将来を見据えた取り組みについても言及しました。
また、前田氏は、eモータースポーツの世界からリアルレーシングへと成長をサポートするチャレンジプログラムなど、「MAZDA SPIRIT RACING」の活動の拡充を図ると説明しました。
マツダ 新型 「 MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12R」スペック について
スペック | 新型 ロードスター | MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12R |
---|---|---|
全長 | 3,915mm | 3,915mm |
全幅 | 1,735mm | 1,735mm |
全高 | 1,235mm | 1,235mm |
ホイールベース | 2,310mm | 2,310mm |
エンジン | 1.5L 直4DOHC SKYACTIV-G | 2.0L 直4DOHC SKYACTIV-G |
最高出力 | 100kW(136ps)/ 7,000rpm | 200ps/ 7,000rpm |
最大トルク | 152Nm(15.5kgm)/ 4,500rpm | 205Nm(20.9kgm)/ 4,000rpm |
駆動方式 | 2WD | 2WD |
トランスミッション | SKYACTIV-MT 6速MT 6EC-AT | SKYACTIV-MT 6速MT 6EC-AT |
マツダ 新型「マツダ ロードスター」大幅商品改良
マツダは、小型オープンスポーツカー「マツダ ロードスター(ソフトトップモデル)」、「マツダ ロードスター RF (リトラクタブルハードトップモデル)」を大幅改良し2024年1月中旬発売する。
今回の改良では、マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC)とスマート・ブレーキ・サポート[後退時検知機能(SBS-RC)]の新採用、マツダコネクトの進化など、最新の先進安全技術やコネクティッド技術を搭載。エクステリアのデザインも進化し、4代目ロードスターとしては最も大きな商品改良となった。
エクステリアデザインでは、デイタイムランニングライトの変更によって、目元にスポーティな軽快さを与えました。テールランプも立体的となり、より鮮明な印象を与えています。
インテリアには8.8インチのセンターディスプレイを新たに採用。また、往年のライトウェイトオープンスポーツカーを彷彿とさせるスポーツタン内装とベージュ幌のカラーコーディネーションを新たに設定。
ダイナミクス性能では、加速・減速時のデファレンシャルギヤの差動制限力を変化させることでクルマの旋回挙動を安定させる、新開発のASYMMETRIC LIMITED SLIP DIFFERENTIAL(アシンメトリックLSD)を採用。電動パワーステアリングおよびエンジンパフォーマンスフィールの進化とあわせて、ロードスターならではのリニアで軽快な走りに磨きをかけました。また、多くの方により安全にモータースポーツを楽しんでいただくため、MT車にはサーキット走行に最適化したダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)の新制御モード「DSC-TRACK」を追。
マツダ ロードスター(ソフトトップモデル)価格 グレード
ロードスターでは「特別仕様車 990S」「特別仕様車 BROWN TOP」「S Leather Package White Selection」、ロードスター RFでは「VS White Selection」「VS Terracotta Selection」がそれぞれ廃止。
グレード | エンジン | 駆動 方式 | トランス ミッション | 旧価格 | 新価格 |
---|---|---|---|---|---|
S | SKYACTIV-G 1.5 | 2WD (FR) | 6MT | 2,689,500円 | 2,898,500円 |
NR-A | 6MT | 2,843,500円 | 3,064,600円 | ||
S Special Package | 6MT | 2,906,200円 | 3,087,700円 | ||
6EC-AT | 3,021,700円 | 3,203,200円 | |||
※特別仕様車 990S | 6MT | 2,959,000円 | 廃止 | ||
S Leather Package | 6MT | 3,257,100円 | 3,498,000円 | ||
6EC-AT | 3,372,600円 | 3,613,500円 | |||
※特別仕様車 BROWN TOP | 6MT | 3,257,100円 | 廃止 | ||
6EC-AT | 3,372,600円 | 廃止 | |||
S Leather Package White Selection | 6MT | 3,297,800円 | 廃止 | ||
6EC-AT | 3,413,300円 | ||||
S Leather Package V Selection | 6MT | 3,553,000円 | |||
6EC-AT | 3,668,500円 | ||||
RS | 6MT | 3,422,100円 | 3,679,500円 |
マツダ ロードスターRF(リトラクタブルハードトップモデル)価格 グレード
グレード | エンジン | 駆動 方式 | トランス ミッション | 旧価格 | 新価格 |
---|---|---|---|---|---|
S | SKYACTIV-G 2.0 | 2WD (FR) | 6MT | 3,527,700円 | 3,796,100円 |
6EC-AT | 3,555,200円 | 3,823,600円 | |||
VS | 6MT | 3,823,600円 | 4,154,700円 | ||
6EC-AT | 3,851,100円 | 4,182,200円 | |||
VS White Selection | 6MT | 3,864,300円 | 廃止 | ||
6EC-AT | 3,891,800円 | 廃止 | |||
VS Terracotta Selection | 6MT | 3,864,300円 | 廃止 | ||
6EC-AT | 3,891,800円 | 廃止 | |||
RS | 6MT | 3,988,600円 | 4,308,700円 |
編集部から一言
ロードスターは、1989年の初代モデル誕生以来、世界中で愛され続けている、マツダを代表するオープンスポーツカーです。その魅力は、軽快なハンドリングとオープンエアモータリングの楽しさにあります。
2015年に登場した現行型ロードスター(ND型)は、マツダの「スカイアクティブテクノロジー」と「魂動デザイン」を採用し、さらに進化。軽量化と高剛性化を実現したボディ、意のままに操れるハンドリング、そして心地よいエンジンサウンドは、多くのドライバーを魅了しています。
ロードスターは、単なる移動手段ではなく、人生を豊かにするパートナーのような存在です。オープンカーならではの開放感、風を感じながら走る爽快感、そして人とクルマとの一体感を味わえる、まさに「人馬一体」を提供してくれる、それがロードスターなのです。
MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12Rは、そんなロードスターの魅力をさらに高めた、特別なモデルです。よりスポーティに、より上質に進化したMAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12Rは、ロードスターファンはもちろん、多くのスポーツカーファンに、新たなドライブを提供してくれるでしょう。
マツダは、MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER 12Rを皮切りに、今後も「MAZDA SPIRIT RACING」ブランドから、様々なスペシャルモデルを展開していく予定です。 ロードスターをはじめとするマツダ車は、これからも進化を続け、私たちにドライブの楽しさを提供してくれるでしょう。
新型 MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER、そしてロードスターの未来に、どうぞご期待ください。
マツダニュースリリース