ランボルギーニが、ブランドのスーパースポーツ、ウラカンの後継モデルとなる「テメラリオ(Temerario)」を2024年6月18日発表しました。これにより、ウラカンの時代が幕を閉じ、ランボルギーニのラインナップが大きく進化しています。テメラリオは、トリプルモーターを搭載したV8プラグインハイブリッドスーパーカーであり、ウラカンのミッドエンジンV10エンジンよりも約45%のパワーアップを果たしています。一体どのようなモデルなのか徹底解説致します。
ランボルギーニ・テメラリオ について
2013年にデビューしたウラカンは、ガヤルドの伝統を引き継ぎましたが、自動車業界はこの10年で劇的に変化しました。その結果、テメラリオは見た目こそ似ているものの、全く異なる性能と技術を持った車へと進化しています。ランボルギーニは電動化を進め、排ガス削減とパワー強化を両立する方針を明確にし、ウラカンの5.2L V10エンジンを廃止し、新たなターボチャージャー付きV8エンジンに置き換えました。
フェラーリが10年前に自然吸気V8エンジンをターボエンジンに切り替えた際、パワーとトルクは大幅に向上しましたが、エンジン音の魅力が失われました。ランボルギーニは同じ過ちを避けるため、テメラリオには4.0リッターのツインターボV8エンジンを搭載しました。このエンジンはウルスと同様にホットV構成を採用し、驚異的な10,000rpmの回転数を実現しています。
テメラリオのV8エンジンは、内燃機関のみで最大789馬力(800PS)を発揮し、トルクは538lb-ft(730Nm)に達します。さらに、3つの110kW(148馬力)の電動モーターを組み合わせることで、合計907馬力(920PS)のパワーを提供します。この数値は、フェラーリ296 GTBやマクラーレン750Sを上回る性能です。
しかし、このパワーアップに伴い、テメラリオの重量も増加しました。3,726ポンド(1,690kg)という重量は、ウラカンよりも592ポンド(268kg)重く、フェラーリ296 GTBよりも485ポンド(220kg)重いです。それでも、ランボルギーニはテメラリオが2.7秒で0-100km/h加速を達成し、最高速度は343km/hに達すると発表しています。
テメラリオのデザインも進化しており、レブエルトに似たシルエットを持ちながらも、スリムなLEDヘッドライトや深いフロントエアインテークなどが特徴的です。また、インテリアにはデジタルゲージクラスターや縦長のタッチスクリーンが搭載され、ドライバーの快適性を追求しています。
電動フロントアクスルの追加により、テメラリオは全輪駆動のEVモードに切り替え可能で、市街地走行時には前輪駆動のEVとして利用できます。ただし、バッテリー容量は3.8kWhと小さく、EVモードでの航続距離は数マイル程度です。
さらに、ランボルギーニは、軽量化を図るための「Alleggerita」パッケージを提供しており、カーボンファイバー素材を使用したボディパーツや軽量ホイール、チタン製エキゾーストなどを組み合わせることで、最大で55ポンド(25kg)の軽量化が可能です。
テメラリオの価格はまだ公表されていませんが、フェラーリ296 GTBの価格に近い、約34万ドルになると予想されています。ランボルギーニの新しいスーパーカー、テメラリオは、パワー、性能、技術すべてにおいてウラカンを超える進化を遂げています。
ランボルギーニ ニュースリリース
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