スズキは、新型「ジムニー5ドア」日本モデルを2025年1月頃に発売する予定です。このモデルは、「ジムニーシエラ」のホイールベースを延長し、後ろに2ドアを追加した5ドアモデルです。海外では、スズキのインド子会社であるマルチ・スズキ・インディア社が、2023年6月7日に新型の「ジムニー5ドア」を発売しました。価格は127万4000~150万5000インドルピー(約218万~258万円)で、このモデルは2023年1月13~18日に開催された「Auto Expo 2023」で発表されました。
本当に「ジムニー5ドア」は日本で発売されるのか?
マルチ・スズキ・インディア社は、5ドアバージョンがアフリカや南米などの国際市場、そして国内市場からも大きな関心を集めていると述べました。マルチ・スズキの最高技術責任者であるCVラマン氏は、メディア交流会で、「5ドアジムニーは日本でも発売されるが、しばらくしてから発売される予定だ」とAutocar Indiaに語りました。インド工場は当初、3ドアバージョンのみの生産を開始しましたが、現在は5ドアバージョンのみを生産しています。
スズキ 新型「ジムニー5ドア」について
- 伝統的なラダーフレームを採用
- ホイールベースを340mm延長し3ドアから5ドア化したモデル
- 大人4人が快適に座れるシートを採用。通常時で211Lの荷室を確保し実用的
- 直列4気筒1.5L DOHCVVT デュアルジェットエンジン(K158型)を搭載
- 「ALLGRIP PRO」を採用
- 最低地上高210mmとする
スズキ 新型「ジムニー5ドア」エクステリア について
- ジムニー初の5ドアモデル
- 全長は3,985mmとし通常モデルよりも+435mm伸ばした。
4代目ジムニーとして初めてインド国内で発売される「ジムニー5ドア」は、リヤドアを備えた新しい5ドア仕様です。後席には専用のリヤシートや内装が採用され、ライフスタイルを表現するための道具としてのデザインや装備が特徴です。新型「ジムニー5ドア」は、通常モデルよりもホイールベースを+340mm伸ばし、全長も+415mm伸ばしました。リアクォーターパネルとサイドウィンドウが長くなっているのが5ドアモデルの特徴です。ラダーフレームシャーシを維持し、最低地上高は210mmです。さらに、36度のアプローチアングル、47度のディパーチャーアングル、24度のブレークオーバーアングルを備えています。
エンジンは、現行のジムニーシエラと同様の直列4気筒1.5L DOHC VVT デュアルジェットエンジン(K158型)を搭載します。最高出力は75kW(102ps)/6,000rpm、最大トルクは130Nm(13.3kgm)/4,000rpmで、トランスミッションは4ATまたは5MTが選択できます。
スズキ 新型「ジムニー5ドア」「ジムニーシエラ」ボディサイズ 比較
「ジムニーシエラ」と比べ、「ジムニー5ドア」は全長415mm長く、ホイールベースも340mm延長されています。そのため、室内空間が広くなり、特に後部座席で大きな違いが感じられます。さらに、後部座席を倒すと、「ジムニーシエラ」よりもさらに多くの荷物を積むことができます。
スペック | ジムニー | ジムニーシエラ | ジムニー5ドア |
---|---|---|---|
全長 | 3,395mm | 3,550mm | 3,965mm |
全幅 | 1,475mm | 1,645mm | 1,645mm |
全高 | 1,715mm | 1,730mm | 1,720mm |
ホイールベース | 2,250mm | 2,250mm | 2,590mm |
最低地上高 | 205mm | 210mm | 210mm |
アプローチアングル | 41度 | 36度 | 36度 |
ランプブレーク オーバーアングル | 28度 | 28度 | 24度 |
デパーチャーアングル | 51度 | 50度 | 47度 |
アプローチアングルは36度、ディパーチャーアングルは50度と優れていますが、ランプブレークオーバーアングルは24度と、ジムニーシエラよりも劣っています。
スズキ 新型「ジムニー5ドア」ボディカラー
単色
- パールアークティックホワイト
- グラナイトグレー
- ネクサブルー
- ブルーイッシュブラック
- シズリングレッド
2トーン
- キネティックイエロー×ブラック
- シズリングレッド×ブラック
スズキ 新型「ジムニー5ドア」インテリア について
- 9インチディスプレイオーディオを採用
- 後部座席のスペースを確保することで大人4人かきちんと乗れる
- ラゲッジスペースを拡大
9インチのディスプレイオーディオには、スズキのSmartPlay Pro+システムが搭載されています。さらに、クルーズコントロールやArkamysのサウンドシステムも含まれています。安全装備としては、6つのエアバッグ、ヒルホールドアシスト付きESP、ヒルディセントコントロール、リアビューカメラ、ABSも装備されています。
ラゲッジスペースは、通常時で「ジムニー5ドア」が211リットル、3ドアの「ジムニーシエラ」が85リットルなので、広々としたラゲッジルームがあります。後部座席を倒さなくても、日常使いや4人でのアウトドアなど、「ジムニー5ドア」なら可能です。
スズキ 新型「ジムニー5ドア」スペックについて
スペック | ジムニー5ドア |
---|---|
全長 | 3,985mm |
全幅 | 1,645mm |
全高 | 1,720mm |
ホイールベース | 2,590mm |
最低地上高 | 205mm |
エンジン | 直列4気筒1.5L デュアルジェットエンジン |
最高出力 | 75kW(102ps)/ 6,000rpm |
最大トルク | 130Nm(13.3kgm)/ 4,000rpm |
駆動方式 | 4WD (パートタイム4WD搭載) |
トランスミッション | 4AT・5MT |
スズキ 新型「ジムニー5ドア」予想価格について
- 予想価格は250万円~350万円ほど
インドモデルは価格は127万4000~150万5000インドルピー(約231万~273万円)であるため、インドよりも高い価格設定になると予想。250万円~350万円ほどが妥当な金額設定と思われる。スズキの正式発表を待ちましょう。
スズキ 新型 ジムニー シエラ エクステリア
- 角を強調したクラシカルなボディデザインを採用
- 2トーンカラーを設定
エクステリアは、キープコンセプトから原点回帰し、角ばったボディデザインになりました。また、新型ハスラーと同様の丸目のヘッドライトを採用しています。ボディカラーには白または黒のツートンカラーがラインナップされています。オフロードタイプのモデルとなり、強度と耐久性を重視したはしご型フレーム(ラダーフレーム)、3リンクリジッドサスペンション、副変速機(ローレンジ)付きパートタイム4WDを採用しています。走行中に2WDから4WD(4H、4WD高速)の切り替えがスイッチ式で快適に行えるドライブアクション4×4も搭載されています。骨格はラダーフレームを採用し、エンジン縦置きのFRレイアウトを採用しています。このモデルは、「新型ジムニーシエラ JC ブラックツートーンルーフ」としても知られています。海外や日本国内でも、「メルセデス・ベンツのGクラスの小型版」と言われることが多いです。
スズキ 新型 ジムニー シエラ インテリア
- インパネ周りは現代風に一新 フルオートエアコンやマルチインフォメーションディスプレイを採用
- 室内の設計を見直し、空間を拡大し快適性を向上
インパネ周りは、現代風に一新されています。カーナビを中心とした配置になり、フルオートエアコンや立方体メータークラスター、大型マルチインフォメーションディスプレイなど、多くの変更が行われました。シートのアレンジも可能で、旧型ではできなかったフルフラットにすることもできます。
ラゲッジスペースは、リアシートを伸ばせば大容量の363リットルあり、9.5インチのゴルフバックを2個横置きで積載可能です!また、ラゲッジアクセサリーソケットやラゲッジボックス、ツールボックスなども採用されています。
新開発ラダーフレーム
- 新設計のラダーフレームを採用、ねじり剛性を約1.5倍向上
- 電子制御ブレーキLSDトラクションコントロール全車標準装備
- 3リンク リジェクドアクスル式サスペンションを採用
本格的な4WDを象徴するために、ラダーフレーム構造を採用しました。新しい開発されたラダーフレームにはXメンバーが採用され、前後にクロスメンバーを備えることで、ねじり剛性を旧型比で約1.5倍に高めることに成功しました。また、ボディーマウントゴムを大型化し、フレームから車体に伝わる振動を軽減しました。
パートタイム4WD
副変速機(ローレンジ)付きパートタイム4WDを初代から新型に到るまで採用。路面状況に合わせて2WD、4WDの切り替えを任意で行えます。
3リンク リジェクドアクスル式サスペンション
左右の車輪を直接つなぐ「3リンクリジッドアクスル式サスペンション」は、凹凸のある路面でも優れた操作性と大きな対地クリアランスを提供します。最低地上高を210mmに確保し、「アプローチアングル」「ランプブレークオーバーアングル」「デバーチャーアングル」に対して、バンパーやアンダーボディが障害物に接触しにくくしています。また、サイドアンダーミラー付きのドアミラーやヒーテッドドアミラー、そしてヘッドランプウォッシャーも装備されています(JCモデル)。
安全装備
デュアルセンサーブレーキサポートを搭載し、単眼カメラ+レーザーレーダーの強みを活かして自動ブレーキ機能などをはじめとする様々な機能で危険を回避します。ボディには軽量衝撃吸収ボディーTECT[テクト]を採用。プリテンショナー機構とフォースリミッター機構(シートベルト)やSRSエアバッグ、4輪ABS(アンチロックブレークシステム)、ラッチスタートシステム(MT車限定)などを採用しています。
デュアルセンサーブレーキサポートを搭載 (ジムニーシエラ JC 標準装備)
新型スイフト新型ワゴンRに採用された単眼カメラ+レーザーレーダーの強みを活かして歩行者に加え、自動ブレーキによって衝突を回避、軽減する。新型ジムニーはサポカーS<ワイド>に該当する。
1.前方衝突警報機能 約5km/hから約100km/hで走行中、ステレオカメラが前方の車両や歩行者を検知。衝突の可能性があると判断した場合、ブザー音とメーター内の表示によって警報を発する機能。
2.前方衝突警報ブレーキ機能 衝突の可能性が高まると、警報に加え自動的に弱いブレーキを作動させ、運転者に衝突回避を促す機能。
3.前方衝突被害軽減ブレーキアシスト機能 衝突の可能性が高いと判断したあと、運転者が強くブレーキを踏むと、ブレーキアシストが作動しブレーキ制動力を高める機能。
4.自動ブレーキ機能 衝突が避けられないと判断した場合に、自動で強いブレーキが作動し、衝突の回避、または衝突被害を軽減する機能。
誤発進抑制機能 ペダルやシフトの操作ミスによる衝突の回避に貢献前方約4m以内の障害物をステレオカメラで検知。 停車、または約10km/h以下の徐行中、障害物があるにもかかわらずアクセルを大きく踏み込んだ場合に、エンジン出力を自動で抑えて急発進、急加速を抑制する機能。
車線逸脱警報機能 車線を外れそうになるとブザー音とメーター内の表示灯で警報、
約60km/hから約100km/hで走行中、ステレオカメラが車線の左右区画線を認識。車線を逸脱すると判断した場合、ブザー音とメーター内の表示灯によって運転者に注意を促す機能。
ふらつき警報機能 車両が蛇行するとブザー音とメーター内の表示灯で警報、約60km/hから約100km/hで走行中、ステレオカメラが車線内での車両の蛇行パターンから、ふらつきと判断した場合、ブザー音とメーター内の表示灯によって運転者に注意を促す機能。
先行車発進お知らせ機能 先行車の発進をブザー音とメーター内の表示でお知らせ
停車時、先行車が発進して約4m以上離れても、自車が停止し続けた場合、ブザー音とメーター内の表示で運転者に先行車が発進したことをお知らせする機能。
後退時ブレーキサポート 軽自動車で初採用 リアバンパーに内蔵した4つの超音波センサーが車両後方にある障害物を検知すると自動ブレーキを作動させる。
全方位モニター用カメラパッケージ (セーフティパッケージ・全方位モニター用カメラパッケージ装着車 メーカーオプション) クルマの前後左右4カ所にカメラを設置。対応ナビゲーション(販売会社装着アクセサリー)を装着すれば、クルマを真上から見たような俯瞰(ふかん)の映像などをモニターに映し出す「全方位モニター」に。運転席から見えにくい場所も画面上で確認でき、狭い場所での駐車に貢献する。
スズキ ジムニーとジムニー シエラ スペック比較
スペック | ジムニー | ジムニー シエラ |
---|---|---|
全長 | 3,395mm | 3,550mm |
全幅 | 1,475mm | 1,645mm |
全高 | 1,715mm | 1,730mm |
ホイールベース | 2,250mm | 2,250mm |
最低地上高 | 205mm | 205mm |
最小回転半径 | 4.8mm | 4.9mm |
エンジン | R06A型 658cc 直3 DOHC | 直列4気筒1.5L デュアルジェットエンジン |
最高出力 | 64ps(47kW)/ 6,000rpm | 75kW(102ps)/ 6,000rpm |
最大トルク | 96Nm(9.8kgm)/ 3,500rpm | 130Nm(13.3kgm)/ 4,000rpm |
駆動方式 | 4WD (パートタイム4WD搭載) | 4WD (パートタイム4WD搭載) |
トランスミッション | 4AT/5MT | 4AT/5MT |
車両重量 | 1,040kg(4AT) 1,030kg(5MT) | 1070kg |
WLTCモード燃費 | 13.2 km/L (4AT) 16.2km/L (5MT) | 13.6km/L (4AT) 15.0km/L(5MT) |
価格 | 1,458,000円~ 1,841,400円 | 1,760,400円〜 2,019,600円 |
スズキ 新型「ジムニー5ドア」について思うこと
スズキにとって、「ジムニー」は日本市場において主力となる存在であり、高い販売力を持つ車種です。これまでスズキが進化を遂げてきた「ジムニー」が、「ジムニー5ドア」のラインナップによりさらに魅力的なモデルとなりました。以前から小さなメルセデスベンツの「Gクラス」と称されてきましたが、ロングホイールベースの5ドアになるとその要素は一層強くなり、より多くの人々の支持が期待されます。これまで「ジムニー」に乗り続けてきた人も、新たに購入を検討している人も、ぜひ「ジムニー5ドア」を検討してみる価値があるでしょう。「ジムニー5ドア」こそ「ジムニー」を超える納期待ちとなりそうですね。
▼詳しくはこちらの記事にまとめましたので参考にしてみて下さい。
スズキ ジムニー