世界中で愛されるオフローダー、スズキ「ジムニー」シリーズに、待望の5ドアモデル「ジムニーノマド」を2025年1月30日に正式発表・2025年4月に発売する予定です。価格は265万円から275万円となります。このモデルは、「ジムニーシエラ」のホイールベースを延長し、後部に2つのドアを追加した5ドア仕様です。インドでは既に発売され、その使い勝手の良さから注目を集めています。日本での発売を多くの人が期待しており、このモデルがどのようなものになるのかを詳しく解説します。
海外では、スズキのインド子会社であるマルチ・スズキ・インディア社が、2023年1月13日~18日に開催された「Auto Expo 2023」でこのモデルを発表しました。そして、2023年6月7日には「ジムニー5ドア」の販売を開始し、価格は127万4000~150万5000インドルピー(約218万~258万円)となりました。
スズキ新型「ジムニーノマド」5ドアモデル 記事の概要
- 車名:スズキ ジムニーノマド(Jimny Nomad)
- ベース車両: ジムニーシエラ
- 発売時期: 2025年1月30日発表・4月発売(日本で)
- 生産国:インド
- 変更点:
- ホイールベースを340mm延長
- 後部座席用ドアを追加(5ドア化)
- 後部座席の居住性向上
- 荷室の積載性向上
- 9インチディスプレイオーディオ採用
- 特徴:
- ファミリー層やアウトドア愛好家に最適
- オフロード性能はそのままに、オンロードでの快適性も向上
- 後部座席を倒すと、さらに多くの荷物を積載可能
- 通常時でも207Lの荷室容量を確保
- 伝統的なラダーフレームを採用
- 大人4人が快適に座れるシートを採用
- エンジン: 1.5L直4エンジン(ジムニーシエラと同じ)
- トランスミッション: 4ATまたは5MT
- 価格:265万円から275万円
- その他:
- 9インチディスプレイオーディオ、クルーズコントロール、Arkamysサウンドシステムなどを搭載
- デュアルセンサーブレーキサポートなど、安全装備も充実
ジムニーの伝統を受け継ぐ、新たな冒険者「ジムニーノマド」
新型ジムニーノマドは、ジムニーシエラをベースにホイールベースを延長し、後部座席用ドアを追加した5ドア仕様です。「ノマド」の名が示す通り、「遊牧民」のように自由気ままに、どこへでも冒険へと連れ出してくれる相棒となるでしょう。
スズキ 新型「ジムニーノマド(5ドア)」進化した実用性と、変わらぬオフロード性能
5ドア化により、後部座席の居住性と荷室の積載性が大幅に向上しました。ファミリー層やアウトドア愛好家にとって、より魅力的な選択肢となるでしょう。ラゲッジスペースは、通常時で207L、リアシートを収納すると331Lもの広大な空間が出現します。
もちろん、ジムニーの代名詞である悪路走破性も健在です。ラダーフレームとリジットアクスルによる強固な車体構造、36度のアプローチアングル、24度のランプブレークオーバーアングル、50度のデパーチャーアングル、210mmの最低地上高など、あらゆる地形を走破するための装備が充実しています。電子制御ブレーキLSDトラクションコントロールも標準装備され、より安定した走破を実現しています。
スズキ 新型「ジムニーノマド(5ドア)」力強い走りを楽しむ
エンジンは、ジムニーシエラと同じ1.5L直列4気筒 DOHC VVT デュアルジェットエンジン(K158型)、最高出力は75kW(102ps)/6,000rpm、最大トルクは130Nm(13.3kgm)/4,000rpmを搭載。低速域から力強いトルクを発揮し、オフロードはもちろん、街乗りでもストレスを感じさせません。トランスミッションは、5速MTと4速ATから選択可能です。
スズキ 新型「ジムニーノマド(5ドア)」個性際立つエクステリア
新型「ジムニーノマド(5ドア)」は、通常モデルよりもホイールベースを+340mm伸ばし、全長も+415mm伸ばしました。リアクォーターパネルとサイドウィンドウが長くなっているのが5ドアモデルの特徴です。ラダーフレームシャーシを維持し、最低地上高は210mmです。さらに、36度のアプローチアングル、47度のディパーチャーアングル、24度のブレークオーバーアングルを備えています。
エクステリアは、ジムニーの伝統を受け継ぐスクエアなフォルムに、モダンな要素を融合。丸型ヘッドランプ、5スロットグリル、クラムシェルボンネットなど、ジムニーらしさを象徴するデザインが随所に散りばめられています。
「ジムニーノマド(5ドア)」「ジムニーシエラ」ボディサイズ 比較
「ジムニーシエラ」と比べ、「ジムニーノマド(5ドア)」は全長415mm長く、ホイールベースも340mm延長されています。ボディサイズが大きいため、室内空間が広くなり、特に後部座席で大きな違いが感じられます。さらに、後部座席を倒すと、「ジムニーシエラ」よりもさらに多くの荷物を積むことができます。
スペック | ジムニー | ジムニーシエラ | ジムニーノマド |
---|---|---|---|
全長 | 3,395mm | 3,550mm | 3,965mm |
全幅 | 1,475mm | 1,645mm | 1,645mm |
全高 | 1,715mm | 1,730mm | 1,720mm |
ホイールベース | 2,250mm | 2,250mm | 2,590mm |
最低地上高 | 205mm | 210mm | 210mm |
アプローチアングル | 41度 | 36度 | 36度 |
ランプブレーク オーバーアングル | 28度 | 28度 | 24度 |
デパーチャーアングル | 51度 | 50度 | 47度 |
アプローチアングルは36度、ディパーチャーアングルは50度と優れていますが、ランプブレークオーバーアングルは24度と、ジムニーシエラよりも劣っています。
参考:NEXA
スズキ 新型「ジムニーノマド(5ドア)」ボディカラー
ボディカラーは、モノトーン5色と2トーン2色の全7パターン。鮮やかなキネティックイエローやシズリングレッドなど、個性的なカラーも用意されています。
単色
- アークティックホワイトパール
- グラナイトグレー
- ネクサブルー
- ブルーイッシュブラック
- シズリングレッド
2トーン
- キネティックイエロー×ブラック
- シズリングレッド×ブラック
- アークティックホワイトパール: 清潔感と高級感を兼ね備えた定番のホワイト。
- グラナイトグレー: 岩石のような重厚感と都会的な洗練さを併せ持つグレー。
- ネクサブルー: ジムニーの新たな個性を彩る、鮮やかで深みのあるブルー。
- ブルーイッシュブラック: 精悍でクールな印象を与えるブラック。
- シズリングレッド: エネルギッシュで情熱的なレッド。
- キネティックイエロー×ブラック: 目立ち度抜群!遊び心溢れるイエローとブラックの組み合わせ。
- シズリングレッド×ブラック: 個性と力強さを際立たせるレッドとブラックの組み合わせ。
「ジムニーノマド(5ドア)」機能的なインテリア
インテリアは、機能性と操作性を重視したデザイン。インパネ中央には9インチディスプレイオーディオが配置され、視認性も抜群です。センターコンソールは、5ドア専用のデザインを採用し、使い勝手が向上しています。
ジムニーノマド(5ドア)は、3ドアモデルに比べホイールベースが延長され、後部座席の居住性と荷室の積載性が大幅に向上しています。大人4人かきちんと乗れます。これにより、ファミリー層やアウトドア愛好家にとって、より魅力的な選択肢となるでしょう。
「ジムニーノマド(5ドア)」快適なドライブをサポートする充実装備
9インチに拡大されたディスプレイオーディオは、スズキのSmartPlay Pro+システムを搭載し、スマートフォンとの連携もスムーズです。クルーズコントロールやArkamysサウンドシステムなど、快適装備も充実しています。
ジムニーノマド(5ドア)新開発ラダーフレームを採用
本格的な4WDを象徴するために、ラダーフレーム構造を採用しました。新しい開発されたラダーフレームにはXメンバーが採用され、前後にクロスメンバーを備えることで、新設計のラダーフレームを採用、ねじり剛性を約1.5倍向上。また、ボディーマウントゴムを大型化し、フレームから車体に伝わる振動を軽減しました。電子制御ブレーキLSDトラクションコントロール全車標準装備、3リンク リジェクドアクスル式サスペンションを採用。
ジムニーノマド(5ドア)パートタイム4WDを採用
副変速機(ローレンジ)付きパートタイム4WDを初代から新型に到るまで採用。路面状況に合わせて2WD、4WDの切り替えを任意で行えます。
ジムニーノマド(5ドア)3リンク リジェクドアクスル式サスペンションを採用
左右の車輪を直接つなぐ「3リンクリジッドアクスル式サスペンション」は、凹凸のある路面でも優れた操作性と大きな対地クリアランスを提供します。最低地上高を210mmに確保し、「アプローチアングル」「ランプブレークオーバーアングル」「デバーチャーアングル」に対して、バンパーやアンダーボディが障害物に接触しにくくしています。また、サイドアンダーミラー付きのドアミラーやヒーテッドドアミラー、そしてヘッドランプウォッシャーも装備されています(JCモデル)。
ジムニーノマド(5ドア)の安全装備
デュアルセンサーブレーキサポートを搭載し、単眼カメラ+レーザーレーダーの強みを活かして自動ブレーキ機能などをはじめとする様々な機能で危険を回避します。ボディには軽量衝撃吸収ボディーTECT[テクト]を採用。プリテンショナー機構とフォースリミッター機構(シートベルト)やSRSエアバッグ、4輪ABS(アンチロックブレークシステム)、ラッチスタートシステム(MT車限定)などを採用しています。
デュアルセンサーブレーキサポートを搭載
新型スイフト新型ワゴンRに採用された単眼カメラ+レーザーレーダーの強みを活かして歩行者に加え、自動ブレーキによって衝突を回避、軽減する。新型ジムニーはサポカーS<ワイド>に該当する。
1.前方衝突警報機能 約5km/hから約100km/hで走行中、ステレオカメラが前方の車両や歩行者を検知。衝突の可能性があると判断した場合、ブザー音とメーター内の表示によって警報を発する機能。
2.前方衝突警報ブレーキ機能 衝突の可能性が高まると、警報に加え自動的に弱いブレーキを作動させ、運転者に衝突回避を促す機能。
3.前方衝突被害軽減ブレーキアシスト機能 衝突の可能性が高いと判断したあと、運転者が強くブレーキを踏むと、ブレーキアシストが作動しブレーキ制動力を高める機能。
4.自動ブレーキ機能 衝突が避けられないと判断した場合に、自動で強いブレーキが作動し、衝突の回避、または衝突被害を軽減する機能。
誤発進抑制機能 ペダルやシフトの操作ミスによる衝突の回避に貢献前方約4m以内の障害物をステレオカメラで検知。 停車、または約10km/h以下の徐行中、障害物があるにもかかわらずアクセルを大きく踏み込んだ場合に、エンジン出力を自動で抑えて急発進、急加速を抑制する機能。
車線逸脱警報機能 車線を外れそうになるとブザー音とメーター内の表示灯で警報、
約60km/hから約100km/hで走行中、ステレオカメラが車線の左右区画線を認識。車線を逸脱すると判断した場合、ブザー音とメーター内の表示灯によって運転者に注意を促す機能。
ふらつき警報機能 車両が蛇行するとブザー音とメーター内の表示灯で警報、約60km/hから約100km/hで走行中、ステレオカメラが車線内での車両の蛇行パターンから、ふらつきと判断した場合、ブザー音とメーター内の表示灯によって運転者に注意を促す機能。
先行車発進お知らせ機能 先行車の発進をブザー音とメーター内の表示でお知らせ
停車時、先行車が発進して約4m以上離れても、自車が停止し続けた場合、ブザー音とメーター内の表示で運転者に先行車が発進したことをお知らせする機能。
後退時ブレーキサポート 軽自動車で初採用 リアバンパーに内蔵した4つの超音波センサーが車両後方にある障害物を検知すると自動ブレーキを作動させる。
全方位モニター用カメラパッケージ (セーフティパッケージ・全方位モニター用カメラパッケージ装着車 メーカーオプション) クルマの前後左右4カ所にカメラを設置。対応ナビゲーション(販売会社装着アクセサリー)を装着すれば、クルマを真上から見たような俯瞰(ふかん)の映像などをモニターに映し出す「全方位モニター」に。運転席から見えにくい場所も画面上で確認でき、狭い場所での駐車に貢献する。
スズキ 新型「ジムニーノマド(5ドア)」スペックについて
スペック | ジムニーノマド(5ドア) |
---|---|
全長 | 3,985mm |
全幅 | 1,645mm |
全高 | 1,720mm |
ホイールベース | 2,590mm |
最低地上高 | 205mm |
エンジン | 直列4気筒1.5L デュアルジェットエンジン |
最高出力 | 75kW(102ps)/ 6,000rpm |
最大トルク | 130Nm(13.3kgm)/ 4,000rpm |
駆動方式 | 4WD (パートタイム4WD搭載) |
トランスミッション | 4AT・5MT |
スズキ 新型「ジムニーノマド(5ドア)」価格 グレード について
「ジムニーノマド(5ドア)」日本モデルの価格
日本モデルの価格は265万円から275万円となります。ジムニーシエラの上位グレードJCが2,084,500円からに設定され、価格差は56万5,500円になっています。
グレード | トランス ミッション | 価格 |
---|---|---|
FC | 5MT | 2,650,000円 |
FC | 4AT | 2,750,000円 |
「ジムニー5ドア」インド モデルの価格
インドモデルは価格は127万4000~150万5000インドルピー(約231万~273万円)であるため、インドよりも高い価格設定になると予想。250万円~350万円ほどが妥当な金額設定と思われる。スズキの正式発表を待ちましょう。
グレード | 価格 |
---|---|
エントリーグレード | 127万400インドルピー (約231万) |
ハイグレード | 150万5000インドルピー (約273万円) |
出典:マルチインドスズキ公式ページ
インド市場としては価格設定が高いため、現地メディアの調べによると登録された台数としてはあまり出ていない様子です。
スズキ 新型「ジムニー」一部改良 2024年モデル 価格グレード について
グレード | エンジン | 駆動 方式 | トランス ミッション | 価格 (10%) |
---|---|---|---|---|
XG | 0.66L DOHC 吸気VVT ターボ | パートタイム 4WD | 5MT | 1,654,400円 |
4AT | 1,753,400円 | |||
XL | 5MT | 1,780,900円 | ||
4AT | 1,879,900円 | |||
XC | 5MT | 1,903,000円 | ||
4AT | 2,002,000円 |
スズキ 新型「ジムニーシエラ」一部改良 2024年モデル 価格 グレード について
グレード | エンジン | 駆動 方式 | トランス ミッション | 価格 (10%) |
---|---|---|---|---|
JL | 1.5L DOHC 吸気VVT | パートタイム 4WD | 5MT | 1,962,400円 |
4AT | 2,061,400円 | |||
JC | 5MT | 2,084,500円 | ||
4AT | 2,183,500円 |
本当に「ジムニーノマド(5ドア)」は日本で発売されるのか?
マルチ・スズキ・インディア社は、5ドアバージョンがアフリカや南米などの国際市場、そして国内市場からも大きな関心を集めていると述べました。マルチ・スズキの最高技術責任者であるCVラマン氏は、メディア交流会で、「5ドアジムニーノマド(5ドア)は日本でも発売されるが、しばらくしてから発売される予定だ」とAutocar Indiaに語りました。インド工場は当初、3ドアバージョンのみの生産を開始しましたが、現在は5ドアバージョンのみを生産しています。
スズキ 新型「ジムニーノマド(5ドア)」Q&A
- ジムニーノマド(5ドア)の価格は?
-
日本モデルの価格は265万円から275万円となります。
- ジムニーノマド(5ドア)のカタログはある?
-
日本では1月30日発表・発売されるため、公式カタログはありません。
- ジムニーノマド(5ドア)の予約は可能?
-
日本での予約は現在できません。
- ジムニーノマド(5ドア)は日本で発売予定か?
-
2025年1月30日発売予定です。
- ジムニーノマド(5ドア)のボディサイズはどのくらい?
-
全長3985mm、全幅1645mm、全高1720mm、ホイールベース2590mmです。
- ジムニーノマド(5ドア)の乗車定員は何人?
-
5人です。
- ジムニーノマド(5ドア)の新型における特徴は何か?
-
5ドア化とホイールベース延長により、後部座席へのアクセスと居住性が向上しました。
編集部から一言
スズキにとって、「ジムニー」は日本市場において主力となる存在であり、高い販売力を持つ車種です。これまでスズキが進化を遂げてきた「ジムニー」が、「ジムニーノマド(5ドア)」のラインナップによりさらに魅力的なモデルとなりました。新型ジムニーノマドは、ジムニーの伝統と革新が融合した、魅力あふれるモデルです。実用性とオフロード性能を兼ね備えた、まさに「遊牧民」のための車と言えるでしょう。以前から小さなメルセデスベンツの「Gクラス」と称されてきましたが、ロングホイールベースの5ドアになるとその要素は一層強くなり、より多くの人々の支持が期待されます。これまで「ジムニー」に乗り続けてきた人も、新たに購入を検討している人も、ぜひ「ジムニーノマド」を検討してみる価値があるでしょう。「ジムニー」を超える納期待ちとなりそうですね。
スズキ ジムニー 関連記事
スズキ ニュースリリース
https://www.globalsuzuki.com/globalnews/2023/0112.html
https://www.nexaexperience.com/jimny
スズキ ジムニー