日産の中型セダン「ティアナ(Teana)」の2026年モデルが、中国工業情報化部(MIIT)の資料から完全リークされました。この新型ティアナは、北米市場の「アルティマ(Altima)」の姉妹車として知られ、今回のマイナーチェンジで大幅なデザイン刷新が行われています。
新型ティアナは、日産の最新デザイン言語を採用し、電動化モデルのN6・N7セダンとの視覚的調和を図った革新的なスタイリングが特徴です。本記事では、リークされた画像を基に新型ティアナの詳細を徹底解説します。
新型 ティアナの概要
基本情報
- モデル名: 日産ティアナ(中国名)/ 北米アルティマの姉妹車
- 生産: 東風日産(日産と東風汽車集団の合弁企業)
- 発表年: 2026年モデル
- 市場: 主に中国市場向け
- 変更内容: マイナーチェンジ(フェイスリフト)
開発背景
新型ティアナは、日産の電動化戦略の一環として、内燃機関モデルでありながら電動セダンN6・N7との統一感を持たせたデザインアップデートが実施されました。これにより、「内燃機関でもEVでも捉えることのできる中性的なセダン」として、幅広い市場での競争力強化を図っています。
参照:Carscoops
外観デザインの詳細解析
フロントデザインの進化
デジタルVモーショングリルの採用 新型ティアナの最も注目すべき変更点は、日産の最新デザイン言語である「デジタルVモーショングリル」の採用です。
主な特徴:
- より幅広で存在感のあるグリル形状
- 水平基調のグリルパターンで洗練されたイメージ
- グリル周りを縁取る3本の斜め基調LEDデイタイムランニングライト
- ダーク調LEDヘッドライトとの統合デザイン
バンパー・インテークの改良
- 下部インテークがワイド化
- N6・N7セダンと共通するスタイリング要素
- よりスポーティで現代的な印象
特別な2トーンカラーオプション
メルセデス・マイバッハ風の上質感 新型ティアナの目玉の一つが、中国市場のユーザー向けに用意された特別な2トーンカラー仕様です。
2トーンカラーの特徴:
- 上下で色分けされたデュアルトーン塗装
- メルセデス・マイバッハSクラスを彷彿とさせる高級感
- 中国ユーザーの嗜好に合わせたプレミアム志向
- トヨタ新世代クラウンシリーズのバイトーンカラーに類似
サイドビュー・プロフィール
変更点:
- 基本シルエットは現行型を踏襲
- 新デザインのアルミホイール採用
- サイドモールディングの細部調整
ボディサイズ変更:
- 全長: 4,920mm(現行比+14mm)
- 全幅: 変更なし
- 全高: 変更なし
- ホイールベース: 2,825mm(変更なし)
リアデザインの刷新
N6・アリア系統のテールデザイン リアデザインは、日産の電動化モデルとの統一感を重視した大幅な変更が行われています。
主な特徴:
- 水平基調のフルワイドLEDテールランプ
- 中央部分にLED点灯する「NISSAN」レタリング
- アリアを彷彿とさせるテール意匠
- エキゾーストパイプの隠蔽処理
- よりクリーンで洗練されたリアバンパーデザイン
内装・装備の予想
インテリアアップデート
具体的な内装画像は未公開ですが、以下の改良が予想されています:
予想される変更点:
- 新設計のデジタルコクピット
- 大型インフォテインメントシステム
- 最新の車載技術搭載
- セグメント競争力強化のための装備充実
安全・快適装備
- プロパイロット(部分自動運転技術)の搭載
- 360度カメラシステム
- 先進運転支援システム(ADAS)の充実
パワートレイン・スペック
エンジンラインナップ
新型ティアナには、2種類のガソリンエンジンが設定されています。
高出力仕様:
- エンジン: 2.0L直列4気筒ターボ
- 最高出力: 240hp(179kW / 243PS)
- 駆動方式: 前輪駆動(FF)
- トランスミッション: Xtronic CVT(8速シミュレート機能付き)
エントリー仕様:
- エンジン: 自然吸気エンジン(詳細不明)
- 最高出力: 142hp(106kW / 144PS)
- 備考: 現行2.0L NA(154hp)からダウングレード
燃費・環境性能
- 中国の環境規制に対応
- CVTによる燃費効率の最適化
- 段階的な電動化準備
価格・発売情報
中国市場価格
現行ティアナ価格(参考):
- 価格帯: 約25,000~33,400ドル
- 新型価格: 若干の価格上昇予想
発売スケジュール
- 中国市場: 2025年末予想
- その他市場: 未定
北米アルティマへの影響
アルティマの将来性
北米市場のアルティマ(2018年デビュー、2022年フェイスリフト)についても、新型ティアナのデザイン要素が将来的に採用される可能性があります。
アルティマの現状:
- 廃止の噂が継続中
- トランプ政権下での内燃機関車への方針転換
- セダン市場の縮小傾向
今後の展望:
- 新型ティアナのデザイン要素を取り入れたアップデート
- 北米独自のデザイン路線継続の可能性
- セダンカテゴリ自体の市場動向に依存
競合車種との比較
主要競合車
中国市場での競合:
- トヨタ カムリ
- ホンダ アコード
- 現代 ソナタ
- フォルクスワーゲン パサート
競争優位性:
- 日産の最新デザイン言語採用
- 電動化モデルとの統一感
- 2トーンカラーによる差別化
- 成熟した2.0Lターボエンジン
まとめ:新型ティアナの意義と展望
新型日産ティアナ2026年モデルは、単なるマイナーチェンジの枠を超えた大幅なデザイン刷新により、日産セダンの新たなベンチマークとなる可能性があります。
注目ポイント:
- 統一デザイン戦略: 電動化モデルとの視覚的調和
- プレミアム志向: 2トーンカラーによる高級感演出
- 市場対応: 中国ユーザーの嗜好を反映した仕様
- 技術進化: 最新の車載技術と安全装備
今後の展開:
- 中国市場での販売動向
- 北米アルティマへのデザイン影響
- 他市場への展開可能性
- 日産の中型セダン戦略の方向性
新型ティアナは、内燃機関セダンの進化の可能性を示すモデルとして、自動車業界全体からも注目を集めています。特に、電動化時代における従来型セダンのあり方を提示する重要な位置づけのモデルといえるでしょう。