2025年9月19日、トヨタが突如発表した「新プロジェクト」において、センチュリーのロゴ配置変更が大きな注目を集めています。豊田章男会長の公式インスタグラムでの発言から始まった一連の騒動は、実はセンチュリーブランドのシリーズ化に向けた戦略的な布石である可能性が高まっています。
センチュリーロゴ配置変更の経緯
豊田章男会長の"激怒"投稿が話題に
当初発表された新プロジェクトでは、「トヨタ」「レクサス」「センチュリー」「GR」「ダイハツ」の5つのロゴが横一列に配置されていました。しかし、豊田章男会長が自身のInstagramで「センチュリーはそこじゃない💢」と投稿したことで大きな話題となりました。
翌日には素早くロゴの配置が修正され、センチュリーがセンター(中央)に配置されるレイアウトに変更されています。
実は仕込まれていた?隠されたメッセージ
興味深いことに、豊田会長の英語投稿の頭文字を縦読みすると「FABTC」「TNGA」といったキーワードが浮かび上がります。これは偶然ではなく、最初から計画されていたマーケティング戦略である可能性が指摘されています。
- FABTC: トヨタグループ内の「GLIP FAB」プロジェクトと「Toyota Connected Design」を示唆
- TNGA: トヨタの次世代プラットフォーム「Toyota New Global Architecture」
センチュリーシリーズ化の可能性
センチュリーがセンターに配置された意味
センチュリーロゴがセンター(中央)に配置されたことは、単なる配置変更以上の意味を持つと考えられます。これまで限定的だったセンチュリーブランドを、より幅広い高級車ラインナップの中核に据える戦略転換を示している可能性があります。
想定されるセンチュリーシリーズ展開
現在予想されているセンチュリーシリーズの展開は以下の通りです:
- センチュリー セダン(現行モデル)
- センチュリー SUV(2023年9月4日)
- センチュリー ロングホイールベース(今後発売すると噂のショーファードリブン仕様)
これらのラインナップは、LEXUS・GRシリーズのような明確なブランド体系を構築し、トヨタの最高級ブランドとしての地位を確立する狙いがあると推測されます。
センチュリーSUVの詳細情報
販売条件と価格設定
2025年6月23日に発売予定のセンチュリーSUVは、非常に厳しい販売条件が設けられています:
- 価格: 2,700万円(税込)
- 限定台数: 年間30台のみ
- 購入資格: 4つの厳格な条件をクリアする必要がある
- 特別な販売プロセス: 一般的な自動車販売とは異なる特別な手続き
技術的特徴
センチュリーSUVは現行のセンチュリーと同様、最高水準の技術と品質を備えています:
- プラットフォーム: TNGA-Kベース
- ボディサイズ: 全長約5,445mm(ベースモデル比+240mm延長)
- 駆動システム: ハイブリッドシステム搭載
- 内装: 最高級の材質と職人技による仕上げ
LEXUSとGRシリーズとの比較
ブランド戦略の共通点
トヨタは既にLEXUSブランドでプレミアムセグメント、GRブランドでスポーツセグメントのシリーズ化を成功させています。センチュリーシリーズ化は、この成功モデルを最高級セグメントに適用する戦略と考えられます。
差別化ポイント
- LEXUS: プレミアム性と先進技術のバランス
- GR: スポーツ性能とレーシング技術の投入
- センチュリー: 最高級の品質と日本の匠の技術
今後の展望と業界への影響
高級車市場への波及効果
センチュリーのシリーズ化は、日本の高級車市場に大きな変化をもたらす可能性があります。特に以下の点で注目されています:
- 国産最高級ブランドの確立
- 海外高級車ブランドへの対抗
- 日本の匠技術のブランド化
2025年10月13日の正式発表への期待
トヨタは2025年10月13日に新プロジェクトの詳細を正式発表予定です。センチュリーシリーズ化の全貌が明らかになることで、日本の自動車業界に新たな局面が訪れると期待されています。
まとめ
センチュリーロゴの配置変更をきっかけに始まった今回の話題は、トヨタの戦略的なブランド展開の序章に過ぎない可能性があります。LEXUS・GRシリーズの成功を踏まえ、センチュリーブランドのシリーズ化により、トヨタは国産最高級車ブランドとしての地位をさらに確固たるものにしようとしているのかもしれません。
10月13日の正式発表まで、自動車ファンの関心は高まり続けることでしょう。