三菱は、ピックアップトラックの新型「トライトン」のフルモデルチェンジを行い2024年に日本発売する。日本においては2006年9月から2011年8月の間輸入販売されていたが、3代目へのフルモデルチェンジを機に再投入されることとなった。同様のカテゴリーで日本発売されている「ハイラックス」との違いなどをまとめてみた。
三菱 新型トライトン フルモデルチェンジ について
3代目となる「トライトン」は、2014年に2代目が登場してから9年ぶりのフルモデルチェンジとなり、2018年にフェイスリフトが行われる。ボディサイズは全長5,320mm(5,360mm)、全幅1,865(1,930mm)mm、全高1,795mm(1,815mm) ホイールベース3,130mmとひと回り大型化するとともに水平基調で力強いスタイリングを実現。
デザインコンセプトは「BEAST MODE」「ダイナミックシールド」は、力強く立体的なフロントグリルやフェンダーから繋がる力強い造形、それを強調するプロテクターで、ピックアップトラックに最適化。3連のL字型LEDランプを配したデイタイムランニングランプは、その下に立体的な3眼プロジェクター式のヘッドライトを組み合わせる。「Ford Ranger」や「トヨタ ハイラックス」に対抗するために2023年後半に登場する。ピックアップはレムチャバン工場で生産される三菱のベストセラーモデル。タイで販売され、世界中の約150の市場に輸出されている。
新型「トライトン」には新開発ラダーフレームを採用、従来型から断面積を65%増やし、曲げ剛性40%、ねじり剛性60%の強化を実現しながらも、新たに1180MPaのハイテン鋼の採用比率を大幅に増加することで重量増を最小限に抑え従来車に比べ軽量化を図っている。足回りも新開発、フロントに高い走行安定性を獲得する「コイルスプリング」と「ダブルウィッシュボーン」を組み合わせ、より広い室内空間と荷台を確保。
エンジンには新開発の「2.4L 直列4気筒 ディーゼルターボエンジン(4N16型)」を採用し6速MTまたはスポーツモード付き6速ATを組み合わせ、高出力仕様では新型ターボチャージャーと新燃焼システムを採用、最高出力150kW、最大トルク470Nmを発生し、優れたトルクフルな走行を可能にした。標準仕様では最高出力135kW、最大トルク430Nmと、最高出力110kW、最大トルク330Nmの2仕様のエンジンを設定、どちらもタービン容量を可変制御するVGターボチャージャーを採用している。電子制御4WDの「スーパーセレクト4WD-Ⅱ」を採用する。また、走行モードの切り替える「イージーセレクト4WD」が設定される。
インテリアでは走行時の車体姿勢の変化をつかみやすい水平基調で力強い造形の「HORIZONTAL AXIS(ホリゾンタル・アクシス)」コンセプトを進化させたインストルメントパネルを採用。プロフェッショナルユースを意識し、乗員を保護するためにソフトパットを要所に採用し、実用性の高さを確保。ステアリングホイール、グリップ、ドアハンドル類は握り心地や逞しさを追求するなど「MITSUBISHI TOUCH(三菱タッチ)」という考え方に基づいてデザインしている。
トヨタ ハイラックスについて
トヨタ自動車が生産販売するピックアップトラック型の自動車。車名の由来は「High」と「Luxury」を合成した造語で、乗用車なみの豪華さを持ったピックアップトラックを目指した。。日本でも2017年9月12日に発表し12年ぶりの日本再販となる。先代7代目モデルよりも70mm長く、20mmワイドそれによって、ダブルキャブ仕様、シングルキャブやエクストラキャブのボディスタイルも用意。計31種ものバリエーションモデルが設定。シャシーは、スポット溶接で組み立てられた高張力鋼板を多用したFIRM(Frame with Integrated Rigidity Mechanism)構造を採用。
ダイナミックコントロールサスペンションシステムDCSとBody Control with Torque Demand滑らかで快適な乗り心地に貢献するばね上制振制御車両の揺れをセンシングし、路面の凹凸に応じて駆動用モーターのトルクをきめ細かく制御して車体の揺れを抑制することで、さまざまな路面状況に対し滑らかで快適な乗り心地に貢献。牽引能力は3500kg、「ヒルスタートアシストコントロール」「ドライブスタートコントロール」を全車で標準装備。上級グレードのZには「アクティブトラクションコントロール」「ダウンヒルアシストコントロール」「リヤデフロック」も採用した。
「ハイラックス」は4ドアのダブルキャブを採用。(トラックなどは2ドア シングルキャブが多い。 )乗車定員5名を確保しながらも多くの荷物を輸送可能だ。デッキスペースは最大床面長1565mm、開口幅1380mm、最大積載量500kg。
トヨタ 新型 ハイラックス フルモデルチェンジ 4ドア ピックアップトラック復活 日本2017年9月12日発売
トヨタは新型ハイラックスの一部改良を行い2019年6月24日に発売。プリクラッシュセーフティの検知機能を向上させ、新たに夜間の歩行者と昼間の自転車運転者にも対応、レーンディパーチャーアラートには、警報だけでなく逸脱抑制も行うヨーアシスト機能を搭載。さらに、レーダークルーズコントロール(ブレー
トヨタ ハイラックス マイナーチェンジ について
トヨタは新型「ハイラックス」のマイナーチェンジを行い2020年8月19日に発売。誕生50周年特別仕様車「Z“Black Rally Edition”」と同様のエクステリアとなる。「Z“Black Rally Edition”」はマイナーチェンジで廃止となる。今回は海外モデル同様に通常モデルでエクステリアデザインを変更。台形の大型グリルにより顔の厚み感を表現、グリルを支えるフロント構成で力強さを表現。日本専用のバンパーガードガーニッシュで、よりアクティブなイメージを強化。薄型化したグリルからヘッドランプに軸を通すことでワイド感を与え、Bi-Beam LED化により先進的な表情を演出した。
ディーゼルエンジンの改良とアイドリングストップ機能の追加によりWLTCモード走行燃費11.7km/Lを達成。(JC08モードでは11.8km/L→13.6km/L、従来型に対し15%以上の燃費向上を実現。)新たにオフロードでも映えるタフで上品なオキサイドブロンズメタリック、質感高く洗練されたイメージのダークブルーマイカの2色を含む全5色を設定。
安全面ではプリクラッシュセーフティやレーンディパーチャーアラート(ヨーアシスト機能付)やインテリジェントクリアランスソナー ICS(パーキングサポートブレーキ)を全車で標準装備となる。「セーフティ・サポートカーS〈ワイド〉」(サポカーS〈ワイド〉対象車対象車となる。サスペンションの改良とVFC機能の追加により、操縦安定性と乗り心地の向上した。
インテリアは、Xグレードにもオプティトロンメーター+4.2インチTFTカラーマルチインフォーメーションディスプレイを設定、視認性を向上。メーター自体もリングのメッキ化など加飾変更により、タフネスなイメージを表現。
トヨタ ハイラックス Z“GR SPORT”
トヨタは「ハイラックス」の一部改良を行い2021年10月8日に発売。グレード「Z“GR SPORT”」を新たに追加設定。新たに追加設定される「Z“GR SPORT”」は 全幅1,900mmの迫力あるワイドボディ とし専用のフロントバンパーやグリルや18インチアルミホイールなどを装備。 インテリアでは GRロゴを刺繍した専用合成皮革+スエード調スポーツシート(フロント) を採用。
新型トライトンとハイラックス ボディサイズ比較
ボディサイズは若干、「トライトン」が大きく、車内の広さなども違ってくることが予想される。
サイズ | 新型トライトン ダブルキャブ4WD | ハイラックス |
---|---|---|
全長 | 5,360mm | 5,340mm |
全幅 | 1,930mm | 1,855mm |
全高 | 1,815mm | 1,800mm |
ホイールベース | 3,130mm | 3,085mm |
乗車定員 | 5名 | 5名 |
新型トライトンとハイラックス NAエンジン比較
エンジンスペックも若干、「トライトン」が最高出力が高く、多く荷物を載せる場合や普段の走りでも違いがありそうだ。
スペック | 新型トライトン | ハイラックス |
---|---|---|
エンジン | 2.4L 直列4気筒 ディーゼル ターボエンジン 4N16型 | 2.4L 直列4気筒 直噴ディーゼル エンジン 2GD-FTV型 |
最高出力 | 150kW(204ps) | 110kW(150PS)/ 3,400rpm |
最大トルク | 470Nm(47.9kgm) | 400Nm(40.8kgm)/ 1,600-2,000rpm |
トランスミッション | 6速AT | 6速AT |
駆動方式 | 2WD(FF)/4WD | 2WD(FF)/4WD |
三菱 新型 トライトン はありなのか?
「トライトン」はありなのか?三菱では一番販売力や商品力の高い「デリカD:5」のコンパクトバージョンという位置付けをすることにより「デリカミニ」。そして今回の「トライトン」はその2台に次いで主力車種になることが予想される。どの車種もアウトドア志向の車であり、三菱ブランドとしてアウトドアに強いイメージが2024年は定着しそうだ。更に、ライバルの「ハイラックス」の現行モデルは海外では20215年から発売、日本では2017年から発売しており、新型「トライトン」の方が、エクステリア、インテリア共に最新のデザインを採用しており、新しさを感じることができそうだ。多様化の時代には派生はモデルをラインナップすることで販売力強化に繋がる可能性がありそうだ。