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中国 ホンダ フィット 待望の大型マイナーチェンジへ 新デザインと進化の全貌を徹底解説

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中国ホンダ(広汽ホンダ(GAC-Honda))は、コンパクトカー「フィット」のマイナーチェンジを行い、2025年8月に予定しています。

ホンダのラインナップにおいて、長年にわたり基幹コンパクトカーとしての地位を確立している「フィット」。そのフィットが、内外で注目を集める大幅な改良を目前に控えています。特に、グローバル市場における動向を示すかのように、中国市場向けのフェイスリフトモデルのデザインが先行して明らかとなり、日本市場向けのマイナーチェンジへの期待感が一層高まっています。

現行の第4世代フィットは2019年にデビューし、2022年10月にはすでに一度デザイン変更やパワートレインの刷新を含むマイナーチェンジを実施していますが、次なる進化はそれを上回る規模となる可能性を秘めています。この記事では、最新のフィットに関する情報を包括的に掘り下げ、デザインの変革から性能、装備、価格、そして発売時期に至るまで、その進化の全貌に迫ります。

ホンダ 新型 フィット マイナーチェンジ まとめ

  • 発売時期: 中国モデルは2025年8月にマイナーチェンジモデルの発売が予定されています。
  • エクステリアデザイン:
    • フロントフェイスを中心に大幅刷新され、分割風ヘッドライトを採用した先進的でシャープなデザインに変更される可能性が高いです(中国発表モデルに基づく)。
    • リアバンパー下部にディフューザー風デザインが追加される見込みです。
    • 新しい高耐久クリア塗料の採用で、ボディの艶感と耐久性が向上します。
    • 新ボディカラーが追加設定される予定です。
  • インテリア:
    • 現行モデルで評価の高い、良好な視界、水平基調デザイン、ボディースタビライジングシート、高い静粛性などは維持・進化されると予想されます。
    • 7インチ液晶メーターやコネクテッド機能も引き続き搭載される見込みです。
  • パワートレイン:
    • 高効率な2モーターハイブリッド「e:HEV」(モーター最高出力123ps)と、力強い1.5L DOHC i-VTECガソリンエンジン(最高出力118ps)の2種類が継続される見込みです。
  • 燃費(WLTCモード・現行参考値):
    • e:HEV(FF): 30.2 km/L
    • 1.5Lガソリン(FF): 18.7 km/L
    • 優れた燃費性能は維持されると予想されます。
  • 安全性能:
    • 先進安全運転支援システム「Honda SENSING」を全タイプ標準装備。
    • フロントワイドビューカメラを核に、衝突軽減ブレーキや各種運転支援機能(トラフィックジャムアシスト、ブラインドスポットインフォメーション等)を搭載します。
  • ボディ・シャシー:
    • 取り回しやすい5ナンバーサイズ(一部グレード除く)や広い室内空間を維持。
    • 高張力鋼板を多用した高剛性・軽量ボディ、優れた乗り心地と操縦安定性をもたらすサスペンションを引き続き採用します。
  • 価格:
    • デザイン刷新や機能向上、原材料費高騰などを踏まえ、現行モデルから10万円程度の価格上昇が見込まれます。
  • グローバル展開:
    • フィットは海外では「ジャズ」として販売されるグローバルモデルです。
    • 中国市場では、広汽ホンダがフィットを、東風ホンダが別デザインの「ライフ」を販売しています。
目次

大胆に変貌を遂げるエクステリアデザイン:新世代の顔つきへ

2025年に登場予定の新型フィットに関する最も注目すべき点は、そのエクステリアデザインの大幅な刷新です。この情報は、新型車の発表前に車両情報を申請する必要がある中国工業情報化部(MIIT)を通じて公開された、広汽ホンダ(GAC-Honda)が生産するフェイスリフト版フィットの画像によって明らかになりました。日本仕様も同様のデザインを採用する可能性が高いと見られています。

公開された画像を見ると、フロントフェイスは現行モデルの親しみやすい雰囲気から一変し、先進的でシャープな印象を与えています。最大の特徴は、ヘッドライトのデザインです。現行モデルの柔和な表情を構成していたヘッドライトは、上下に分割されたような新しいデザインへと変更されました。エンブレムから左右に伸びる上部のライトはより薄く、シャープな形状となり、その下部に小型のライトが配置される構成は、これまでのフィットのデザインコンセプトを大きく転換させるものです。一部では、そのアグレッシブな顔つきがトヨタ・ヤリスを彷彿とさせるとの声も上がっています。

フロントバンパーのデザインも刷新され、下部のインテークはより存在感を増し、ノーズ部分はより彫刻的で立体感のある造形となっています。2022年のマイナーチェンジでは、グリルレスデザインのエンブレム上部にあった折り目が、ボディラインに合わせた曲線的な処理へと変更されましたが、今回の変更はそれをさらに推し進め、全く新しい表情を生み出しています。

サイドプロファイルは現行モデルのシルエットをほぼ踏襲しているようですが、リアデザインにも手が加えられています。リアバンパー下部には、ディフューザーを思わせるブラックの樹脂製エクステンションが装着され、スポーティな雰囲気を高めています。

ボディサイズに関しては、中国仕様のフェイスリフトモデルは全長が4,196mmと、現行の日本仕様(全長3,995mm)よりもわずかに長くなっています。日本仕様の新型フィットがこのサイズになるかは現時点では不明ですが、デザイン変更に伴い、若干のサイズ変更が行われる可能性はあります。クロスオーバースタイルの「CROSSTAR」やスポーティグレード「RS」が新型デザインでどのように展開されるのかも注目点です。

さらに、エクステリアの質感向上も見逃せません。ホンダは近年、フリードやヴェゼルといった他モデルにも採用している新しいクリア塗料を新型フィットにも導入する予定です。従来のアクリルメラミンクリア素材に代わり、より機能が向上した新しいクリア材を使用することで、ボディの艶感を一層引き立てるとともに、耐傷つき性などの耐久性を従来比で1.5倍以上に向上させるとのことです。これに加えて、新しいボディカラーも設定される予定であり、ユーザーはより多彩な選択肢の中から、自分の好みに合った一台を選ぶことができるようになるでしょう。

洗練されたインテリア:快適性と使い勝手の追求

新型フィットの内装に関する具体的な変更点はまだ明らかになっていませんが、現行モデルが実現している高い快適性と機能性は、間違いなく継承・進化されるでしょう。現行フィットの内装は、心地よい視界と使いやすさを追求したデザインが高く評価されています。

2022年のマイナーチェンジでは、インテリアの素材が見直され、新しい内装色が設定されるなど、質感の向上が図られました。各グレード(ベーシックな「BASIC」、心地よさを追求した「HOME」、上質感を高めた「LUXE」、アクティブな「CROSSTAR」、スポーティな「RS」)ごとに専用のインテリアコーディネートが用意されており、ユーザーの多様なライフスタイルに応えています。

運転席に座ると、まず水平・直線基調でデザインされたインパネと、極細化されたフロントピラーが生み出す圧倒的な視界の良さに気づきます。このAピラーは、断面構造を工夫し、衝突時にはボディへ荷重を流す構造を採用することで、十分な衝突安全性能を確保しながら、死角の少ないワイドな視界を実現しています。さらに、ワイパーを見えにくい位置に配置するなど、細部にわたる配慮により、運転中の心地よい視界が追求されています。

メーターには、7インチのフルカラー液晶ディスプレイが全車標準装備されています。表面の反射防止加工と設置角度の最適化により、メーターバイザーを不要としたシンプルなデザインが特徴です。車速は大きな数字で表示され、アダプティブクルーズコントロール(ACC)の設定状況や、ハイブリッドシステムのエネルギーフローなども分かりやすく表示されます。

コネクテッド機能も充実しています。ディーラーオプションのHonda CONNECT対応ナビゲーションシステムは、新しい地図に自動で更新される「自動地図更新サービス」や、車内がWi-Fiスポットになる「車内Wi-Fi」など、多彩な機能を提供します。一部グレードには、臨場感あふれるサウンドを楽しめるプレミアムオーディオも設定されています。

センターコンソールには、電動パーキングブレーキの採用によって生まれたスペースを活用した「フレキシブルアタッチメントテーブル」が設定されています(一部タイプ除く)。アタッチメントを脱着することで、小物置きやドリンクホルダーなど、使い方を柔軟に変えることができ、利便性を高めています。

シートにもホンダのこだわりが詰まっています。フロントシートには、上級セダンへの搭載も見据えて新開発された「ボディースタビライジングシート」が採用されています。骨盤を安定させるフレーム構造と、身体を面で支える構造により、長時間のドライブでも疲れにくい、優れたホールド性を実現しています。また、座面のパッド厚をフロントで30mm以上、リアで24mmも拡大し、柔らかな座り心地を提供しています。

さらに、静粛性の向上にも力が入れられています。ボディ各所の剛性を高めて振動を抑制するとともに、ドア周りのシール性を向上させ、AピラーやBピラー内部に発泡ウレタンフォームを充填することで、外部からのノイズ侵入を低減。ダッシュボードやインパネの遮音材も面積を拡大し、エンジンノイズの室内への侵入を抑えています。特にハイブリッドモデルでは、3つのエンジンマウントをすべて樹脂製とし、液封タイプのサイドマウントの容量を拡大することで、エンジン振動の伝達を効果的に抑制しています。

2024年9月の一部改良では、全グレードに「オートリトラミラー」、「全席オートパワーウィンドウ」、「助手席シートバックポケット」、「ラゲッジルームランプ」が標準装備となり、利便性がさらに向上しました。これらの快適性・機能性は、新型フィットにおいても継承、あるいはさらなる向上が期待されます。

パワートレイン:高効率な「e:HEV」と力強い1.5Lガソリン

パワートレインは、2022年のマイナーチェンジで刷新された構成が、新型フィットにも引き継がれると予想されます。現行フィットは、ホンダ独自の2モーターハイブリッドシステム「e:HEV(イーエイチイーブイ)」搭載車と、1.5L 直列4気筒ガソリンエンジン搭載車の2種類をラインナップしています。

e:HEVは、走行用と発電用の2つのモーターを搭載し、「EVドライブモード」「ハイブリッドドライブモード」「エンジンドライブモード」の3つのモードを、走行状況に応じてシームレスに切り替えることで、優れた燃費性能とリニアで力強い加速感を両立するシステムです。エンジンは主に発電に徹し、基本的にはモーターで走行するため、電気自動車に近いスムーズな走りを日常の多くのシーンで体験できます。2022年の改良では、駆動用モーターの最高出力が従来の109馬力から123馬力へと向上し、最高出力は25.8kgm(253N・m)を発生。これにより、アクセル操作に対する応答性が向上し、より力強くストレスのない加速性能を実現しています。同時に、エンジンの効率も改善され、バッテリーや制御ユニットを統合したIPU(インテリジェントパワーユニット)の小型・軽量化、PCU(パワーコントロールユニット)の高効率化なども相まって、燃費性能も向上させています。組み合わされる1.5Lアトキンソンサイクルエンジンは、最高出力106馬力、最大トルク13.0kgm(127N・m)を発生します。

一方、ガソリンモデルには、1.5L 直列4気筒DOHC i-VTECエンジンが搭載されています。これは2022年の改良で、従来の1.3Lエンジンから置き換えられたものです。最高出力は118馬力、最大トルクは14.5kgm(142N・m)を発揮し、従来の1.3Lエンジン(98馬力/12.0kgm)と比較して大幅にパワーアップ。これにより、高速道路での合流や追い越し加速、登坂路などでの動力性能に余裕が生まれ、より軽快でキビキビとした走りを楽しめるようになりました。トランスミッションにはCVTが組み合わされます。

駆動方式は、e:HEV、ガソリンモデルともにFF(前輪駆動)と4WD(四輪駆動)が選択可能です。ただし、中国で公開されたGAC-Hondaの新型フィットは、最高出力122馬力(日本仕様より若干高い)の1.5Lガソリンエンジンのみで、駆動方式もFFのみとされています。日本仕様の新型フィットがこのパワートレイン構成になる可能性は低いと考えられますが、今後の正式発表が待たれます。

優れた燃費性能:e:HEVは30km/L超え

燃費性能は、コンパクトカー選びにおける重要な要素です。現行フィットは、パワートレインの刷新により、優れた燃費性能を実現しています。WLTCモード燃費は以下の通りです。

  • e:HEVモデル:
    • FF: 30.2 km/L
    • 4WD: 25.4 km/L
  • 1.5Lガソリンモデル:
    • FF: 18.7 km/L
    • 4WD: 16.6 km/L

e:HEVモデルは、モーター出力の向上による走行性能アップを果たしながらも、システムの高効率化により、FF車で30.2km/Lという優れた低燃費を達成しています(2022年改良前のFF車は29.4km/L)。モーター走行領域が拡大したことで、実用燃費の向上も期待できます。

一方、ガソリンモデルは、エンジン排気量を1.3Lから1.5Lに拡大したことで、走行性能を重視した結果、燃費はFF車で18.7km/L(改良前の1.3L FF車は20.4km/L)となっています。しかし、日常的な走行においては十分な燃費性能であり、力強い走りと経済性のバランスが取れています。

新型フィットにおいても、これらの優れた燃費性能は維持されると予想されます。

安全性能:「Honda SENSING」のさらなる進化に期待

安全性能においても、フィットはクラスをリードする存在です。現行モデルには、先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」が全タイプに標準装備されています。

このシステムの中核をなすのが、フロントガラス上部に設置された「フロントワイドビューカメラ」です。約100度の有効水平画角を持ち、車両前方の幅広い範囲を検知できます。従来のミリ波レーダーとカメラの組み合わせから、この単眼カメラのみで対象物との距離測定まで行うシステムへと進化しました(ただし、ACCなどはミリ波レーダーも併用)。高速画像処理チップとの組み合わせにより、衝突軽減ブレーキ(CMBS)や歩行者事故低減ステアリング、路外逸脱抑制機能、先行車発進お知らせ機能、標識認識機能などの精度が向上しています。

さらに、車両前後バンパーに合計8つのソナーセンサーを配置することで、近距離の障害物検知能力も高められています。これにより、ペダルの踏み間違いなどによる誤発進を抑制する「誤発進抑制機能」および「後方誤発進抑制機能」や、駐車時などに障害物への接近を知らせるパーキングセンサーシステムなどが機能します。

2022年のマイナーチェンジでは、機能がさらに拡充されました。高速道路などでの渋滞時に、ドライバーの運転負荷を軽減する「トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)」が追加され、渋滞追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)と車線維持支援システム(LKAS)の適用範囲が広がりました。また、アクセルペダルとブレーキペダルを踏み間違えた際に、加速を抑制する「急アクセル抑制機能」も新たに追加されました(ディーラーオプションのナビ装着が必要な場合あり)。

加えて、斜め後方の車両を検知して知らせる「ブラインドスポットインフォメーション」や、駐車場などで後退する際に左右から接近する車両を検知する「後退出庫サポート」も新たに設定され(タイプ別設定)、より安心して運転できる環境が整えられています。

夜間の視界をサポートする「オートハイビーム」も標準装備です。これらの充実した安全装備は、新型フィットにも当然搭載され、さらなる機能向上や検知精度の向上が図られる可能性もあります。

取り回しやすいサイズと進化したシャシー性能

フィットの魅力の一つは、日本の道路環境に適したコンパクトなボディサイズです。現行モデルのボディサイズ(RS、LUXE、HOME、BASIC)は、全長3,995mm × 全幅1,695mm × 全高1,515mm(4WDは1,540mmまたは1,565mm)と、5ナンバー枠に収まっています。ホイールベースは2,530mmで、最小回転半径も5.2m(タイプにより異なる)と小さく、狭い道での運転や駐車が容易です。クロスオーバースタイルの「CROSSTAR」のみ、専用のフェンダーアーチモールなどを装着するため全幅が1,725mmとなり3ナンバーサイズとなります。また、最低地上高もCROSSTARは155mm(FF)と、標準モデルの135mm(FF)より高く設定され、悪路走破性を高めています。

コンパクトながらも、ホンダ独自のセンタータンクレイアウトにより、広々とした室内空間と多彩なシートアレンジが可能な荷室空間を実現している点もフィットの大きな特徴です。

ボディ骨格には、軽量でありながら強度に優れた高張力鋼板(ハイテン材)が積極的に採用されています。特に、980MPa級以上の超高張力鋼板の適用比率は、先代モデルの10%から18%へと大幅に拡大。これにより、軽量化と高剛性化を両立し、優れた走行性能と燃費性能、そして衝突安全性能に貢献しています。ボディ全体の曲げ剛性は6%、ねじり剛性は13%向上しています。

サスペンションも乗り心地と操縦安定性を高い次元でバランスさせるために改良が重ねられています。フロントサスペンションは、ジオメトリーの最適化やフリクションの低減により、ステアリング操作に対する応答性を向上させ、スムーズなコーナリングを実現。リアサスペンションには、路面からの衝撃をしなやかに吸収する「入力分離ダンパーマウント」構造を採用。2022年の改良では、このマウント構造が見直され、アルミダイキャスト製ブラケットを介する2点締結に変更し、マウントラバーの受圧面積を1.3倍に拡大することで、ロードノイズの低減と乗り心地の向上が図られています。

これらの基本性能は、新型フィットにおいても維持・向上されることが期待されます。

価格と発売時期:2025年8月登場か? 価格は若干上昇の可能性

現行フィットの価格帯(消費税込み)は以下の通りです。

  • 1.5Lガソリンモデル:
    • BASIC: 1,720,400円 (FF) ~ 2,506,900円 (LUXE 4WD)
  • e:HEVモデル:
    • e:HEV BASIC: 2,138,400円 (FF) ~ 2,846,800円 (e:HEV LUXE 4WD)
  • 特別仕様車「HOME BLACK STYLE」:
    • ガソリン FF: 2,107,600円
    • e:HEV FF: 2,450,800円

2025年8月に発売が予定されているマイナーチェンジモデルの価格については、まだ正式な発表はありません。しかし、デザインの刷新や機能向上に加え、近年の原材料費や物流費の高騰などを考慮すると、現行モデルから10万円程度の価格上昇が見込まれる可能性があります。正式な価格とグレード構成、そして詳細な発売日については、今後のホンダからの公式発表を待つ必要があります。

グローバルモデルとしてのフィットと、中国市場での独自の展開

ホンダ・フィットは、日本国内だけでなく、欧州やアジアなど多くの国や地域で販売されているグローバル戦略車です。海外では主に「Jazz(ジャズ)」の名称で親しまれています。第4世代となる現行モデルは2019年に発表され、2022年には日本や欧州などでマイナーチェンジを受けています。ミニバンのような広い室内空間を持ちながら、分類上は小型ハッチバック(Bセグメント)に属します。グローバルモデルのホンダ・ヴェゼル(海外名HR-V)とプラットフォームの一部を共有していますが、ヴェゼル/HR-Vのデザインは市場によって異なるという特徴があります。

興味深いのは、中国市場におけるフィットの展開です。中国では、ホンダは広州汽車集団との合弁会社「広汽ホンダ(GAC-Honda)」と、東風汽車集団との合弁会社「東風ホンダ(Dongfeng Honda)」の2社体制で事業を展開しています。フィットは広汽ホンダが生産・販売していますが、東風ホンダはフィットをベースとした「ライフ(Life)」というモデルを2020年から販売しています。このライフは、フィットとはフロントバンパーデザインやテールランプの意匠が若干異なり、独自の個性を与えられています。今回フェイスリフトのデザインが公開されたのは広汽ホンダ版のフィットであり、東風ホンダ版のライフも今後、ライフサイクルの中間アップデートを受ける可能性がありますが、そのデザインは欧州や日本仕様に近いものになるかもしれない、と見られています。

編集部から一言

2025年8月と予測されるマイナーチェンジにより、ホンダ・フィットは新たなステージへと進化を遂げようとしています。特に、リーク情報から明らかになったエクステリアデザインの大幅な刷新は、これまでのフィットのイメージを覆す可能性を秘めており、大きな注目を集めています。先進的でシャープなフロントフェイス、向上したボディの質感、そして新しいボディカラーの追加により、デザインにこだわるユーザー層にも強くアピールすることでしょう。

もちろん、フィットが本来持つ、優れた視界、広々とした室内空間、多彩なシートアレンジ、高効率なe:HEVと力強いガソリンエンジン、クラストップレベルの安全性能といった美点は、新型モデルにも確実に受け継がれるはずです。現行モデルで培われた快適性や静粛性、そしてシャシー性能も、さらなる向上が期待されます。

価格については若干の上昇が見込まれますが、それに見合うだけの進化と価値を提供してくれることは間違いないでしょう。ホンダの屋台骨を支える主力コンパクトカーとして、新型フィットがどのような姿で登場し、日本の、そして世界のコンパクトカー市場に新たな風を吹き込むのか。その正式発表が今から待ち遠しくてなりません。

ホンダ GAC-Honda

https://www.ghac.cn

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執筆者

KAZUのアバター KAZU 編集長

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