2026年2月27日に発売が予定されているホンダの新型CR-V e:HEV RSは、前モデルから大幅な価格改定が実施されることで注目を集めています。先行予約受付は2025年12月12日から開始されており、既に多くのユーザーが価格面での変更に関心を寄せています。

注目のCR-V e:HEV RS価格改定の全貌
本記事では、フルモデルチェンジを遂げた新型CR-V e:HEVの価格変動を詳しく分析し、実際の見積もり金額や値上げ幅、そして購入を検討する際のポイントまで、包括的に解説していきます。
前モデルとの価格比較:驚きの値上げ幅を検証
前モデル(5代目)の価格帯

旧型CR-Vハイブリッド(e:HEV)の価格は以下の通りでした:
- e:HEV EX(5人乗り):3,925,900円
- e:HEV EXマスターピース(5人乗り):4,250,400円
- e:HEV BLACK EDITION(5人乗り):4,338,400円
最も安価なグレードで約392万円、最上級グレードでも約434万円という価格設定でした。
新型(6代目)CR-V e:HEV RSの価格

フルモデルチェンジ後の新型CR-V e:HEV RSは:
- e:HEV RS(FF/2WD):5,122,700円
- e:HEV RS(4WD):5,392,200円
- e:HEV RS BLACK EDITION(4WD):5,779,400円
値上げ幅の詳細分析
エントリーグレード同士の比較
前モデルの「e:HEV EX」(3,925,900円)と新型「e:HEV RS(FF)」(5,122,700円)を比較すると:
- 値上げ額:1,196,800円(約120万円)
- 値上げ率:約30.5%
最上級グレード同士の比較
前モデルの「e:HEV BLACK EDITION」(4,338,400円)と新型「e:HEV RS BLACK EDITION」(5,779,400円)を比較すると:
- 値上げ額:1,441,000円(約144万円)
- 値上げ率:約33.2%
この大幅な価格上昇は、ボディサイズの拡大、最新のe:HEVシステムの搭載、安全装備の大幅強化、そして燃料電池車も設定される新世代プラットフォームの採用などが要因となっています。
なぜこれほど値上げされたのか?装備・性能向上を徹底検証
1. ボディサイズの大幅拡大


新型CR-V
- 全長×全幅×全高:4,805×1,865×1,690mm
- ホイールベース:2,700mm
前モデル(5代目)
- 全長×全幅×全高:4,605×1,855×1,680mm
- ホイールベース:2,660mm
変更点
- 全長:+200mm
- 全幅:+10mm
- 全高:+10mm
- ホイールベース:+40mm
ボディサイズの拡大により、室内空間が大幅に改善され、特に後席の居住性とラゲッジスペースが向上しています。
2. 革新的なe:HEVシステムの進化
新型CR-V専用に開発されたハイ/ロー2段のエンジン直結ギアを搭載。ホンダとして初めて、ローギアによるエンジンドライブモードを追加しました。
パワートレインスペック
- エンジン:直列4気筒2.0L
- エンジン出力:145ps/17.8kgm
- モーター出力:184ps/32.1kgm
- 駆動方式:FF or 4WD
このシステムにより、CR-Vが目指す「爽快で上質な走り」と「高い環境性能」を高次元で両立しています。
3. Honda SENSING 360の国内SUV初搭載
BLACK EDITIONモデル限定装備
従来のHonda SENSINGから大幅に進化した「Honda SENSING 360」は:
- レーダーとカメラの広角化
- コーナーレーダーの新規追加
- 安全支援領域の拡大
主な新機能
- 交差点での出会い頭事故回避支援
- 対向車とのすれ違い支援
- 降坂・横風・白線切れなどへの対応
- 高速道路での車線変更支援
- 追い越し操作支援
- 事故抑制ステアリング制御
4. 最新インフォテインメントシステム

全グレード標準装備
- 10.2インチフル液晶メーター
- Google搭載9インチ Honda CONNECTディスプレイオーディオ
- BOSE製12スピーカーサウンドシステム
前モデルでは一部グレードのみの設定だった装備が、全グレードで標準装備化されました。
5. 快適装備の充実
2WDモデルでも標準装備
- 運転席&助手席シートヒーター
- 運転席8ウェイパワーシート
- 助手席4ウェイパワーシート
- LED照明システム(ヘッドライト&テールライト)
- 19インチノイズリデューシングアルミホイール
4WDモデル追加装備
- リアシートヒーター(後席左右)
- ステアリングヒーター
6. 新世代プラットフォームの採用
燃料電池車「CR-V e:FCEV」と共通の新世代プラットフォームを採用。これにより、剛性の向上、静粛性の改善、そして将来的な電動化への対応が可能となっています。
競合車種との価格比較:CR-Vのコストパフォーマンスは?
トヨタ RAV4との比較

RAV4ハイブリッド
- Adventure:4,345,000円
- G Z package:4,686,000円
新型CR-V e:HEV RSは、RAV4ハイブリッドと比較すると約80〜110万円高価ですが、ボディサイズ、装備内容、パワートレインの先進性を考慮すると、必ずしも割高とは言えません。
マツダ CX-5との比較

CX-5(25S L Package)
- 2WD:3,362,500円
- 4WD:3,588,500円
CX-5と比較すると約170〜180万円の価格差がありますが、CX-5はハイブリッドではなくガソリンエンジンのみであり、ボディサイズも一回り小さいため、クラスが異なると言えます。
ホンダ ZR-Vとの比較

ZR-V e:HEV
- e:HEV X:3,499,100円
- e:HEV Z:3,844,300円
同じホンダのZR-Vと比較すると約130〜170万円の価格差があります。しかし、CR-Vは:
- 全長が235mm長い
- ホイールベースが45mm長い
- より上位のプラットフォーム採用
- 装備が充実
これらを考慮すると、CR-VはZR-Vの上位モデルとして明確に差別化されています。
購入時の注意点:見積もりで確認すべき10のポイント
1. ドライブレコーダーは標準装備ではない
この価格帯のSUVとしては意外ですが、ドライブレコーダーはディーラーオプション(70,290円)となっています。必要な場合は必ず見積もりに含めましょう。
2. ETC2.0車載器も別途費用
ETC2.0車載器も標準装備ではなく、ディーラーオプション(45,760円)です。高速道路を頻繁に利用する方は必須の装備と言えます。
3. 有償ボディカラーは44,000円
標準色以外のカラー(スレートグレーパール、プレミアムクリスタルレッドメタリックなど)は44,000円の追加費用が発生します。
4. Honda SENSING 360はBLACK EDITIONのみ
最新の安全装備「Honda SENSING 360」は、最上級グレードの「RS BLACK EDITION」にのみ標準装備です。この装備を求める場合は、グレード選択時に注意が必要です。
5. 燃費性能の確認
新型CR-V e:HEV RSの燃費は前モデルから若干低下しています:
- 前モデル:21.2km/L(WLTCモード)
- 新型:約17.1km/L(米国値換算)
ボディサイズ拡大の影響ですが、年間走行距離が多い方は燃料費も考慮に入れるべきです。
6. 納期の確認
先行予約は2025年12月12日開始、発売は2026年2月27日予定ですが、人気グレードは納期が延びる可能性があります。早めの発注がおすすめです。
7. 下取り価格の交渉
現在CR-Vやその他のホンダ車を所有している場合、下取り価格の交渉も重要です。新型投入により、旧型の下取り相場が変動する可能性があります。
8. メンテナンスパックの検討
諸費用にメンテナンスパックを含めるかどうかで、総支払額が変わります。長期保有を考えている場合は、パック加入がお得になることもあります。
9. 残価設定ローンの活用
約560〜630万円という価格帯では、残価設定ローンの活用も検討価値があります。月々の支払いを抑えられる可能性があります。
10. 燃料電池車e:FCEVとの比較
CR-V e:FCEV(809万4,900円)も選択肢の一つです。水素ステーションが近隣にある場合や、環境性能を最優先する場合は比較検討の価値があります。
どのグレードを選ぶべきか?用途別おすすめグレード
コストパフォーマンス重視なら「e:HEV RS(2WD)」
車両本体価格:5,122,700円
総支払額目安:約560万円
- 最も安価なグレード
- 基本装備は充実
- FFでも十分な走行性能
- 年間走行距離が少なく、雪道走行が不要な方に最適
悪路走行や雪道対応なら「e:HEV RS(4WD)」
車両本体価格:5,392,200円
総支払額目安:約588万円
- 4WDシステム搭載
- リアシートヒーター&ステアリングヒーター標準装備
- 降雪地域や山間部での使用に最適
- アウトドアレジャーを楽しむ方におすすめ
最新安全装備重視なら「e:HEV RS BLACK EDITION(4WD)」
車両本体価格:5,779,400円
総支払額目安:約627万円
- Honda SENSING 360搭載(ホンダSUVとして国内初)
- ヘッドアップディスプレイ標準装備
- BLACK EDITION専用エクステリア
- 安全性能を最優先する方、長距離運転が多い方に最適
値引き交渉のポイント:少しでもお得に購入するために
1. 先行予約期間中の特典を活用
先行予約期間中は、ディーラー独自の特典や優遇金利が設定される場合があります。早期の商談が有利です。
2. 競合車種の見積もりを取得
RAV4やCX-5、エクストレイルなど競合車種の見積もりも取得し、比較検討していることを伝えることで、値引き交渉の材料になります。
3. オプション品での調整
車両本体価格からの値引きが難しい場合、ディーラーオプション(フロアマット、ドライブレコーダーなど)でのサービスを引き出す方法もあります。
4. 決算期・ボーナス時期を狙う
3月決算期、9月中間決算期、ボーナス時期は、ディーラーも販売台数を伸ばしたい時期のため、交渉がしやすくなります。
5. 現金一括払いかローンかを検討
ディーラーによっては、ローン契約の方が優遇される場合もあります。金利と総支払額を比較して判断しましょう。
まとめ:CR-V e:HEV RSの価格は妥当か?
新型CR-V e:HEV RSは、前モデルから約120〜144万円(30〜33%)という大幅な価格上昇となりました。しかし、この値上げには以下の正当な理由があります:
値上げを正当化する主な要因
- ボディサイズの大幅拡大(全長+200mm、ホイールベース+40mm)
- 新開発のe:HEVシステム(2段エンジン直結ギア搭載)
- Honda SENSING 360の搭載(BLACK EDITIONのみ)
- 最新インフォテインメントシステムの全グレード標準装備
- 新世代プラットフォームの採用
- 快適装備の大幅充実
総合評価
- 総支払額:約560万円(2WD)〜627万円(BLACK EDITION)
- 値上げ幅:前モデル比約120〜144万円
- 競合車比較:装備内容を考慮すれば競争力あり
- コストパフォーマンス:装備の充実度を考えれば妥当な価格設定
新型CR-V e:HEV RSは、確かに前モデルより大幅に高価になりましたが、ボディサイズ、装備、性能、安全技術の進化を総合的に評価すれば、決して割高ではありません。特に、Honda SENSING 360を搭載したBLACK EDITIONは、この価格帯のSUVとして非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
購入を検討される方は、実際にディーラーで試乗し、装備内容を確認した上で、ご自身の用途と予算に最適なグレードを選択することをおすすめします。

