日産は新型電気自動車(EV)クロスオーバーSUV「日産アリア」の「B6 2WD」グレードの注文受付を再開しました。さらに、「B6 e-4ORCE」「B9 2WD」「B9 e-4ORCE」「B9 e-4ORCE プレミア」を2024年3月下旬より発売すると発表しました。また、「日産アリア NISMO」の発売は2024年6月を予定しています。
2021年11月12日に発売された新型BEV「アリア」のベースモデル、バッテリー容量66kWhの2WDモデル「B6」は、当初の価格が539万円でした。今回の販売再開により、全グレードの販売が行われますが、「B6」の価格は659万100円に値上げされました。
日産 新型「アリア」エクステリア について
「アリア」のエクステリアは、日産の新しいデザイン言語と「ニッサン インテリジェント モビリティ」技術を体現したモデルです。シンプルでありながら力強く、モダンなデザインで「タイムレス ジャパニーズ フューチャリズム」を反映しています。特徴的な4つのLEDを配したヘッドライトは非常に薄くデザインされ、日産のデザインシグネチャー「Vモーション」は白い光で表現されています。ウインカー点灯時には「シーケンシャルウインカー」としても機能します。日産を象徴する新たなブランドロゴもLEDによって光り輝きます。
モーター駆動のEVであるため、エンジンルームの冷却が不要となり、グリル部分はスモークがかったパネルでカバーされています。このパネルには日本の伝統的な組子パターンが立体的に表現されており、内部に配置されたプロパイロットなどの先進技術を支えるセンサー類を保護する役割を果たしています。
ボディサイドは低く滑らかなルーフラインを持ち、空気抵抗を感じさせない印象を与えます。アルミホイールは19インチと20インチが設定されており、フロントとリアを直線でつなぐウエストラインは、まるで建築物のような美しさを備えています。どの角度から見ても、そのデザインは美しさとエネルギーを感じさせる活力を表現しています。
リアのスタイリングも印象的で、特にスモークがかった水平基調に延びるリアコンビネーションランプが目を引きます。消灯時にはすっきりとした見た目になりますが、点灯時には赤い光がしっかりと見えるように設計されています。
日産 新型「アリア」インテリア について
インテリアは、日本語の「間(ま)」をキーワードとしてデザインされ、モノとモノの間にある空間や連続する事象の間の時間を重視しています。「アリア」には新開発のEV専用プラットフォームが採用されており、フラットで広々としたフロアを実現しています。従来は室内に配置されていた空調ユニットをモータールームに移すことで、Cセグメントのボディサイズでありながら、Dセグメントレベルの広い室内空間を確保しています。
さらに、スリムなデザインのゼログラビティシートを採用し、元々騒音が少ないEVでありながらも遮音材をふんだんに使用することで、従来にない高い静粛性を実現しています。
「アリア」のインテリアには、二つ並んだ12.3インチのディスプレイが配置されています。木目調のインストルメントパネルには従来の物理的なスイッチがなく、クルマの電源を入れるとエアコンなどの操作スイッチアイコンが浮かび上がります。これらは単なるタッチセンサーではなく、操作感を得られるように振動するハプティクススイッチになっています。
センターディスプレイはスワイプ操作が可能で、地図や音楽情報などを表示します。また、ナビゲーションのルートをメーターディスプレイに表示させることもでき、二つのディスプレイはシームレスにつながります。空調やナビゲーションは音声でも操作可能で、自然な言葉で操作できるハイブリッド音声認識機能が搭載されています。「ハローニッサン」と呼びかけることで、ドライバーの操作をサポートします。インターネットに接続することで、より自然な言語での音声認識も実現しています。
さらに、「アリア」にはAmazonが提供する音声サービス「Amazon Alexa」が搭載されており、音楽の再生や天気予報の確認、家族や友人との通話、スマートホームデバイスのコントロールなどを音声のみで操作することができます。
幅が広いセンターコンソールは、ドライバーのシートポジションに合わせて電動で前後に動かすことが可能です。その上には「アドバンスド アンビエント ライティング」が施された新デザインのシフトノブが配置されています。さらに、センターコンソール内にはQi規格のワイヤレスチャージャーが搭載されており、スマートフォンなどのワイヤレス充電が可能です。
日産 新型「アリア」先進運転支援システム について
「アリア」には、日産の先進運転支援システム「プロパイロット2.0」や「プロパイロット リモート パーキング」が搭載されています。「リーフ」と同様に「プロパイロット パーキング」も搭載されています。
「プロパイロット2.0」は、車両に搭載された7個のカメラ、5個のレーダー、12個のソナーを使い、白線、標識、周辺車両を検知します。さらに、ナビゲーションシステムと3D高精度地図データを利用して、制限速度などの道路状況を把握します。これにより、ドライバーが常に前方に注意し、道路・交通・自車両の状況に応じて即座にハンドルを確実に操作できる状態にある限り、同一車線内でハンズオフ走行を可能にし、安全でスムーズなドライビングを実現します。準天頂衛星システムなどからの高精度測位情報を受信し、自車位置をより高精度に把握することができます。運転支援の状態は、メーターディスプレイやヘッドアップディスプレイにリアルタイムで表示されます。
「アドバンスド アンビエント ライティング」はプロパイロットの動作状況に連動し、通常は白色、ハンズオン時には緑色、ハンズオフ時には青色に変化します。ステアリングコラム上に設置されたドライバーモニターカメラが、ドライバーが前方を注視しているかを確認し、注視していないと判断した場合は警告音で注意を促します。ハンズオフドライブ時にこの状態が継続する場合は、ハザードランプと共に速やかに車両を停止させます。
「プロパイロット パーキング」は、駐車可能なスペースを自動で検知し、駐車に必要な操作を支援します。簡単な3つのステップで前向き駐車、後向き駐車、縦列駐車に対応し、ドライバーの駐車ストレスを軽減します。また、車外から操作できる「プロパイロット リモート パーキング」(日本市場向け)も搭載されており、ドライバーが車外からリモートで駐車操作を行うことが可能です。
日産 新型「アリア」先進的な4輪制御技術「e-4ORCE」搭載
「GT-R」のATTESA E-TS(電子制御トルクスプリット四輪駆動システム)や「日産 エクストレイル」のインテリジェント4x4システムから得た駆動力制御、ブレーキ制御、シャシー制御の技術は、日産が長年にわたりEVと先進4輪駆動システムを開発してきた経験と相まって、「e-4ORCE」をさらに確かなものにしています。「e-4ORCE」では、前後に合計2基の電気モーターを搭載し、それぞれのトルクを個別にコントロールすることが可能です。
加速時のトラクション性能を向上させるだけでなく、減速時には前後のモーターそれぞれで回生量を調整し、ブレーキ時の車体の沈み込みを減少させるなど、車体の揺れを抑える制御を行います。これにより、より安定した走行性能と快適な乗り心地が実現されています。
日産 新型「アリア」新開発EV専用プラットフォーム
新開発のEV専用プラットフォームは、バッテリーを車体中央に配置することで低重心かつ前後の重量配分が均等になるよう設計されています。また、バッテリーケース内にクロスメンバーを配し、フロアトンネルのないフラットなフロアでも高い剛性を確保しています。さらに、サスペンション部品には高剛性な部品を採用し、操縦安定性能を向上させるだけでなく、揺れにくい快適な乗り心地と高い静粛性も実現しています。
日産 新型「アリア」新開発EVパワートレイン
新開発のEVパワートレインは、すべてのモデルで優れたパフォーマンスを誇ります。新たに開発されたモーターは高速巡行時の消費電力を低減し、一充電の航続距離を最大610km(2WD 90kWhバッテリー搭載モデル WLTCモード 社内測定値)まで実現しています。また、最大130kWの急速充電に対応し、バッテリーの温度を一定に保つ水冷式の温度調節システムも搭載しており、30分の急速充電で最大375km分を充電することが可能です。
日産は「アリア」の発売に備え、新たな充電インフラの整備を進めています。国内の公共性の高い場所に、最大出力150kWのCHAdeMO急速充電器を設置するために、2021年度内にパートナーとの調整を進めています。これにより、より短時間での充電が可能となり、EVの利便性が向上することが期待されます。
日産 新型「アリア」スペックについて
スペック | 新型アリア | |||
---|---|---|---|---|
全長 | 4,595mm | |||
全幅 | 1,850mm | |||
全高 | 1,655mm | |||
ホイール ベース | 2,775mm | |||
駆動方式 | 2WD | 4WD | ||
グレード | B6 | B9 | B6 e-4ORCE | B9 e-4ORCE |
バッテリー 総電力量 | 66kWh | 91kWh | 61kWh | 91kWh |
最高出力 | 160kW | 178kW | 250kW | 290kW |
最大トルク | 300Nm | 300Nm | 560Nm | 600Nm |
0-100km/h 加速 | 7.5秒 | 7.6秒 | 5.4秒 | 5.1秒 |
最高速 | 160km/h | 160km/h | 200km/h | 200km/h |
WLTCモード 航続距離 | 470km | 640km | 460km | 610km |
重量 | 1,920kg | 2,060kg | 2,050kg | 2,180kg |
荷室寸法 | 466L | 408L | ||
乗車定員 | 5名 | |||
最小回転 半径 | 5.4m | |||
タイヤ寸法 | 235/55R19 255/45R20 |
日産 新型「アリア」価格 グレード について
今回、「B6 2WD」グレードの注文受付を再開すると同時に、「B6 e-4ORCE」「B9 2WD」「B9 e-4ORCE」「B9 e-4ORCE プレミア」を発売いたします。それぞれのグレードには異なる特長があります。「B6 2WD」は、日常使いに最適な航続距離を持ち、便利な仕様です。「B9 2WD」は、より長距離ドライブを楽しみたい方に最適です。
一方、「B6 e-4ORCE」「B9 e-4ORCE」は、電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」を搭載し、あらゆる走行シーンでワクワクする走りを楽しむことができます。そして、今回新たに発表された「B9 e-4ORCE プレミア」グレードには、先進運転支援システム「プロパイロット2.0」や20インチ専用アルミホイール、本革シートなどが標準装備されています。
以前は2WDモデル「B6」が価格539万円で販売されていましたが、販売再開に伴い価格が120万100円引き上げられ、659万100円となりました。
グレード | バッテリー サイズ | 駆動 方式 | 価格(10%) |
---|---|---|---|
B6 | 66kWh | 2WD | 6,590,100円 |
B9 | 91kWh | 7,382,100円 | |
B6 e-4ORCE | 66kWh | 4WD | 7,195,100円 |
B9 e-4ORCE | 91kWh | 7,987,100円 | |
B9 e-4ORCE プレミア | 91kWh | 8,603,100円 |
▼詳しくはこちらの記事にまとめましたので参考にしてみて下さい。
→正式発表 日産 新型「アリア NISMO」圧倒的な動力性能と上質な走りを実現 ハイパフォーマンスモデル 2024年6月発売
日産ニュースリリース
https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-b9e676615ef15c9b8774fe7bfa01004b-200715-02-j
https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-b78d73e58e44b31e28ca927dfa00076e
https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/240308-01-j
日産 アリア