トヨタは、クロスオーバーSUV「ライズ」をベースにした新モデル「ライズスペース」を2027年8月に発売すると予想されています。従来のライズの使い勝手の良さと、3列シートによる多人数乗車という新たな価値を融合させた、魅力的なモデルとなっています。
2022年12月12日、日本の特許庁に「RAIZE SPACE(ライズスペース)」という名称が商標登録(商願2022-141247)されました。過去に発売された「スペース」と同様に、この名称は大型化を意味していると考えられます。本記事では、ライズスペースの特徴や魅力、スペック、価格などを詳しく解説し、コンパクトSUV選びの新たな選択肢となりうるライズスペースの魅力に迫ります。
トヨタ ライズスペース について:箇条書きまとめ
ライズスペースの特徴
- 3列シート7人乗り: コンパクトSUVながら、多人数乗車が可能に。
- 広々とした室内空間: 3列目まで大人でも快適に座れる空間を確保。
- 多彩なシートアレンジ: 2列目シートのスライド機構により、様々なニーズに対応。
- 力強いエクステリアデザイン: ライズを踏襲しつつ、より存在感のあるデザインに。
- 最新のハイブリッドシステム: 「e-SMART HYBRID」搭載で、低燃費と力強い走りを両立。
- 充実の安全装備: 予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を標準装備。
スペック
- ボディサイズ: 全長4395mm×全幅1730mm×全高1700mm
- パワートレイン:
- 1.2L直列3気筒エンジン+電気モーター(e-SMART HYBRID)
- 1L直列3気筒ガソリンターボエンジン
- 駆動方式: FF / 4WD(ガソリン車のみ)
- 燃費: ハイブリッド 24km/L(WLTCモード)
その他
- 価格: 200万円〜(予想)
- 発売日: 2027年6月(予定)
ライズスペースがおすすめの人
- コンパクトSUVの使い勝手の良さと、多人数乗車できる広さを両立させたい人
- 3列シートSUVに乗りたいけど、大きすぎるのはちょっと…という人
- 燃費性能の良いSUVに乗りたい人
- 最新の安全装備が充実したSUVに乗りたい人
ライズスペース誕生の背景
近年のSUV人気は高く、各自動車メーカーから多種多様なSUVが市場に投入されています。中でもコンパクトSUVは、取り回しの良さと使い勝手の良さから、特に人気を集めています。トヨタのライズも、そのコンパクトなボディとスタイリッシュなデザイン、優れた燃費性能で、多くのユーザーから支持を得ているモデルです。
しかし、従来のライズは5人乗りで、3列シートの設定はありませんでした。そのため、多人数乗車や荷物を多く積みたいユーザーにとっては、選択肢から外れてしまうこともありました。そこで、トヨタはライズをベースに、3列シート化を実現したライズスペースを開発しました。ライズスペースは、従来のライズの持つ魅力はそのままに、3列シートによる多人数乗車という新たな価値をプラスしたモデルとして、ユーザーのニーズに応えます。
トヨタ 新型 ライズ スペース エクステリア について
ライズスペースは、従来のライズをベースに開発された3列シートSUVです。最大の特徴は、コンパクトなボディサイズを維持しながら、3列シートを実現したことです。これにより、取り回しの良さと多人数乗車という、相反する要素を両立しています。
ライズスペースのエクステリアデザインは、ライズを踏襲しつつも、より力強く、存在感のあるデザインとなっています。フロントグリルは大型化され、ヘッドライトはシャープなデザインに変更されています。また、サイドには、ライズスペース専用のキャラクターラインが施され、スポーティな印象を与えています。
トヨタ 新型 ライズ スペース インテリア について
インテリアは、広々とした空間と快適な居住性を両立しています。3列シートは、大人7人がゆったりと座れる広さを確保しています。また、2列目シートはスライド機構を備えており、3列目シートへのアクセスも容易です。ラゲッジスペースも、3列シート使用時でも十分な容量を確保しています。
トヨタ 新型「ライズ スペース」 ハイブリッドシステム「e-SMART HYBRID」
「e-SMART HYBRID」システムは、新開発の「1.2L 直3気筒エンジン(WA-VEX)+モーター」で構成されています。このエンジンは発電専用であり、その電力を使用して100%モーターで走行するシリーズハイブリッド方式を採用しています。これにより、小さな排気量でシンプルな構造とコンパクトなサイズを実現しました。特に低・中速走行に強く、街乗りが多い小さな車に最適なハイブリッドシステムです。WLCTモード燃費は28.0km/L(2WD)と驚異的な数値を誇ります。
発電用エンジンとして採用された1.2L直3気筒エンジン(WA-VEX)は、最高出力60kW(82ps)/5,600rpm、最大トルク105Nm(10.7kgfm)/3,200-5,200rpmを発揮します。駆動用モーターは、最高出力78kW(106ps)、最大トルク170Nm(17.4kgm)を持ち、モーターの特性を活かした力強い走りが可能です。
さらに、「スマートペダル(S-PDL)」機能を採用しており、アクセル操作のみで車速をコントロールできます。これにより、加減速を繰り返す街中や下り坂などで、アクセルからブレーキへの踏み替え頻度が減り、ドライバーの負担を軽減しつつ、軽快な走りを実現します。
トヨタ 新型「ライズ スペース」予想スペックについて
ライズスペースのボディサイズは、全長4395mm×全幅1730mm×全高1700mmです。従来のライズと比べて、全長が400mm、全幅が35mm、全高が80mm拡大されています。ホイールベースも、従来の2525mmから2625mmに延長されています。
パワートレインは、1.2L直列3気筒エンジン+電気モーターのハイブリッドシステム「e-SMART HYBRID」と、1L直列3気筒ガソリンターボエンジンの2種類が用意されます。ハイブリッドシステムは、WLTCモード燃費24km/Lを実現しています。ガソリンターボエンジンは、最高出力98ps、最大トルク14.3kgmを発揮します。
駆動方式は、ハイブリッドシステムがFF、ガソリンターボエンジンがFFと4WDが用意されます。
スペック | ライズスペース |
---|---|
全長 | 4,395mm |
全幅 | 1,695mm |
全高 | 1,620mm |
ホイールベース | 2,625mm |
エンジン | 1.2L 直列3気筒 エンジン +モーター |
最高出力 | 60kW(82ps)/ 5,600rpm |
最大トルク | 105Nm(10.7kgfm)/ 3,200-5,200rpm |
モーター 最高出力 | 78kW(106ps) |
モーター 最大 トルク | 170Nm(17.4kgm) |
トランス ミッション | e-SMART HYBRID システム |
駆動方式 | 2WD |
最小回転半径 | 5.0m |
タイヤサイズ | 195/60R17 |
WLCTモード燃費 | 27.0km/L |
過去トヨタが発売した「スペース」は?
トヨタ「ピクシススペース」2014年(平成26年) 4月発売モデルトヨタ初の軽乗用車「ピクシススペース(PIXIS SPACE)」。ダイハツのムーヴコンテのOEM供給を受けて誕生しています。
ピクシススペース の名前の由来は?
- ピクシス - 「いたずら好きな小妖精」を意味する英語のpixieからの造語。
- スペース - トールワゴンの形状に由来。
ライズスペースはこんな人におすすめ
ライズスペースは、以下のような人におすすめです。
- コンパクトSUVの使い勝手の良さと、多人数乗車できる広さを両立させたい人
- 3列シートSUVに乗りたいけど、大きすぎるのはちょっと…という人
- 燃費性能の良いSUVに乗りたい人
- 最新の安全装備が充実したSUVに乗りたい人
ライズスペースは、コンパクトSUVでありながら、3列シートによる多人数乗車を実現した、新たな価値を持つモデルです。取り回しの良さと広さの両方を求めるユーザーにとって、ライズスペースは最適な選択肢となるでしょう。
トヨタ 新型 ライズ スペース の発売はいつ?
新モデル「ライズスペース」は、2025年8月頃に発売されると予想されています。しかし、ダイハツ工業の認証手続きに関する不正問題が発覚したため、発売時期が変更になる可能性があります。
トヨタ ライズ について
ライズは、トヨタ自動車が販売する小型クロスオーバーSUVです。5ナンバーサイズに収められたコンパクトSUVで、新型「RAV4」などに見られるアウトドア志向のデザインや、トヨタSUVの伝統を踏襲した力強く大胆なエクステリアデザインを採用しています。
ライズのプラットフォームにはダイハツの「DNGAプラットフォーム」が採用されており、新型タントに続く「DNGA」第2弾となります。また、上位グレードの「X」には「LEDフロントシーケンシャルターンランプ(流れるウィンカー)」が装備されています。
ライズは、全長3,995mm、全幅1,695mm、全高1,620mmと、5ナンバーサイズに収められています。大径17インチまたは16インチのタイヤを採用し、最小回転半径は4.9~5.0mです。さらに、ダイナミックトルクコントロール4WDを採用しています。
設計・開発・生産はダイハツが担当しており、先進技術「次世代スマートアシスト」も搭載されています。
メーターには7インチフル液晶のディスプレイ「アクティブ マルチ インフォメーションメーター」が採用されています。また、ライズ専用の「9インチ ディスプレイオーディオ」も装備されています。このディスプレイオーディオでは、SmartDeviceLinkやApple CarPlayに対応したアプリをディスプレイ上で操作することが可能です。
荷室容量は369Lです。「スマートアシストⅢ」には2つのカメラが搭載されており、「全車速追従機能付ACC」(上位グレードのみオプション)などの機能を追加した「次世代スマートアシスト」が搭載されています。ステレオカメラを採用し、歩行者対応や従来より作動速度域を拡大し、「セーフティ・サポートカーS〈ワイド〉」(サポカーS〈ワイド〉対象車)となっています。
2021年11月頃には、「ライズ」に新たなハイブリッドグレードが追加されて発売されました。このハイブリッドシステムはトヨタから供給され、新型「ヤリス」に搭載される可能性が高いです。この新型ハイブリッドシステムは、新世代の「直列3気筒 1.5L 直噴 ダイナミックフォースエンジン M15A型」に新しい小型化されたTHSⅡを採用しています。ただし、車両重量の関係から、「ライズ」のWLCTモード燃費は約30.0km/Lとなる見込みです。
また、トヨタは新型「ライズ」に一部改良(マイナーチェンジ)を行い、新たなハイブリッドグレード「e-SMART HYBRID」を追加し、2021年11月1日に発売されました。同時に、OEM車であるダイハツの新型「ロッキー」にもハイブリッドモデルが発売されました。
新型ライズ ハイブリッド について
ハイブリッドシステムは「e-SMART HYBRID」を採用しており、新開発の1.2L 直3気筒エンジン(WA-VEX)+モーターが搭載されています。このエンジンは、ロングストロークを採用し、高効率な速燃焼を実現する「高タンブルストレートポート」により、最大40%という高い熱効率を実現しています。エンジンは発電専用であり、その電力を使用して100%モーターで走行するシリーズハイブリッド方式を採用しています。WLCTモード燃費は28.0km/L(2WD)と非常に高い燃費性能を誇ります。比較的1.0L 直3気筒ターボエンジンと比較しても、WLCTモード燃費18.6km/Lと申し分ありません。
また、走行モード「スマートペダル(S-PDL)」を設定し、ボディの随所に遮音材や制振材を最適配置してロードノイズと風切り音を低減しています。ガソリンモデルでは、新たに新開発の1.2L 直3気筒エンジン(WA-VE)を2WDに採用し、WLTCモードで20.7km/Lの低燃費を実現しています。最上位グレードの「Z」とハイブリッド車には、「電動パーキングブレーキ」「オートブレーキホールド」が装備されています。さらに、予防安全機能である「スマートアシスト」を全車標準装備化し、夜間の対歩行者検知を可能とした衝突警報や衝突回避支援機能、標識認識機能(進入禁止/最高速度/一時停止)なども追加されています。
トヨタ 新型ライズ マイナーチェンジモデル スペック について
エンジンは従来通りの「1.0L 直3気筒ターボエンジン」に加え新たに 「1.2L 直3気筒エンジン」と 新開発の「1.2L 直3気筒 エンジン+モーター」を搭載しています。
スペック | ライズ ハイブリッド | ライズ | ライズ |
---|---|---|---|
全長 | 3,995mm | 3,995mm | 3,995mm |
全幅 | 1,695mm | 1,695mm | 1,695mm |
全高 | 1,620mm | 1,695mm | 1,695mm |
ホイールベース | 2,525mm | 2,525mm | 2,525mm |
エンジン | 1.2L 直列3気筒 エンジン +モーター | 1.2L 直列3気筒 エンジン | 1.0L 直3気筒 ターボエンジン |
最高出力 | 60kW(82ps)/ 5,600rpm | 64kW(87ps)/ 6,000rpm | 72kW(98ps)/ 6,000rpm |
最大トルク | 105Nm(10.7kgfm)/ 3,200-5,200rpm | 113Nm(11.5kgfm)/ 4,500rpm | 140Nm(14.3㎏m)/ 2,400-4,000rpm |
モーター 最高出力 | 78kW(106ps) | – | – |
モーター 最大 トルク | 170Nm(17.4kgm) | – | – |
トランス ミッション | e-SMART HYBRID システム | CVT | CVT |
駆動方式 | 2WD | 2WD | 4WD |
最小回転半径 | 4.9~5.0m | 4.9~5.0m | 4.9~5.0m |
WLCTモード燃費 | 28.0km/L | 20.7km/L(2WD) | 17.4km/L(4WD) |
JC08モード燃費 | 34.8km/L | 23.6~ 24.6km/L(2WD) | 21.2km/L(4WD) |
トヨタ 新型 ライズ ハイブリッド ライバル車種について
コンパクトSUV市場には多くのライバルが存在します。トヨタの「ヤリスクロス」、日産の「キックス e-POWER」、ホンダの「WR-V」や「ヴェゼル e:HEV」など、多くのモデルがハイブリッド仕様を提供しており、非常に魅力的な車種が揃っています。
「ライズ」は、2022年のSUV販売台数では83,620台を記録し、断トツの1位となりました。また、OEM元のダイハツ「ロッキー」も22,223台を売り上げ、6位にランクインしました。2023年のSUV販売台数では、トヨタ「ハリアー」が75,211台で1位、トヨタ「ライズ」が64,995台で2位となりました。
トヨタのSUVラインアップでは、「ライズ」の上位モデルとして「ヤリスクロス」が位置付けられています。「ヤリスクロス」は全長4,180mm、全幅1,765mm、全高1,590mm、ホイールベース2,550mmの3ナンバーサイズのSUVです。一方、「ライズ」は全長3,995mm、全幅1,695mm、全高1,620mmと5ナンバーサイズに収めたコンパクトSUVで、ダイハツの「DNGAプラットフォーム」を採用しています。このプラットフォームは、新型タントに続く「DNGA」の第2弾です。
そんな中で、「ライズ」が他の車種と大きく異なる点は、そのボディサイズです。「ライズ」は唯一の5ナンバーサイズのSUVであり、このコンパクトさが特徴です。小さいSUVでありながら優れた燃費を求める人には、「ライズ」はおすすめの1台となるでしょう。
サイズ | ライズ | ヤリスクロス | WR-V |
---|---|---|---|
全長 | 3,995mm | 4,180mm | 4,325mm |
全幅 | 1,695mm | 1,765mm | 1,790mm |
全高 | 1,620mm | 1,590mm | 1,650mm |
ホイール ベース | 2,525mm | 2,550mm | 2,650mm |
「ヤリスクロス」と「ライズ」の間には一定のサイズ差があるため、もう少し大きなサイズとして「ライズスペース」を発売することには意味がありそうです。「ライズスペース」は、「ライズ」よりも広い室内空間を提供することで、より多くの乗客や荷物を運ぶニーズに応えることができます。この新しいモデルは、コンパクトさと広さのバランスを求めるユーザーにとって魅力的な選択肢となるでしょう。
編集部から一言
現行の「ライズ」は、非常に魅力的なクロスオーバーSUVです。特に、5ナンバーサイズを保ちながら高い人気を誇っています。一方で、他社やトヨタ系列のクロスオーバーSUVは主に3ナンバーモデルで、やや大型のサイズでも販売が好調です。
この状況を受け、「ライズスペース」という新モデルが登場します。このモデルは、室内空間を広げつつもコンパクトなサイズを維持し、他社モデルと競合しない独自の位置づけを目指しています。「ライズスペース」は広々とした室内空間を提供し、夢のような商品として期待されています。特に、7人乗りオプションの導入は、ファミリー層をターゲットにした市場戦略の一環として大きな影響を持つでしょう。
この新しいモデルの導入により、「ライズ」ブランドの競争力が一層高まります。ライズはより広い顧客層にアピールし、コンパクトSUVセグメントにおける存在感を強化することが期待されます。
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