トヨタ自動車と東京工業大学などの研究グループは、従来の3倍以上のパワーがあり、大幅に小型化できるリチウムイオン電池の開発に成功したという研究成果を発表した。
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トヨタ自動車と東京工業大学 パワー3倍のリチウムイオン電池を開発
電極間の電解質に特殊なセラミック粉末を使った。論文が英科学誌「ネイチャー・エナジー」に掲載された。電解質にセラミックの固体を使う電池は「全固体セラミック電池」と呼ばれる。液体を使う従来のリチウムイオン電池と違って液漏れがなく、パッケージをコンパクトにできるが、十分な電流を流せるセラミックが見つかっていなかった。
研究チームはシリコンとリチウム、リン、硫黄、塩素の配分を工夫し、電流が常温で3倍、100度で10倍になるセラミックを開発し、電解質に採用した。理論上は、充電時間も短縮できるという。論文で公表した電池は厚さ1ミリ・メートル以下で、実用化するには、何層も重ねて十分な容量を持たせる必要があるという。
現在、トヨタでは数多くの車種でリチウムイオン電池を搭載する車種を販売、電気自動車 eQ、プラグインハイブリッドカー プリウスPHV(プリウスプライム)、ハイブリッドカー プリウス アクア etc. 今後の搭載車種にこの研究結果が生かされていくだろう。
プリウスPHV(プリウスプライム)
プリウス
アクア
読売新聞