トヨタが2023年10月6日に発表した新型「クラウンスポーツ」が注目を集めています。SNSや知人からも「クラウンスポーツ」を狙っているという声をよく聞きます。特に、仕様が似ている「クラウンクロスオーバー」から「クラウンスポーツ」に乗り換える人が増える可能性が高いため、クラウンクロスオーバーの販売台数が落ちる可能性があります。また、同じクラスの「ハリアー」を検討している人の中にも、「クラウンスポーツ」を視野に入れている人がいると考えられます。そこで、今回は「クラウンスポーツ」と「ハリアー」の違いについて説明したいと思います。
新型「クラウンスポーツと新型「ハリアー」 ボディサイズ比較
どうしても「ハリアー」と比較してしまう印象がある。新型「クラウンスポーツ」と新型「ハリアー」とのボディサイズを比較すると全高が「クラウン」の方が長いが全高が-130mm低くなっている。
スペック | 4代目 新型ハリアー | 16代目 新型クラウン スポーツ | 差 |
---|---|---|---|
全長 | 4,725mm | 4,710mm | -15mm |
全幅 | 1,855mm | 1,880mm | +25mm |
全高 | 1,690mm | 1,560mm | -130mm |
ホイールベース | 2,690mm | 2,770mm | +80mm |
最小回転半径 | 5.5m~5.7m | 5.4m | -0.1m |
「クラウン スポーツ」SUVとしながらも1550mm以下になればよかったかもしれない。日本の都心部では多く機械式の立体駐車場がある、デパートや繁華街にある立体駐車場であれば全高2,000mm以下であるが、通常のタワー式の立体駐車場の場合には全高1,550mm以下が多い。これからSUVに乗りたいと思っている人や購入を検討している人は車高が高いから立体駐車場を諦めるしかないと思っていたり、そもそも今まで気にしたことなかった人もいるだろう。そこでSUVでタワー式の立体駐車場などに入庫可能な車種としている。
▼詳しくはこちらの記事にまとめましたので参考にしてみて下さい。
→【2023年版】機械式 タワー式の立体駐車場に入るSUVはどれだ?徹底的に調べてみた!
クラウン「スポーツ」の名にふさわしい独自のサスペンションセッティングを施している
また、一番驚いたのが、「最小回転半径」が「ハリアー」よりもホイールベース、全幅、タイヤサイズが大きいにもかかわらず、最小回転半径が5.4mとなっている。これは「DRS」が搭載されていることによるものだ。「DRS」車速に応じて、後輪の向きを前輪と逆向きまたは同じ 向きに制御することで、シームレスかつ自然なハンドリ ングを叶えるDRS。低速域では最小回転半径の低減 に寄与し、高い取り回し性を実現。
新型「クラウンスポーツと新型「ハリアー」エンジン 比較
「クラウンスポーツハイブリッド」「ハリアーハイブリッド」はどちらも同様の「2.5L 直列4気筒
直噴エンジンD-4Sのハイブリッドモデル」である。しかし、「クラウンスポーツハイブリッド」の方が少しエンジン出力を高め、システム最高出力も高いことや、
スペック | クラウンスポーツ ハイブリッド | ハリアー ハイブリッド |
---|---|---|
全長 | 4,710mm | 4,740mm |
全幅 | 1,880mm | 1,855mm |
全高 | 1,560mm | 1,660mm |
ホイールベース | 2,770mm | 2,690mm |
エンジン | 直列4気筒 2.5L 直噴エンジンD-4S +モーター(THSⅡ) | 2.5L 直列4気筒 直噴エンジンD-4S +モーター(THSⅡ) |
最高出力 | 137kW(186ps)/ 6,000rpm | 131kW(178ps)/ 5,700rpm |
最大トルク | 221Nm(22.5kgfm)/ 3,600rpm | 221Nm(22.5kgfm)/ 3,600rpm |
モーター 最高出力 | フロント:88kw(120ps) リヤ:40kW(54ps) | フロント:88kw(120ps) リヤ:40kW(54ps) |
モーター 最大トルク | フロント:202Nm(20.6kgm) リア:121Nm(12.3kgfm) | フロント:202Nm(20.6kgm) リア:121Nm(12.3kgfm) |
システム 最高出力 | E-Four:172kW(234ps) | E-Four:163kW(222ps) 2WD:160kW(218ps) |
トランス ミッション | 電気式 無段階変速機 | 電気式 無段階変速機 |
駆動方式 | 4WD (E-Four) | 2WD/4WD (E-Four) |
乗車定員 | 5名 | 5名 |
最小回転半径 | 5.4m | 5.5m~5.7m |
WLTCモード燃費 | 21.3㎞/L(4WD) | 22.3km/L(2WD) 21.6km/L(4WD) |
価格(10%) | 5,900,000円 | 4,119,000円〜 5,148,000円 |
「クラウンスポーツ」「ハリアーPHEV」は同様のプラグインハイブリッドシステムを搭載。どのモデルでも快適な走りができるシステム最高出力225kW(306ps)を発揮する。WLTCモード燃費も20km/L前後と走りと燃費を兼ね備えたモデルとなる。
スペック | クラウン スポーツ | ハリアー PHEV |
---|---|---|
全長 | 4,710mm | 4,740mm |
全幅 | 1,880mm | 1,855mm |
全高 | 1,560mm | 1,660mm |
ホイールベース | 2,770mm | 2,690mm |
エンジン | 2.5L 直列4気筒 直噴エンジンD-4S +モーター(THSⅡ) | 2.5L 直列4気筒 直噴エンジンD-4S +モーター(THSⅡ) |
最高出力 | 130kW(177ps)/ 6,000rpm | 130kW(177ps)/ 6,000rpm |
最大トルク | 219Nm(22.3kgfm)/ 3,600rpm | 219Nm(22.3kgfm)/ 3,600rpm |
モーター 最高出力 | フロント:134kW(182ps) リヤ:40kW(54ps) | フロント:134kW(182ps) リヤ:40kW(54ps) |
モーター 最大トルク | フロント:270Nm リア:121Nm(12.3kgfm) | フロント:270Nm リア:121Nm(12.3kgfm) |
システム出力 | 225kW(306ps) | 225kW(306ps) |
トランス ミッション | 電気式 無段階変速機 | 電気式 無段階変速機 |
駆動方式 | 4WD (E-Four) | 4WD (E-Four) |
バッテリー | リチウムイオン バッテリー 18.1kWh | リチウムイオン バッテリー 18.1kWh |
0-100km/h 加速 | -秒 | 6.0秒 |
乗車定員 | 5名 | 5名 |
最小回転半径 | 5.4m | 5.7m |
WLTCモード燃費 | 約20.2km/L | 20.5km/L |
WLTCモード EV走行航続距離 | 約90km | 93km |
価格(10%) | 約7,000,000円 | 6,200,000円 |
新型「クラウンスポーツと新型「ハリアー」比較していい点、悪い点
クラウンスポーツが良い点
装備や機能では「クラウンスポーツ」がもちろん上であり、インテリアは共通化しどの車種に乗っても「クラウンだね!」と思わせてくれる。ディスプレイオーディオを一体化させた「アイランドアーキテクチャー」と呼ばれる島の様に配置するインパネデザインを採用。
「ハリアー」よりも優れた次世代「Toyota Safety Sense」を採用する。右折時の対向直進車や右左折後の横断歩行者も検知対象となる。高度運転支援技術「Toyota Teammate」共に走るというトヨタ自動車独自の自動運転の考え方「Mobility Teammate Concept」に基づいて開発した最新の高度運転支援技術も採用。ディープラーニングを中心としたAI技術も取り入れ、運転中に遭遇しうる様々な状況を予測し、対応することを支援。「Advanced Park」などを採用する。
「最小回転半径」が「ハリアー」よりもホイールベース、全幅、タイヤサイズが大きいにもかかわらず、最小回転半径が5.4mとなっている。これは「DRS」が搭載されていることによるものだ。
クラウンスポーツが悪い点
比較して一概に言えないが、間違えなくどちらもいい車であるが、価格面や装備を含めてコストパフォーマンスが高いのは間違いなく「ハリアー」である。4WD、最上位グレード「Z“Leather Package”」5,148,000円と「クラウンスポーツ」と価格差が752,000円ある。
「クラウンスポーツ」後部座席は施錠解錠ができない。意外に便利な後部座席のドアノブでの施錠解錠ができない。ちなみに「ハリアー」最上位グレード「Z“Leather Package”」では後部座席からの施錠解錠が可能だ。
ラゲッジ容量は397Lと狭い「クラウンスポーツ」は他の「クラウン」シリーズの中で最もラゲッジスペースが狭い。荷室をあまり使わい人は問題ないが色々な物を載せたい人にはここがネックとなることは間違いない。ちなみに「ハリアー」のラゲッジ容量は409Lと比較しても大きいことがわかる。
新型「クラウンスポーツと新型「ハリアー」比較まとめ
「クラウンスポーツ」は「ハリアー」とプラットフォームやエンジンを共有している面が多いが、やはりデザインの良さ、クラウン共通のインテリアデザイン、次世代の「Toyota Safety Sense」や最小回転半径5.4mと取り回しのしやすさから「ハリアー」を検討している人が流れる可能性が非常に高そうだ。それにしてもトヨタの商品力の高さに本当に驚くばかりだ。
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