軽自動車市場が活況を呈する中、ホンダの「N」シリーズはその人気を続けています。特に、絶対王者「N-BOX」の影に隠れがちながらも、独自の魅力で根強いファンを獲得しているのが「N-WGN」です。本記事では、ホンダN-WGNの販売台数と生産状況の推移を追いながら、なぜ多くのユーザーに選ばれ続けるのか、その不動の人気の理由を徹底的に解説します。
販売台数と生産台数の好調な推移
まず、N-WGNが市場でどれほどの支持を得ているのか、具体的な販売台数のデータから見ていきましょう。
一般社団法人 全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が発表する販売台数ランキングにおいて、N-WGNは常に上位にランクインしています。
年度 | 販売台数 | 軽自動車順位 |
---|---|---|
2019年度 | 約79,000台 | 7位 |
2020年度 | 約89,000台 | 6位 |
2021年度 | 約61,000台 | 9位 |
2022年度 | 約42,000台 | 12位 |
2023年度 | 約33,470台 | 15位 |
2019年8月のフルモデルチェンジ以降、安定して年間数万台を販売し続けていることがわかります。特に、軽スーパーハイトワゴンが市場の主流となる中で、N-WGNのようなハイトワゴンがこれだけの販売台数を維持している点は注目に値します。
絶対的な王者である兄弟車「N-BOX」や、スズキ「スペーシア」、ダイハツ「タント」といった競合がひしめく中で、N-WGNは「しっかり選ばれる一台」としての地位を確立しているのです。
2022年 販売台数
2022年の年間販売台数はホンダ N-WGNが42,330台となりました。
年月 | 販売台数 |
---|---|
2022年1月 | 2,844台 |
2022年2月 | 4,248台 |
2022年3月 | 5,798台 |
2022年4月 | 2,538台 |
2022年5月 | 2,379台 |
2022年6月 | 4,651台 |
2022年7月 | 3,732台 |
2022年8月 | 2,474台 |
2022年9月 | 3,466台 |
2022年10月 | 2,305台 |
2022年11月 | 4,058台 |
2022年12月 | 3,837台 |
合計 | 42,330台 |
2023年 販売台数
2023年年間の販売台数はホンダ N-WGNが37,779台となりました。
年月 | 販売台数 |
---|---|
2023年1月 | 3,690台 |
2023年2月 | 4,196台 |
2023年3月 | 5,558台 |
2023年4月 | 2,247台 |
2023年5月 | 2,269台 |
2023年6月 | 2,041台 |
2023年7月 | 2,252台 |
2023年8月 | 2,360台 |
2023年9月 | 3,692台 |
2023年10月 | 3,731台 |
2023年11月 | 3,285台 |
2023年12月 | 2,458台 |
合計 | 37,779台 |
2024年 販売台数
年月 | 販売台数 |
---|---|
2024年1月 | 2,837台 |
2024年2月 | 2,962台 |
2024年3月 | 3,336台 |
2024年4月 | 2,091台 |
2024年5月 | 2,449台 |
2024年6月 | 3,197台 |
2024年7月 | 3,190台 |
2024年8月 | 2,464台 |
2024年9月 | 3,076台 |
2024年10月 | 2,661台 |
2024年11月 | 3,087台 |
2024年12月 | 2,187台 |
合計 | 33,537台 |
年間の販売台数は33,537台です、2023年と比べると少し下がっている様子です。
2025年 販売台数
年月 | 販売台数 |
---|---|
2025年1月 | 2,014台 |
2025年2月 | 2,175台 |
2025年3月 | 3,204台 |
2025年4月 | 2,229台 |
合計 | -台 |
生産状況は安定、いつでも選べる安心感
車の人気を測るもう一つの指標が生産状況と納期です。過去には、2019年のフルモデルチェンジ直後に部品の不具合で一時生産停止という事態もありましたが、その後は安定した生産体制を維持しています。
2025年6月現在、N-WGNの納期は1ヶ月~2ヶ月程度と、ごく標準的な期間で推移しています。これは、半導体不足などの影響が叫ばれる中でも、ホンダの生産・供給体制が安定していることの証左です。ユーザーにとっては、「欲しい時に手に入る」という安心感も、N-WGNの魅力の一つと言えるでしょう。
不動の人気を支える要因
N-WGNの不動の人気を支える要因は多岐にわたります。まず、親しみやすいデザインと豊富なカラーバリエーションが幅広い層のユーザーに受け入れられています。また、広い室内空間と使い勝手の良い収納スペースは、日常の買い物やレジャーなど、様々なシーンで活躍します。さらに、最新の安全技術を搭載することで、ドライバーだけでなく同乗者や歩行者への安全性も確保しています。
エクステリアデザイン
新型「N-WGN カスタム」 全車で「フルLEDヘッドライト」を標準装備。「N-WGN」はプロジェクタータイプ、N-BOX カスタムは9灯式のマルチリフレクタータイプを採用。「N-WGN カスタム」はLEDフォグライト+クロームメッキフォグライトガーニッシュも標準装備。LEDリアコンビネーションランプ(ストップランプ&テールランプ)を全車標準装備。LEDシーケンシャルターンランプ(流れるウインカー)を採用した。
2022年9月23日のマイナーチェンジではエクステリアでは「N-WGN カスタム」がより存在感を一段と強め、ハイパフォーマンスを予感させるデザインへと進化。ボディカラー・インテリアに新色を追加。
マイナーチェンジモデル
ボディサイズ比較
軽トールワゴンである他社の人気車種スズキ「ワゴンR」と日産「デイズ」と比較すると全長、全幅、はどの車種も同様であるが、全高とホイールベースは「N-W-GN」他社よりも長い。
スペック | 新型N-WGN | 新型デイズ | 新型ワゴンR |
---|---|---|---|
全長 | 3,395mm | 3,395mm | 3,395mm |
全幅 | 1,475mm | 1,475mm | 1,475mm |
全高 | 1,675mm(2WD) 1,725mm(4WD) | 1,640mm(2WD) 1,660mm(4WD) | 1,660mm |
ホイールベース | 2,520mm | 2,495mm | 2,460mm |
インテリアの質感が高い!
最新プラットフォームを採用し軽量化とHondaの特許技術「センタータンクレイアウト」を採用し旧型に比べ室内空間を大きく拡大する。前席との間隔を広くとり、ゆとりある後席空間を実現。「電動パーキングブレーキ」「オートブレーキホールド」機能を搭載し停車中にブレーキペダルから足を離しても停車状態を保って、アクセルを踏むと解除されるので渋滞時などで活躍してくれる。ホンダの軽自動車で初めて「テレスコピック&チルトステアリング機構」を採用したことで大きい方から小さい方までベストなポジションで運転が可能となった。
安全装備がトップクラスで充実している
運転支援システムである「Honda SENSING(ホンダ センシング)」も全モデル標準装備。ホンダ車として初めて「後方誤発進抑制機能」を搭載。「オートハイビーム」も搭載。衝突軽減ブレーキシステム(CMBS)は昼・夜間歩行者、無街灯歩行者認識と自転車、横断自転車検知機能に対しても衝突回避を支援。更に渋滞追従機能付ACCとなり、新型「N-BOX」よりもレベルの高い「Honda SENSING(ホンダ センシング)」を採用している。
システム 装備 | 新型N-WGN |
---|---|
CMBS(昼・夜間歩行者 自転車) | ◯ |
誤発進抑制機能 | ◯ |
歩行者事故低減ステアリング | ◯ |
路外逸脱抑制機能 | ◯ |
渋滞追従機能付ACC | ◯ |
LKAS | ◯ |
先行車発進お知らせ機能 | ◯ |
標識認識機能 | ◯ |
後方誤発進抑制機能 | ◯ |
オートマチックハイビーム | ◯ |
急アクセル抑制機能 | ◯ |
編集部から一言
N-WGNは、今後も軽自動車市場を牽引する存在であり続けるでしょう。ユーザーの声を反映した改良や、新たな技術の導入など、常に進化を続けることで、さらなる人気を獲得することが期待されます。また、環境性能の向上にも積極的に取り組み、持続可能な社会の実現にも貢献していくでしょう。
新型「N-WGN」の販売台数と生産台数の推移は、その不動の人気を明確に示しています。今後も、ユーザーのニーズに応え続けることで、軽自動車の新たなスタンダードを築いていくことでしょう。
ホンダ N-WGN