スバルは、新型「レガシィ アウトバック」のフルモデルチェンジを行い、2027年に発売します。日本の現行モデル「レガシィ アウトバック」は2021年12月2日に発売され、丸6年でのフルモデルチェンジとなります。今回は「次世代アイサイト」や、トヨタ自動車のハイブリッドシステム「THS(TOYOTA Hybrid System)」を採用した「次世代e-BOXER」搭載予定。更に、電気自動車モデル「e-OUTBACK」がラインアップされると予想しています。一体どんなモデルになるのか、徹底解説します。
予想では先代モデル同様に、米国モデルは日本モデルよりも1年ほど早い2026年にフルモデルチェンジの発表されると予想しており、ニューヨークモーターショー2026にて発表されると思われます。
新型 レガシィ アウトバック フルモデルチェンジ について
フルモデルチェンジする新型「レガシィ アウトバック」には、次世代プラットフォーム「SUBARU GLOBAL PLATFORM (SGP)」を採用し、新デザインコンセプト「BOLDER」を採用します。
内外装の質感を大幅に向上させるとともに、現行と同様に「デジタルコクピット12.3インチのフル液晶メーター」「11.6インチフルHD大画面ディスプレイ」を搭載。スバルは「水平対向エンジン」と「シンメトリカルAWD(4WD)」の採用はもちろん、トヨタのハイブリッドシステムTHSを採用した「次世代e-BOXER」が搭載されます。もちろん、さらに進化した「アイサイトX」やコネクテッドサービス「SUBARU STARLINK」にも対応します。
- 新デザインコンセプト「BOLDER」を採用すると共に、内外装の質感を大幅向上させる。
- 次世代プラットフォーム「SUBARU GLOBAL PLATFORM (SGP)」×「フルインナーフレーム構造」を採用。
- 「11.6インチフルHD大画面ディスプレイ」「デジタルコクピット12.3インチのフル液晶メーター」を搭載。
- 「アイサイトX」搭載やコネクテッドサービス「SUBARU STARLINK」に対応する。
- トヨタのハイブリッドシステムTHS採用した「次世代e-BOXER」を搭載。
新型 レガシィ アウトバック フルモデルチェンジ エクステリア について
- 新デザインコンセプト「BOLDER」を採用すると共に、内外装の質感を大幅向上させる。
- 力強さと高級感が増した新しいエクステリアデザインを採用。
- 空気の排出口(エアアウトレット)フロントとサイドに採用し空気抵抗の低減を実現。
最新のデザインを採用し、グリルの面積を拡大して、ヘッドライトと一体化したラインを採用しました。これにより、先進的でありながら、これまで以上に高級感のある印象を与えます。
レガシィ アウトバック 新旧ボディサイズ比較
スペック | 5代目 レガシィ アウトバック | 6代目 レガシィ アウトバック | 旧型サイズ 比較 |
---|---|---|---|
全長 | 4,820mm | 4,870mm | +50mm |
全幅 | 1,840mm | 1,875mm | +35mm |
全高 | 1,660mm | 1,675mm | +15mm |
ホイールベース | 2,745mm | 2,745mm | +0mm |
現行6代目ではボディサイズを全体的に伸ばしています。フルモデルチェンジとなる7代目は現状とほぼ同サイズが予想されます。理由としましては、アウトバックは年々大きくなっており、これ以上大きくしていくことはないと考えられます。
新型 レガシィ アウトバック インテリア について
- インテリアデザインをスバル最新のデザインを採用。
- 11.6インチのフルHD大画面ディスプレイを搭載。
- より多くの吸音材などを使用、屋根パネルからの騒音減衰率の39%削減車内はより静かで快適に
インテリア(内装)には11.6インチのフルHD大画面ディスプレイを搭載したナビゲーションシステムを採用しています。スマートフォン感覚で快適に操作できるHMI(Human Machine Interface)を採用し、「Apple CarPlay」「Android Auto」にも対応しています。
さらに、車内の静かさと快適さを向上させるために、より多くの吸音材や堅牢な溶接技術が採用され、屋根パネルからの騒音を39%削減するための追加の構造用接着剤も使用されています。
新型 レガシィ アウトバック フルモデルチェンジ 高度運転支援技術 更に進化した次世代「アイサイト X」採用
- 安全システムはトリプルカメラを採用した次世代「アイサイト」に、全車速でハンズオフが可能となる「アイサイトX」を採用
ステレオカメラが日立製からスウェーデンのヴィオニア社製の広角カメラに変更されました。この新しいカメラは解像度が1.2メガピクセルから2.3メガピクセルに向上し、水平画角も2倍弱広くなりました。
さらに、従来の後側方レーダーや後部の超音波センサーに加えて、車両前部の左右にミリ波レーダーが搭載されました。カメラの視野角の拡大は、カメラカバーをフロントガラスに密着させることで、搭載位置が前進したことが大きな要因です。ブレーキブースターも電動式に変更され、アイサイトによる反応が向上しました。
また、プロセッサにはザイリンクス社のFPGAであるZynq UltraScale+ MPSoC(マルチプロセッサシステムオンチップ)が採用されました。
これらの次世代の「アイサイト」を搭載した車種「クロストレック」「インプレッサ」「レヴォーグ」は、全てNASVAの自動車安全性能の総合ランキングで上位を独占しています。そのため、これらの車種の安全性の高さが証明されています。
新中期経営ビジョン「”STEP”」
スバルがすでに発表している新中期経営ビジョン「”STEP”」では、2024年にSUBARUの自動運転において、高速道路等(レベル2以上)自動駐車(レベル4)を行うことになっています。
現在のモデルのアイサイトXは約50km/h以下でのハンズフリーが可能としていますが、新型でハンズオフ走行を全速度域に拡大すると予想しています。
アイサイトX
新世代アイサイトには、追加可能な「高度運転支援機能」があります。これには、三菱電機と共同で開発した3D高精度地図ユニットと準天頂衛星「みちびき」を利用した高精度GPS情報が活用されています。
渋滞時ハンズオフアシスト
約50 km/h以下での走行時にハンドルから手を放すことが可能です。
渋滞時発進アシスト
ACC使用時、停止からの自動再発進までの時間が従来の3秒から約10分に伸びた。これは、フロントレーダーの追加と、ステレオカメラの画角の拡大により、割り込み車両をより正確に検知出来るようになります。
アクティブレーンチェンジアシスト
70-120km/hでの走行時に方向指示器のレバ―を操作すると操舵支援を行い、車線変更をアシストします。
カーブ前の速度制御
カーブに合わせた適切な速度に制御する。料金所前速度制御ETCゲート通過に適した速度に制御します。
ドライバー異常時対応システム
ドライバーの異常を検知すると、自動的に非常点滅表示灯(ハザードランプ)やホーンを使って周囲に知らせながら、車両を減速・停止させます。この機能は、全車速追従機能付きクルーズコントロール(ACC)が作動し、かつ車線中央維持・先行車追従操舵機能が動作している場合にのみ機能します。これらの機能は主に高速道路や有料道路など、自動車専用道路での使用を想定しています。一般道路での使用は非推奨とされています。3D高精度地図データにより急カーブ区間と判断された場合、後方まで走行して停車しますが、路肩に寄せる動作は行いません。
3D高精度地図データ
年4回の更新が行われます。
※アイサイトX搭載車
新型 レガシィ アウトバック フルモデルチェンジ エンジンについて
- トヨタのハイブリッドシステム「THS」を採用した次世代e-BOXER搭載車
スバルは、2022年5月12日の決算説明会で、電動車開発の拡大・加速に向けた国内生産体制の再編計画を発表しました。この計画の一環として、トヨタ自動車のハイブリッドシステム「THS(TOYOTA Hybrid System)」を採用した次世代e-BOXER搭載車の生産が、2020年代中盤から開始される予定です。
新型「レガシィ アウトバック」にはこのトヨタのハイブリッドシステム「THS」にスバルは「水平対向エンジン」と「シンメトリカルAWD(4WD)」を採用した次世代e-BOXERが搭載されることになります。これは本当にわくわくしますね。
電気自動車モデル「e-OUTBACK」
矢島工場で生産されるSUVは、次世代のe-BOXERと共に、2026年頃からはBEVモデルも生産が開始されます。更にこのSUVはトヨタ自動車にも供給予定ということでe-OUTBACKはトヨタ版もあるかもしれませんね!
同様のSUVモデルであるソルテラ(SOLTERRA)をベースにe-OUTBACKとしても十分ですが、予想ではこの数年間でブラッシュアップをして更に性能を高めたEVモデルとなるはずです。
2024年現在のEVモデルソルテラ スペック
スペック | ソルテラ |
---|---|
全長 | 4,690mm |
全幅 | 1,860mm |
全高 | 1,650mm |
ホイールベース | 2,850mm |
モーター | 交流同期電動機 |
フロント最大出力 | 150kW(2WD) 80KW(4WD) |
リア最大出力 | 80KW(4WD) |
システム最大出力 | 150kW(2WD) 160KW(4WD) |
駆動用バッテリー | リチウムイオン71.4kWh |
駆動方式 | 前輪駆動方式 四輪駆動方式 |
乗客定員 | 5名 |
最小回転半径 | 5.7mm |
WLTCモード 一充電走行距離 | 487km~567km |
新型 レガシィ アウトバック フルモデルチェンジ 価格予想
現行モデルの価格は4,147,000円~5,027,000円ですが、価格上昇が行われており、ハイブリッドモデルなど改良などの影響を受けると予想されます。予想では20万円から70万円ほど価格上昇し、450万円~500万円ほどを予想します。
レガシィ アウトバック 2024年 日本モデル 価格 グレード
グレード | エンジン | 変速機 | 駆動方式 | 価格(10%) |
---|---|---|---|---|
Limited EX | 水平対向4気筒 1.8L DOHC 直噴ターボ “DIT” | CVT | AWD | 4,290,000円 |
X-BREAK EX | 4,147,000円 |
レガシィ アウトバックについて
レガシィ アウトバックは、SUBARUが製造・販売するレガシィの派生車種であり、ステーションワゴンとSUVのクロスオーバーSUVである。
初代 BG系
1995年8月日本国内で「レガシィグランドワゴン」として発売。1996年6月マイナーチェンジ。エンジンは形式こそ同じだが、「MASTER4」に刷新された。1997年8月日本国内のサブネームを「ランカスター」に改称しマイナーチェンジ。
2代目 BH系
1998年6月17日ツーリングワゴンと同時にフルモデルチェンジ。1999年5月24日一部改良。2000年5月24日一部改良。2001年5月22日マイナーチェンジ。
3代目 BP系
2003年10月22日全世界統一の「アウトバック」に改称、フルモデルチェンジ。2004年5月17日一部改良。2005年5月24日一部改良。2006年5月24日マイナーチェンジ。2007年5月15日一部改良。2008年5月8日一部改良。
4代目 BR系
2009年5月20日ツーリングワゴン、B4と共にフルモデルチェンジ。2010年5月18日マイナーチェンジ。2012年5月8日マイナーチェンジ。2013年5月14日一部改良。
5代目 BS系
2014年10月24日フルモデルチェンジ。2015年9月10日一部改良、2015年10月1日発売。2015年12月10日特別仕様車「LEGACY OUTBACK Limited Smart Edition」を設定。2016年1月5日発売。2017年9月4日大幅改良モデルを発表。2017年10月5日発売。2018年9月10日改良モデルを発表。同時に特別仕様車「X-BREAK」を追加。2018年10月4日発売。2019年9月3日一部改良モデルが発表された。2019年11月8日発売。2020年8月6日一部変更が発表された。2020年10月2日発売。
6代目 BT系
2019年4月17日のニューヨーク国際オートショーでワールドプレミアが行われ、2019年7月29日よりスバル・オブ・インディアナ・オートモーティブ(SIA)にて生産開始された。米国モデルは2020年10月から販売を開始。2021年2月20日にオセアニア市場においても販売を開始し、2021年3月29日にヨーロッパで正式発表、2021年9月2日日本仕様が公開され、ディーラーでの先行予約が開始された。2021年10月7日に日本正式発表された。2022年9月8日日本仕様の一部改良モデルが発表された。ライティングスイッチの仕様が見直され、従来の車幅灯/尾灯&OFFの1ポジションから車幅灯/尾灯とOFFを分けた2ポジションに変更された。2023年9月7日日本仕様の改良モデル及び特別仕様車「Limited EX"Active×Black"」が発表された。アイサイトがトリプルカメラ仕様へ強化されたことに加え、シャークフィンアンテナにカメラを内蔵したスマートリアビューカメラを全車に標準装備。アルミホイールが新意匠に変更され、「SUBARU STARLINK」にリモートエアコン機能を追加。Apple CarPlayのワイヤレス接続に対応し、11.6インチセンターインフォメーションディスプレイはApple CarPlayやAndroid Auto使用時における表示画面が拡張された。
新型 レガシィ アウトバック フルモデルチェンジ はいつ?
5代目レガシィ アウトバックは2014年10月24日から販売を開始。現行6代目モデル「レガシィ アウトバック」は6年後の2021年10月7日に発売されました。先代のフルモデルチェンジのサイクルなどを考えても、丸6年となる2027年10月以降にフルモデルチェンジモデルが発売すると予想されています。
新型 レガシィ アウトバック フルモデルチェンジ は待つべきか?
レガシィ アウトバックのフルモデルチェンジを待つべきかについてですが、結論、待つべきだと筆者は考えます。価格上昇は予想されますが、同時に、最新装備、インテリア、エクステリアに改良が入るため、現行よりも多くの改善が進み、さらに、トヨタのハイブリッドシステムを導入することにより燃費改善などを果たし、お得で、より魅力的なモデルになることが予想されるため。
編集部から一言
今回の「レガシィ アウトバック」のフルモデルチェンジは、内容がとても充実していると言えます。特に注目すべきは、トヨタのハイブリッドシステム「THS」を採用した次世代e-BOXERです。水平対向エンジンにモーターを組み合わせたこのシステムは、まさに夢のような進化です。信頼のおける「THS」と最新の水平対向エンジンが組み合わされることで、燃費の向上はもちろん、強力なモーターアシストも期待できます。また、エンジン始動時の縦揺れも少ない水平対向エンジンは、安定性にも貢献します。
安全性にも優れた「次世代アイサイト」が搭載されるという点も注目です。これらの組み合わせにより、「レガシィ アウトバック」は競合他社よりも高い商品力を持つかもしれません。今から新型「レガシィ アウトバック」の登場が楽しみですね。