2025年10月29日から開催されるジャパンモビリティショー2025で、スズキが軽自動車界に革命をもたらす新型電気自動車「Vision e-Sky」のコンセプトモデルを発表しました。この革新的なEVモデルは、2026年度内(2027年3月まで)の量産化を目指しており、従来のワゴンRの電動化版として大きな注目を集めています。
スズキ Vision e-Sky の基本スペック
ボディサイズと航続距離
新型ワゴンR EVとなる「Vision e-Sky」は、軽自動車規格を最大限に活用したコンパクトなボディに最新のEV技術を搭載しています。
- 全長:3,395mm
- 全幅:1,475mm
- 全高:1,625mm
- 航続距離:270km以上(目標値)
この航続距離は、競合モデルである日産サクラ(180km)や三菱eKクロスEV(180km)を大幅に上回る性能を実現しています。
バッテリー技術の進化
Vision e-Skyには、27kWh~29kWhのバッテリー容量が搭載される見込みです。バッテリーの種類は、スズキの新型「e ビターラ」と同様にBYD製のLFPバッテリーが採用される可能性が高いとされています。
デザインの特徴
エクステリアデザイン
- フラッシュドアハンドルを採用した先進的なデザイン
- "コ"の字型LEDライトをフロント・リアに配置
- グリルレスのフロントマスクでEVらしさを演出
- フローティングルーフデザインによる軽快な印象
インテリアデザイン
- 10インチワイドディスプレイを中央に配置
- アンビエントライトによる上質な室内空間
- 置くだけ充電機能を搭載したセンターコンソール
- サステナブル素材を積極的に使用した環境配慮設計
充電システム
Vision e-Skyは、普通充電だけでなく急速充電にも対応する見込みです。充電ポートは車両右側のリアフェンダー付近に設置され、リッドの面積が大きいことから複数の充電方式に対応していると推測されます。
市場への影響
競合車種との比較
車種 | 航続距離 | バッテリー容量 |
---|---|---|
Vision e-Sky | 270km以上 | 27-29kWh(予想) |
日産サクラ | 180km | 20kWh |
三菱eKクロスEV | 180km | 20kWh |
ホンダN-ONE e: | 295km | 30kWh |
価格予想
具体的な価格はまだ発表されていませんが、現行のワゴンRハイブリッド(約146万円~)をベースに、EV化に伴うコスト増を考慮すると200万円台前半での展開が予想されます。
開発背景と市場戦略
スズキは「By Your Side」というコーポレートスローガンのもと、顧客の生活に寄り添う「ちょうど良い」EV開発を進めています。Vision e-Skyは以下のテーマで開発されています:
- ユニーク:スズキらしい独創性
- スマート:最新技術の搭載
- ポジティブ:前向きで明るい気持ちになれるデザイン
今後の展開
量産化スケジュール
- 2025年10月:ジャパンモビリティショー2025で展示
- 2026年内:量産化開始予定
- 2027年3月:市販開始予定
商用車版も同時開発
スズキでは、Vision e-Skyと並行して商用軽バンのEV版「e EVERY CONCEPT」も開発中です。こちらは航続距離200kmを目標とし、法人向けカーボンニュートラル需要に対応する予定です。
まとめ
スズキの新型ワゴンR EV「Vision e-Sky」は、軽自動車市場におけるEV普及の起爆剤となる可能性を秘めています。270km以上の航続距離、先進的なデザイン、そして手頃な価格設定が実現すれば、日本の軽EV市場を大きく変える存在となるでしょう。
2027年3月の発売まで、さらなる詳細情報の発表が待たれます。スズキの電動化戦略の本格的なスタートを告げる重要なモデルとして、今後の動向に注目が集まっています。
スズキ ニュースリリース