トヨタは新型「GRカローラ」の一部改良を行い、進化型とした改良モデルを2024年9月発表、2024年10月に発売します。今回の発表で再度販売が再開されることになります。米国トヨタのTOYOTA GAZOO Racingは、進化型「GRカローラ」を2024年8月1日、米国カリフォルニア州で世界初公開しました。一体どんなモデルになるのか、徹底解説します。
新型GRカローラ 一部改良 について
今回の進化型、改良モデルにはGRヤリスに搭載されたエンジン1.6L直列3気筒ターボエンジン「G16E-GTS」を搭載、更にトランスミッションには「6MT」に加え、新開発「8速AT(GR-DAT)」を採用します。エンジン出力は同様の224kw(304PS)、最大トルクを370N・m(37.7kgf/m)から400N・m(40.8kgf/m)へ向上します。
新型GRカローラ 一部改良 1.6Lターボエンジンを改良
1.6L 直列3気筒インタークーラーターボエンジン「G16E-GTS」、最高出力224kw(304PS)、最大トルク370N・m(37.7kgf/m)から400N・m(40.8kgf/m)へ向上します。
新型GRカローラ 一部改良 新開発8速AT「GR-DAT」を採用
GR-DATをモータースポーツの現場や様々な道で鍛えました。AT制御ソフトウエアをスポーツ走行用に最適化。従来は減速Gや速度などの車両挙動を感知し変速させていたところを、ブレーキの踏み込み方・抜き方、アクセル操作まで細かく感知し、車両挙動の変化が起こる前に変速が必要な場面を先読みすることで、「ドライバーの意思を汲み取るギヤ選択」を実現。プロドライバーによるシフト操作と同じようなギヤ選択を可能した。AT内部の変速用クラッチに高耐熱摩擦材を採用したほか、AT制御ソフトウエアの改良により、世界トップレベルの変速スピードを実現。8ATへ多段化した上で、クロスレシオ化することによりパワーバンドを活かした走りを実現。アクセル操作による駆動力コントロール性能向上のためトルセン®LSDを設定。
旋回性能の進化
新型GRカローラでは、前後ショックアブソーバーにリバウンドスプリングを内蔵し、旋回時の車両姿勢と内輪の接地荷重特性を改善することで、安定性を向上させました。さらに、リヤアクスルのトレーリングアーム取付点を上げ、加速時のリヤの沈み込みを低減。これにより、アクセル操作に対する車両姿勢の変化を抑え、安定したコーナリングが可能となっています。また、リヤコイルスプリングとスタビライザーのばね特性を最適化し、リヤタイヤの接地性を向上させ、車両コントロール性を強化しています。
冷却性能と空力性能の進化
GR-DAT搭載車には水冷式ATFウォーマー&クーラーや空冷式ATFクーラーが標準装備され、さらにサブラジエーターが設定されています。これにより、エンジンとトランスミッションの冷却性能が強化されています。フロントバンパーには空気の流れをスムーズにする設計が施され、冷却効果を最大化するとともに、操縦安定性を確保しています。
クルマとの一体感の進化
ステアリングコラムとインストルメントパネルリインフォースメントの締結部には高剛性の溝付ワッシャーボルトを採用し、直進安定性とダイレクトなステアリングフィーリングを実現しました。また、シャシー部品の締結ボルトにも特別な高剛性ボルトを採用することで、ステアリング操作に対する応答性とリヤのグリップ感を向上させています。
これらの改良により、新型GRカローラは、より高い次元のパフォーマンスと運転の楽しさを提供する一台となっています。
新型GRカローラ 一部改良 スペック について
スペック | 新型GR カローラ | 新型 GRカローラ |
---|---|---|
全長 | 4,410mm | 4,410mm |
全幅 | 1,850mm | 1,850mm |
全高 | 1,480mm | 1,475mm |
ホイールベース | 2,640mm | 2,640mm |
エンジン | 1.6L 直列3気筒 DOHC直噴 ターボチャージャー | 1.6L 直列3気筒 DOHC直噴 ターボチャージャー |
最高出力 | 224kW(304PS)/ 6,500rpm | 224kW(304PS)/ 6,500rpm |
最大トルク | 400Nm(40.8kgfm)/ 3,250~4,600rpm | 400Nm(40.8kgfm)/ 3,250~4,600rpm |
トランス ミッション | 6速iMT | 8速AT(GR-DAT) |
駆動方式 | 4WD (スポーツ4WDシステム “GR-FOUR”) | 4WD (スポーツ4WDシステム “GR-FOUR”) |
乗車定員 | 5名 | 5名 |
タイヤ | 235/40ZR18 ミシュラン Pilot Sport 4 | 245/40ZR18 ミシュラン Pilot Sport 4 |
WLTCモード燃費 | 12.4km/L | ー |
トヨタ 新型 GR カローラ について
カローラスポーツと比較して、GRカローラはフロントフェンダーを片側20mm、リアフェンダーを片側30mm拡大し、ワイドなスタンスで野性味のある走りを予感させます。
GRカローラには、GRヤリスにも搭載されている1.6L直列3気筒インタークーラーターボエンジンをさらに強化したものが搭載され、最高出力は224kW(304PS)に達します。また、前後駆動力可変システムを採用したスポーツ4WDシステム「GR-FOUR」が最適化されて搭載されており、高速安定性と高い旋回性能を実現します。これにより、カローラスポーツのボディを基本骨格としながら、フロントを60mm、リアを85mmワイドトレッド化しています。
さらに、5ドア・5人乗りの利便性を保ちながら、日常生活での使い勝手と走る楽しさを高次元で両立させています。GRヤリスと同様に、形状自由度の高いSMC工法で成形されたCFRP素材のルーフパネルを採用し、剛性を高めるだけでなく軽量化も実現。安定した制動力とコントロール性を提供する対向キャリパーブレーキも搭載しています。
ショートストロークのシフトレバーを採用、ステアリングから自然に腕を下した位置に配置することで素早いシフト操作を可能。ドリフト走行など限界域での車両コントロール用途を視野に、パーキングブレーキには手引き式を採用。GR車両専用に開発したFull TFTメーター(12.3インチのデジタルインストルメントクラスター)を新規採用。レーシングカーをお手本にプロドライバーの意見を取り入れ、スポーツ走行時の視認性を高めた。最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を標準装備。
2023年の一部改良では、スーパー耐久シリーズなど様々なモータースポーツの経験を生かし、さらなる改良が施されました。これにより、運転操作に対するダイレクト感とスタビリティが向上し、意のままの走りをさらに進化させています。
運転操作に対するダイレクト感の向上として、シャシー部品を締結するボルトの一部に、締結剛性向上ボルトを採用。これにより、ステアリング操作に対する応答性と直進安定性が向上し、クルマとの一体感がさらに進化しました。
スタビリティの向上については、フロントバンパーダクトの形状を改善し、ホイールハウス内の空気の流れを最適化しました。これにより、操縦安定性が向上し、高速走行時でも安定した走りが可能となっています。
さらに、限定色のシアンメタリックが新たに設定され、専用内装色のブラック×ブルーと組み合わせて50台限定で販売されます。この限定モデルは、独自のデザインと高いパフォーマンスを兼ね備えた特別な一台となっています。
日本での再販はどうなるのか?!
2023年モデルの前回モデルは550台の限定販売となり、抽選申し込みは、2023年8月23日13時30分から9月11日8時59分までWebで受け付け、9月下旬より商談を開始。そし即完売となってしまいました。今回の2024年モデルも大幅に台数を作成することが難しいことに変わりはないので前回同様に台数限定となる可能性もありそうです。
何よりもいつから、商談が開始されるのかが重要ですので詳細分かり次第お伝え致します。
前回は上記でも書きましたが、抽選が夏にスタートしていることを考えるとそろそろですね!
編集部から一言
今回の進化型、改良モデルは、パワーとトルクの向上、新開発のトランスミッションの採用により、GRカローラの運転体験が一段と洗練され、さらなる高みへと進化、あらゆる運転シーンでドライバーの期待に応える一台となっています。今後新しい情報が入り次第お知らせ致します。
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