センチュリーの新しいボディタイプ「クーペ」は、ジャパンモビリティショー2025で世界初公開されたものの、2026年11月8日の時点で市販化の時期・価格・パワートレインは発表されていません。
トヨタはこのショーで、センチュリーを「トヨタ自動車のブランドの1つではない」独立したブランドとして育てる方針を示し、その象徴としてクーペのコンセプトモデルを披露しました。2026年9月からは東京・北青山の「CENTURY STUDIO GALLERY」で、セダンとクーペの2台を並べた実車展示も始まっています。発表から1年がたち、「いつ買えるのか」が気になっている方も多いはずです。
この記事で「予想」「見込み」と書いた部分は公式発表ではなく、トヨタの公式発表と現行モデルの公式情報から考えた見通しです。公式に確認できない価格や出力などの数値は書いていません。
この記事では、センチュリー クーペについて公式に分かっていること、市販化の時期の予想、現行のセンチュリー(セダン)とセンチュリー(SUV)の価格・サイズ・スペック、購入を考えるときの注意点まで、わかりやすくまとめました。記事中の写真はすべてトヨタが公開したコンセプトモデルです。


そもそも新型センチュリー クーペとは?独立ブランドの象徴として登場
センチュリー クーペは、トヨタが2025年10月29日のジャパンモビリティショー2025(会期:2025年10月30日〜11月9日、東京ビッグサイト)のプレスブリーフィングで披露した、センチュリーのコンセプトモデルです。トヨタの公式発表では「CENTURY Concept Model」と紹介され、センチュリーのブランドサイトではセダンと並ぶ「クーペ」と呼ばれています。
プレゼンテーションに立った豊田章男会長は、センチュリーについて「トヨタ自動車のブランドの1つではありません」と語り、「センチュリー・ブランド」を立ち上げる決意を明らかにしました。日本の心「ジャパン・プライド」を世界に発信するブランドに育てたいという考えも示しています。つまりクーペは、単なる新しいボディ形状ではなく、独立ブランドとしてのセンチュリーが「これから何を目指すのか」を見せるための1台だといえます。
ブランドサイトでは、センチュリーを「Formal(正統)さの中にFlair(色気)を兼ね備えた、唯一無二のOne of Oneブランド」と説明しています。これまでのセンチュリーは、後席に乗る人のためのショーファーカーという性格が強いクルマでした。クーペはその伝統を受け継ぎながら、より華やかで個性的な方向へ踏み出したモデルと位置づけられています。
【特徴まとめ】新型センチュリー クーペで公式に分かっていること
2026年11月時点で、トヨタの公式発表とブランドサイトから確認できるポイントは以下の通りです。
- 世界初公開:2025年10月29日、ジャパンモビリティショー2025のプレスブリーフィングで披露
- ブランド:センチュリーを独立したブランドとして立ち上げる方針を表明
- 外板色:鳳凰をイメージした日本の伝統色「緋色(ひいろ)」
- 伝統工芸:鳳凰エンブレムに江戸彫金、シート生地に西陣織を採用
- バリエーション:「GRMN」「TAILOR MADE」の展開も画像で公開
- 実車展示:2026年9月25日から東京・北青山のCENTURY STUDIO GALLERYでセダンと並べて展示
- 未発表:市販化の時期、価格、パワートレイン、ボディサイズ、乗車定員
① 鳳凰をイメージした「緋色」のボディ
ショーで披露されたクーペは、鮮やかな緋色のボディをまとっていました。トヨタは、この色を鳳凰をイメージした日本の伝統色だと説明しています。黒や白などの落ち着いた色が中心だったこれまでのセンチュリーとは、ひと目で違いが分かる色づかいです。

② 江戸彫金・西陣織など日本の伝統工芸を継承
センチュリーは初代から、日本の伝統や文化を車づくりに取り入れてきました。鳳凰のエンブレムには江戸彫金、シート生地には西陣織が使われています。ブランドサイトでは「初代センチュリーから、クーペへと受け継がれる『西陣織シート』」と紹介されており、クーペにもこの考え方がそのまま引き継がれていることが分かります。
③ 大きく開くドアと、ゆとりのある室内
公開された写真では、車体側面が大きく開き、前席から後席まで室内がひと続きに見える様子が確認できます。乗車定員やドアの構造について、トヨタは公式な数値や仕様を発表していません。ただ、写真を見る限り、乗り降りのしやすさと後席のくつろぎを大切にするセンチュリーらしい考え方は、クーペでも受け継がれていると考えられます。

④ 「GRMN」「TAILOR MADE」も公開
ショーの公式画像には、「CENTURY - GRMN」と「CENTURY - TAILOR MADE」も含まれていました。ブランドサイトは、GRMNについて「自らハンドルを握る歓びを追求し、センチュリーに新しい可能性を与えました」と説明しています。運転手付きで乗るだけでなく、オーナー自身が運転を楽しむセンチュリーも視野に入れていることがうかがえます。
新型センチュリー クーペの価格は?現行モデルとの比較
センチュリー クーペの価格は未発表です。参考として、2026年11月時点でトヨタ公式サイトに掲載されている現行センチュリーの価格を以下にまとめます。
| モデル | パワーユニット | 駆動 | 乗車定員 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
| センチュリー(セダン) | 5.0L V8+モーター(ハイブリッド) | 2WD(後輪駆動) | 5名 | 2,300万円 |
| センチュリー(SUV) | 3.5L V6 プラグインハイブリッド | E-Four Advanced | 4名 | 2,700万円 |
| センチュリー クーペ | 未発表 | 未発表 | 未発表 | 未発表 |
現行の2モデルはどちらも2,000万円を超える、日本車で最も高い価格帯にあります。クーペも同じセンチュリーブランドの最上級モデルとして、この価格帯に並ぶ可能性はありますが、具体的な金額は公式発表を待つ必要があります。なお、センチュリー(SUV)はプラグインハイブリッド車のため、トヨタ公式サイトではエコカー減税・グリーン化特例・CEV補助金を合わせた優遇額の試算例(最大約76万7,500円)も案内されています。
新型センチュリー クーペのボディサイズは?現行セダン・SUVと比較
クーペのボディサイズは公表されていません。現行モデルの寸法は以下の通りです。
| 項目 | センチュリー(セダン) | センチュリー(SUV) |
|---|---|---|
| 全長 | 5,335mm | 5,205mm |
| 全幅 | 1,930mm | 1,990mm |
| 全高 | 1,505mm | 1,805mm |
| ホイールベース | 3,090mm | 2,950mm |
| 最小回転半径 | 5.9m | 5.5m |
| 車両重量 | 2,370kg | 2,570kg |
セダンは長いホイールベースで後席の足元の広さを確保し、SUVは高い全高で乗り降りのしやすさと室内高を重視しています。写真で見るクーペは、セダンより背が高く、SUVより低い、流れるようなルーフラインのボディです。どちらの性格に近いサイズになるのかは、市販化が発表された時点で確認したいポイントです。
先進的なデザイン!新型センチュリー クーペの外装(エクステリア)
フロント
フロントには、細長いランプを上下に重ねた灯火類と、六角形の模様を並べた大きなグリルが組み合わされています。グリル中央には鳳凰のエンブレムが置かれ、センチュリーのブランドであることをはっきり示しています。ボンネットは長く、ボディ全体が低く伸びやかに見えるデザインです。

サイド
横から見ると、フロントからリヤまでなだらかにつながるルーフラインが特徴です。セダンのように独立したトランクを持つ形ではなく、クーペらしいスタイルを強調しています。大径のホイールも存在感があり、これまでのセンチュリーにはなかった力強さを感じさせます。
上質な空間!新型センチュリー クーペの内装(インテリア)
コックピット
ブランドサイトのギャラリーでは、上部を切り取ったような形のステアリングと、その奥に並ぶディスプレイ類が公開されています。後席だけでなく運転席の作り込みにも力を入れていることが分かります。

シート・室内空間
シートは厚みのあるクッションを持つ独立型で、ブランドサイトでは伝統の西陣織シートがクーペにも受け継がれると紹介されています。室内は落ち着いたブラウン系でまとめられ、照明やトリムにもセンチュリーらしい細やかな作り込みが見られます。


画像:トヨタ自動車(コンセプトモデル)
新型センチュリー クーペのパワートレインとスペックは?
クーペのパワートレインと出力は未発表です。参考として、現行モデルのスペックを以下にまとめます(トヨタ公式の主要諸元表より)。
| 項目 | センチュリー(セダン) | センチュリー(SUV) |
|---|---|---|
| エンジン | 5.0L V型8気筒(2UR-FSE) | 3.5L V型6気筒(2GR-FXS) |
| エンジン最高出力 | 280kW(381PS) | 193kW(262PS) |
| エンジン最大トルク | 510N・m | 335N・m |
| モーター最高出力 | 165kW(224PS) | 前134kW(182PS)/後80kW(109PS) |
| 駆動用電池 | ニッケル水素電池 | リチウムイオン電池(総電力量17.40kWh) |
| 駆動方式 | 後輪駆動 | E-Four Advanced(電気式4輪駆動) |
現行のセンチュリーは、セダンがハイブリッド、SUVがプラグインハイブリッドと、どちらも電動化されています。クーペも何らかの電動パワートレインを積むと予想されますが、ハイブリッドなのか、プラグインハイブリッドなのか、あるいは電気自動車なのかは分かっていません。燃費も未発表で、現行モデルの燃費(WLTCモード)はセダンが11.2km/L、SUVが14.2km/L(EV走行距離69km)です。
センチュリーの歴史をおさらい
開発の始まりと初代(1967年)
トヨタの公式発表では、センチュリーの開発は1963年に始まり、トヨタ初の主査である中村健也氏が担当しました。初代は1967年に登場し、車名には「明治100年」や「豊田佐吉の生誕100年」の意味が込められたといわれています。豊田章男会長は、これを「次の100年をつくる」という意味に受け止めていると語っています。
2代目・3代目セダン
センチュリーは長いモデルサイクルで知られ、2代目、3代目とセダンが受け継がれてきました。現行の3代目セダンは、5.0L V8ハイブリッドを積むショーファーカーの最高峰です。トヨタの名誉会長だった豊田章一郎氏が、生涯の愛車として乗り続けたことも紹介されています。
センチュリー(SUV)からクーペへ
2023年には、セダンとは別のボディタイプとして、プラグインハイブリッドのセンチュリー(SUV)が加わりました。そしてジャパンモビリティショー2025でクーペが披露され、センチュリーはセダン・SUV・クーペと3つの形を持つブランドへ広がろうとしています。
新型センチュリー クーペの発売日はいつ?
2026年11月8日時点で、トヨタはクーペの市販化や発売時期を発表していません。一方で、ショーでの発表から1年近くたってもブランドサイトで実車展示を続けていることから、単なるショー用のデザインスタディではなく、ブランドの今後を示すモデルとして扱われていることがうかがえます。市販化される場合も、発売は2027年以降になると予想されますが、これは公式発表ではありません。
なお、CENTURY STUDIO GALLERY(東京都港区北青山2丁目5-8 青山OM-SQUARE 1F)では、2026年9月25日から「西陣織が描く日本の一台」としてセダンとクーペの実車が展示されています(年内展示予定)。予約は不要ですが、車両への乗り込みや接触はできず、購入の相談も受け付けていません。
購入前にチェックしたい3つのポイント
1つ目は、販売店が限られていることです。センチュリーはどのトヨタ販売店でも買えるわけではなく、公式サイトに取扱店の一覧が用意されています。CENTURY STUDIO GALLERYも購入相談の窓口ではないため、クーペの情報を早く知りたい方は、取扱店に相談しておくのが確実です。
2つ目は、現行モデルの選び方です。後席の広さを重視して運転手付きで乗るなら、ホイールベースが長いセダンが向いています。乗り降りのしやすさや、自分で運転する機会もあるならSUVが選びやすいでしょう。クーペの登場を待つかどうかは、こうした使い方とあわせて考えるのがおすすめです。
3つ目は、補助金や税制の扱いです。プラグインハイブリッドのセンチュリー(SUV)は、エコカー減税やCEV補助金の対象になっています。トヨタ公式サイトでは、令和7年度補正予算に係るCEV補助金の申請受付が令和8年12月上旬〜下旬頃に終わる見込みと案内されているため、現行SUVを検討している方は時期にも注意が必要です。
新型センチュリー クーペに関するよくある質問(FAQ)
Q. センチュリー クーペはいつ発売されますか?
A. 2026年11月8日時点で、発売時期は発表されていません。市販化されるかどうかも公式には明らかにされていません。
Q. センチュリー クーペの価格はいくらですか?
A. 未発表です。参考までに、現行のセンチュリー(セダン)は2,300万円、センチュリー(SUV)は2,700万円(いずれも税込)です。
Q. センチュリー クーペはどこで見られますか?
A. 東京・北青山のCENTURY STUDIO GALLERYで、2026年9月25日からセダンとともに実車が展示されています(年内展示予定)。
Q. センチュリーはトヨタのブランドではなくなるのですか?
A. 豊田章男会長は、センチュリーを「トヨタ自動車のブランドの1つではない」独立したブランドとして育てる方針を示しました。現在も現行モデルはトヨタの公式サイトで紹介され、取扱店で販売されています。
まとめ:新型センチュリー クーペは「独立ブランド」の行方を占う1台
センチュリー クーペは、ジャパンモビリティショー2025で世界初公開された、センチュリーの新しいボディタイプです。緋色のボディ、江戸彫金の鳳凰エンブレム、西陣織のシートなど、日本の伝統を受け継ぎながら、これまでより華やかな方向を打ち出しています。
一方で、市販化の時期・価格・パワートレイン・サイズはいずれも未発表です。現行モデルはセダンが2,300万円、SUVが2,700万円で、どちらも電動化されています。クーペがどのような形で市販されるのかは、独立ブランドとしてのセンチュリーの今後を占う大きなポイントになりそうです。
最新情報が入り次第、随時更新していきます。

