マツダが2024年4月18日に新型の「CX-80」を世界初公開しました。日本モデルは2024年10月頃に発売予定です。この「CX-80」は、「CX-8」の後継として登場する予定で、ボディサイズやインテリア、装備などを詳しく比較してみました。購入の際の参考にしていただければ幸いです。
「CX-80」ボディサイズは?「CX-8」と比較
CX-80はCX-8と比較すると全長+70mm、全幅+45mm、全高-20mm、ホイールベース+190mmと一回り大きくなっているのがわかります。そのおかげで、室内空間は「CX-8」よりもゆとりある室内空間を確保できています。
スペック | CX-8 | CX-80 |
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全長 | 4,925mm | 4,995mm |
全幅 | 1,845mm | 1,890mm |
全高 | 1,730mm | 1,710mm |
ホイールベース | 2,930mm | 3,120mm |
乗車定員 | 6名~7名 | 6~7名 |
最少回転半径 | 5.8m | 5.8m(予想) |
購入の場合には駐車スペースの確保を考える必要があります
マンションやパーキングエリアの駐車場で機械式駐車場を選択する場合に注意が必要な車種は、車幅が1850mm以上のものです。なぜなら、パレット幅の問題が1番大きなポイントとなります。現在、日本で最も一般的な機械式駐車場では、タイヤの外幅が1,850~1,900mm以下のものが多く、これに収まらない車が多いのです。ここで言うパレットとは、機械式駐車場で車を実際に乗せる台のようなものです。
車幅が制限内に収まっていても、パレット幅が小さいと駐車することができません。さらに、ギリギリすぎるとタイヤやホイールを傷つける可能性もあります。筆者の友人の中には、新車を購入してもパレットに乗らないために今まで使っていた駐車場が使えなくなって困っている人を何人か見かけます。
CX-8であればぎりぎりだったところは、乗り換えでCX-80にしたことで入らない場所もあるかもしれませんので注意が必要です。
「CX-80」と「CX-8」エクステリアデザインを比較
エクステリアの面では、「CX-60」と同様に「魂動(こどう)-SOUL of MOTION」デザインを採用しています。ラージFRプラットフォームをベースにした、同ブランドの2番目のモデルとなり、全体的なデザインには共通点が多いです。フロントグリルやヘッドライトの形状など、デザインの多くが「CX-60」とほぼ同じと言っても過言ではありません。
CX-8はCX-5を延長させたようなデザインだったので、好みもありますが、「CX-80」は一目見て新しいのはわかると思います。
「CX-80」と「CX-8」インテリア デザインを比較
「CX-80」のインテリアデザインも「CX-60」をベースとしており、最新の12.3インチフル液晶(TFTカラー)デジタルメーター、12.3インチのインフォテインメントシステムを採用し、インストルメントパネルの周りのステッチに「MUSUBU(ムスブ)」を採用しています。
こちらが「CX-8」のインテリアデザインですが、このように比較すると、メーター周りやインフォメーションディスプレイのデザインや大きさなどの違いからどうしても「CX-8」は古さを感じてしまいますね。
「CX-80」と「CX-8」3列シートを比較
「CX-80」と「CX-8」はどちらも3列シートを備えており、更に言うと2列目の選択肢もどちらも、ベンチシートとキャプテンシートとキャプテンシートセンターコンソール付きの3つ選択の選択肢があります。素晴らしいですね。
CX-80 日本では貴重な3列シートSUVとなる
「CX-80」は、3列シートが特徴となっています。これにより、大家族やグループでの移動にも適しています。全てのシートで上質な素材を感じられるため、どの席に座っても満足のいく乗車体験が期待できます。ただし、海外ではCX-90が存在し、それよりも小さい「CX-80」は3列目は少し狭い可能性もありますので少し注意が必要かもしれません。ミニバンに乗りたくないけど、家族や友達を沢山、乗せたい人はCX-80がおすすめです。
CX-80は2つのフラット折りたたみ3列目シートを備え、2列目シートに3つの異なる構成を提供します。これには、センターコンソールまたはアクセスパススルーの選択によってキャプテンシートとなり、分離された2つの高快適なシートを選択できます。シートベンチレーションも採用されています。
センターコンソールなしで3列目シートへの通路がある6人乗りを選択することもできます。
7人乗りバージョンでは2列目に3人掛けのベンチシートが採用されます。ボタンを押すだけで2列目のシートを簡単に折りたたむことができます。2列目と3列目のシートを完全に折りたたむと、トランク容量は1971Lになります。
個人的には使い勝手のいい、6人乗り キャプテンシート センターコンソールなしをおすすめします。個人的にうれしかったのは2列目シートでシートベンチレーションも採用されています。ちなみにCX-8も上級グレードでは採用されています。
「CX-80」と「CX-8」パワートレイン デザインを比較
CX-80のパワートレイン
「CX-80 PHEV」のエンジンは、「e-SKYACTIV PHEV」と呼ばれるプラグインハイブリッドシステムに2.5リットルの直列4気筒エンジンが組み合わされます。このシステムには、性能を最適化するための電気モーターが組み込まれており、最高出力100kW、17.8kWhの大容量バッテリーとの組み合わせにより、トータル最高出力241kW(327hp)、トータル最大トルク500Nmを実現します。その結果、非常に優れたパフォーマンスが得られます。
さらに、直列6気筒ディーゼルエンジンには、「電動化技術M HYBRID BOOST (48V マイルドハイブリッド)」を組み合わせ、アクセルを踏み込んだ瞬間から感じられるパワフルな走りと燃費性能の向上を実現した「e-SKYACTIV D」新開発のトルコンレス8速ATが組み合わされ、優れた環境性能と走行性能の両立が図られています。また、これらの高出力化と環境性能を両立するパワーユニットは、縦置きに配置されたプラットフォームと組み合わされています。
スペック | CX-80 e-SKYACTIV-D | CX-80 SKYACTIV-G 2.5 PHEV |
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エンジン | 直列6気筒DOHC 3.3L デーゼルターボ 48Vマイルドハイブリッド (M HYBRID BOOST) | 直列4気筒DOHC 2.5L 直噴 エンジン +モーター |
最高出力 | 186kW(254ps)/ 3,750rpm | 140kW(191ps)/ 6,000rpm |
最大トルク | 550Nm(56.1kgm)/ 1,500rpm~2,400rpm | 261Nm(26.6kgm) |
モーター 最高出力 | 17ps | 175ps |
モーター 最大トルク | 15.6kgm | 27.5kgm |
システム 最高出力 | – | 241kW(323ps) |
システム 最大トルク | – | 500Nm(51.0kgm) |
トランス ミッション | SKYACTIV-DRIVE 8速AT(8速自動変速機) | SKYACTIV-DRIVE 8速AT(8速自動変速機) |
駆動方式 | 2WD(FF)/4WD | 2WD(FF)/4WD |
乗車定員 | 6名・7名 | 6名・7名 |
CX-8は3種類のエンジン(SKYACTIV-G 2.5、SKYACTIV-G 2.5T、SKYACTIV-D 2.2)が選択可能で、ラインナップの多さや、ディーゼル、ガソリンNAモデルもあり、価格を抑えたパワートレインをラインナップされており、今回の「CX-80」と比較すると価格で大きな差が出そうなパワートレインの違いとなってしまっています。
スペック | CX-8 SKYACTIV-D 2.2 | CX-8 SKYACTIV-G 2.5 | CX-8 SKYACTIV-G 2.5T |
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エンジン | 2.2L 4気筒DOHC 直噴ターボエンジン | 2.5L 直列4気筒 直噴ガソリンエンジン | 2.5L 直列4気筒 直噴ガソリン ターボエンジン |
最高出力 | 129kW(175ps)/ 4,500rpm | 140kW(190PS)/ 6,000rpm | 169kW(230ps)/ 4,350rpm |
最大トルク | 420Nm(42.8kgm)/ 2,000rpm | 252Nm(25.7kgm)/ 4,000rpm | 420Nm(42.8kgm)/ 2,000rpm |
トランス ミッション | SKYACTIV-DRIVE 6速AT(6速自動変速機) | SKYACTIV-DRIVE 6速AT(6速自動変速機) | SKYACTIV-DRIVE 6速AT(6速自動変速機) |
駆動方式 | 2WD(FF)/4WD | 2WD(FF)/4WD | 2WD(FF)/4WD |
乗車定員 | 6名/7名 | 6名/7名 | 6名/7名 |
WLTCモード 燃費 | 15.8km/L | 12.4km/L | 11.6km/L |
まとめ
今回の「CX-80」は、日本では「CX-60」に続くラージ商品群の第二弾となります。日本市場でも需要のある3列シート7人乗りを採用したモデルであり、その数少なさから市場でも高い注目を集めています。さらに、既存の「CX-8」よりも豪華で先進的な装備が施されており、これにより「CX-8」ユーザーや他メーカーの7人乗り車を探しているユーザーが「CX-80」に興味を持つ可能性が高いでしょう。しかし、「CX-8」と比較すると価格は上昇するため、これまで「CX-8」を購入していた人からは高価格と感じられるかもしれません。さらに、ボディサイズが大きくなるため、特に全幅が1,890mmという点は日本車としてはかなり大きく、これに不安を感じる人も多いかもしれません。最新モデルがやっぱりいい人は是非「CX-80」の購入を検討してみてはいかがでしょうか。