トヨタ自動車が開発を進めてきた新世代スーパースポーツカー「GR GT」が、2025年12月にワールドプレミア、2026年1月9日から11日に開催される東京オートサロン2026で正式発表されることが明らかになりました。
2022年の東京オートサロンでコンセプトモデル「GR GT3 Concept」として初公開されて以来、その市販化に注目が集まっていた同車が、ついに現実のものとなります。
東京オートサロン公式サイトによると、今回で44回目を迎える世界最大級のカスタムカーイベントにおいて、GRブランドの新たなフラッグシップモデルがベールを脱ぐことになります。
GR GTとは?2022年から始まった次世代GTプロジェクト
GT3コンセプトからの進化
トヨタGR GTは、2022年の東京オートサロンで「GR GT3 Concept」として初披露されたレーシングカーをベースに開発された市販モデルです。当初はGT3カテゴリーでのレース参戦を念頭に置いたプロジェクトでしたが、その後市販車としての開発も並行して進められてきました。
富士スピードウェイでのティザー公開
2024年10月、富士スピードウェイの最終コーナーに設置された看板に「GR GT」の文字が登場し、自動車ファンの間で大きな話題となりました。看板には歴代の名車であるトヨタ2000GT、レクサスLFAと並んで、新型GR GTのシルエットが描かれており、トヨタの次世代フラッグシップスポーツカーとしての位置づけが示されています。
市販化への道のり
豊田章男会長による2025年10月の発表によると、GR GTは単なるコンセプトカーに留まらず、本格的な市販化を前提とした開発が進められています。2026年にはWEC(世界耐久選手権)への参戦も予定されており、レーシングテクノロジーを市販車に直接フィードバックする画期的なプロジェクトとなっています。
今後のスケジュールと注目ポイント
2025年末まで
- 2025年12月:ワールドプレミア開催予定
- 詳細スペック公開
- 価格・販売方法の発表
2026年
- 1月9日〜11日:東京オートサロン2026で正式発表
- 販売開始時期の発表
- 試乗会・メディア向け発表会
最新技術を結集したスペック予想
パワートレイン
V型8気筒4Lツインターボ+ハイブリッドシステム
- エンジン出力:660ps/89.7kgm
- システム出力:900ps
- トランスミッション:8速AT
- 駆動方式:FR
車体設計
ボディサイズ(予想)
- 全長×全幅×全高:4700×1900×1350mm
- ホイールベース:2650mm
- 2シーターレイアウト
- カーボンとアルミの最適組み合わせによる軽量高剛性ボディ
走行性能へのこだわり
GR GTは「ロングノーズ&ショートデッキ」の伝統的スポーツカーフォルムを採用。アグレッシブなサイドスカートと大型ディフューザーにより、強力なダウンフォースを発生させる空力設計となっています。
価格設定と限定生産計画
- 価格 3000万円(予想)
GR GTは当初、台限定での販売が予定され、その後追加設定されるモデルも含めて限定で製造が計画されています。この価格帯は、レーシングカーからの技術転用と限定生産による希少性を反映したものとなっています。
富士スピードウェイでのティザー展開
2025年10月には、富士スピードウェイの看板が突如変更され、2000GT、LFA、そして謎の新型車のシルエットが掲示されました。この新型車こそがGR GTと推測され、カモフラージュパターンを施したテスト車両の目撃情報も相次いでいます。
トヨタ新プロジェクトとは?富士スピードウェイに現れた謎のティザー看板
#新プロジェクト始動https://t.co/zpmIwYPYFu https://t.co/9u4qu7Zivl pic.twitter.com/UfrB8XVUAb
— トヨタ自動車株式会社 (@TOYOTA_PR) October 9, 2025
看板には、トヨタのレジェンダリーモデルである「2000GT」、レクサスのフラッグシップ「LFA」と並んで、GRバッジを装着した新型モデルの一部が確認できます。これまで「GR Supraコーナー」と呼ばれていた場所が「GR GTコーナー」に改名されたことも、今回のプロジェクトと密接な関係があると考えられます。
#新プロジェクト始動https://t.co/zpmIwYPYFu https://t.co/9u4qu7Zivl pic.twitter.com/UfrB8XVUAb
— トヨタ自動車株式会社 (@TOYOTA_PR) October 9, 2025
2025年10月13日発表|トヨタイムズ生配信で GR GT 全容が明らかに
トヨタの新プロジェクトの詳細は、同社が運営するオウンドメディア「トヨタイムズ」で10月13日13時から実施される生配信で発表されました。この配信には、トヨタのサイモン・ハンフリーズ氏、キャスターの富川悠太氏、そして注目の豊田章男会長の出演。重大な発表は、来年1月に開催されるオートサロンのタイミングで行われる可能性があるとされています。
豊田章男会長は、この件に関して**「年末にワールドプレミアをやりますか?そこまで待って」**と述べており、もしそこで発表がなかった場合は「何かあったんだなと思ってください」と付け加えています。
豊田章男会長のつぶやきが話題に
このプロジェクトでは、センチュリー、レクサス、トヨタ、GR、ダイハツの各ブランドロゴが並んでおり、豊田章男会長のSNSでのつぶやきによってその並び順が変更されたことで、さらなる注目を集めています。
新型GRモデルの正体|Toyota GT Conceptの市販版
富士スピードウェイの看板で公開された新型車は、以下の特徴を持っています:
- フロントグリル:GRバッジを装着
- フロントアンダー:大型エアインテーク
- ヘッドライト:L字型LEDデイライトと単眼LEDヘッドライト
- ボディ:スポーツカーらしいロープロファイル
これらの特徴から、2025年7月にイギリスで世界初公開された「Toyota GTコンセプト」と「Toyota GTレーシングコンセプト」の市販版である可能性が高いと推測されます。
トヨタの新ブランド戦略における位置づけ
5ブランド体制での展開
トヨタは2025年からセンチュリー、レクサス、トヨタ、GR、ダイハツの5ブランド体制を本格展開。この中でGRブランドは「モータースポーツへの参戦と走りの極限追求」を担う重要な役割を果たします。
レクサスとの差別化
GR GTの登場により、レクサスはより自由で革新的な挑戦ができるようになり、GRは純粋なスポーツ性能を追求するブランドとして明確に位置づけられます。
競合車種との比較
日本のスーパースポーツ市場
- 日産 GT-R NISMO:約2000万円
- ホンダ NSX Type S:約2700万円
- トヨタ GR GT:約3000万円(予想)
GR GTは価格面では最も高額ですが、その分最新のハイブリッド技術と900psという圧倒的なパワーを誇ります。
東京オートサロン2026の見どころ
会場と日程
開催概要
- 会場:幕張メッセ
- 日程:2026年1月9日(金)~11日(日)
- 開場時間:9:00~19:00(金曜日)
展示予定
GR GTの正式発表に加え、以下の展示も予定されています:
- 新型カローラ コンセプト
- センチュリー クーペ
- レクサス LS 6輪コンセプト
- ダイハツの新型軽自動車コンセプト
まとめ:日本のスーパースポーツカー新時代の幕開け
トヨタ GR GTの2026年1月9日東京オートサロンでの正式発表は、日本の自動車業界にとって歴史的な瞬間となるでしょう。レーシングテクノロジーを惜しみなく投入した900psのハイブリッドシステム、限定という希少性、そして3500万円という価格設定は、真のスーパースポーツカー愛好家のみに許された特別な体験を約束します。
2026年の東京オートサロンは、単なる自動車展示会を超え、日本のモータースポーツ文化と技術力を世界に示す重要な舞台となります。GR GTの登場により、トヨタは世界のスーパースポーツカー市場において新たなベンチマークを確立することが期待されます。
最新情報は東京オートサロン公式サイトおよび各自動車メディアで随時更新されますので、続報にご注目ください。