2028年のマツダは、自社開発の電気自動車をいつ出すのか、そしてロータリーエンジンを使うスポーツモデルが形になるのかが問われる年になりそうです。2027年に次期CX-3とCX-5のハイブリッドで足元を固めたあと、マツダの次の一手が見えてくるタイミングです。
マツダは2030年までを電動化の「黎明期」と位置づけ、エンジン車・ハイブリッド・電気自動車をそろえる「マルチソリューション」を続けています。2026年5月の決算説明会では、電動化への投資を1.2兆円に絞り込み、自社開発の電気自動車は投入時期を見直す検討をしていると説明しました。一方で、ハイブリッドを4車種に広げる方針や、ロータリーエンジンの活用の検討も示しています。
この記事では、2028年に発売・発表が予想されるマツダの新型車とモデルチェンジ情報をまとめました(全5モデル)。マツダが発表している方針と、モデルサイクルなどからの予想が混ざっているため、どこまでが公式の情報かを分けて紹介します。
2028年 マツダ 新型車・モデルチェンジ 一覧表
まずは、この記事で紹介する5モデルを一覧で確認しましょう。「時期」の欄で、マツダの発表と予想を区別しています。
| 車種 | 内容 | 市場 | 時期 |
|---|---|---|---|
| 自社開発の電気自動車 | 新型車(電気自動車専用プラットフォーム) | 未発表 | 当初は2027年の計画。投入時期を見直し中(マツダ発表) |
| VISION X-COUPE 市販版 | 新型車(ロータリーを使うPHEV) | 未発表 | 2028年頃(予想) |
| 長安汽車との共同開発車 第3・4弾 | 新型車(電動車) | 中国・欧州など | 検討中(マツダ発表) |
| マツダ製ハイブリッド搭載車 | 新パワートレイン追加 | 日本ほか | CX-5の次の車種が2028年頃(予想) |
| CX-60・CX-80 | 大幅改良 | 日本ほか | 2028年頃(予想) |
マツダ 新型 自社開発の電気自動車 投入時期を見直し中
マツダは、電気自動車専用のプラットフォームを使う自社開発の電気自動車を、当初は2027年に出す計画を示していました。しかし2026年5月12日の決算説明会では、自社製の電気自動車の計画をあらためて精査し、投入時期を最適化する方向で検討していると説明しています。
背景にあるのは、電気自動車の普及が想定よりゆっくり進んでいることです。マツダは電動化への投資を当初の見込みから1.2兆円に抑え、2030年時点の電気自動車の販売を20万〜25万台程度、世界販売の約15%と見込んでいます。新しい発売時期はまだ示されておらず、2028年以降にずれ込む可能性もあります。発売時期・車種・価格はいずれも未発表です。
マツダは日本で売る電気自動車に、2027年以降は北米で広がる充電規格(NACS)を採用すると発表しています。自社開発の電気自動車が日本に来るときは、この充電口を使う最初のマツダ車になる可能性があります。

マツダ 新型 VISION X-COUPE 市販版 ロータリーPHEV 2028年頃予想
2025年10月のジャパンモビリティショーで公開された「MAZDA VISION X-COUPE」は、2ローターのロータリーターボを使うプラグインハイブリッドのコンセプトカーです。市販化は発表されていませんが、2028年頃に何らかの形で量産モデルにつながるのではと期待されています。

マツダの発表では、ロータリーターボとモーター、バッテリーを組み合わせ、システム最高出力は510馬力です。電気だけで約160km、エンジンを合わせて約800km走れるとしています。ボディサイズは全長5,050mm×全幅1,995mm×全高1,480mm、ホイールベースは3,080mmで、4ドアのクーペスタイルです。微細藻類からつくるカーボンニュートラル燃料と、走りながら二酸化炭素を回収する技術を組み合わせる考えも示されました。

マツダは2026年10月の統合報告書で、SKYACTIV-Zの燃焼改善の技術をロータリーエンジンに活かすことを検討していると書いています。ロータリーを発電やスポーツ走行にどう使うのかが、2028年前後の大きな注目点です。2023年に公開されたスポーツカーのコンセプト「ICONIC SP」との関係も含めて、正式な発表を待ちたいところです。

マツダ 新型 長安汽車との共同開発車 第3・4弾を検討
マツダは中国の長安汽車と共同で開発した電動車を、すでに発売したモデルを含めて4車種、中国や欧州などへ順に広げていく計画です。第1弾は「EZ-6」(欧州名 MAZDA6e)、第2弾は「EZ-60」(欧州名 CX-6e)で、統合報告書の計画図では第3・4弾が「検討」と示されています。

CX-6eは2026年夏に欧州、秋にオーストラリアへ導入され、MAZDA6eはタイにも導入されています。第3・4弾の車種や時期は未発表ですが、これまでの流れから見ると、2027〜2028年頃に新しいモデルが出てくる可能性があります。日本への導入は、どのモデルも発表されていません。

マツダ製ハイブリッド搭載車 CX-5の次は?2028年頃予想
マツダは、新しいエンジン「SKYACTIV-Z」と自社開発のハイブリッドを組み合わせたモデルを、2027年にCX-5へ導入する予定です。統合報告書では、ハイブリッドを4車種に広げる方針も示しています。

どの車種にハイブリッドが広がるのかは発表されていません。米国ではトヨタのハイブリッドを使うCX-50 Hybridがすでに売られていますが、マツダ製のハイブリッドはCX-5が最初です。2028年頃には、CX-30やMAZDA3など日本で人気の車種に広がるのではと予想されます。燃費や価格は未発表です。

マツダ 新型 CX-60・CX-80 大幅改良 2028年頃予想
直列6気筒エンジンとFRのプラットフォームを持つ「ラージ商品」のCX-60とCX-80は、2028年頃に大きく進化すると予想されます。マツダは「ラージ商品のさらなる競争力の強化」を掲げ、SKYACTIV-Zの燃焼改善の技術を直列6気筒にも広げるとしています。

CX-60は2022年、CX-80は2024年に登場しました。CX-60の登場から6年となる2028年頃は、マイナーチェンジを迎えてもおかしくない時期です。直列6気筒の燃費がどこまで良くなるのか、内外装がどう変わるのかが注目されます。マツダから時期や内容の発表はなく、すべて予想です。なお、両車とも2026年11月頃に一部改良が予想されています。

2028年の前に登場が予想されるマツダの新型車
2028年の新型車を待つかどうかを考えるうえでは、その前の2027年に出てくるモデルも知っておきたいところです。2027年には、タイ工場でつくる次期CX-3が日本とASEANに導入される予定で、MAZDA2に代わる入門モデルになります。CX-5のハイブリッドも2027年に導入予定です。さらに、MAZDA3をベースにした「MAZDA SPIRIT RACING 3」が2027年1月に予想されています。
つまりマツダは、2027年に小さめのSUVとハイブリッドを新しくし、2028年頃に電気自動車やロータリー、大きなSUVの次の一手を見せる流れになりそうです。ロードスターの次期型は2029年頃と予想されており、2028年には情報が出始めるかもしれません。
なぜ2028年にマツダの新型車が変わるのか?
電動化の「黎明期」の後半に入る
マツダは2030年までを電動化の黎明期とし、需要の変化に合わせて電動車を出していく考えです。電気自動車一辺倒ではなく、ハイブリッドやエンジン車も磨き続けるため、2028年前後の新型車は、電気自動車とハイブリッドの両方が並ぶ形になりそうです。
開発の仕組みを変えて新型車を早く出す
マツダは2026年4月にクルマ開発本部を新しくつくり、開発の工数を50%、開発投資を40%減らす見込みを示しています。2028〜2030年はコスト改革の「フェーズ3」にあたり、少ない手間で新型車を出せる体制がどこまで形になるかが試されます。
2028年の新型マツダ車を支える2つの技術
① 新しい電子のしくみ「MAZDA E/E ARCHITECTURE+」
2026年5月に日本で発表された新型CX-5は、新しい電子のしくみ「MAZDA E/E ARCHITECTURE+」を採用しました。マツダはこれを、ソフトウェアで機能を進化させる車(SDV)への第一歩としています。2028年前後の新型車では、この仕組みがほかの車種にも広がっていくと考えられます。
② 人に寄り添うAI(VISION X-COMPACT)
2025年に公開された「MAZDA VISION X-COMPACT」は、全長3,825mmの小さなコンセプトカーです。人の体や感覚を研究したモデルと、気持ちに寄り添うAIを組み合わせ、運転する人の相棒のような車を目指しています。こうした考え方が、2028年以降の小さなマツダ車にどう活かされるかも楽しみです。
2028年のマツダ 注目ポイント
2028年のマツダで注目したいポイントは次の3つです。
・自社開発の電気自動車の時期:見直し中の投入時期が、いつ改めて示されるのかがポイントです
・ロータリーの使い方:VISION X-COUPEのような2ローターのPHEVが市販に近づくのかに期待が集まります
・ハイブリッドの広がり:CX-5に続いて、どの車種にマツダ製ハイブリッドが載るのかに注目です
2028年の新型を待つべき?今買うべき?
1つ目のポイントは、欲しい車のサイズです。CX-5は2026年5月に新型になったばかりで、小さめのSUVなら2027年に次期CX-3が控えています。この2台を考えている方は、2028年まで待つ理由はあまりありません。
2つ目は、ハイブリッドにこだわるかどうかです。マツダ製のハイブリッドはCX-5から始まる予定で、ほかの車種への広がりは未発表です。燃費を最優先にするなら、CX-5のハイブリッドの中身が分かってから判断するのがおすすめです。
3つ目は、電気自動車やロータリーを待つかどうかです。どちらも時期が決まっていないため、今すぐ車が必要な方は、現行モデルから選ぶのが現実的です。ロータリーや新しいコンセプトカーの情報は、モーターショーなどの大きなイベントで発表されることが多いため、こまめにチェックしておきましょう。
2028年のマツダ新型車に関するよくある質問(FAQ)
Q. マツダが自社で開発する電気自動車はいつ出ますか?
A. 当初は2027年の計画でしたが、2026年5月に投入時期を見直す検討をしていると説明しました。新しい時期は示されていません。
Q. VISION X-COUPEは発売されますか?
A. マツダから市販化の発表はありません。ロータリーエンジンの活用は検討中とされています。
Q. マツダ製ハイブリッドはCX-5以外にも載りますか?
A. マツダはハイブリッドを4車種に広げる方針を示していますが、具体的な車種は発表されていません。
Q. 長安汽車と共同開発した電気自動車は日本で買えますか?
A. MAZDA6eやCX-6eは欧州やオーストラリア、タイなどで導入されていますが、日本への導入は発表されていません。
Q. 次期ロードスターはいつ出ますか?
A. マツダから発表はありません。現行モデルの登場時期などから、2029年頃と予想されています。
まとめ:2028年のマツダは「電気自動車とロータリーの次の一手」が見える年
2028年のマツダは、見直し中の自社開発の電気自動車や、ロータリーを使うVISION X-COUPEの行方が見えてくる年になりそうです。長安汽車との共同開発車の第3・4弾、マツダ製ハイブリッドの拡大、CX-60・CX-80の進化にも注目が集まります。
2027年に登場が予想される次期CX-3やCX-5のハイブリッドなどは、2027年のまとめ記事で紹介しています。最新情報が入り次第、随時更新していきます。



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