トヨタは4代目となる新型「ノア」「ヴォクシー」のフルモデルチェンジを行い2022年1月13日に発売した、旧型モデル3代目まで標準モデルでは全幅1,700mm以下となる1695mmの5ナンバーサイズを守り続けてきたが、4代目の新型となりついに全グレード3ナンバーサイズなった。どの様な違いが出てくるのか進化するポイントについてまとめてみた。
新型 ノア ヴォクシー について
ボディサイズは標準モデルでは全長4,695m、全幅1,730mm、全高1,895mmと、全長は同じながら、全幅は標準車で+35mm、ホイールベースは先代と同様の2,850mmとした。
スペック | 3代目ノア ヴォクシー | 4代目 ノア ヴォクシー | 差 |
---|---|---|---|
全長 | 4,695mm | 4,695mm | 0mm |
全幅 | 1,695mm | 1,730mm | +35mm |
全高 | 1,825mm | 1,895mm | +70mm |
ホイールベース | 2,850mm | 2,850mm | 0mm |
室内空間においては、左右のCピラー間距離1295mm(従来型比+75mm)、左右方向に拡大。室内高においても、セカンドシートの高さを地面から20mm上げ、室内高1405mmと5mm拡大。シャークアンテナの50mmを含む全高の70mm拡大が室内高拡大。
2列目シートでは、キャプテンシートの7人乗りの場合で745mmのロングスライドを実現。クラス初となるオットマンやシートヒーター、折りたたみ式サイドテーブルなどを装備。8人乗りのセカンドシートでは、3人掛けベンチシートタイプの6:4分割チップアップシートを採用。705mmのロングスライドを実現。ボディ骨格を最適化により室内空間においては、左右のCピラー間距離1,295mm(+75mm)左右方向に拡大。室内高は、セカンドシートの高さを地面から20mm上げつつ、室内高1,405mmと5mm拡大。
パワースライドドア装着車にからくり機構で機械的にドア下部からステップを展開・格納・連動して地上から200mm(2WD)、255mm(4WD)の位置に出てくる「ユニバーサルステップ」をオプション設定。ドアの動きと機械的に連動する、モーターを省略し、部品点数を減らすとともに低価格化。
TNGA(Toyota New Global Architecture)採用による進化
2015年12月9日に発売が開始された新型「プリウス」に採用されたTNGA(Toyota New Global Architecture)と呼ばれる新開発の「GA-Cプラットフォーム」を採用することによって、旧型モデルよりも広い室内空間を得ることが可能。 高い空力性能を実現するなど、新開発のプラットフォームを採用により「低重心化」「ボディ剛性がUP」し旧型モデルから大幅な進化を果たす。
TNGAって実際どうなのか?
TNGAプラットフォームって実際よく聞くがそんなに違うのか?ともよく聞きますが、結論全く変わります。別車種の例ですが、上記でも話している通り、筆者は3代目「プリウス」から4代目「プリウス」のTNGAプラットフォームに移行したモデルと、3代目「ハリアー」から4代目「ハリアー」のTNGAプラットフォームに移行したモデルを購入したことがあるのでこのTNGAに変わった後と前では全くと言っていいほど運転のしやすさ、カーブのブレなどが全く違います。現在トヨタ車でTNGAプラットフォーム採用車種を乗っていない方であれば是非一度、どの車種でも構わないのでTNGA採用車種に乗って見てください。きっと違いがわかるはずです。
第5世代 最新ハイブリッドシステムを採用
直列4気筒DOHC 1.8L エンジン「2ZR-FXE」にモーターを組み合わせたリダクション機構付きシリーズパラレルハイブリッドを採用する。プリウスと比べ、フロントモーター リアモーター が大幅に強化されており、フロントのモーターは、最高出力 53kW(72ps) →70kW(95PS)、最大トルク 163Nm(16.6kgm) →185Nm(18.9kgfm)、リアモーターが最高出力 5.3kW(7.2ps) →30kW(41PS)、最大トルク 55Nm(5.6kgm) →84Nm(8.6kgfm)、システム出力90kW(122ps)→103kW(140ps)となる。エンジンの熱効率やトランスミッションの伝達効率を向上させることで、パワートレーンシステム全体(エンジン・トランスミッション)で燃費向上を果たしWLTCモード燃費 23.4km/L を記録した。
スペック | ノア ヴォクシー ハイブリッド |
---|---|
エンジン | 直4 DOHC 1.8L+ モーター(THSⅡ) |
最高出力 | 72kW(98ps)/5,200rpm |
最大トルク | 142Nm(14.5kgm)/3,600rpm |
フロントモーター 最大出力 | 70kW(95PS) |
フロントモーター 最大トルク | 185Nm(18.9kgfm) |
リアモーター 最大出力 | 30kW(41PS) |
リアモーター 最大トルク | 84Nm(8.6kgfm) |
システム出力 | 103kW(140ps) |
車両総重量 | 1630kg 〜 1670kg |
WLTCモード 燃費 | 23.0~23.4km/L(2WD) 22.0km/L(4WD) |
価格 | 3,050,000円〜3,960,000円 |
ガソリンモデルにも新型エンジン「Dynamic Force Engine」を採用
ガソリンエンジンには新型直列4気筒 2.0L直噴エンジン「Dynamic Force Engine」最高出力125kW(170PS)/6,600rpm、最大トルク202Nm(20.6kgfm)/4,900rpmを採用。 新型エンジンは、高速燃焼技術、可変制御システムの採用のほか、排気・冷却・機械作動時などの様々なエネルギーロスを少なくして熱効率を向上させるとともに高出力を実現。その結果、新開発の2.0Lガソリン車用エンジンは、それぞれ、世界トップレベルの熱効率40%を達成した。また、従来型エンジンに比べて、低回転から高回転まで全域でトルクアップを実現すると同時に、各国の排気規制にも先行して対応した。Direct Shift-CVTの組み合わせる。
スペック | ノア ヴォクシー |
---|---|
エンジン | 直列4気筒 2.0L直噴エンジン 「Dynamic Force Engine」 |
最高出力 | 125kW(170PS)/6,600rpm |
最大トルク | 202Nm(20.6kgfm)/4,900rpm |
車両総重量 | 1600kg 〜 1700kg |
WLTCモード 燃費 | 15.0~15.1km/L(2WD) 14.3~14.4km/L(4WD) |
価格 | 2,670,000円〜3,588,000円 |
トヨタ 3代目旧型「ノア」「 ヴォクシー」から4代目新型「ノア」「 ヴォクシー」での安全技術比較
3代目 「ノア」「 ヴォクシー」 採用している「Toyota Safety Sense C」から、4代目 新型 「ノア」「 ヴォクシー」 になり「次世代Toyota Safety Sense」を採用することで大幅に機能追加と安全性の向上を果たすことになる。
「プリクラッシュセーフティ」では夜間歩行者と自転車でも認識可能となり、「レーンディパーチャーアラート」では道路の検出項目を増やし、「レーントレーシングアシスト」によりレーダークルーズコントロール使用時に、同一車線内中央を走行できるよう、ドライバーのステアリング操作をアシスト、ドライバーの負担低減する。
ロードサインアシストにより道路標識(「制限速度」「一時停止」「進入禁止」「はみ出し禁止」)をインパネに表示することで見忘れを防止してくれる。
現在は支流となっている「ブラインドスポットモニター(後方車両接近警報)」旧型モデルでは採用されていないが新型になり採用される。同様のセンサーを活用した「リヤクロストラフィックアラート」で後方車両を検知して追突軽減をおこなえる。見た目以上に、3代目と4代目では大幅な進化を果たしている。
装備は同クラスのミニバンと比較して圧倒的です。10.5インチディスプレイオーディオ、T-Connect SDナビゲーションシステム+ヤマハプレミアムサウンド8chスピーカーシステム(各上級グレード) に、リヤシートエンターテインメントシステムには、14インチ有機ELディスプレイを採用。「パワーバックドア(挟み込み防止機能付)(各上級グレード)」 を採用。これはどちらも最上級ミニバン「アルファード」「ヴェルファイア」と同等の機能が備わっています。「ハンズフリー両側パワースライドドア(各上級グレード)」、「Advanced Park リモート機能付き」「デジタルキー」「安心降車アシスト(SEA)」 「 ドライバー異常時対応システム 」「プロアクティブドライビングアシスト」 は現在のトヨタ車としては初となる機能である。先代の「ノア」「ヴォクシー」からの乗り換えを検討する上でも他社からの乗り換えを検討する上でも非常に販売力のある装備をラインナップしている。
システム装備 | 3代目 「ノア」「 ヴォクシー」 |
4代目 新型 「ノア」「 ヴォクシー」 |
|
---|---|---|---|
Toyota Safety Sense |
衝突回避支援型 プリクラッシュ セーフティ |
◯ 昼間歩行者 |
◯ 昼・夜間歩行者 自転車・自動二輪車 |
プロアクティブ ドライビングアシスト |
– | ◯ | |
レーンディパーチャー アラート (ステアリング 制御機能付) |
◯ ステアリング制御 白線/黄線 検出 ふらつき警報 |
◯ ステアリング制御 白線/黄線 検出 道路端 検出 ふらつき警報 |
|
アダプティブ ハイビームシステム |
◯ | ◯ | |
レーダークルーズ コントロール (全車速追従機能付) |
◯ | ◯ | |
レーント レーシングアシスト |
– | ◯ | |
ロードサインアシスト | – | ◯ | |
先行車発進告知 | – | ◯ | |
予防 安全 装備 |
ブラインドスポット モニター |
– | ◯ |
インテリジェント クリアランスソナー |
◯ | ◯ | |
リヤクロストラフィック |
– | ◯ | |
Advanced Park リモート機能付き |
– | ◯ | |
安心降車アシスト(SEA) | – | ◯ | |
ドライバー異常時 対応システム |
– | ◯ | |
ヒルスタート アシストコントロール |
◯ | ◯ | |
パノラミックビュー モニター |
– | ◯ | |
快適 装備 |
快適温熱シート+ シートベンチレーション |
◯ | ◯ |
デジタルインナーミラー (前後方録画機能付) |
– | ◯ | |
ITS Connect | – | ◯ | |
電動パーキングブレーキ &ホールド |
– | ◯ | |
パワーシート | – | ◯ | |
ハンズフリー両側 パワースライドドア |
– | ◯ | |
ハンズフリー パワーバックドア |
– | ◯ | |
ヘッドアップ ディスプレイ |
– | ◯ | |
デジタルキー | – | ◯ | |
ナビレス | ◯ | – | |
トヨタ ディスプレイ オーディオ |
– | ◯ ※ベースグレード Xを除く |
|
車載通信機(DCM) | – | ◯ |
まとめ
「ノア・ヴォクシー」の最大の魅力は「お得感」である。先代モデルと比べて大幅なスペックアップを果たしている。価格的にはアップはしたが、トヨタ車は今やどれも素晴らしい車ばかりでどの車種も多くの機能を備えているが個人的にみていると安価なのにトヨタの今を全て詰め込んだお得な車!と言った印象だ。これがトヨタの「ミニバン」の象徴でもあるかもしれない。クラスを超えた走りと低燃費を体験したい人は是非「ノア・ヴォクシー」に乗って感じてほしい。
ヴォクシー
ノア
トヨタ