スズキは新型「エブリイ」に「e-SMART ELECTRIC」を採用したバッテリーEV(BEV)モデル「eエブリイ(eEVERY)」をラインナップし、2025年3月頃に発売します。当初は、2023年12月頃であったが、3社共同の1社である、ダイハツ工業の認証手続きに関する不正問題が発覚したため、発売時期が変更となっています。東京ビッグサイトを中心に開催された「JAPAN MOBILITY SHOW 2023(ジャパンモビリティショー)」に出展しました。
スズキ 新型「エブリイ」一部改良 BEV 「eエブリイ」について
BEV商用軽バンの導入にあたり、スズキとダイハツの軽自動車製造のノウハウと、トヨタの電気自動車技術を融合し、3社共同で軽商用車に適したBEVシステムを開発しました。車両はダイハツが生産し、スズキ、ダイハツ、トヨタがそれぞれ2023年度内に導入する予定でした。
- スズキ: EVERY EV
- ダイハツ: HIJET CARGO EV
- トヨタ: PIXIS VAN EV
走行性能は、一充電あたりの航続距離は200km程度を見込んでいます。
詳しくはこちらの記事にまとめましたので参考にしてみて下さい。
ジャパンモビリティショー2023では、「eエブリイ・コンセプト」が展示・公開され、実際に筆者も身近で見て、デザインや機能なども聞き撮影もさせて頂きました。
スズキ 新型 BEV 「eエブリイ」ライバル車種について
商用軽自動車のEVモデル開発は他社でも進んでおり、ホンダは軽バン「N-VAN」をベースとした新型軽商用EV「N-VAN e:」を2024年5月先行予約開始、2024年秋に発売予定です。
ホンダは2030年までにグローバルで30種類のEV展開を計画しており、取り外し可能なバッテリーを搭載した「MEV-VAN Concept」を「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」で展示しました。
詳しくはこちらの記事にまとめましたので参考にしてみて下さい。
新型「エブリイ」「エブリイワゴン」一部仕様変更
スズキは軽商用車「エブリイ」と軽乗用車「エブリイワゴン」を一部仕様変更して2022年4月7日発表、5月30日発売した。今回の一部仕様変更では、「エブリイ」「エブリイワゴン」にバックアイカメラ付ディスプレイオーディオ装着車をメーカーオプションとして設定。「エブリイ」「エブリイ 車いす移動車」は4AT(4速オートマチックトランスミッション)車に停車時アイドリングストップシステムを追加。スズキ セーフティ サポートを標準装備、さらにJOINにはディスチャージヘッドランプを標準装備。ラゲッジルームランプをLEDに変更したことで視認性が向上し、暗い場所での作業がよりしやすくなった。
「エブリイワゴン」、「エブリイワゴン 車いす移動車」はルームランプ(リヤ)をLEDに変更したほか、ハイルーフ仕様にはオーバーヘッドシェルフを、PZターボスペシャルには本革巻きステアリングホイールを追加するなど、装備を充実。軽商用車「エブリイ」、軽乗用車「エブリイワゴン」は経済産業省や国土交通省などが普及を推進する「サポカーS ワイド」国土交通省による「衝突被害軽減ブレーキ(AEBS2)認定車」「ペダル踏み間違い急発進抑制装置(PMPD)認定車」該当。
新型 「エブリイ」「エブリイワゴン」一部仕様変更 グレード価格について
エブリイ
モデル | エンジン | トランス ミッション |
駆動 方式 |
価格 (10%) |
---|---|---|---|---|
PA | 0.66L 直列3気筒 DOHC VVT エンジン |
5速MT | 2WD | 991,100円 |
5速AGS | 1,092,300円 | |||
4速AT | 1,115,400円 | |||
5速MT | 4WD | 1,123,100円 | ||
5速AGS | 1,224,300円 | |||
4速AT | 1,224,300円 | |||
PC | 5速MT | 2WD | 1,173,700円 | |
4速AT | 1,298,000円 | |||
5速MT | 4WD | 1,305,700円 | ||
4速AT | 1,430,000円 | |||
JOIN | 5速MT | 2WD | 1,262,800円 | |
5速AGS | 1,364,000円 | |||
4速AT | 1,387,100円 | |||
5速MT | 4WD | 1,394,800円 | ||
5速AGS | 1,496,000円 | |||
4速AT | 1,519,100円 | |||
PAリミテッド | 5速MT | 2WD | 1,020,800円 | |
5速AGS | 1,122,000円 | |||
4速AT | 1,145,100円 | |||
5速MT | 4WD | 1,152,800円 | ||
5速AGS | 1,254,000円 | |||
4速AT | 1,277,100円 |
エブリイワゴン
モデル | エンジン | トランス ミッション |
ルーフ | 駆動 方式 |
価格 (10%) |
---|---|---|---|---|---|
JPターボ | 0.66L 直列3気筒 DOHC VVT ターボエンジン |
4速AT | ハイルーフ | 2WD | 1,569,700円 |
4WD | 1,698,400円 | ||||
PZターボ | 標準ルーフ | 2WD | 1,695,100円 | ||
4WD | 1,823,800円 | ||||
ハイルーフ | 2WD | 1,712,700円 | |||
4WD | 1,841,400円 | ||||
PZターボ スペシャル |
標準ルーフ | 2WD | 1,783,100円 | ||
4WD | 1,911,800円 | ||||
ハイルーフ | 2WD | 1,800,700円 | |||
4WD | 1,929,400円 |
エブリイ スペックについて
スペック | エブリイ |
---|---|
全長 | 3,395mm |
全幅 | 1,475mm |
全高 | 1,910mm |
ホイールベース | 2,430mm |
室内長 | 2,240mm |
室内幅 | 1,355mm |
室内高 | 1,420mm |
前後乗車距離 | 1,080mm |
ホイールベース以外はどれもクラストップである。高張力鋼板の使用範囲を増やしたボディーをはじめ、エンジンや足回り、内装、電装部品等、車両全体で40kg (5MT車。先代モデルとの比較)の軽量化を実現。また、最近スズキの主流となっているエンジンR06Aを採用。自然吸気のR06Aエンジンと5AGSミッションを組み合わせたモデルと軽量化によりJC08モード燃費20.2km/L(旧型16.4km/L)とする。
スペック | R06A |
---|---|
エンジン | 直列3気筒DOHC 660cc VVT |
最高出力 | 49ps/5700rpm |
最大トルク | 6.3kgm/3500rpm |
トランスミッション | 5AGS |
駆動方式 | 2WD (FR) |
JC08モード燃費 | 20.2km/L(旧型16.4km/L) |
ターボモデルのエブリイワゴンも当然存在する、R06AのインタークーラーターボでJC08モード燃費16.2km/L(旧型14.4km/L)となる。
スペック | R06A |
---|---|
エンジン | 直列3気筒DOHC 660cc インタークーラーターボ |
最高出力 | 64ps/6000rpm |
最大トルク | 9.7kgm/3000rpm |
トランスミッション | 5AGS |
駆動方式 | 2WD (FR) |
JC08モード燃費 | 16.2km/L(旧型14.4km/L) |
自然吸気R06Aエンジンは「平成17年排出ガス基準75%低減レベル」を取得。5速AGS車は「平成27年度燃費基準+20%」をクリアしてエコカー減税で自動車取得税自動車重量税が免税(100%減税)。
軽自動車 商用EV の需要について
- 軽自動車商用EVならではの小回りの利く車両(最小回転半径が5m以下)
- 必要な荷室性能と積載量を確保。
- 走行時や起動・停車時の静粛性も高く、住宅街で使用する際にも安心して使える。
- モーター駆動のEVならではの力強い走りで、重い荷物も軽快に運ぶことが可能。
軽商用バンとして必要な荷室性能と積載量を確保しながらも、モーター駆動のEVならではの力強い走りで、重い荷物も軽快に運ぶことが可能。走行時や起動・停車時の静粛性も高く、早朝や深夜をはじめ、住宅街で使用する際にも安心して使える。
街では既に、日本郵便、2019年以降、配送用車両に電気自動車(EV)と電動二輪車を本格導入しています。配送作業用の軽四輪自動車は三菱自動車工業の「ミニキャブ・ミーブ バン」、電動二輪車は本田技研工業の「BENLY e:(ベンリィ イー)」を採用し、東京都内の町で見かける機会も多くなった。ヤマト運輸ではホンダの新型「N-VAN e:(エヌバン イー)」の集配業務における実用性の検証を2023年6月から開始している。このように特に軽自動車商用EVは集配業務において小回りの利く車両が必要とされています。
2024年度「EV」「PHEV」「FCEV」クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)について
EVの補助金の利用により、eエブリイの購入価格は大幅に下がる可能性もあります。
補助金予算額1,291億円
クリーンエネルギー自動車の普及拡大に向けて、R5年度補正予算を拡充、補助金予算額1,291億円。 自動車分野のGXを実現するためには、車両性能の向上だけではなく、「電動車が持続的に活用できる環境構築」も必要。そのため、R5年度補正予算からは新たな補助額の算定方法を導入する。具体的には、車両性能や充電インフラ整備、アフターサービス体制の確保及び災害時の地域との連携等、「自動車分野のGX実現に必要な価値」に基づき、メーカーの取組を総合的に評価し、補助対象や金額を決定。
補助金額
補助金額は、車両の種類や燃費性能等によって異なりますが、2024年度(令和5年度補正予算)は、以下の通りです。
車両種別 | 補助金額 |
---|---|
電気自動車(EV) | 最大85万円 |
軽電気自動車(軽EV) | 最大55万円 |
プラグインハイブリッド車(PHEV) | 最大55万円 |
燃料電池自動車(FCEV) | 最大255万円 |
引用:クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)
編集部から一言
軽自動車 商用EVは他社のホンダ、三菱、など各社2024年にはラインナップが揃うほど、多くの需要があります。新しいEVの世界に目が離せませんね。新しい情報が入り次第お知らせいたいます。
スズキニュースリリース
https://www.suzuki.co.jp/release/a/2022/0407a/index.html
エブリ
https://www.suzuki.co.jp/car/every/
エブリワゴン