日産キックスは、2020年6月30日に日本市場に投入されたコンパクトSUVです。スタイリッシュなデザインとe-POWERによるスムーズな加速が魅力のコンパクトSUVです。しかし、販売台数は伸び悩み、一部では「ひどい」という声も聞かれます。この記事では、キックスが売れない理由を徹底的に分析し、競合車種との比較を通して、その魅力と課題を浮き彫りにします。
新型キックスはひどいと言われるのか?
キックスのクチコミと評価を徹底解説
2024年6月現在、日産キックスと調べると「日産キックス 売れない 理由」「日産キックスひどい」と多く検索されている様子です。キックスの評判は、SNSや自動車メディア、口コミサイトなど、様々な場所で賛否両論が見られます。
キックスが売れない5つの理由
キックスの評価は、ユーザーによって大きく分かれています。e-POWERによる静かで力強い加速や、先進安全装備の充実を評価する声がある一方で、後部座席やラゲッジスペースの狭さ、価格の高さ、デザインの好みが分かれる点などを指摘する声も少なくありません。
特に、後部座席の狭さは、ファミリー層や長距離ドライブを頻繁にする人にとっては大きなデメリットとなるでしょう。また、価格についても、競合車種と比較すると割高感があるという意見が多く見られます。
キックスの販売不振には、いくつかの要因が考えられます。
- デザインの好みが分かれる: キックスのデザインは、シャープで都会的な印象ですが、万人受けするとは言えません。特に、フロントマスクのデザインが好みではないという声も聞かれます。
- 競争の激しいコンパクトSUV市場: コンパクトSUV市場は、トヨタ ヤリスクロスやホンダ ヴェゼルなど、人気車種がひしめき合っています。キックスは、これらの競合車種に比べて、デザインや機能面で差別化を図ることができていないのかもしれません。
- 燃費と性能のバランスがイマイチ: キックスは、e-POWERという独自のハイブリッドシステムを搭載していますが、燃費性能は競合車種に劣ります。また、モーター駆動ならではの力強い加速は魅力ですが、高速走行時のエンジン音が気になるという声もあります。
- 価格競争力の乏しさ: キックスの価格は、競合車種と比較してやや高めに設定されています。特に、内装の質感や装備内容を考えると、割高感を感じる人もいるかもしれません。
- 2022年のマイナーチェンジの影響: 2022年7月には、e-POWERが第2世代に進化し、静粛性や燃費性能が向上しました。しかし、このマイナーチェンジが、販売台数に大きく影響を与えるまでには至っていないようです。
競合車種との比較で浮き彫りになるキックスの差
キックスは、コンパクトSUVとしては価格設定が高めです。特に、e-POWER搭載モデルは、ガソリンモデルよりもさらに高額になります。競合車種であるトヨタ ヤリスクロスやホンダ ヴェゼルと比較すると、価格差は顕著です。この価格差が、キックスの販売台数を押し下げる一因となっていると考えられます。
キックスの競合車種として、トヨタ ヤリスクロスとホンダ ヴェゼルが挙げられます。これらの車種と比較すると、キックスは以下の点で劣っていると言えます。
- 燃費性能: ヤリスクロスやヴェゼルは、ハイブリッドモデルの燃費性能が非常に高く、キックスを大きく上回ります。
- 4WDモデルなし:キックスは4WDモデルの設定はありません。地域によっては4WDでなければならない場所も多くあるため検討に入らない場合もありそうです。
- 後部座席の広さ: ヴェゼルは、後部座席の足元空間が広く、快適性が優れています。キックスは、後部座席が狭く、リクライニングもできないため、長時間の乗車には不向きです。
- ラゲッジスペースの広さ: ヴェゼルは、ラゲッジスペースが広く、荷物をたくさん積むことができます。キックスは、ラゲッジスペースが狭く、実用性に欠けます。
競合車種との比較でわかるキックスの立ち位置
キックスの競合車種としては、トヨタ ヤリスクロスやホンダ ヴェゼルが挙げられます。これらの車種と比較すると、キックスは以下のような特徴があります。
スペック | キックス | ヤリスクロス | ヴェゼル |
---|---|---|---|
エンジン | 1.2L +モーター e-POWER | 1.5L ガソリン/ ハイブリッド | 1.5L ガソリン/ e:HEV |
駆動方式 | 2WD | 2WD/4WD | 2WD/4WD |
価格 | 3,083,300円~ 3,520,000円 | 1,907,000円~ 3,156,000円 | 2,648,800円~ 3,776,300円 |
WLTCモード燃費 | 23.0km/L | 20.2km/L~ 30.8km/L | 15.6km/L~ 24.8km/L |
後席の広さ | 狭い | 普通 | 広い |
ラゲッジスペース | 狭い | 普通 | 広い |
キックスは、ヤリスクロスやヴェゼルと比較して、後席の広さやラゲッジスペースの狭さが目立ちます。また、価格も高めに設定されています。一方、e-POWERによるスムーズな加速や、先進安全装備の充実度は、競合車種に引けを取りません。
トヨタ ヤリスクロスとの比較
ヤリスクロスは、キックスよりも価格が安く、燃費性能にも優れています。また、4WDモデルも用意されているため、雪国やアウトドアレジャーを楽しむ人にもおすすめです。
ホンダ ヴェゼルとの比較
ヴェゼルは、キックスよりも室内空間が広く、後部座席やラゲッジスペースも余裕があります。また、ハイブリッドシステム「e:HEV」は、キックスのe-POWERよりも燃費性能に優れています。
ガソリン車がラインナップにないため価格が高く感じられます
他社ではガソリン車をラインナップしているため、エントリーグレードの価格が非常に安く設定させています。しかし、キックスの場合には、e-POWER搭載車しかラインナップにないため価格が高いと感じる人も多くいるかもしれません。
グレード | エンジン (モーター) | 駆動 方式 | 価格 (10%) | 新価格 (10%) |
---|---|---|---|---|
X | HR12DE (EM57) | 2WD | 2,998,600円 | 3,083,300円 |
X FOUR | HR12DE (EM57) (MM48) | 4WD | 3,261,500円 | 3,346,200円 |
X ツートーンインテリア エディション | HR12DE (EM57) | 2WD | 3,108,600円 | 3,218,600円 |
X FOUR ツートーンインテリア エディション | HR12DE (EM57) (MM48) | 4WD | 3,371,500円 | 3,481,500円 |
特別仕様車 90周年記念車 | HR12DE (EM57) | 2WD | -円 | 3,257,100円 |
特別仕様車 90周年記念車 | HR12DE (EM57) (MM48) | 4WD | -円 | 3,520,000円 |
使用感とユーザーレビューから見る不満点
ユーザーレビューを見ると、キックスの後部座席やラゲッジスペースの狭さに対する不満の声が多く見られます。特に、ファミリー層やアウトドアレジャーを楽しむ人にとっては、これらのスペースの狭さは大きなデメリットとなります。また、一部ユーザーからは、乗り心地の硬さやロードノイズの大きさについても指摘されています。
キックスは、e-POWER搭載車でありながら、燃費性能が競合車種に劣るという声も聞かれます。特に、高速道路での燃費は、ガソリン車と大差ないという意見もあります。
故障頻度と修理対応についての口コミ
キックスの故障頻度については、明確なデータはありませんが、一部のユーザーからは、電気系統のトラブルやエンジン不調などの報告が寄せられています。
キックスの魅力とは?
- スタイリッシュなデザイン: キックスのデザインは、都会的で洗練された印象です。特に、若者や女性からの人気が高いです。
- モーター駆動ならではの加速: e-POWERは、モーター駆動ならではの力強い加速が特徴です。発進時や街乗りでの加速は、非常にスムーズで気持ちが良いです。
- 先進安全装備の充実: キックスには、最新の安全運転支援システム「プロパイロット」が搭載されています。プロパイロットは、高速道路での運転をサポートする機能で、長距離ドライブを快適にしてくれます。
e-POWERの特徴とその評価
キックスのe-POWERは、エンジンを発電のみに使用し、モーターで駆動するシステムです。これにより、スムーズで力強い加速と優れた静粛性を実現しています。また、ワンペダルドライブ機能も搭載されており、アクセルペダルの操作だけで加減速をコントロールできるため、運転が楽になります。
実際の燃費性能とその比較
キックスの燃費性能は、WLTCモードで23.0km/Lですが、実際の燃費は運転状況や道路環境によって大きく異なります。一般的には、カタログ燃費よりも低い数値になることが多いですが、それでも十分に優れた燃費性能と言えるでしょう。
スペック | 新型 キックス e-POWER 2WD | 新型 キックス e-POWER 4WD |
---|---|---|
全長 | 4,290mm | 4,290mm |
全幅 | 1,760mm | 1,760mm |
全高 | 1,605mm | 1,605mm |
ホイールベース | 2,620mm | 2,620mm |
エンジン | 直列3気筒 1.2Lエンジン「HR12DE」型 +モーター「EM47」型 | 直列3気筒 1.2Lエンジン「HR12DE」型 +モーター「EM47」型 +モーター「MM48」型 |
最高出力 | 60kW(82PS)/ 6,000rpm | 60kW(82PS)/ 6,000rpm |
最大トルク | 103Nm(10.5kgm)/ 4,800rpm | 103Nm(10.5kgm)/ 4,800rpm |
モーター 最大出力 | 100kW(136PS)/ 3,410-9,697pm | 100kW(136PS)/ 3,410-9,697pm |
モーター 最大トルク | 280Nm(28.5kgm)/ 0-3,410rpm | 280Nm(28.6kgfm)/ 0-3,410rpm |
リアモーター 最高出力 | - | 50kW(68PS)/ 4,775-10,259rpm |
リアモーター 最大トルク | - | 100Nm(10.2kgm)/ 0-4,775rpm |
バッテリー | リチウムイオン バッテリー | リチウムイオン バッテリー |
駆動方式 | 2WD | 4WD |
乗車定員 | 5名 | 5名 |
WLTCモード 燃費 | 23.0km/L | 19.2km/L |
インテリア デザインとツートーンインテリアエディションの評価
キックスの内装は、シンプルながらも上質なデザインが特徴です。ツートーンインテリアエディションでは、オレンジやブルーなどのアクセントカラーを取り入れた、より個性的な内装を選ぶことができます。
先進運転支援システムの評判
キックスには、最新の安全運転支援システム「プロパイロット」が搭載されています。プロパイロットは、高速道路での運転をサポートする機能で、アクセル、ブレーキ、ステアリング操作を自動で行います。また、衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報など、様々な安全機能が搭載されており、高い評価を得ています。
新型キックス 現在の日本国内生産台数
年月 | 販売台数 |
---|---|
2024年1月 | 1,314台 |
2024年2月 | 1,648台 |
2024年3月 | 1,972台 |
2024年4月 | 1,019台 |
2024年5月 | 949台 |
まとめ
キックスは、スタイリッシュなデザインやモーター駆動ならではの加速など、魅力的な点もありますが、競合車種に比べて燃費性能や実用性に劣る点が、販売不振の要因となっていると考えられます。
購入を検討する際は、これらの情報を踏まえた上で、試乗やディーラーでの相談を通じて、キックスの魅力を実際に体験し、自身のニーズに合っているかを見極めることが重要です。