トヨタは新世代クラウンシリーズ第2弾となる新型「クラウンスポーツ」を2023年10月6日に正式発表、注文受付も同日開始した。2023年10月7日(土)~10月8日(日)に、東京の六本木ヒルズアリーナで「CROWN STYLE PARK」にて発表したばかりの新型「クラウンスポーツ」が展示されており、実車を実際に見てきた。感想について色々と語ります。
話題の 新型 クラウンスポーツ 実車を見た感想
実車をみて実際に購入を検討し、色々調べて「素晴らしい!」「いいね!」「おすすめ!」と思っているところをまとめてみました。
エクステリアデザインは新鮮さがある
今までの王道セダンではなく、クロスオーバーSUVスタイルを採用。見た感想としては率直に、かっこいい洗練されたデザインだと感ることができた。ハンマーヘッド形状により力強さと流行りのフロント部分はコの字型のデイライトを採用。「クラウン」エンブレムは継続採用。リアは「LED リアコンビネーションランプ」を採用。21インチアルミホイールは特に印象的であった。トレンドを取り入れてるなと言った印象だ。ボディカラーも攻めているため選択するのが難しいかもしれない。展示されていた「ブラック〈227〉×エモーショナルレッドⅢ〈3U9〉[2ZR]」「エモーショナルレッドⅢ〈3U9〉」はその中では鮮やかでひと際惹かれるものがあった。個人的には「ブラック〈227〉×プレシャスホワイトパール〈090〉[2XW]」をおすすめします。
クラウン SPORT Z(エモーショナルレッドⅢ〈3U9〉)
クラウン SPORT Z(ブラック〈227〉×エモーショナルレッドⅢ〈3U9〉[2ZR])
クラウン「スポーツ」の名にふさわしい独自のサスペンションセッティングを施している
また、一番驚いたのが、「最小回転半径」が「ハリアー」よりもホイールベース、全幅、タイヤサイズが大きいにもかかわらず、最小回転半径が5.4mとなっている。これは「DRS」が搭載されていることによるものだ。「DRS」車速に応じて、後輪の向きを前輪と逆向きまたは同じ 向きに制御することで、シームレスかつ自然なハンドリ ングを叶えるDRS。低速域では最小回転半径の低減 に寄与し、高い取り回し性を実現。
インテリアは最新装備充実
インテリアは高級感がありながらもどこかカジュアル感も感じられるデザインとし座ったときに「クラウン」に乗っていると感じさせる室内空間を作り上げていた。
「ディスプレイオーディオ」からメーター「12.3インチ大型フル液晶デジタルメーター」の視界の良さはとても良かった。「12.3インチ大型フル液晶デジタルメーター」は高級感と言うよりかは新鮮さを感じさせるポイントとなっている。
ナビゲーションシステムを「コネクティッドナビ」としており、こちらは現状から進化していくことに期待したい。
電動パーキングブレーキ&ホールドボタンの位置は非常に押しやすく、ドリンクフォルダーと置くだけ充電の位置もとても使い勝手の良い場所に設置されていると感じた。
安全装備がトップクラスで充実している トヨタの先進の安全装備 「Toyota Safety Sense」 採用
先代モデルよりも機能を高めた次世代「Toyota Safety Sense」を採用する。右折時の対向直進車や右左折後の横断歩行者も検知対象となる。高度運転支援技術「Toyota Teammate」共に走るというトヨタ自動車独自の自動運転の考え方「Mobility Teammate Concept」に基づいて開発した最新の高度運転支援技術を、MIRAIにも採用。ディープラーニングを中心としたAI技術も取り入れ、運転中に遭遇しうる様々な状況を予測し、対応することを支援。「Advanced Park」などを採用する。
燃費性能はクラストップ 最新ハイブリッドシステムを採用
「ハイブリッド」モデルには「ハリアーHEV」「RAV4 HEV」などと同様に「直列4気筒 2.5L直噴エンジンD-4S +モーター(THSⅡ)」を採用しており、WLTCモード燃費は21.3km/Lと素晴らしい燃費となっている。
「プラグインハイブリッド」モデルには新型「RAV4 PHEV」「ハリアー PHEV」(プラグインハイブリッドモデル)同様に新開発のプラグインハイブリッドシステム“THSⅡ Plug-in”を搭載「直列4気筒 2.5L 直噴エンジンD-4S +モーター(THSⅡ)」に大容量リチウムイオンバッテリー(リチウムイオン 電力量 8.8kWh)と強力なモーターを追加したモデルとなる。システム出力は302 HP(225 kW / 306 PS)となる、ハイブリッドモデルを83HP(62 kW / 84 PS)上回る。EV走行のみの航続距離はWLTCモード燃費93km/L。ハイブリッド燃費WLTCは20.5km/L。加速性能は0-100km/h加速6.0秒。航続距離は1,300km。
スペック | クラウンスポーツ SPORT RS(PHEV) | クラウンスポーツ SPORT Z (2.5 ハイブリッド) |
---|---|---|
全長 | 4,710mm | 4,710mm |
全幅 | 1,880mm | 1,880mm |
全高 | 1,560mm | 1,560mm |
ホイールベース | 2,770mm | 2,770mm |
エンジン | 直列4気筒 2.5L 直噴エンジンD-4S +モーター(THSⅡ) | 直列4気筒 2.5L 直噴エンジンD-4S +モーター(THSⅡ) |
最高出力 | 130kW(177ps)/ 6,000rpm | 137kW(186ps)/ 6,000rpm |
最大トルク | 219Nm/3,600rpm | 219Nm(22.5kgm)/ 3,600rpm |
フロントモーター 最大出力 | 134kW(182ps) | 88kW(119ps) |
フロントモーター 最大トルク | 270Nm | 202Nm |
リアモーター 最大出力 | 40kW(54.4ps) | 40kW(54.4ps) |
リアモーター 最大トルク | 121Nm(12.3kgfm) | 121Nm(12.3kgfm) |
システム出力 | 225kW(306ps) | 172kW(234ps) |
トランスミッション | 電気式無段変速機 | 電気式無段変速機 |
バッテリー | ニッケル水素電池 8.8kWh | ニッケル水素電池 5Ah |
駆動方式 | 4WD (E-Four) | 4WD (E-Four) |
乗車定員 | 5名 | 5名 |
車両重量 | 1900-1920kg | 1750-1790kg |
WLTCモード燃費 | 20.5㎞/L | 21.3㎞/L |
EV航続距離 | 93km/L | - |
話題の 新型 クラウンスポーツ 実車を見た感想 気になる点
新型ハリアー と 新型クラウン ボディサイズ比較
どうしても「ハリアー」と比較してしまう印象がある。新型「クラウンスポーツ」と新型「ハリアー」とのボディサイズを比較すると全高が「クラウン」の方が長いが全高が-130mm低くなっている。
スペック | 4代目 新型ハリアー | 16代目 新型クラウン スポーツ | 差 |
---|---|---|---|
全長 | 4,725mm | 4,710mm | -15mm |
全幅 | 1,855mm | 1,880mm | +25mm |
全高 | 1,690mm | 1,560mm | -130mm |
ホイールベース | 2,690mm | 2,770mm | +80mm |
最小回転半径 | 5.5m~5.7m | 5.4m | -0.1m |
「クラウン スポーツ」SUVとしながらも1550mm以下になればよかったかもしれない。日本の都心部では多く機械式の立体駐車場がある、デパートや繁華街にある立体駐車場であれば全高2,000mm以下であるが、通常のタワー式の立体駐車場の場合には全高1,550mm以下が多い。これからSUVに乗りたいと思っている人や購入を検討している人は車高が高いから立体駐車場を諦めるしかないと思っていたり、そもそも今まで気にしたことなかった人もいるだろう。そこでSUVでタワー式の立体駐車場などに入庫可能な車種としている。
▼詳しくはこちらの記事にまとめましたので参考にしてみて下さい。
→【2023年版】機械式 タワー式の立体駐車場に入るSUVはどれだ?徹底的に調べてみた!
後部座席はクラウンらしくないのが気になる
クラウンはやはり後部座席もクラウンらしく乗り降りのしやすさを感じたいが、リアセンターアームレストの形状は少し残念である。
ラゲッジスペースが狭い
「クラウンスポーツ」は他の「クラウン」シリーズの中で最もラゲッジスペースが狭い。荷室をあまり使わい人は問題ないが色々な物を載せたい人にはここがネックとなることは間違いない。
トノカバーが標準搭載
最近のトヨタ車種では珍しいトノカバーが標準で付いています。最近の車種では基本オプションの場合が多いです。
まとめ
新たな世代を取り入れるためにもセダンスタイルは昔の人に比べ親しみもかっこいいという感覚よりも古臭い、親父くさいなどという印象が強く、やはり「クロスオーバーSUV」とすることで高級な印象とデザインの印象を変えることで40代、30代の人に乗ってもらいたいという意欲を感じる。15代目をあえてマイナーチェンジを飛ばして16代目として4つのボディを全て「クラウン」車種とすることで客のニーズを答えつつ、「クラウン」をトヨタブランドとして残して行く意思と挑戦する気持ちを感じた。筆者としては「クラウンシリーズ」で一番魅力的に見えるのが今回の「クラウンスポーツ」なので市場の注目度も高いと思われる。購入を検討する人は発売日が近づいてきたらディーラーにて早めに注文受付をするべきである。更に全幅1,880mmというサイズは世界的に見れはそこまで大きくないが、日本国内で考えるとどうしても駐車的に少し制限があるので購入前によく検討してから購入してもらいたい。残りのモデルを1年以上かけて発売していくが、半導体の影響が今後更に続くことが予想されるため、苦戦を強いられることは間違いない。
▼詳しくはこちらの記事にまとめましたので参考にしてみて下さい。
→トヨタ 16代目 新型 クラウン フルモデルチェンジ クロスオーバーSUV クーペ スタイル 2022年9月1日発売
▼詳しくはこちらの記事にまとめましたので参考にしてみて下さい。
→仕様が判明 新型「クラウンスポーツ」発売日は2023年10月6日
トヨタ クラウン