三菱は新型「パジェロ」をフルモデルチェンジを行い2025年に発売する。「パジェロ」は2021年7月上旬生産終了となったモデルであるが現在の三菱のデザインと技術で新たなモデルとして生まれ変わる。
ベースとなるコンセプトカーは「GC-PHEV Concept」や「MITSUBISHI ENGELBERG TOURER (ミツビシ・エンゲルベルク・ツアラー)」を2019年3月7日~3月17日に開催されるジュネーブモーターショー 2019で世界初公開した。東京モーターショー2019でも日本公開された。
三菱 新型「パジェロ」フルモデルチェンジ エクステリア について
新型「パジェロ」は三菱最新のデザイン言語、大型「ダイナミックシールド」を採用する。ヘッドライト、テールライトのLEDを採用。サイドミラーは小型カメラを両サイドに設置しドアハンドル付近に映し出すデザインとした。先代から引き続き最新の「ラダーフレーム・ビルトイン・モノコックボディ」が採用、3列シートを採用している。エンジンにはアウトランダーPHEVに採用された最新の2.4L 直列4気筒DOHC+モーターのPHEVを採用する。車両運動統合制御4WDシステム「S-AWC」が搭載。電動パーキングブレーキ&オートホールドも設定。デジタルインナーミラー採用。安全装備に予防安全技術「e-Assist」更に「MI-PILOT(マイパイロット)システム」を採用。
三菱 新型「パジェロ」フルモデルチェンジ 安全装備 について
レーダークルーズコントロール[LCC](全車速追従機能付)と車線維持支援機能[LKA]を組み合わせた高速道路 同一車線運転支援機能「マイパイロット」や運転支援機能「e-Assist」採用がされている。「e-Assist」は「eKクロス スペース」「デリカミニ」同様に衝突被害軽減ブレーキシステム[FCM](歩行者検知付)、踏み間違い衝突防止アシスト[EAPM]、オートマチックハイビーム[AHB]、標識認識システム[TSR]、先行車発進通知[LCDN]、車線逸脱警報システム[LDW]&車線逸脱防止支援機能[LDP]、ふらつき警報[LDA]、前方衝突予測警報[PFCW]の8つの機能で構成される。
移動物検知機能付のマルチアラウンドビューモニターを備え、ラゲッジスペースの荷物で後方が見えにくい場合や夜間・雨天時にミラー下部のレバーを切り替えることでリアカメラの映像がルームミラー上に映り、後方の視認性を高めるデジタルルームミラーを採用(グレードにより標準装備またはメーカーオプション設定)するほか、スタビリティコントロール機能とトラクションコントロール機能を組み合わせて車両の安定性を高めるアクティブスタビリティコントロール[ASC]、対向車や先行車にハイビームを照射しないようにハイビームの照射範囲を切り替えるアダプティブLEDヘッドライト[ALH]も採用(ALHは一部グレードにメーカーオプション設定)。エアバッグは運転席&助手席、サイド、カーテン、運転席ニーの7つを装備している。
三菱 新型「パジェロ」フルモデルチェンジ 予想 スペック について
ライバルとなるトヨタ「ランドクルーザー250」「ランドクルーザー300」にはない「PHEV」を採用。そのため他社と比べてもWLTCモード燃費はとてもいい。
スペック | パジェロ PHEV |
---|---|
全長 | 4,900mm |
全幅 | 1,895mm |
全高 | 1,850mm |
ホイールベース | 2,780mm |
エンジン | 2.4L 4気筒 エンジン DOHC +前後2モーター |
最高出力 | 98kW/5,000rpm |
最大トルク | 195Nm/4,300rpm |
モーター 最高出力 | 前/後:85kW/100kW |
モーター 最大トルク | 前/後:255Nm/195Nm |
バッテリー | リチウムイオン バッテリー 20kWh |
駆動方式 | 4WD |
GT-PHEV Concept
2013年の東京モーターショーで発表されたGC-PHEV Concept が5代目パジェロである。「GT-PHEV Concept」は新型パジェロとなるモデルである。






MITSUBISHI ENGELBERG TOURERについて
新世代のクロスオーバーSUVとして独自かつ先進の電動化技術を取り入れた。ブランドメッセージである「Drive your Ambition」を具現化するデザインフィロソフィー「Robust & Ingenious」に基づくデザインを採用。








パジェロの歴史について
三菱自動車工業が生産・販売していSUVである。シャーシはモノコックボディにラダーフレームを合わせたビルドインモノコック構造を採用。三菱自動車の国内におけるフラグシップモデルとして位置付けられたこともあった。三菱自動車の子会社となるパジェロ製造(現 大王製紙に売却)で製造。パジェロ累計生産台数は国内・輸出合わせて約324万台で、パジェロ製造の全生産396万台の約8割を占めていた。
1981年第24回東京モーターショーで市販予定車「パジェロ」出品。三菱・フォルテ4WDのフレームをベースに、荷台を廃し、普段使いの乗用としても使えるマルチパーパスなオフロード車として発表・発売される。
1991年1月初のフルモデルチェンジを受け、2代目が登場。初代L系が引き続き好調に販売されていることを受け、三菱としては異例の長さの構想期間や車両テストにより車両構造の洗練が一層進んだ。シャーシには、先代から引き続きラダーフレームが採用された。居住性、操縦安定性、動力性能がさらに高められ、世界初のスーパーセレクト4WDやマルチモードABSなどが採用。
シャーシは、ラダーフレームからラダーフレーム・ビルトイン・モノコックボディ(モノコックボディにラダーフレームを熔接した形)へ変更になった。これにより車重をロングで約100 kg軽量化し、かつ低重心による優れた操縦安定性と乗り心地を提供するとともに、曲げ、捩り剛性とも従来の約3倍のボディとした。ボディは、ショートとロングの2タイプ、2代目で販売主力となりつつあった国外市場のニーズ向けに、標準ボディで3ナンバーと大型化された。今回からスーパーセレクト4WD Ⅱ へと進化。
シャーシは、先代から継承されたラダーフレーム・ビルトイン・モノコックボディ(モノコックボディに前後貫通したラダーフレームを溶接した形)である。また、ボディにグレードの高い高張力鋼板を採用したり溶接部位の拡大、構造用接着剤の使用等で、先代以上のボディ剛性を獲得した。高剛性なモノコックボディで実現しながら、路面からの激しい衝撃にはラダーフレームが無類の強さを発揮する。先代から採用されているスーパーセレクト4WDIIを踏襲。2019年8月31日パジェロの公式サイトならびに、パジェロファイナルエディションの公式サイトが削除。2020年7月27日パジェロ製造の工場閉鎖に伴い、輸出向けに継続していたパジェロの生産を2021年上期に終了することが発表。2021年7月上旬生産終了。
三菱 新型「パジェロ」の復活は本当にあるのか?!
「パジェロ」の復活は可能性として十分あるだろう、2023年3月10日に三菱自動車は新中期経営計画「Challenge 2025」において今後5年間にわたり、全16車種(内 電動車9車種)投入する予定であることを発表しており、積極的に新モデルの投入が行われる。更にピックアップトラックの新型「トライトン」を2023年7月26日(現地時間)世界初公開した。更に新型トライトンを日本市場へ2024年初頭に導入することをアナウンスした。この流れからも本命となるパジェロ復活があっても自然である。筆者の個人的な見解としては現在のSUV人気と共にクロスカントリー車も人気となっており、代表的なトヨタ「ランドクルーザー」系(ランドクルーザー300、ランドクルーザー250、レクサス GX)の一人勝ちと言ってもいいだろう。この市場に三菱が当然参入しない理由がないと筆者は考えます。
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