トヨタの「カローラクロス」は毎年改良が行われており、2023年の日本モデルにも「GR SPORT」グレードを採用する可能性が高い。既に台湾ではGRチームと共同開発した「カローラクロス GR SPORT」を台湾にて2021年9月13日(現地時間)発表している。
海外で採用された「GR SPORT」が日本モデルでも採用されている
トヨタの過去発売されてた車種たちで「GR SPORT」グレードは海外モデルから先に発表、発売後遅れて日本でも採用されている車種がいくつかある。「ハイラックス」は2018年11月6日にサンパウロモーターショー2018にて「ハイラックス GR SPORT」を発表、その後日本では2021年10月8日に一部改良を行い「ハイラックス Z“GR SPORT”」を追加し発売している。
現在「ヤリス」「ヤリス クロス」「アクア」「カローラ」「C-HR」「ハイラックス」のモデルで「GR SPORT」グレードの展開しており、「カローラクロス」で「GR SPORT」があって不思議は全くない。
新型 カローラクロス GR SPORT
台湾で 「カローラクロス GR SPORT」 を発表した、標準モデルを視覚的および機械的に更新。 「カローラクロス GR SPORT」 は、見た目がタフなだけでなく、ガズーレーシングの新しいサスペンションセットアップのおかげで、よりスポーティに運転を可能にする。デザイン的には、SUVはブラッククロームに囲まれたハイラックスに似た異なるグリルを備えた再設計されたフロントバンパーを取得。フロントエンドはまた、統合されたフォグランプとアルミニウムスタイルのスキッドプレートを備えたより大きなインテークを備えている。
シルバーシルアドオンがあり、背面には一致するスキッドプレートとGRバッジがあります。モデルの内部には、9インチのインフォテインメントタッチスクリーン用の新しいグラフィック、GRブランドのエンジンスタートボタン、およびシートにエンボス加工されたGRロゴがある。安全装置には、7つのエアバッグとToyota Safety Sense2.0スイートが含まれる。
トヨタガズーレーシングは、カローラクロスに新しいスプリングとダンパーを備えたスポーツサスペンションを提供、ハンドリングを向上。新しいシャーシ補強ブラケットにより剛性が向上。
「カローラクロス GR SPORT」 は、ガソリンとハイブリッドのパワートレインで利用。自然吸気の1.8L 4気筒エンジンは、138 hp(103 kW / 140 PS)と172 Nm(127 lb-ft)のトルクを発生、SuperCVT-iギアボックスを介して前輪に動力を送ります。ハイブリッドは1.8Lエンジンと電気モーターを組み合わせて、E-CVTギアボックスを介して前輪に伝達される121 hp(90 kW / 122 PS)の合計出力を実現。 カローラクロス GR SPORTはガソリンモデルは875,000台湾ドルから ハイブリッドモデルは945,000台湾ドルからとなっている。
トヨタ 新型カローラクロス GR SPORT について思うこと
トヨタにとって「カローラクロス」は日本市場においてコンパクトSUVという存在であり販売力の高い車種である。今回は「GR SPORT」のラインナップとなるが、2023年の大幅改良に加えて新たに「GR SPORT」という新たな選択肢を追加することで更に商品的な魅力と選択しを手に入れることができるのですばらしい。
トヨタ カローラシリーズ 共通の変更点
トヨタはクロスオーバーSUVモデルの「カローラクロス」の大幅改良(マイナーチェンジ)を行い2023年9月発売する。
- エクステリアデザインを変更。
- メーターディスプレイを上級グレードは7インチから12.3インチTFTディスプレイを採用する。
- ディスプレイオーディオは大型化。「7インチディスプレイオーディオ」を廃止。「8インチディスプレイオーディオ」と「10.5インチディスプレイオーディオプラス」。
- ナビゲーションシステムを変更。新型「ノア・ヴォクシー」などに採用されている「コネクティッドナビ」。
- 先進機能を付与し機能を向上させた最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を搭載。
- エンジンラインナップを変更。
トヨタ カローラ 共通の変更点
エンジンは「直列4気筒DOHC 1.2L 直噴ターボ」「1.8L 直列4気筒 DOHCエンジン」を廃止。新たに「直列3気筒 1.5L 直噴 ダイナミックフォースエンジン M15A型」発進用ギヤ付きの「Direct Shift-CVT」を組み合わせる。新型エンジンは、高速燃焼技術、可変制御システムの採用のほか、排気・冷却・機械作動時などの様々なエネルギーロスを少なくして熱効率を向上させるとともに高出力を実現。
ガソリンエンジン 変更
スペック | 旧型カローラ | 新型カローラ |
---|---|---|
エンジン | 1.8L 直列4気筒 DOHCエンジン | 直列3気筒 1.5L直噴エンジン 「Dynamic Force Engine」 |
最高出力 | 103kW (140PS)/ 6,200rpm | 88kW(120ps)/ 6,600rpm |
最大トルク | 172Nm (17.5kgm)/ 4,000rpm | 145Nm(14.8kgfm)/ 4,800-5,200rpm |
トランスミッション | Super CVT-i | Direct Shift-CVT |
駆動方式 | 2WD | 2WD |
WLTCモード 燃費 | 14.4km/L | -km/L |
ハイブリッドエンジン 変更
第5世代ハイブリッドシステム、改良型直列4気筒DOHC 1.8L エンジン「2ZR-FXE」にモーターを組み合わせたリダクション機構付きシリーズパラレルハイブリッドを採用。旧型と比べ、フロントモーター リアモーター が大幅に強化されており、フロントのモーターは、最高出力 53kW(72ps) →70kW(95PS)、最大トルク 163Nm(16.6kgm) →185Nm(18.9kgfm)、リアモーターが最高出力 5.3kW(7.2ps) →30kW(41PS)、最大トルク 55Nm(5.6kgm) →84Nm(8.6kgfm)、システム出力90kW(122ps)→103kW(140ps)となる。更にE-Four(4WD)を採用。
スペック | 旧型カローラ ハイブリッド | 新型 カローラ ハイブリッド |
---|---|---|
エンジン | 直4 DOHC 1.8L+ モーター(THSⅡ) | 直4 DOHC 1.8L+ モーター (リダクション機構付き シリーズパラレル ハイブリッド) |
最高出力 | 72kW(98ps)/ 5,200rpm | 72kW(98ps)/ 5,200rpm |
最大トルク | 142Nm(14.5kgm)/ 3,600rpm | 142Nm(14.5kgm)/ 3,600rpm |
フロントモーター 最大出力 | 53kW(72ps) | 70kW(95PS) |
フロントモーター 最大トルク | 163Nm(16.6kgm) | 185Nm(18.9kgfm) |
リアモーター 最大出力 | 5.3kW(7.2ps) | 30kW(41PS) |
リアモーター 最大トルク | 55Nm(5.6kgm) | 84Nm(8.6kgfm) |
システム出力 | 90kW(122ps) | 103kW(140ps) |
駆動方式 | 2WD E-Four(4WD) | 2WD E-Four(4WD) |
WLTCモード 燃費 | 26.2km/L(2WD) 24.2km/L(4WD) | km/L(2WD) km/L(4WD) |
価格 | 2,590,000円~ 3,199,000円 | -円~ -円 |
トヨタ カローラ 共通のインテリア 変更点
「7インチディスプレイオーディオ」を廃止。「8インチディスプレイオーディオ」と「10.5インチディスプレイオーディオプラス」。ナビゲーションシステムを変更。新型「ノア・ヴォクシー」などに採用されている「コネクティッドナビ」AppleCarPlayとAndroidAuto。USB-C充電ポートが追加。メーターデザインを変更。
スマートフォンを意識したUIではあるが使いやすいとは少し言えない。ナビの最終案内もいいと言えなかった。バージョンアップによる改善を期待したい。
トヨタ カローラ 共通の安全装備 変更点
検知能力を向上させたシステムセンサーによる機能強化した、「Toyota Safety Sense」を全車標準搭載。「低速時加速抑制機能」「交差点右折時の対向直進車、歩行者検知」「緊急時操舵回避支援機能」を追加。「ドライバー異常時対応システム」を採用「レーダークルーズコントロール」にカーブ速度抑制機能を追加。
今回の大幅改良について
今回の改良の内容はトヨタの凄さを感じさせる変更点ばかりだ。特に評価されるのが、エンジンラインナップの変更である。筆者も「カローラツーリング」を乗った経験と評価の中でもエンジンラインナップには触れてきているが、「1.8L 直列4気筒 DOHCエンジン」は一つ世代の古いエンジンを採用しており、もちろん仕様上申し分ないができれば最新のエンジンを採用してほしいという要望をきちんと叶えてくれている。「直列3気筒 1.5L 直噴エンジン (Dynamic Force Engine)」であれば確かに最新のエンジンを搭載し、スペックも申し分ない、更にWLTCモード燃費向上は間違いない。一つ残念な点は「カローラスポーツ」のみに採用された「直列4気筒 2.0L直噴エンジン(Dynamic Force Engine)」を「カローラ」「カローラツーリング」「カローラクロス」に採用されなかったことだろう。確かにスポーツ要素として選択する人の多い「カローラスポーツ」に採用するのが適正かもしれないが、「カローラツーリング」「カローラクロス」などは荷室が広く多く物を乗せて利用する人もいる車種だけに2.0L NAがあるとより選択肢として幅広くなる。もちろん、トヨタとしてはハイブリッド車という更なる選択肢があるが、コロナによる納期の問題などを考えると国内においてはガソリン車の需要はまだまだあると考えるとあっていい選択肢だと筆者は考える。最後に、今後発売されるトヨタ車はナビゲーションシステムを変更していく流れとなっているが「コネクティッドナビ」の完成度が現時点ではイマイチなのでどうにかバージョンアップをしてよりいいナビへと変化してほしいとユーザー目線で思います。購入する人はその辺りの情報も入れた上で購入を検討して下さい。
トヨタニュースリリース
https://www.toyota.com.tw/news_detail.aspx?id=666
カローラクロス GR SPORT