トヨタが誇る本格オフロード車FJクルーザーの後継モデルとして、新型ランドクルーザーFJ、通称「ミニランクル」が2025年に発売します。コンパクトながらも本格的なオフロード性能を備えたこの新型車は、発売前から大きな注目を集めています。この記事では、新型ミニランクルの魅力、デザイン、性能、価格などを詳しく解説していきます。
2023年10月27日には、日本の特許庁に「LAND CRUISER FJ」の商標登録を申請(商願2023119958)しました。「ランドクルーザー250」のショートホイールベースとなる、エントリーモデルとして期待されています。新たなランドクルーザーシリーズの一環として発売される予定です。一体どんなモデルになるのか、徹底解説します。
新型ランドクルーザーFJ について
「ランドクルーザーシリーズ」には、新たに取り回しのしやすいボディサイズのエントリーモデルが追加されます。このモデルは、上位モデルと同じく強固なラダーフレーム構造を採用しています。また、海外で発表された小型ピックアップトラック「ハイラックスチャンプ」と基礎を共有しているとも言われています。さらに、過去に発売されていた「FJクルーザー」の要素も多く取り入れたモデルとなりそうです。
新型ミニランクルとは?FJクルーザーのDNAを受け継ぐコンパクトオフローダー
新型ミニランクルは、トヨタのランドクルーザーシリーズに新たに加わるコンパクトSUVです。かつて人気を博したFJクルーザーのコンセプトを受け継ぎつつ、現代のニーズに合わせたデザインと機能性を兼ね備えています。
サイモン・ハンフリーズ デザイン統括部長が語るランクルの真価と豊田章男会長からの「原点回帰」の使命について話します。ランクルの「継承」を続けるモデルが“70”、ブランドの「象徴」となるフラッグシップモデルが“300”です。そして、ランクルの中間に位置し、主力となる「コア・モデル」が“250”であると述べています。
さらに、発表会では「ランドクルーザー250」の2台に加えて、まだ発売されていない2台の画像も公開されました。これらは噂されているショートモデル「ランドクルーザーFJ」と電気自動車のコンセプトモデル「ランドクルーザー Se」のシルエットです。
FJクルーザー譲りのレトロなデザインと最新技術の融合
2021年12月に開催した「バッテリーEV戦略に関する説明会」で「コンパクトクルーザーEV」を初公開しました。新型ミニランクルのデザインは、FJクルーザーを彷彿とさせる丸型のヘッドライトや角張ったボディラインが特徴です。レトロな雰囲気を残しつつ、LEDライトや最新の安全装備など、現代の技術も積極的に取り入れています。
コンパクトながらも本格的なオフロード性能を実現
新型ミニランクルは、コンパクトなボディサイズながらも、本格的なオフロード走行に対応できる性能を備えています。高い最低地上高やアプローチアングル、デパーチャーアングルにより、悪路での走破性を確保。さらに、最新の四輪駆動システムや電子制御デフロックなど、オフロード走行をサポートする機能も充実しています。
環境性能にも配慮したパワートレイン
新型ミニランクルのパワートレインは、環境性能にも配慮したものが採用される予定です。具体的な情報は未発表ですが、クリーンディーゼルエンジンなどが搭載される可能性が考えられます。
新型「ランドクルーザー FJ」 エクステリアについて
エクステリアは「ランドクルーザー250」と共通化されており、エクステリアデザインでは、高い走行性能の提供に寄与する「機能的本質や動的性能に根差したプロポーションと独自性を追求したデザイン」を本格オフローダーとして表現。コの字型のデイライトに3連LEDヘッドライトを採用する。ボディサイズの予想はランドクルーザープラド3ドアに近い、全長4,595mm、全幅1,850mm、全高1,900mm、ホイールベース2,650mmとなるのではないかと思われます。
スペック | ランドクルーザー250 | ランドクルーザーFJ 予想 | 差 |
---|---|---|---|
全長 | 4,925mm | 4,595mm | -330mm |
全幅 | 1,980mm | 1,850mm | -130mm |
全高 | 1,925mm 1,935mm | 1,900mm | -25mm |
ホイールベース | 2,850mm | 2,690mm | -160mm |
ボディサイズはカローラクロスに近いと言われていますが、筆者の予想では少し大きい予想と予想しています。特に全高はランドクルーザー250を考えると高くなることが予想されます。
スペック | カローラクロス | ランドクルーザーFJ 予想 | 差 |
---|---|---|---|
全長 | 4,490mm | 4,595mm | +105mm |
全幅 | 1,825mm | 1,850mm | +25mm |
全高 | 1,620mm | 1,900mm | +280mm |
ホイールベース | 2,640mm | 2,690mm | +50mm |
ランドクルーザーシリーズ共通の伝統的なラダーフレーム構造を採用し、新開発の「GA-Fプラットフォーム」をベースにしています。
トヨタ 「ランドクルーザー FJ」 をラインナップする理由は?
ランドクルーザーシリーズでは、「ランドクルーザー300」と「ランドクルーザー250」、「ランドクルーザー70」がラインナップされています。「ランドクルーザー250」は、「ランドクルーザープラド」の後継とされており、ボディサイズは全長4,925mm、全幅1,980mm、全高1,870mm、ホイールベースは2,850mmです。
従来型プラドと比較すると、全長で+100mm、全幅で+95mm、全高で+20mm、ホイールベースで+60mm拡大しています。つまり、どちらも同じくらいの大きさとなってしまいました。これにより、「ランドクルーザープラド」のファンの中には、「ランドクルーザー250」の車幅の広さに適応できない人もいるかもしれません。
スペック | ランドクルーザープラド | ランドクルーザー250 | ランドクルーザー300 |
---|---|---|---|
全長 | 4,825mm | 4,925mm | 4,990mm |
全幅 | 1,885mm | 1,980mm | 1,980mm |
全高 | 1,835mm 1,850mm | 1,925mm 1,935mm | 1,880mm |
ホイールベース | 2,790mm | 2,850mm | 2,850mm |
乗車定員 | 5名~7名 | 5名~7名 | 5名~7名 |
プラドの名を捨ててサイズが大きくなったことで、クロスカントリーSUVで少し小さいモデルの需要が高まると予想されます。そのような需要を満たすため、他社のモデルとしては、フォードの「ブロンコ」がエクステリアが近いライバルとして挙げられます。また、スズキの「ジムニーシエラ」も同様に考えられます。これらのモデルは一定のファン層を持つデザインであり、トヨタとしてもこの需要に応えるためにラインナップを拡充する考えがあるでしょう。
トヨタ 通称「ランドクルーザー FJ」 は新型「ランドクルーザー250」のショートホイールベースモデル
「ランドクルーザー250」がショートホイールベースモデルである可能性がある理由はいくつかあります。日本ではあまり知られていないかもしれませんが、先代の「ランドクルーザープラド(150)」は欧州では、日本同様の5ドアとショートホイールベースの3ドアモデルを販売していました。これらのモデルはデザインは同様ですが、全長やホイールベースが短くなっています。
スペック | ランドクルーザープラド 5ドア | ランドクルーザープラド 3ドア |
---|---|---|
全長 | 4,825mm | 4,395mm |
全幅 | 1,885mm | 1,855mm |
全高 | 1,850mm | 1,845mm |
ホイールベース | 2,790mm | 2,450mm |
乗車定員 | 5名 | 5名 |
過去に発売されていた「ランドクルーザー」よりも全長やホイールベースが短い「FJクルーザー」も、3ドアモデルとして展開されていました。
新型「ランドクルーザー FJ」 インテリアについて
インテリアも「ランドクルーザー250」と共通化され、メーターなどには液晶パネルを採用する。インテリアは室内灯をLED、電動パーキングブレーキ (ホールド機能付き)を採用。オフロード走行時の全方位における視認性などの機能性に配慮しつつ、使い勝手に優れた様々な機能を備え、どのような環境の中でも、お客様へ安心感をもたらすモダンで快適な室内空間をご提供。さらに新設計のインテリアレイアウトと最大7人乗りの座席を備えている。「12.3インチのデジタルインストルメントクラスター」と中央の HVAC 通気口は、ワイヤレス Apple Carplay と Android Auto を備えた大型の「12.3インチのインフォテインメントシステム」に対応するために、ダッシュボードのかなり低い位置に移動。エアコンとオーディオの物理的なコントロールはまだありますが、車両のオフロード機能用の専用ボタンがギアセレクターの近くにある。
新型「ランドクルーザー FJ」 エンジン について
ディーセルエンジンは「2.8L 直4 クリーンディーゼルエンジン」を採用する、トランスミッションは次世代の8速AT(Direct Shift-8AT)を採用すると予想されます。
スペック | ランドクルーザー FJ |
---|---|
エンジン | 2.8L 直4 DOHC クリーン ディーゼルエンジン (1GD-FTV) |
最高出力 | 150kW(204ps)/ 3,400rpm |
最大トルク | 500Nm(51.0kgm)/ 1,600-2,800rpm |
トランス ミッション | 8速AT (Direct Shift-8AT) |
駆動方式 | 4WD |
次世代 Toyota Safety Sense の主な特長
第2世代の次世代Toyota Safety Sense を全車標準搭載する。レーザーレーダーとカメラを用いて優れた認識性能・信頼性を確保するとともに、衝突回避支援型PCS、LDA、AHBをパッケージ化。高速域まで対応する衝突回避支援/被害軽減性能を確保している。
最新の「衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ」に対応、「交差点での検知」「低速時加速抑制機能」「緊急時操舵回避支援機能」にも対応。歩行者検知機能付衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ(PCS)ミリ波レーダーとカメラを用いて前方の車両や歩行者を検出し、警報、ブレーキアシスト、自動ブレーキで衝突回避支援および被害軽減を図る。自動ブレーキは、歩行者に対しては10~80km/hの速度域で作動し、例えば、歩行者との速度差が30km/hの場合には、約30km/h減速し、衝突回避を支援。また、車両に対しては、10km/h~最高速の幅広い速度域で作動し、例えば、停止車両に対し自車の速度が40km/hの場合には約40km/hの減速が可能。更に「低速時加速抑制機能」「交差点右折時の対向直進車、歩行者検知」「緊急時操舵回避支援機能」を追加。
- 低速時、自車直前の歩行者や自転車運転者、車両を検知し加速を抑制する低速時加速抑制機能。
- 交差点右折時の対向直進車、ならびに右左折時の対向方向から横断してきた歩行者も検知可能。
- 緊急時のドライバー回避操舵をきっかけに操舵をアシストする緊急時操舵回避支援機能。
トヨタ 新型「ランドクルーザー FJ」の価格 予想について
ランドクルーザーシリーズの本体価格を以下の通りですが、ランドクルーザー250とランドクルーザー70のちょうど中間ぐらい450万円前後の価格帯になることが予想されます。
理由としてはランドクルーザー70は先進装備はあまり付いていないことや、ランドクルーザー250よりも小さいモデルということで中間ぐらいの価格帯になることが予想されます。
ランドクルーザー250
グレード | エンジン | 駆動 方式 | 価格 (10%) |
---|---|---|---|
VX | 2.7L 直列4気筒 直噴 エンジン (2TR-FE) | 4WD | 5,450,000円 |
First Edition VX | 5,900,000円 |
グレード | エンジン | 駆動 方式 | 価格 (10%) |
---|---|---|---|
GX | 2.8L 直4 DOHC クリーン ディーゼルエンジン (1GD-FTV) | 4WD | 5,200,000円 |
VX | 6,300,000円 | ||
ZX | 7,350,000円 | ||
First Edition VX | 7,000,000円 | ||
First Edition ZX | 7,850,000円 |
トヨタ 新型「ランドクルーザー70」2014年 再販モデル
グレード | エンジン | トランス ミッション | 駆動 方式 | 価格(8%) |
---|---|---|---|---|
バン | 4.0L V6DOHC エンジン | 5MT | 4WD | 3,600,000円 |
トヨタ 「ランドクルーザー FJ」はいつ発売するのか?
発売日についてはまだ正式発表などはありませんが、ランドクルーザーシリーズの発表からも歳月が経ってきており、ランドクルーザー300、ランドクルーザー70、ランドクルーザー250と着実に販売が開始されてきています。次は「ランドクルーザーFJ」となりますが、予想では2024年10月以降に発売されるのではないかと思われます。
FJクルーザーについて
伝説的なFJ40型「ランドクルーザー」の現代版として発売しているビッグサイズのSUVである。もともとは北米市場専用車種として開発され2006年3月末 から北米で発売開始。個性的な外観を持つことから日本にも根強いファンがおり、一定の需要が見込めることから2010年12月4日より日本国内でも正規販売された。
シャーシはランドクルーザープラドと共通の構成のラダーフレームを採用。エンジンにはタコマ、4ランナー、プラドと共通のV型6気筒 4.0 Lの1GR-FE型が搭載乗降用ドアは両側面ともピラーレス(ドアに内蔵)の観音開きを採用。前席のシートベルトも後ろのドアに組み込まれており、後ろのドアのみを開けることはできない構造になっている。価格は300万円台と手ごろである。
2013年11月5日 北米トヨタ、北米仕様の生産終了を発表。2014年2月の特別仕様車の納車をもって北米での販売が終了。2016年8月末北米仕様を除く日本向け仕様(各国向け仕様を含む)が全て生産終了とアナウンスされた。それ以後は各国向け仕様共々、在庫販売分のみの対応となるが、これにより問い合わせが急増1年あまり生産を延長し2017年8月までとなる。
スペック | FJクルーザー |
---|---|
全長 | 4,635mm |
全幅 | 1,905mm |
全高 | 1,840mm |
ホイールベース | 2,690mm |
エンジン | 4.0L V型6気筒DOHC 1GR-FE |
最高出力 | 203kW(276PS)/5,600rpm |
最大トルク | 380N·m(38.8kgf·m)/4,400rpm |
トランスミッション | 5速AT/6速MT |
JC08モード燃費 | 8.0km/L |
ランドクルーザーFJ Q&A
- 新型ランドクルーザーFJの発売日はいつですか?
-
2024年10月頃と予想されていますが、公式発表はまだありません。詳細な日程については、トヨタからの正式なアナウンスを待ちましょう。
- ミニランクルの価格はどれくらいですか?
-
400万円程度と予想されています。ただし、グレードやオプションによって価格は変動する可能性があります。
- ランドクルーザーFJのサイズはどのくらいですか?
-
詳細なサイズはまだ公表されていませんが、カローラクロスに近いサイズ感と予想されています。具体的な数値は、公式発表を待ちましょう。
- ハイブリッドモデルは発売される予定ですか?
-
可能性はありますが、公式発表はまだありません。環境性能に配慮したパワートレインとして、クリーンディーゼルモデルの登場する可能性が高そうです。
- ミニランクルはどんなデザインになっていますか?
-
FJクルーザーを彷彿とさせるレトロなデザインが特徴です。丸型ヘッドライトや角張ったボディラインなど、FJクルーザーのDNAを受け継ぎつつ、現代的な要素も取り入れられています。
- FJクルーザーの後継モデルとしての特徴は何ですか?
-
FJクルーザーのレトロなデザインを継承しつつ、現代的な要素を取り入れたデザイン、コンパクトなボディサイズながらも本格的なオフロード性能、最新の安全装備や運転支援システムの搭載などが特徴として挙げられます。
- ランドクルーザーFJの予約は開始されていますか
-
予約開始時期は未定です。予約開始に関する情報は、トヨタの公式発表を待ちましょう。当サイトでもいち早くお伝えします。
- これまでのFJクルーザーと何が違うのですか?
-
ボディサイズがよりコンパクトになり、最新の技術や安全装備が搭載される点が大きな違いです。また、環境性能に配慮したパワートレインの採用も予想されます。
- 新型ランドクルーザーFJの操作性はどうですか?
-
詳細は不明ですが、ランドクルーザーシリーズの伝統を受け継ぎ、優れた操作性が期待できます。具体的な操作性については、試乗レポートなどを参考にしましょう。
- トヨタの競合車はどのモデルになりますか?
-
フォードの「ブロンコ」とスズキの「ジムニーシエラ」などが競合車として挙げられます。
編集部から一言
新型の「ランドクルーザー250」は、従来の「ランドクルーザープラド」の後継として位置付けられ、全長や全幅、ホイールベースが拡大されました。これにより、ユーザーの中にはサイズの拡大に適応できないと感じる人も出るかもしれません。一方で、需要の変化に対応するため、トヨタはフォードの「ブロンコ」とスズキの「ジムニーシエラ」といった競合モデルとの比較も行い、ラインナップの拡充を検討していると思われます。また、「ランドクルーザー250」は発売されたばかりですが、すでにとてつもない人気となっており、今回の「ランドクルーザーFJ」も発売すればかなりの人気車種となることが予想されます。今後も新しい情報が入り次第、お知らせします。
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