60系 3代目「ハリアー(ガソリン車)」から80系 4代目「ハリアー(ハイブリッド車)」に乗り換えた筆者だがそこには多くの利点と快適な装備だと思った部分について今回はまとめてみました。参考にして頂ければ幸いです。
そもそも買い替えた理由
3代目後期の「ハリアー(ガソリン車)」に乗っていた私は、いくつかの不満点があった。それは以下の通り。
- 車両重量に対して2.0L NAのガソリンモデルのため、30km/hまでの走り出しが遅い。
- ブレーキの効きが悪いと感じてしまうほど制動距離が長いと感じる。
- 運転していると安定感はあるが段差などを乗り上げるとフワフワした感覚がある。後部座席はより揺れるため酔いやすい。
- 燃費は9〜11km/hと決していいとはいえない。
- Toyota Safety Sense(P)を搭載していたが、パッケージ以外のブラインドスポットモニターやリヤクロストラフィックオートブレーキなどの先進装備がない。
- Toyota Safety Sense(P)と次世代 Toyota Safety Senseでは大きな違いがあった。
この不満点を解決してくれる車種として選んだのは4代目「ハリアー(ハイブリッド車)」であった。実際に購入して乗った感想は以下の通りです。
全長は旧型よりも多少大きくなり。全長4,740mm(+15mm)全幅1,855mm(+20mm)全高1,660mm(-30mm)ホイールベースはRAV4と共通なので2,690mm(+30mm)となる。しかし最小回転半径が短いなどもあり、体感的に差は感じない。
直列4気筒 2.5L 直噴エンジンD-4S「Dynamic Force Engine」+モーター 選んで大正解
購入するギリギリまで4代目「ハリアー」のガソリン車(NA)を購入しようと悩んでいた。最大の理由は車両価格が安いから!更に新型エンジン「直列4気筒 2.0L 直噴エンジン (Dynamic Force Engine)」+Direct Shift-CVTを採用しており30km/hまでの走り出しが遅い点も改善してくれるだろうと思ったからだ。しかし、試乗した個人的な感想として期待していたほどの感覚ではなかった。そこで4代目「ハリアー」のハイブリッド車に最終的には変更して納車を待った。2.5L 直列4気筒 直噴エンジンD-4S「Dynamic Force Engine」+モーターの30km/hまでの走り出しが遅いなんて全く思わず、スムーズな加速感を得られ、気持ちの良い走りができた。価格だけでないストレスの無い走りを求める人には絶対にハイブリッドモデルをお勧めする。
次世代 Toyota Safety Sense の素晴らしさ
2018年1月8日発売開始した新型アルファード /ヴェルファイアに搭載した第2世代の「次世代 Toyota Safety Sense」を新型ハリアーにも全車標準搭載。乗ればわかる違いは3代目に搭載されていない機能はいくつもあった。
「レーントレーシングアシスト(LTA)」高速道路や自動車専用道路を走行中、レーダークルーズコントロールの作動時にレーントレーシングアシスト[LTA]のスイッチをONにすると車線維持に必要なステアリング操作支援を行う。ものだが、半自動運転に近いステアリング操作をアシストしてくれる。
「先行車発進告知機能 」先行車の発進に気づかずそのままでいる場合には、ブザーとディスプレイ表示でお知らせしてくれるので遅れることが減った。
「アダプティブハイビームシステム(AHS)」カメラによって対向車のヘッドランプ、または先行車のテールランプを検知し、ハイビームとロービームを自動で切り替える。ハイビームで走ることがほぼなかったが、自動で切り替わるのではじめは違和感があるが暗い場所では視界よく走行できた。
ブラインドスポットモニター(BSM)
60系 3代目「ハリアー」で付いていない。パッケージ外では「ブラインドスポットモニター(BSM)」隣の車線を走る車両をレーダーで検知。車両が死角エリアに入ると、ドアミラーに搭載されたLEDインジケーターを点灯してくれるので車線変更が圧倒的に楽になりました。SUVは車高が高いため左側に低い車などが見えず左側に車線変更するときなどに「ヒヤ」とした経験が何度もあるがドアミラーに搭載されたLEDインジケーターの点灯で見えない車もいることが確認できるようになったので絶対にSUVに付いていてほしい機能だ。
デジタルインナーミラー (前後方録画機能付)
「デジタルインナーミラー (前後方録画機能付) 」車両後部に取り付けたカメラの映像をルームミラーに表示する。更に録画機能を備える。解像度も悪くなく夜でも見やすいです。荷物を多く入れることも多いのでルームミラーが見えなくなる心配もないです。
ディスプレイオーディオ採用
ディスプレイオーディオを標準装備し「Apple CarPlay」と「Android Auto」を採用する。さらに、専用通信機DCMを全車に標準搭載し、T-Connectサービスを3年間無料で提供。グレードにより大型ディスプレイオーディオが採用される。上位グレード「Z」で標準、その他オプションで「12.3インチのタッチスクリーン」「JBLプレミアムサウンド」「ヘッドアップディスプレイ」を採用する。
「Apple CarPlay」と「Android Auto」を採用しており、標準のナビ以外にいくつもの地図が利用可能になったことになる。渋滞回避や細かな道を使いたい場合などに「Google」を利用することがいいだろう。メーター回りは3代目ハリアーを継承しながら新しい7インチディスプレイを採用している。全体的に見やすくなった印象だ。
リモートスタート(アプリ)MyTOYOTAアプリからエンジンスタート・エアコン起動が可能になる新しいオプションサービス。暖房や冷房を事前に付けることができるので便利です。
3代目「ハリアー」と4代目「ハリアー」の安全装備比較
システム装備 | 3代目 ハリアー |
4代目 新型 ハリアー |
|
---|---|---|---|
Toyota Safety Sense |
衝突回避支援型 プリクラッシュ セーフティ |
◯ 昼間歩行者 |
◯ 昼・夜間歩行者 自転車 |
レーンディパーチャー アラート (ステアリング 制御機能付) |
◯ ステアリング制御 白線/黄線 検出 ふらつき警報 |
◯ ステアリング制御 白線/黄線 検出 道路端 検出 ふらつき警報 |
|
アダプティブ ハイビームシステム |
◯ | ◯ | |
レーダークルーズ コントロール (全車速追従機能付) |
◯ | ◯ | |
レーント レーシングアシスト |
– | ◯ | |
ロードサインアシスト | – | ◯ | |
先行車発進告知 | – | ◯ | |
予防 安全 装備 |
ブラインドスポット モニター |
– | ◯ |
インテリジェント クリアランスソナー |
◯ | ◯ | |
リヤクロストラフィック オートブレーキ |
– | ◯ | |
シンプルインテリジェント パーキングアシスト |
– | ◯ | |
ドライブスタート コントロール |
◯ | ◯ | |
ヒルスタート アシストコントロール |
◯ | ◯ | |
パノラミックビュー モニター |
– | ◯ | |
快適 装備 |
快適温熱シート+ シートベンチレーション |
◯ | ◯ |
デジタルインナーミラー (前後方録画機能付) |
– | ◯ | |
ITS Connect | – | ◯ | |
ヘルプネット | – | ◯ | |
電動パーキングブレーキ &ホールド |
◯ | ◯ | |
パワーシート | ◯ | ◯ | |
マイコンプリセット ドライビングポジション システム |
◯ | ◯ | |
ハンズフリー パワーバックドア |
– | ◯ | |
ヘッドアップ ディスプレイ |
– | ◯ | |
運転席オート スライドアウェイ |
◯ | ◯ | |
電動チルト& テレスコピック ステアリング |
– | ◯ | |
ナビレス | ◯ | – | |
トヨタ ディスプレイ オーディオ |
– | ◯ | |
車載通信機(DCM) | – | ◯ |
トヨタ 新型ハリアーから旧型ハリアーで安全技術の進化を大胆予想
旧型ハリアー ハイブリッドで元が取れるまで
燃費と価格を考えたときに非常に悩ましい問題となった。両方のグレード「G」で比較した場合、ガソリンモデルは3,410,000円、ハイブリッドモデルは4,000,000円と590,000円の差額となる。更にハイブリッド車は約157,900円(環境性能割 約95,400円+ 自動車重量税約30,000円+グリーン化特例 約32,500円(翌年度))の減税が受けられるので約430,000円の差額となる。
ここでガソリンの計算となるが約430,000円のガソリン代を埋める場合にどれほど乗ればお得となるのか検証する。現実的に上記記載の実燃費を元に計算すると。
ガソリン車(2WD)の燃費はWLCTモード燃費:15.0km/L(13.0km/L)ハイブリッド車(2WD)の燃費はWLCTモード燃費:19.0km/L(17.0km/L)で計算。
ガソリン価格 1L 130円の場合
ガソリンモデル 10,000km=100,000円
ハイブリッド車 10,000km=76,470円
10,000km走って23,530円しか差がでないので100,000km走っても235,300円しか差がでず。約200,000km乗らないと差が埋まらないことに・・・
通常5年ほどで新車を手放す可能性が高いかもしくは100,000kmと考えてもハイブリッド車を選ぶと-264,700円となる。ハイブリッド車だからと言って安易に選ぶことができない。更に、「ハリアー」の場合エクステリアデザインにハイブリッドとの差がなくドヤ顔できる訳でもない。
快適性について
今までは金額的な話をしてきたが、快適性の話もしたい。「直列4気筒2.0L直噴エンジン+Direct Shift-CVT」モデルは金額面では申し分ないが、快適な面で言うとそうでもない。筆者は、3代目ハリアーや4代目RAV4のガソリン 2.0Lに乗った経験があるが非常に走り出しが遅いと言う感想だ。車重に対してトルクが足りない、Direct Shift-CVTで改善されたとしても遅いと感じるはずだ。「直列4気筒 2.5L直噴エンジン+モーター」はトヨタお得意のハイブリッドシステムであり、走り出しはモーターのみで走行することになるがトルクはモーターの得意分野でありとてもいい走り出しが期待できる。更に海外モデルの「ヴェンザ」はこのハイブリッドエンジン仕様のみを採用。海外でも通用する走りを可能にしていることを証明している。更に、「レーダークルーズコントロール」を使用時では電気制御とハイブリッドの相性がいいので違いが出る可能性が高い。快適性能では「ハイブリッド車」をおすすめする。
新型旧型の比較して思うこと
「TNGA-Kプラットフォーム」と呼ばれる新開発のプラットフォームを採用し、ボディ剛性を高めた、更に最大熱効率40%以上を実現したエンジン直列4気筒 2.0L 直噴エンジン搭載 「Dynamic Force Engine」が搭載したことで今までのハリアーよりもワンランク上の上質で快適な走りが可能となった。新型ではハイブリッド仕様には2WD車を設定し選択肢を拡張した。4WD必要ない人も今までいたので価格を抑えてハイブリッド車に乗りたい人にはとてもいいことだろう。
エクステリアで「S」「G」で比較すると「フロントやリヤのメッキ加工」や「LEDデイライト」など、見た目や細かな便利な機能を含めると「G」を選択したい。
次世代のToyota Safety Senseは今までのToyota Safety Senseに比べ、検知する精度や項目が増えたことで安全技術として格段に向上している。予防&快適装備も充実させた事で、更に圧倒的にドライバーの負荷を軽減される。旧型が時代遅れではないがこの3年あまりでの進化がそのまま反映されることになる。旧型からの乗り換えも視野に十分入るだろう。
グレード「S」「G」「G “Leather Package”」「Z」「Z “Leather Package”」に加えハイブリッド車・ガソリン車からの選択なので非常に悩むことになる。ハイブリッド車とガソリン車ならガソリン車の方がトータルコストが安い。快適な走行を求めるならハイブリッドも選択肢に入れるべきだ。
インテリアは「パワーバックドア」や「イルミネーテッドエントリーシステム」「パワーバックドア」「デジタルインナーミラー」などの高級車だよねやっぱりハリアーはといった機能が標準で装備されており好き付きではあるがやっぱり「G」を選択したい。先進技術や安全装備も何かと欠けているのは嫌なのでやっぱり「G」を選択したい。300万円以上の車に30万円の差であるのであれば「G」を選択して問題ないですよ本当に。
インテリアも旧型も高級感があるが、更に「12.3インチのタッチスクリーン」「JBLプレミアムサウンド」や「ヘッドアップディスプレイ」を採用することで先進性や快適性がアップしている。どのグレードも価格は30万円ほどアップするが納得の装備だけに価格上昇は当然と言えそうだ。
更にフルモデルチェンジした装備をより実感したい人は「12.3インチT-Connect SDナビゲーションシステム」や「ハンズフリーパワーバックドア」「カラーヘッドアップディスプレイ」を搭載している「Z」をおすすめしたい。
結論、新型ハリアーで一番おすすめは「ハイブリッド車」「Z」である!!余裕があるなら「ハイブリッド車」「Z “Leather Package” 」を考えて商談に望んでもらいたい。
4代目 新型 ハリアー スペック
スペック | 新型ハリアー | |||
---|---|---|---|---|
全長 | 4,740mm | |||
全幅 | 1,855mm | |||
全高 | 1,660mm | |||
ホイール ベース |
2,690mm | |||
エンジン | 2.5L 直列4気筒 直噴エンジン 「Dynamic Force Engine」 +モーター |
2.0L 直列4気筒 直噴エンジン 「Dynamic Force Engine」 |
||
最高出力 | 131kW(178ps)/ 5,700rpm |
126kW(171ps)/ 6,600rpm |
||
最大トルク | 221Nm(22.5kgm)/ 3,600-5,200rpm |
207Nm(21.1kgf・m)/ 4,800rpm |
||
フロント モーター 最高出力 |
88kw(120ps) | – | ||
フロント モーター 最大トルク |
202Nm(20.6kgm) | – | ||
リア モーター 最高出力 |
– | 40kW(54ps) | – | |
リア モーター 最大トルク |
– | 121Nm(12.3kgfm) | – | |
システム 最高出力 |
160kW (218ps) |
163kW (222ps) |
– | |
トランス ミッション |
電気式 無段階変速機 |
Direct Shift- CVT |
||
駆動方式 | 2WD | E-Four (4WD) |
2WD | 4WD |
車両重量 | 1,710kg | 1,770kg | 1,620kg | 1,680kg |
最小 回転半径 |
5.5m~5.7m | |||
JC08モード 燃費 |
26.4~27.4km/L | 26.3km/L | – | – |
WLCTモード 燃費 |
22.3km/L | 21.6km/L | 15.4km/L | 14.7km/L |
タイヤサイズ | 225/55R19 235/55R18 225/65R17 |
|||
乗車定員 | 5名 | |||
価格 | 3,580,000円〜 4,820,000円 |
3,800,000円〜 5,040,000円 |
2,990,000円〜 4,230,000円 |
3,190,000円〜 4,430,000円 |
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トヨタニュースリリース
https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/32186273.html
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