今回は、現行4代目の新型ハリアーのおすすめグレードについて詳しくご紹介します。カタログを見ても分かりにくい方や、購入を検討していて悩んでいる方にとって参考になる情報をお届けします。筆者自身が実際に4代目ハリアーに乗っているので、他の記事よりも実体験に基づいた有益な情報を提供できると思います。
新型ハリアーについて
トヨタの新型「ハリアー」(4代目)は、2020年4月13日に発表され、6月17日から販売が開始されました。約7年ぶりのフルモデルチェンジを果たし、「TNGA」プラットフォームや「Dynamic Force Engine」、新世代の「Toyota Safety Sense」を全車に標準搭載しています。2022年9月26日に一部改良が行われ、上級グレードは7.0インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ+オプティトロンメーターから12.3インチTFTディスプレイ(フル液晶デジタルメーター)を採用しています。
新型 ハリアーのグレードは?
グレードは、「S」「G」「Z」から選択することになります。
- S:エントリーグレード
- G:中間グレード
- Z:上級グレード
- Z“Leather Package” 本革シート採用モデル
Sグレードの特徴
Sグレードはエントリーグレードで最も価格が安価です。なんとハリアーなのにガソリン車Sグレードを選択すれば3,128,000円から購入が可能です。エクステリアではLEDヘッドライトや17インチホイールを装備しています。インテリアは、シートはファブリックシート、1色を採用。(革が必ずしもいいとは限りません)ステアリングホイールは本革巻き、ドアトリムも合成皮革巻を採用しており素晴らしいです。
Sグレードのデメリット
個人的にSグレードの最大のデメリットはレンタカーやカーシェアなどの車で多くSグレードが採用されており、町で見かけたときにハリアー所有者であれば、レンタカーとわかるぐらいの違いはあります。ハリアーを所有するのであればSグレード以上を選ぶことをおすすめします。
Gグレードの特徴
Gグレードは中間グレードでお得感がやはりあるグレードです、ガソリン車Gグレードを選択すれば3,529,000円から購入が可能です。エクステリアではフロント・リアバンパーメッキモールやヘッドライトSグレードとは異なりLEDデイタイムランニングランプを採用したハリアーらしいデザインになります。更に、切削光輝+ダークグレーメタル塗装の18インチアルミホイールを採用、インテリアは大幅に変わり、シートがファブリック+合成皮革となりカラーも3色から選べます。
Gグレードのデメリット
個人的にGグレードのデメリットはエクステリアではGグレード専用の18インチアルミホイールを採用しているため、ハリアーを知っている人がみればGグレードだとすぐにわかります。また、インテリアでは改良により導入された、12.3インチフル液晶メーターがオプション設定、更にディスプレイオーディオは8インチディスプレイしか選択できません。安全面ではパノラミックビューモニターが付きません。
Zグレードの特徴
Zグレードは上級グレードで、少し価格が高いと感じる人もいるかもしれません、ガソリン車Zグレードを選択すると4,038,000円から購入が可能です。400万円台突入です。しかし、エクステリアデザインは、Zグレード専用スーパークロームメタリック塗装の19インチアルミホイールを採用、リアスポイラーにLEDハイマウントストップランプがロングタイプになっており、見た目でZグレードだとわかります。インテリアでは12.3インチフル液晶メーターと12.3インチディスプレイオーディオ+JBLプレミアムサウンドシステムが標準装備となり乗っていれば違いがわかります。地味にうれしいのがスマートエントリーですが、後席のノブをタッチするだけで開閉ができるスマートエントリー(後席)も追加されています。筆者はZ“Leather Package”グレードを選択しているのですが、後部座席ノブの解錠は結構頻繁に使うのであれば便利です。
Z“Leather Package”グレードの特徴
Z“Leather Packageグレードは上級グレードZに本革シートを採用したモデルです。更に、快適温熱シート+シートベンチレーション(運転席・助手席)が採用されており、暑い夏や寒い冬でも快適に過ごすことができます。1度使えばもうシートベンチレーションの無い車は嫌だなと思ってしまうほど快適です。
新型 ハリアーのエンジン選択について
エンジンは3つあり「ガソリン車」「ハイブリッド車」「プラグインハイブリッド車」から選ぶ。まず一番頭を悩ますのがエンジンの選択である。
ガソリンエンジンモデル
モデル | エンジン | トランス ミッション | 駆動 方式 | 価格 (10%) |
---|---|---|---|---|
Z “Leather Package” | 直列4気筒 2.0L直噴エンジン 「Dynamic Force Engine」 | Direct Shift- CVT | 2WD(FF) | 4,338,000円 |
4WD | 4,538,000円 | |||
Z | 2WD(FF) | 4,038,000円 | ||
4WD | 4,238,000円 | |||
G | 2WD(FF) | 3,529,000円 | ||
4WD | 3,729,000円 | |||
S | 2WD(FF) | 3,128,000円 | ||
4WD | 3,328,000円 |
ハイブリッドモデル
先代のハリアーはハイブリッド車が3,580,000円~5,040,000円であったが、新型となり3,718,000円~5,148,000円となり価格差がある。
モデル | エンジン | トランス ミッション | 駆動 方式 | 価格 (10%) |
---|---|---|---|---|
Z “Leather Package” | 直列4気筒 2.5L 直噴エンジン 「Dynamic Force Engine」 +モーター | 電気式 無段階 変速機 | 2WD(FF) | 4,928,000円 |
4WD(E-Four) | 5,148,000円 | |||
Z | 2WD(FF) | 4,628,000円 | ||
4WD(E-Four) | 4,848,000円 | |||
G | 2WD(FF) | 4,119,000円 | ||
4WD(E-Four) | 4,339,000円 | |||
S | 2WD(FF) | 3,718,000円 | ||
4WD(E-Four) | 3,938,000円 |
プラグインハイブリッド
モデル | エンジン | トランス ミッション | 駆動 方式 | 価格 (10%) |
---|---|---|---|---|
Z | 直列4気筒 2.5L 直噴エンジン 「Dynamic Force Engine」 +モーター(PHEV) | 電気式 無段階 変速機 | 4WD(E-Four) | 6,200,000円 |
新型ハリアー 燃費データ
ガソリン車(2WD)の燃費はWLCTモード燃費:15.4km/L(13.0km/L)
ハイブリッド車(2WD)の燃費はWLCTモード燃費:22.3km/L(17.0km/L)筆者はこれに乗っていますがほぼ実測値です。
スペック | ハリアー | |||
---|---|---|---|---|
全長 | 4,740mm | |||
全幅 | 1,855mm | |||
全高 | 1,660mm | |||
ホイール ベース | 2,690mm | |||
エンジン | 2.5L 直列4気筒 直噴エンジン 「Dynamic Force Engine」 +モーター | 2.0L 直列4気筒 直噴エンジン 「Dynamic Force Engine」 | ||
最高出力 | 131kW(178ps)/ 5,700rpm | 126kW(171ps)/ 6,600rpm | ||
最大トルク | 221Nm(22.5kgm)/ 3,600-5,200rpm | 207Nm(21.1kgf・m)/ 4,800rpm | ||
フロント モーター 最高出力 | 88kw(120ps) | – | ||
フロント モーター 最大トルク | 202Nm(20.6kgm) | – | ||
リア モーター 最高出力 | – | 40kW(54ps) | – | |
リア モーター 最大トルク | – | 121Nm(12.3kgfm) | – | |
システム 最高出力 | 160kW (218ps) | 163kW (222ps) | – | |
トランス ミッション | 電気式 無段階変速機 | Direct Shift- CVT | ||
駆動方式 | 2WD | E-Four (4WD) | 2WD | 4WD |
車両重量 | 1,710kg | 1,770kg | 1,620kg | 1,680kg |
最小 回転半径 | 5.5m~5.7m | |||
WLCTモード 燃費 | 22.3km/L | 21.6km/L | 15.4km/L | 14.7km/L |
タイヤサイズ | 225/55R19 235/55R18 225/65R17 | |||
乗車定員 | 5名 |
新型ハリアー ハイブリッドで元が取れるまで
燃費と価格を考えたときに非常に悩ましい問題となりました。両方のグレード「G」で比較した場合、ガソリンモデルは3,529,000円、ハイブリッドモデルは4,119,000円と590,000円の差額となる。更にハイブリッド車はエコカー減税約30,000円が受けられるので約560,000円の差額となります。
ここでガソリンの計算となるが約560,000円のガソリン代を埋める場合にどれほど乗ればお得となるのか検証する。現実的に上記記載の実燃費を元に計算すると。
ガソリン車(2WD)の燃費はWLCTモード燃費:15.0km/L(13.0km/L)ハイブリッド車(2WD)の燃費はWLCTモード燃費:19.0km/L(17.0km/L)で計算。
ガソリン価格 1L 170円の場合に1万キロ走った計算
- ガソリンモデル 10,000km=130,769円
- ハイブリッド車 10,000km= 100,000円
10,000km走って30,769円しか差がでないので100,000km走っても307,690円しか差がでず。約200,000km乗らないと差が埋まらないことに・・・
通常5年ほどで新車を手放す可能性が高いかもしくは100,000kmと考えてもハイブリッド車を選ぶと-252,310円となる。ハイブリッド車だからと言って安易に選ぶことができない。更に、「ハリアー」の場合エクステリアデザインにハイブリッドとの差がなくドヤ顔できる訳でもありません。
快適性について
これまでは価格について話してきましたが、次は快適性について述べたいと思います。「直列4気筒 2.0L直噴エンジン+Direct Shift-CVT」モデルは価格面では優れていますが、快適性では少し劣ります。筆者の経験では、3代目ハリアーや4代目RAV4のガソリン2.0Lモデルは走り出しが遅く感じられました。これは車重に対してトルクが不足しているためで、Direct Shift-CVTで改善されたとしても同じ印象を受けるでしょう。
一方、「直列4気筒 2.5L直噴エンジン+モーター」はトヨタのハイブリッドシステムを採用しており、走り出しはモーターのみで行われるため、トルクに優れたスムーズな走行が期待できます。さらに、海外モデルの「ヴェンザ」はこのハイブリッドエンジン仕様のみを採用しており、海外でも高評価を得ています。また、「レーダークルーズコントロール」を使用する際、電気制御とハイブリッドシステムの相性が良いため、より快適なドライブが可能です。快適性を重視するなら「ハイブリッド車」をおすすめします。
まとめ
新型ハリアーには「S」「G」「G “Leather Package”」「Z」「Z “Leather Package”」の各グレードがあり、さらにハイブリッド車とガソリン車から選択できます。そのため、どれを選ぶか非常に悩むところです。総コストではガソリン車の方が安くなりますが、快適な走行を求めるならハイブリッドも検討すべきです。
エクステリアの比較
- 「S」と「G」: 「フロントやリアのメッキ加工」や「LEDデイライト」など、見た目や便利機能を含めると「G」が魅力的です。
インテリアの比較
- 「G」: 「パワーバックドア」や「イルミネーテッドエントリーシステム」「デジタルインナーミラー」など高級感のある装備が標準で装備されています。先進技術や安全装備も充実しており、300万円以上の車で30万円の差であれば、「G」を選ぶ価値があります。
さらに、フルモデルチェンジした装備を実感したいなら、「12.3インチT-Connect SDナビゲーションシステム」や「ハンズフリーパワーバックドア」「カラーヘッドアップディスプレイ」を搭載した「Z」がおすすめです。
結論
新型ハリアーで最もおすすめのグレードは「Z “Leather Package”」です。予算に余裕があるなら、ハイブリッド車も検討してみてください。
納期遅れは?
発売当初から人気で、納期は長いハリアーですが、2024年6月現在は4ヶ月~5ヶ月での納車となっている様子です。しかし、今後はどうなっていくかはわからないので注意も必要かもしれません。
筆者は「ハイブリッド車」「Z “Leather Package”」を購入したので納車後に何度もレビューを書いてますので合わせて見て購入時の参考にしていただけたら幸いです。
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