世界的にSUV人気となり日本でもセダン車の割合が少ないイメージがあるが多くのメーカーでセダン車を継続して発表しており根強い人気がある。車としての評判や評価は販売台数に表れていることから、2019年1月と2018年の年間の販売台数を元にスペックについてまとめている。
セダンのおすすめポイント
セダン車は高い静音性や乗り心地、走行安定性、安全性能が高い所がポイントとなる。重心が低く、空力抵抗が少ない形状をしている。
安全性能が高い理由は、エンジンルームやトランクルームが衝撃を吸収することで人が乗るキャビンへの影響を軽減させることができる。
セダンは燃費が悪く大柄で扱いずらいイメージがある人も多いが、セダン車にもハイブリッドモデルが多く発売されており決して燃費が悪いとは言えない。
セダンをオススメしない人 ファミリーやアウトドア思考の方
セダンをオススメするポイントは沢山あるが、多くのデメリットもある。1つ目はファミリー層にあまり向いていない。ファミリーと言っても小学生までの子供がいる家族には特に不向きな車種となるだろう。チャイルドシートに子供を載せる高さや、ドアの開け閉め、ベビーカーやそれ以外の荷物を積みたいなど使い勝手でどうしても不向きとなってしまうだろう。
アウトドア派な方にもセダンは不向きとなる、悪走行な路面環境へ行く人や大きな荷物を積みたい人などにはシートアレンジが多様でないセダンは不向きである。
1位 トヨタ 新型 クラウン 月4,660台
セダンの2018年での年間販売台数1位は新型クラウンである。年間50,324台と日本においてはセダン車=クラウンとイメージする人が多いのも納得である。
新型クラウンについて
最も過酷と称されるドイツのサーキット、ニュルブルクリンクで走行テストを実施し、開発された今回の15代目となる新型クラウンは2015年12月9日に発売された新型プリウスから採用されたTNGA(Toyota New Global Architecture)FRと呼ばれる新開発のGL-Nプラットフォームを採用することによって、旧型モデルよりも広い室内空間を得る。旧型に比べ全高が若干さがり、更に低重心化をはかることができる。これにより走行性能、ボディ剛性をアップさせることができる。
直列4気筒 2.5リッター直噴エンジン D-4S+モーター、8AR-FTS 2.0L 直4 DOHC IC付きターボを採用。新型LS500h新型LC500h同様に「マルチステージハイブリッドシステム」を採用。ハイブリッドモデルはニッケル水素からリチュウムイオン電池に変更される。
2018年1月8日発売開始する新型アルファード /ヴェルファイアに搭載した第2世代の次世代 Toyota Safety Sense P 全車標準搭載する。
レーザーレーダーとカメラを用いて優れた認識性能・信頼性を確保するとともに、衝突回避支援型PCS、LDA、AHBをパッケージ化。高速域まで対応する衝突回避支援/被害軽減性能を確保している。
- 衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ(PCS)
- レーンディパーチャーアラート(LDA)
- オートマチックハイビーム(AHB)
- 歩行者検知機能付衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ(PCS)
- レーダークルーズコントロール
- レーントレーシングアシスト(LTA)(新機能)
- ロードサインアシスト(RSA)(新機能)
- 先行者発進告知(新機能)
新型 クラウン スペック
スペック | 新型クラウン | ||
---|---|---|---|
全長 | 4,910mm | ||
全幅 | 1,800mm | ||
全高 | 1,455mm | ||
ホイールベース | 2,920mm | ||
排気量 |
直列4気筒2.0L |
直列4気筒2.5L |
V型6気筒3.5L |
最大出力 |
180kW(245ps)/ |
131kW(176ps)/ |
220kW(299ps)/ |
最大トルク |
350Nm(35.7kgm)/ |
220Nm(22.5kgm)/ |
348Nm(36.3kgm)/ |
モーター 最高出力 |
– |
88kW(120ps) |
132kW(180ps) |
モーター 最大トルク |
– |
202Nm(20.6kgm) |
300Nm(30.6kgm) |
システム 最大出力 |
– |
155kw(211ps) |
359ps(264kw) |
トランスミッション | 8AT | 電気式無段階変速機 | マルチステージ |
車両重量 | 1,690〜1,730kg | 1,730~1,890kg | 1,860~1,900kg |
JC08モード燃費 | 12.8km/L | 20.8〜24.0km/L | 17.8〜18.0km/L |
価格 | 4,606,200円~ 5,594,400円 |
4,978,800円~ 6,015,600円 |
6,237,000円〜 7,187,400円 |
2位 トヨタ 新型 カムリ 月1,593台
カムリはカローラと共に世界戦略車であり全世界100ヶ国で累計1,800万台以上(2016年12月時点)を販売しているベストセラーカーである。
2017年のトヨタ車の中での世界販売台数はRAV4、ヤリスに次ぐ第5位である。日本では見かける機会は多くないが、海外市場における人気は絶大であり、特に北米市場では乗用車部門で16年連続で販売台数トップの実績を誇っている。日本での2018年、年間21,295台。
新型 カムリについて
新型カムリは9代目となるが、丸6年でのフルモデルチェンジい2017年7月10日日本で発売。
エクステリアはトヨタ独自のキーンルックの進化により個性を際立たせ、スリムなアッパーグリルと、立体的で大胆に構えたロアグリルを対比させることにより、低重心でワイドなスタンスを強調した。Bi-Beam LEDヘッドランプは、3層に重なったLEDクリアランスランプを採用。
TNGA(Toyota New Global Architecture)と呼ばれる新開発のプラットフォームを採用することによって、旧型モデルよりも広い室内空間を得る。旧型に比べ全高が若干さがり、更に低重心化をはかることができるサスペンションは、フロントに新開発のマクファーソンストラット式を採用、リヤにはダブルウィッシュボーン式を採用し、意のままの走りと上質な乗り味を実現した。液体封入式のエンジンマウントを4点すべてに採用(トヨタ初)し、それを最適配置することで、高トルク化による振動や静粛性への対応、上質な乗り味を実現した。
ボディ骨格部に「環状骨格構造」を採用。ボディのねじれ現象を抑制し、優れた操縦安定性を実現。また、骨格の接合部には先進の溶接技術「レーザースクリューウェルディング(LSW)」の採用や「構造用接着剤」の使用により剛性を強化。さらに、超高張力鋼板「ホットスタンプ材」を適用拡大するなど、軽量化とともに優れた衝突安全性の確保に貢献している。
Toyota Safety Sense Pの名称を変更、Toyota Safety Sense を全車標準搭載。トヨタセーフティセンスのプリクラッシュブレーキでは、歩行者との相対速度が約30km/h以内の場合に衝突回避を支援し、車両の場合だと10km/h~最高速の幅広い速度域で作動する。カムリは「セーフティ・サポートカーS<ワイド>、セーフティ・サポートカー」対象車である。
- 衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ(PCS)
- レーンディパーチャーアラート(LDA)
- オートマチックハイビーム(AHB)
- 歩行者検知機能付衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ(PCS)
- レーダークルーズコントロール
新型 カムリ スペックについて
スペック | 新型カムリ |
---|---|
全長 | 4,885mm |
全幅 | 1,840mm |
全高 | 1,445mm |
ホイールベース | 2,825mm |
エンジン | 直列4気筒 2.5リッター直噴エンジン D-4S +モーター(THSⅡ) |
最高出力 | 176ps/5700rpm |
最大トルク | 220Nm/3600-5200rpm |
モーター最高出力 | 143ps |
モーター最大トルク | 27.5kgm |
システム最大出力 | 211ps |
トランスミッション | CVT |
駆動方式 | FF |
JC08モード燃費 | 28.4~33.4km/L |
価格 | 329万4000円〜419万5,800円 |
3位 ホンダ 新型 インサイト 月1,382台
2006年に生産・販売を終了した初代に続き、2代目は2009年2月にコンセプトを大幅に変更して復活したが、2014年3月に生産・販売を終了。2018年6月には通算3代目が北米市場に登場。2018年12月より4年9か月ぶりに日本での販売が再開となった。
3代目 新型 インサイトについて
ホンダは3代目となる新型インサイトのフルモデルチェンジを行い2018年12月13日正式発表した。2018年12月14日に発売を開始した。
先代の小型4ドアハッチバック車から今回の新型インサイトは中型セダンへと生まれ変わった。新型シビック以上新型アコード未満のハイブリッドミドルセダンとなった。
新型インサイトは1.5L 直4 DOHC i-VTEC +高出力モーター(SPORT HYBRID i-MMD)を搭載。
更に新型プラットフォームを採用し軽量化を図り燃費を向上させる。更にi-MMDを更に進化させる(重希土類フリーモーター磁石の採用、PCU(パワーコントロールユニット)の小型化と1.5Lエンジンを組み合わせ、最大熱効率40.5%を達成した。)ことで燃費はJC08モード燃費34.2km/Lとなる。
新型シビックと同様に新設計のグローバルプラットフォーム「Honda compact global platform」を使い良い乗り心地をアップさせた。Advance Compatibility Engineering(ACE)本体構造。高剛性、軽量かつ低重心・低慣性なボディーにより、優れた空力特性を実現。高速域での安定性に寄与し、静粛性を高めている。日本仕様は専用グリルを採用する。
先進運転支援システム Honda SENSING(ホンダ センシング)全車標準搭載。
3代目 新型インサイト スペックについて
スペック | 新型インサイト |
---|---|
全長 | 4,675mm |
全幅 | 1,820mm |
全高 | 1,410mm |
ホイールベース | 2,700mm |
エンジン | 1.5L i-VTECエンジン+新型i-MMD |
最高出力 | 80kW(109PS)/6,000rpm |
最大トルク | 134Nm(13.7kgfm)/5,000rpm |
モーター最高出力 | 96kW(131PS)/4,000-8,000rpm |
モーター最大トルク | 267Nm(27.2kgfm)/0-3,000rpm |
トランスミッション | CVT |
車両重量 | 1370〜1390kg |
JC08モード燃費 | 31.4〜34.2km/L |
WLTCモード燃費 | 25.6〜28.4km/L |
4位 ホンダ 新型 シビック 月1,189台
昭和47年(1972年)に販売が開始され、世界各国で販売されるホンダの世界戦略車であり、ホンダ乗用車の中でも最も長く同一車名で販売されている車である。日本での2018年 年間8,287台。
10代目 新型シビックについて
ホンダが新型シビックのフルモデルチェンジを行い、日本で2017年7月27日に正式発表、9月29日発売。
10代目としてモデルチェンジすることとなる。「43年の歴史の中で最も野心的なモデルチェンジ」というのを掲げているそうだ。更に、日本では今回のモデルで復活となる。
同日に新型シビックシリーズの3モデル「シビック ハッチバック」「シビック セダン」「シビックタイプR」が発売開始される。
新しいダウンサイジングエンジン「1.5L 4気筒ターボエンジンVTEC Turbo」を搭載。
新設計のプラットフォーム「Honda compact global platform」を使い、シャシーを全面刷新。シャーシ。ボディ剛性を25%も向上しながら、最も軽いバージョンで約22kgもの軽量化された。
安全運転支援システム「Honda Sensing」を装備。
10代目 新型シビックについて
スペック |
新型シビック |
新型シビック |
新型シビック |
|
---|---|---|---|---|
全長 | 4.650mm | 4.520mm | 4.560mm | |
全幅 | 1,800mm | 1.875mm | ||
全高 | 1,415mm | 1.435mm | ||
ホイールベース | 2,700mm | |||
エンジン |
1.5L 4気筒ターボ |
1.5L 4気筒ターボ |
2.0L 4気筒ターボ |
|
最高出力 |
173ps/ |
182ps/ |
320ps/ |
|
最大トルク |
22.4kgm/ |
24.5kgm/ |
40.8kgm/ |
|
トランスミッション |
CVT(7速モード付) |
6速MT | ||
駆動方式 | 2WD (FF) | |||
タイヤサイズ |
215/55 R16 |
235/40 R18 |
245/30 ZR20 |
|
車両重量 | 1,300kg | 1,350kg | 1,320kg | 1,390kg |
JC08モード燃費 | 19.4km/L | 18.0km/L | 17.4km/L | 12.8km/L |
価格 | 265万320円 | 280万440円 | 450万360円 |
5位 LEXUS 新型 ES300h 月1,165台
初代モデルは、日本で販売されていた「トヨタ・カムリプロミネント4ドアハードトップ」をベースに細部をモディファイして北米市場で発売。
2代目から4代目は日本国内のみ「トヨタ・ウィンダム」として販売されたが、5代目・6代目に相当するモデルは日本では販売されず、海外市場専用モデルとなっていた。2018年10月にリリースされた7代目より日本市場に初導入された。
LEXUS 新型 ES300hについて
レクサスは新型 LEXUS ESシリーズのフルモデルチェンジを行い7代目をLEXUS ES300hを日本で2018年10月24日に発売した。LEXUS ES300hは「デジタルアウターミラー」を量産車に世界初採用となる。
レクサス新世代プラットフォーム「GA-K」を新型カムリに採用しており、当然ESにもこのプラットフォームを採用する。仕様やクラスを見ても新型カムリのレクサス版である。ES200 / ES300h / ES350の3種類をランナップ(日本では ES300h のみ)することになりランナップが新型カムリとは異なる。予防安全パッケージLexus Safety System +も採用される。
LEXUS ES スペックについて
スペック | 新型 ESシリーズ (ES300h) |
---|---|
全長 | 4,975mm |
全幅 | 1,865mm |
全高 | 1,445mm |
ホイールベース | 2,870mm |
エンジン | 直列4気筒 2.5リッター直噴エンジン D-4S +モーター(THSⅡ) |
最高出力 | 131kW(178ps)/5,700rpm |
最大トルク | 221Nm(22.5kgm)/3,600-5,200rpm |
モーター最大出力 | 88kw(120ps) |
モーター最大トルク | 202Nm(20.6kgm) |
システム出力 | 155kw(211ps) |
トランスミッション | 電気式無段変速機 |
バッテリー | リチウムイオンバッテリー |
駆動方式 | 2WD(FF) |
乗車定員 | 5名 |
JC08モード燃費 | 23.4km/L |
WLTCモード燃費 | 20.6km/L |
価格 | 580万円〜698万円 |
まとめ
セダン車は販売台数を見るとトヨタが進んでおり、それに後を追うのがホンダである、更に名を連ねているのは名車ばかりであり、どれも300万以上はする高級車であることは間違えないだろう。しかし、ハイブリッド化により燃費性を昔と比べ格段に上げたセダン車は決して経済的でないともいえない。走行性や安全性、車としての基本性能が高いセダン車を一度検討してみるのも悪くないだろう。
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