トヨタはクラウンシリーズ第2弾となる新型「クラウンスポーツ」を2023年10月6日に発売する。1年前となる2022年9月1日に新たな挑戦としてSUVクーペスタイル「クラウン(クロスオーバー)」を発売した。価格は590万円の1グレードのみ。PHEVモデルは2023年12月を予定している。クラウン(セダン)は2023年11月頃、クラウン(エステート)は2023年12月の発売を予定。SNSなどでは「クラウンスポーツが断然かっこいい」と言っている人もおり、クラウンシリーズの一番人気車種となる可能性が高そうだ。
新型クラウンスポーツ について
豊田章男 前社長は約2年前に「本気でクラウンを作り直さないか」「マイナーチェンジを飛ばしてもよいので、もっと本気で考えてみないか」と開発陣に問いかけた。中島氏は「クロスオーバー」でGOサインが出てから「セダン」を出してみないかと言われ、この多様性の世の中で「スポーツ」「エステート」が必要なのではということで4車種となった。
「カローラ」「カローラツーリング」「カローラスポーツ」「カローラクロス」とラインナップしたことで一気にカローラ人気が出ている。そして値段に対してやはりいい車という印象が強いし見た目も良く印象がよくなった。「クラウン」ブランドも同様に復活を狙った新たなモデルとして今までにない進化を果たす。
中島氏はプレゼンテーション内で車種の紹介した順番が「クロスオーバー」「スポーツ」「セダン」「エステート」という順番で紹介していた。更に、公開された車種を見ると、完成度が「スポーツ」が高い。また、「クロスオーバー」を元にスポーツへと変更した「スポーツ」を次のラインナップとすることは非常に自然のことである。
横からの画像を比較してもフロントはほぼ共通化、リアのデザイン形状がセダンとハッチバックの違いであることがよくわかる。呼び方を「スポーツ」としいるが、世の中的なシルエットで見ると純粋なクロスオーバーSUVということになるだろう。
新世代クラウンシリーズ第2弾となる新型「クラウンスポーツ」
全車4WD、TNGA(Toyota New Global Architecture)新開発「GA-Kプラットフォーム」を採用。
新型エンジン「2.5L 直列4気筒 直噴エンジン(Dynamic Force Engine)+ハイブリッドシステム」と新開発のプラグインハイブリッドシステム“THSⅡ Plug-in”を搭載「直列4気筒 2.5L 直噴エンジンD-4S +モーター(THSⅡ)」を搭載。
最新バージョン「Toyota Safety Sense(TSS3)」搭載。高度運転支援技術 Toyota Teammate[Advanced Drive]搭載。
メーターには「12.3インチ大型フル液晶デジタルメーター」を採用。
新型クラウンスポーツ と 新型ハリアー 比較
新型「クラウンスポーツ」と新型「ハリアー」とのボディサイズを比較すると全高が「クラウン」の方が長いが全高が-130mm低くなっている。
スペック | 4代目 新型ハリアー | 16代目 新型クラウン スポーツ | 差 |
---|---|---|---|
全長 | 4,725mm | 4,710mm | -15mm |
全幅 | 1,835mm | 1,880mm | +45mm |
全高 | 1,690mm | 1,560mm | -130mm |
ホイールベース | 2,690mm | 2,770mm | +80mm |
新型 クラウンスポーツ エクステリアについて
フロント部分は独特なデイライト付きヘッドライトを採用する。「クラウン」エンブレムは継続採用。リアは「LED リアコンビネーションランプ」を採用、薄くシャープなリアコンビネーションランプを採用。ボディカラーに今どきなツートン・カラーを採用する。駆動方式は「4WD」、ハイブリッドシステムまたはプラグインハイブリッドシステムを搭載。プラットフォームは「TNGA」に基づく「新開発 プラットフォーム」を採用。シャシーをニュルブルクリンクで鍛え上げて「走る・曲がる・止まる」といった車両性能を大きく進化させている技術が継承される。
新型 クラウンスポーツ インテリアについて
インテリアは共通化しどの車種に乗っても「クラウンだね!」と思わせてくれるだろう。ディスプレイオーディオを一体化させたインパネデザインを採用。メーターには「12.3インチ大型フル液晶デジタルメーター」を採用。ナビゲーションシステムを「コネクティッドナビ」。「デジタルインナーミラー」トヨタ初「ドライブレコーダー(前後方)」を採用。ディスプレイオーディオのオプションとして「車内Wi-Fi」を設定。
新型 クラウンスポーツ 安全技術について
先代モデルよりも機能を高めた次世代「Toyota Safety Sense」を採用する。右折時の対向直進車や右左折後の横断歩行者も検知対象となる。高度運転支援技術「Toyota Teammate」共に走るというトヨタ自動車独自の自動運転の考え方「Mobility Teammate Concept」に基づいて開発した最新の高度運転支援技術を、MIRAIにも採用。ディープラーニングを中心としたAI技術も取り入れ、運転中に遭遇しうる様々な状況を予測し、対応することを支援。「Advanced Park」などを採用する。
新型 クラウンスポーツ エンジンについて
トヨタは新型「RAV4 PHEV」「ハリアー PHEV」(プラグインハイブリッドモデル)同様に新開発のプラグインハイブリッドシステム“THSⅡ Plug-in”を搭載「直列4気筒 2.5L 直噴エンジンD-4S +モーター(THSⅡ)」に大容量リチウムイオンバッテリー(リチウムイオン 電力量 8.8kWh)と強力なモーターを追加したモデルとなる。システム出力は302 HP(225 kW / 306 PS)となる、ハイブリッドモデルを83HP(62 kW / 84 PS)上回る。EV走行のみの航続距離はWLTCモード燃費93km/L。ハイブリッド燃費WLTCは20.5km/L。加速性能は0-100km/h加速6.0秒。航続距離は1,300km。
スペック | クラウンスポーツ RS(PHEV) | クラウンスポーツ Z(2.5 ハイブリッド) |
---|---|---|
全長 | 4,725mm | 4,725mm |
全幅 | 1,835mm | 1,835mm |
全高 | 1,690mm | 1,690mm |
ホイールベース | 2,690mm | 2,690mm |
エンジン | 直列4気筒 2.5L 直噴エンジンD-4S +モーター(THSⅡ) | 直列4気筒 2.5L 直噴エンジンD-4S +モーター(THSⅡ) |
最高出力 | 130kW(177ps)/ 6,000rpm | 137kW(186ps)/ 6,000rpm |
最大トルク | 219Nm/3,600rpm | 219Nm(22.5kgm)/ 3,600rpm |
フロントモーター 最大出力 | 134kW(182ps) | 88kW(119ps) |
フロントモーター 最大トルク | 270Nm | 202Nm |
リアモーター 最大出力 | 40kW(54.4ps) | 40kW(54.4ps) |
リアモーター 最大トルク | 121Nm(12.3kgfm) | 121Nm(12.3kgfm) |
システム出力 | 227kW(309ps) | 172kW(234ps) |
トランスミッション | 電気式無段変速機 | 電気式無段変速機 |
バッテリー | ニッケル水素電池 8.8kWh | ニッケル水素電池 5Ah |
駆動方式 | 4WD (E-Four) | 4WD (E-Four) |
乗車定員 | 5名 | 5名 |
車両重量 | 1900-1920kg | 1750-1790kg |
WLTCモード燃費 | 20.5㎞/L | 22.4㎞/L |
EV航続距離 | 93km/L | - |
トヨタ 新型 クラウンスポーツ PHEV 価格 グレードについて
ハイブリッドモデルも1グレードのみである。
グレード | パワートレーン | 駆動 | 価格 (10%) |
---|---|---|---|
SPORT Z | シリーズパラレルハイブリッドシステム (A25A-FXS 2.5L) | E-Four | 5,900,000円 |
BEVモデルとしても可能性あり?!
トヨタは、バッテリEV戦略に関する説明会を開催。新型BEV(バッテリEV)「bZ」シリーズを2021年12月14日公開した。なんとこの中に「クラウン(スポーツ)」が公開されていた。
まとめ
新たな世代を取り入れるためにもセダンスタイルは昔の人に比べ親しみもかっこいいという感覚よりも古臭い、親父くさいなどという印象が強く、やはり「クロスオーバーSUV」とすることで高級な印象とデザインの印象を変えることで40代、30代の人に乗ってもらいたいという意欲を感じる。15代目をあえてマイナーチェンジを飛ばして16代目として4つのボディを全て「クラウン」車種とすることで客のニーズを答えつつ、「クラウン」をトヨタブランドとして残して行く意思と挑戦する気持ちを感じた。筆者としては「クラウンシリーズ」で一番魅力的に見えるのが今回の「クラウンスポーツ」なので市場の注目度も高いと思われる。購入を検討する人は発売日が近づいてきたらディーラーにて早めに注文受付をするべきである。残りのモデルを1年以上かけて発売していくが、半導体の影響が今後更に続くことが予想されるため、苦戦を強いられることは間違いない。
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