スバルは、新型「フォレスター」のフルモデルチェンジを行い、2024年12月頃に日本で発売すると予想されています。現行モデルは2018年7月19日に発売され、約6年ぶりのフルモデルチェンジとなります。スバルで最も人気のある「フォレスター」は次期モデルを多くの人々が待ち望んでいます。一体どんなモデルになるのは徹底解説します。
スバル 新型 フォレスター フルモデルチェンジ について
フルモデルチェンジする新型「フォレスター」には、次世代プラットフォーム「SUBARU GLOBAL PLATFORM (SGP)」を採用し、新デザインコンセプト「BOLDER」を採用します。内外装の質感を大幅に向上させるとともに、新型「レガシィ B4」「レガシィ アウトバック」「レヴォーグ」と同様に「11.6インチフルHD大画面ディスプレイ」を搭載。さらに、一部グレードには「デジタルコクピット12.3インチのフル液晶メーター」も搭載されます。「ハンズフリーオープンパワーリヤゲート」も採用され、トヨタのハイブリッドシステムTHSを採用した「次世代e-BOXER」が搭載されます。また、「アイサイトX」やコネクテッドサービス「SUBARU STARLINK」にも対応します。
- 新デザインコンセプト「BOLDER」を採用すると共に、内外装の質感を大幅向上させる。
- 次世代プラットフォーム「SUBARU GLOBAL PLATFORM (SGP)」×「フルインナーフレーム構造」を採用。
- 新型「レガシィ アウトバック」「レヴォーグ」同様に「11.6インチフルHD大画面ディスプレイ」を搭載。
- 「ハンズフリーオープンパワーリヤゲート」を採用。
- 「アイサイトX」搭載やコネクテッドサービス「SUBARU STARLINK」に対応する。
- トヨタのハイブリッドシステムTHS採用した「次世代e-BOXER」を搭載。
スバル 新型 フォレスター フルモデルチェンジ エクステリア について
- 新デザインコンセプト「BOLDER」を採用すると共に、内外装の質感を大幅向上させる。
- 力強さと高級感が増した新しいエクステリアデザインを採用。
- 空気の排出口(エアアウトレット)フロントとサイドに採用し空気抵抗の低減を実現。
最新のデザインを採用し、グリルの面積を拡大して、ヘッドライトと一体化したラインを採用しました。これにより、先進的でありながら、これまで以上に高級感のある印象を与えます。リアのテールランプは、スバルロゴを中心に左右につながるデザインを取り入れ、流行の要素も取り入れました。
ボディサイズは全長4,655mm、全幅1,830mm、全高1,730mm、ホイールベース2,670mm、最低地上高220mmとなりました。先代モデルと比べて全長が30mm、全幅が15mmしか変わっていないとは思えないほどの印象です。空気抵抗の低減と燃費向上のために、車体にはエアアウトレットがフロントとサイドに設けられています。さらに、サイドガードとルーフレールが標準装備され、アルミホイールは17インチ、18インチ、19インチのサイズが選択できます。
スバル フォレスター 新旧ボディサイズ比較
スペック | 先代 5代目 フォレスター | 新型 6代目 フォレスター | 旧型サイズ 比較 |
---|---|---|---|
全長 | 4,625mm | 4,655mm | +30mm |
全幅 | 1,815mm | 1,830mm | +15mm |
全高 | 1715〜1,730mm | 1,730mm | 0mm |
ホイールベース | 2,670mm | 2,670mm | 0mm |
最低地上高 | 220mm | 220mm | 0mm |
最小回転半径 | 5.4m | 5.4m | 0mm |
スバル 新型 フォレスター フルモデルチェンジ インテリア について
- インテリアデザインをスバル最新のデザインに変更。
- 11.6インチのフルHD大画面ディスプレイを搭載。
- より多くの吸音材などを使用、屋根パネルからの騒音減衰率の39%削減車内はより静かで快適に
インテリアには11.6インチのフルHD大画面ディスプレイを搭載したナビゲーションシステムを採用しています。スマートフォン感覚で快適に操作できるHMI(Human Machine Interface)を採用し、「Apple CarPlay」「Android Auto」にも対応しています。さらに、車内の静かさと快適さを向上させるために、より多くの吸音材や堅牢な溶接技術が採用され、屋根パネルからの騒音を39%削減するための追加の構造用接着剤も使用されています。
スバル 新型 フォレスター フルモデルチェンジ SUBARU GLOBAL PLATFORM×フルインナーフレーム構造 採用
- 高剛性化に寄与する「フルインナーフレーム構造」を採し、高剛性と軽量化を両立。従来比10%強化
- 2ピニオン方式の電動パワーステアリングを採用。
新しいプラットフォーム「SUBARU GLOBAL PLATFORM (SGP)」は、ガソリンエンジンだけでなく、ハイブリッド(HV)やプラグインハイブリッド(PHV)、電気自動車(EV)など、さまざまなパワーユニットにも1つの設計構想で対応できるようになっています。これにより、将来の多様な需要に柔軟に対応できるようになりました。「レヴォーグ」や「レガシィアウトバック」に採用されている「フルインナーフレーム構造」を採用し、高剛性化に貢献しています。これにより、高剛性と軽量化を両立させました。また、従来の製造方法よりも部品点数を減らし、スポット溶接による骨格同士の接合を採用することで、10%の高剛性化を実現しました。これにより、静粛性も向上し、高速道路などでの車内への騒音の侵入を低減させました。
さらに、「2ピニオン方式の電動パワーステアリング」を採用することで、モーターアシスト軸とドライバーのステアリング操作軸を別軸とし、滑らかで応答遅れのないスポーティなステアリングフィールを実現しました。
スバル 新型 フォレスター フルモデルチェンジ 高度運転支援技術 次世代「アイサイト X」採用
- 安全システムはトリプルカメラを採用した次世代「アイサイト」に、ハンズオフが可能となる「アイサイトX」を採用
ステレオカメラが日立製からスウェーデンのヴィオニア社製の広角カメラに変更されました。この新しいカメラは解像度が1.2メガピクセルから2.3メガピクセルに向上し、水平画角も2倍弱広くなりました。さらに、従来の後側方レーダーや後部の超音波センサーに加えて、車両前部の左右にミリ波レーダーが搭載されました。カメラの視野角の拡大は、カメラカバーをフロントガラスに密着させることで、搭載位置が前進したことが大きな要因です。ブレーキブースターも電動式に変更され、アイサイトによる反応が向上しました。また、プロセッサにはザイリンクス社のFPGAであるZynq UltraScale+ MPSoC(マルチプロセッサシステムオンチップ)が採用されました。
これらの次世代の「アイサイト」を搭載した車種「クロストレック」「インプレッサ」「レヴォーグ」「レガシィアウトバック」は、全てNASVAの自動車安全性能の総合ランキングで上位を独占しています。そのため、これらの車種の安全性の高さが証明されています。
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アイサイトX
新世代アイサイトには、追加可能な「高度運転支援機能」があります。これには、三菱電機と共同で開発した3D高精度地図ユニットと準天頂衛星「みちびき」を利用した高精度GPS情報が活用されています。
渋滞時ハンズオフアシスト
約50 km/h以下での走行時にハンドルから手を放すことが可能です。
渋滞時発進アシスト
ACC使用時、停止からの自動再発進までの時間が従来の3秒から約10分に伸びた。これは、フロントレーダーの追加と、ステレオカメラの画角の拡大により、割り込み車両をより正確に検知出来るようになります。
アクティブレーンチェンジアシスト
70-120km/hでの走行時に方向指示器のレバ―を操作すると操舵支援を行い、車線変更をアシストします。
カーブ前の速度制御
カーブに合わせた適切な速度に制御する。料金所前速度制御ETCゲート通過に適した速度に制御します。
ドライバー異常時対応システム
ドライバーの異常を検知すると、自動的に非常点滅表示灯(ハザードランプ)やホーンを使って周囲に知らせながら、車両を減速・停止させます。この機能は、全車速追従機能付きクルーズコントロール(ACC)が作動し、かつ車線中央維持・先行車追従操舵機能が動作している場合にのみ機能します。これらの機能は主に高速道路や有料道路など、自動車専用道路での使用を想定しています。一般道路での使用は非推奨とされています。3D高精度地図データにより急カーブ区間と判断された場合、後方まで走行して停車しますが、路肩に寄せる動作は行いません。
3D高精度地図データ
年4回の更新が行われます。
アイサイト Ver.2 Ver.3 次世代アイサイト(アイサイトX)の違いは?
システム | アイサイト Ver.3 | 次世代 アイサイト |
---|---|---|
方式 | ステレオカメラ (CMOS) | ステレオカメラ+ ミリ波レーダー |
プリクラッシュ セーフティ | ◯(50km/h以下) | ◯ |
歩行者衝突回避 | ◯(35km/h) | ◯ |
全車速追従機能付 クルーズコントロール | ◯ (0km/h〜 約120km/h) | ◯ |
先行車追従操舵 | - | ◯ |
車線中央維持 | ◯ | ◯ |
車線逸脱抑制 | ◯ | |
停止保持 | ◯ | ◯ |
車間距離 | 4段階 | 4段階 |
AT誤発進抑制 | ◯ | ◯ |
AT誤後進抑制 | ◯ | ◯ |
後退時ブレーキ アシスト | - | ◯ |
自車のふらつき警報 | ◯ | ◯ |
車線逸脱警報 | ◯ (40km/h以上) | ◯ |
ハイビーム アシスト | ◯ | ◯ |
リアビークル ディテクション | ◯ | ◯ |
ボイス インフォメーション | ◯ | ◯ |
前側方プリクラッシュ ブレーキ | - | ◯ |
緊急時プリクラッシュ ステアリング | - | ◯ |
渋滞時ハンズオフ アシスト | - | ◯※ |
渋滞時発進アシスト | - | ◯※ |
アクティブレーン チェンジアシスト | - | ◯※ |
カーブ前の速度制御 | - | ◯※ |
料金所前速度制御 | - | ◯※ |
ドライバー異常時 対応システム | - | ◯※ |
※アイサイトX搭載車
スバル 新型 フォレスター フルモデルチェンジ エンジンについて
- トヨタのハイブリッドシステム「THS」を採用した次世代e-BOXER搭載車
スバルは、2022年5月12日の決算説明会で、電動車開発の拡大・加速に向けた国内生産体制の再編計画を発表しました。この計画の一環として、トヨタ自動車のハイブリッドシステム「THS(TOYOTA Hybrid System)」を採用した次世代e-BOXER搭載車の生産が、2020年代中盤から開始される予定です。そして、新型「フォレスター」にはこのトヨタのハイブリッドシステム「THS」を採用した次世代e-BOXERが搭載されることになります。これは本当にわくわくしますね。
スバル 新型 フォレスター フルモデルチェンジ について思うこと
今回の「フォレスター」のフルモデルチェンジは、内容がとても充実していると言えます。特に注目すべきは、トヨタのハイブリッドシステム「THS」を採用した次世代e-BOXERです。水平対向エンジンにモーターを組み合わせたこのシステムは、まさに夢のような進化です。信頼のおける「THS」と最新の水平対向エンジンが組み合わされることで、燃費の向上はもちろん、強力なモーターアシストも期待できます。また、エンジン始動時の縦揺れも少ない水平対向エンジンは、安定性にも貢献します。さらに、安全性にも優れた「次世代アイサイト」が搭載されるという点も注目です。これらの組み合わせにより、「フォレスター」は競合他社の車種よりも高い商品力を持つかもしれません。今から新型「フォレスター」の登場が楽しみですね。
フォレスターの歴史
スバルの「フォレスター」は、1997年に初登場して以来、世界中で愛されているクロスオーバーSUVです。これまでに米国だけで260万台以上が販売されています。インプレッサと同じプラットフォームを共有し、モノコック構造のSUVです。すべてのモデルで、水平対向エンジンと「シンメトリカルAWD」が標準装備されています。悪路でも走行可能な高い車高と、低重心で高出力のエンジンを組み合わせることで、舗装路でも優れた操縦安定性を実現しています。これらの特徴により、フォレスターは日常生活からアウトドアまで、あらゆるシチュエーションで活躍するSUVとなっています。
フォレスターの歴史を振り返ると、現在の6代目に至るわけですが、過去のパターンでは5年ごとに全面改良が行われてきました。最新の5代目SK系は2021年8月に大幅な改良が施されましたが、そこから間もなく次の変更があるとは考えにくいです。しかし、次のフルモデルチェンジは2023年から2024年の間に行われる可能性があります。なぜなら、次の世代の「アイサイトX」や「11.6インチのフルHD大画面ディスプレイ」、そして「デジタルコクピットに12.3インチのフル液晶メーター」を搭載するためには、フルモデルチェンジが必要になるからです。他の車種でこれらの機能が採用されつつあることを考えると、フォレスターも近い将来に大きな変化が予想されます。
型式 | 年 | 日付 | 内容 |
---|---|---|---|
初代 SF系 | 1997年 | 2月 | 発売開始 |
1998年 | 9月7日 | 一部改良 | |
2000年 | 12月27日 | 一部改良 | |
2代目 SG系 | 2002年 | 2月12日 | フルモデルチェンジ |
2003年 | 2月3日 | 一部改良 | |
2004年 | 2月3日 | 一部改良 | |
2005年 | 1月27日 | フルモデルチェンジ並みの大幅な マイナーチェンジを行う | |
2007年 | 1月22日 | 一部改良 | |
2007年 | 11月 | 生産終了 | |
3代目 SH系 | 2007年 | 12月25日 | フルモデルチェンジ |
2009年 | 1月27日 | 一部改良 | |
2010年 | 10月25日 | マイナーチェンジ | |
2012年 | 10月 | 生産終了 | |
4代目 SJ系 | 2012年 | 11月13日 | フルモデルチェンジ |
2013年 | 10月29日 | 一部改良 | |
2013年 | 12月24日 | 特別仕様車「X-BREAK」を発売 | |
2014年 | 11月25日 | 一部改良及び特別仕様車「S-Limited」を発売。 | |
2017年 | 3月13日 | 一部改良、2017年4月3日発売。 | |
2018年 | 6月 | 生産終了 | |
5代目 SK系 | 2018年 | 6月20日 | フルモデルチェンジ 2018年7月19日に発売開始。 |
2018年 | 9月14日 | マイルドハイブリッドモデル 「e-BOXER」を追加する | |
2019年 | 6月10日 | 改良モデルが発表され7月18日発売。 | |
2020年 | 10月22日 | 改良モデルが発表。 | |
2021年 | 8月19日 | 大幅改良モデルが発表された。 | |
2022年 | 6月27日 | 一部改良モデル(D型)と追加グレード「STI Sport」追加。 | |
2023年 | 8月24日 | 一部改良が行われた(F型)。 後退時ブレーキアシストの設定が変更され、 後退時に障害物を検知した際の警報のタイミングが早められた。 | |
2024年 | 4月11日 | 特別仕様車「X-EDITION」「XT-EDITION」に 専用ボディカラーとして、「ガイザーブルー」を設定 |
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