ホンダを代表するスポーツセダン、シビックがマイナーチェンジを実施し、2024年9月12日発表に9月13日発売されます。今回の改良では、スポーティーな走りをさらに追求した「RS」グレードが新たに追加され、専用チューニングによる操作性向上や内外装デザインの一新など、大幅な進化を遂げました。価格は3,448,500円~4,307,000円となります。各販売店では発売1ヶ月前となる8月から先行受注を開始しています。一体どんなモデルになるのか、詳しく解説します。
ホンダのブランドイメージとして、「RS」は特に強く浸透しており、過去の名車「シビック」にも「RS」グレードが存在しました。現行の「シビック」でも海外(タイ)仕様では「RS」モデルが販売されており、今回の国内発売もそれに近いモデルになると予想されます。
ホンダは2024年1月12日から14日にかけて幕張メッセで開催された「東京オートサロン2024」にて、6速MTモデルをラインナップするブラックボディカラーの「シビック RS」プロトタイプを公開しました。そして、2024年8月1日、「CIVIC(シビック)」改良モデルに関する情報を、Webサイトにて先行公開しました。
新型 シビック マイナーチェンジ モデルについて
今回のマイナーチェンジではエクステリアデザインも刷新され、フロントグリルやバンパー、テールライトのデザインを変更。よりアグレッシブでスポーティーな印象を強めています。ボディカラーには「シーベッドブルーパール」を新設定しました。安全装備では「急アクセル抑制機能」、衝突軽減ブレーキは、交差点右折時に直進してくる車両、バイクや自転車の認識に対応。更に、オートブレーキホールド メモリー機能を追加されました。過スポーツグレード「シビックRS」を設定。前モデルからグレード構成を変更、ガソリン車の「LX」と「EX」グレードに設定されていた6速MTを廃止し、新設定の「RS」にのみMTトランスミッションを設定しました。ハイブリッド車は、ガソリン車と同じく「e:HEV EX」と「e:HEV LX」の2グレードに変更しました。
インテリアでは、インフォテイメントシステムに車載向けコネクテッドサービス「Google ビルトイン」を搭載されます。スマホがなくてもGoogleのサービスがそのまま使えます。各USBポートは、Type AからType Cに変更になります。
ついに復活!シビックRS グレード
新型シビックの目玉となる「RS」グレードは、1.5L VTEC TURBOエンジンに専用チューニングを施し、操作性を向上させました。これにより、より力強く、レスポンスの良い加速性能を実現し、スポーツドライビングの楽しさをさらに高めています。
足回りにはRS専用セッティングのサスペンションを採用し、ハンドリング性能も向上。よりスポーティーな走りを実現するために、ブレーキシステムも強化されています。
滑らかなMT変速操作を可能にしたレブマッチシステムのほか、クラッチツインプレートからシングル化により約5kgの軽量化した軽量フライホイールも採用しました。
ホンダ 純正アクセサリー について
今回、ホンダアクセスから、純正アクセサリーとしてシビックタイプRを彷彿とさせる大きなウィング、テールゲートスポイラーにウイングタイプとダックテールタイプを用意しています。
(ウイングタイプ)
(ダックテールタイプ)
その他のオプションには、空力バンパーエクステンション、グリルと下部バンパーインテーク用のスポーティなガーニッシュなどがあります。
新型 シビック マイナーチェンジ ボディカラー 全5色 について
プレミアムクリスタルブルー・メタリックを廃止!シーベッドブルー・パールを新採用しました。
- プラチナホワイトパール
- クリスタルブラックパール
- ソニックグレーパール
- プレミアムクリスタルレッド・メタリック
- シーベッドブルー・パール NEW
ホンダ 新型 シビック 新グレード RS について
今回、新たなグレードとして走行性能に焦点を当てた新しい「RS(アールエス)」が導入されます。ホンダと言えば、「RS」というイメージもあり、歴代の名車「シビック」にも「RS」グレードが存在します。
専用のエクステリアを採用、RSバッチも前後、専用スポーツサスペンションや専用の18インチアルミホイールを装着、更に、直列4気筒1.5L「VTEC TURBO」を専用チューニング、トランスミッションには6MTが採用されます。代りに通常モデルにはMTモデルを廃止となりました。
スプリングとスタビライザーの剛性が向上し、コンプライアンスブッシュがソリッドラバーに変更されました。これに加え、スポーツサスペンションが採用されています。その結果、最低地上高が5mm下がりました。
インテリアでは、赤いスティッチが施されたRSグレード専用のスポーツシートやステアリングホイールを採用し、スポーティーな雰囲気を演出。さらに、メーターパネルのデザインも一新され、視認性と機能性が向上しています。
マイナーチェンジにより現在の通常モデルのシビックには6MTが設定されず。通常モデルと差別化を図っています。ドライブモードスイッチを採用、新たなドライブモード、自分好みの設定を登録できる「INDIVIDUAL」モードも搭載。
新型 シビック マイナーチェンジ 安全装備
フルモデルチェンジによりホンダセンシングスイートを採用し、以前よりも広い視野を提供する新しいカメラによりシステムが改善されました。さらに、より優れたソフトウェアとの連携により、システムはより多くの車両を認識し、歩行者、自転車、その他の車両をより迅速に識別できるようになりました。アダプティブクルーズコントロールも改善され、より自然なブレーキ感と迅速な反応が実現されました。これにより、車線を維持しながらも、より自然な運転が可能です。
今回のマイナーチェンジでは新たに「急アクセル抑制機能」を採用。さらに、性能が進化した先進の安全運転支援システムでさまざまなシーンでの運転をサポート。
さらに、世界初の設計として、特定の種類の衝突時の頭の動きをより適切に制御することにより、脳損傷を軽減するエアバッグが発表されました。ドーナツ型の運転席エアバッグは事故の際に頭を抱きしめ、同様に開く本のような形状の3面助手席エアバッグも同様の機能を持ちます。
Honda SENSING
Honda SENSING標準装備するが、旧型よりも先進性を高た夜間歩行者などにも対応したモデルを搭載します。
システム 装備 | 新型シビック |
---|---|
衝突軽減 ブレーキシステムCMBS | ◯ (昼・夜間歩行者 自転車) |
誤発進抑制機能 | ◯ |
歩行者事故低減ステアリング | ◯ |
路外逸脱抑制機能 | ◯ |
渋滞追従機能付ACC | ◯ |
LKAS | ◯ |
標識認識機能 | ◯ |
後方誤発進抑制機能 | ◯ |
オートマチックハイビーム | ◯ |
近距離衝突軽減ブレーキ | ◯ |
トラフィックジャムアシスト | ◯ |
アダプティブドライビングビーム | ◯ |
急アクセル制御機能 NEW | ◯ |
新型シビック マイナーチェンジ モデル 価格グレードについて
原材料価格や物流費などの世界的な高騰に伴い、マイナーチェンジのタイミングで価格改定が行われます。e:HEVは、1グレードから、ガソリン車と同じく「e:HEV EX」と「e:HEV LX」の2グレードに変更しました。更に6MTはRS専用となり、各グレードでは廃止となりました。
グレード | エンジン | 駆動 方式 | トランス ミッション | 価格 (10%) | 新価格 (10%) |
---|---|---|---|---|---|
LX | 1.5L 4気筒VTEC ターボエンジン | FF | CVT (トルコン/ 7スピードモード付) | 3,190,000円 | 3,448,500円 |
6MT | 3,190,000円 | - | |||
EX | CVT (トルコン/ 7スピードモード付) | 3,539,800円 | 3,798,000円 | ||
6MT | 3,539,800円 | - | |||
RS | 6MT | - | 4,198,700円 | ||
e:HEV LX | 2.0L 直噴エンジン+ モーター 「SPORT HYBRID i-MMD」 | 電気式 無段変速機 | 3,940,200円 | 3,999,850円 | |
e:HEV EX | 電気式 無段変速機 | - | 4,307,000円 |
新型 シビック について
ボディ形状は「シビック ハッチバック」と「シビック タイプR」のみが日本に導入されます。米国などでは4ドアセダンも用意しています。「シビック」日本モデルは2021年6月24日に公開され、2021年8月5日に2021年9月3日に発売することが発表されました。
Honda独自のM・M思想に基づき、従来のモデルよりも洗練された高級感のあるデザインを追求し、低くて広いスタンスを実現しました。第10世代モデルの低い全体の高さと低いヒップポイントから出発し、新しい「薄くて軽い」デザインの精神を採用しました。これには、低いフードやフロントフェンダー、そして低い水平ベルトラインも含まれます。
高張力鋼とアルミニウムを戦略的に使用することで、ねじり剛性が8%向上し、曲げ剛性が13%向上しました。これにより、乗り心地、取り扱い、安全性が向上します。マクファーソンストラット式を前面に配置し、低摩擦のボールジョイントとフロントダンパーマウントベアリングがステアリングフィールを向上させます。
一方、より大きなコンプライアンスブッシングは過酷な路面を最小限に抑え、2つのリアロアアームも新しいブッシングを採用してキャビン内の振動を低減し、直線の安定性を向上させました。
ボディサイズは全長4,550mm(+30mm)、全幅1,800mm(0mm)、全高1,415mm(0mm)、ホイールベース2,735mm(+35mm)となっています。
新型 シビック フルモデルチェンジ インテリアについて
インテリアは水平・直線基調のデザインとし、HMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)の理念に基づいて視線移動を軽減し、操作類を動線に沿って配置して視界を良くしました。全席で爽快な視界を提供するために、しっかりとした「かたまり感」のあるソリッドなフォルムを持つ「スリーク&ロングキャビン」を採用しました。
また、ダッシュボードの上部はフロントガラスに反射しないようにカットラインを最小限に抑える設計となっています。さらに、視認性を高めるためにミラーをAピラーから離して配置しました。
メーターには新型の「10.2インチインストルメントクラスター」を採用し、センターディスプレイには「9インチHonda CONNECTホンダディスプレイ」を搭載しています。このシステムは「Apple CarPlay」「Android Auto」に対応しており、ホンダ車専用の車載通信モジュール「Honda CONNECT」も搭載しています。
さらに、高品質な音響を提供するために「12スピーカーのBOSE製オーディオシステム」を採用し、「オートブレーキホールド」機能や「パーキングブレーキシステム」も装備しています。
新型 シビック フルモデルチェンジ エンジンについて
2つの4気筒エンジンを採用しています。まず、1.5L直4気筒 VTEC ターボエンジンは、最高出力が134kW(182PS)/6,000rpm、最大トルクが240Nm(24.5kgfm)/1,700-4,500rpmです。ターボチャージャー付きエンジンの数値は、前世代の同じエンジンに比べて6hpと15lb-ftのトルクアップが得られます。
さらにハイブリッドにはスポーティなハイブリッドシステムe:HEVを採用した、2.0L 直噴エンジン+モーター「2モーターハイブリッドシステム」を採用します。
スペック | 新型シビック |
---|---|
全長 | 4,550mm |
全幅 | 1,800mm |
全高 | 1,415mm |
ホイールベース | 2,735mm |
エンジン | 1.5L 4気筒VTEC ターボエンジン |
最高出力 | 134kW(182PS)/ 6,000rpm |
最大トルク | 240Nm(24.5kgfm)/ 1,700-4,500rpm |
トランス ミッション | CVT/6MT |
駆動方式 | 2WD |
WLTCモード燃費 | 16.3km/L |
乗車定員 | 5名 |
予想価格 | 3,190,000円〜 3,539,800円 |
スペック | 新型シビック ハイブリッド |
---|---|
全長 | 4,550mm |
全幅 | 1,800mm |
全高 | 1,415mm |
ホイールベース | 2,735mm |
エンジン | 2.0L 直噴エンジン+ モーター 「SPORT HYBRID i-MMD」 |
最高出力 | 107kW(145ps)/ 6,200rpm |
最大トルク | 175Nm(17.8kgm)/ 4,000rpm |
モーター 最高出力 | 135kW(184ps)/ 5,000-6,000rpm |
モーター 最大トルク | 315Nm(32.1kgm)/ 0-2,000rpm |
トランス ミッション | 電気式 無段変速機 |
駆動方式 | 2WD |
WLTCモード 燃費 | -km/L |
乗車定員 | 5名 |
価格 | 394万200円 |
新型 シビック マイナーチェンジ まとめ
- エクステリアに前後に「RS」赤いエンブレムを採用
- 専用フロント&サイドロアースカート。専用テールゲートスポイラー
- トランスミッションには6MTを採用する
- Honda SENSINGには急アクセル制御機能を新たに採用
- 専用18インチアルミホイール
- インテリアはRS用の赤いステッチが施されたスエードと合成皮革の張りシート、アルミペダルなど
新型シビック Q&A
- 新型シビックのRSグレードはどのような性能向上があるのか?
-
エンジン出力とトルクの向上:1.5L VTEC TURBOエンジンに専用チューニングを施し、最高出力と最大トルクを向上させます。具体的な数値は未発表ですが、現行モデルよりもスポーティーな走りが期待できます。足回り、ブレーキシステムの強化:専用セッティングのサスペンションや強化されたブレーキシステムの採用により、ハンドリング性能と制動力が向上します。
- 新型シビックRSの具体的なエクステリアデザインはどのようなものか?
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フロントグリル、バンパー、ヘッドライトのデザイン変更、RSグレード専用のスポーツシート、ステアリングホイールの採用:スポーティーな雰囲気を演出する専用装備が追加されました。
- シビックRSの競合車とはどのようなモデルが考えられるのか?
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スバル WRX S4 マツダ MAZDA3 フォルクスワーゲン ゴルフがライバル車種になります。
編集部から一言
ホンダにとって「シビック」は世界戦略車種という存在であり販売力の高い車種です。今回は走行性能に焦点を当てた新グレード「RS(アールエス)」が新たに追加されます。
シビックタイプRは2024年5月の時点でも受注は一時停止中と簡単には手に入らない今、最高出力をあげ、専用装備をつけたRSは、こっちもありかもと思わせてくれる1台かもしれませんね。
今回のマイナーチェンジで、スポーティーな走りと洗練されたデザインをさらに進化させた新型シビック。9月12日の発売が待ち遠しい一台です。
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