日産は新型「ジューク」のフルモデルチェンジを行い2019年9月3日発表(現地時間)した。2代目となる新型は残念ながら国内の生産および販売を終了する、海外専売車種となった。
2019年2月4日に英国で最大の自動車組み立て工場である日産のサンダーランド工場で、次期型「ジューク」と次期型「キャシュカイ」を生産すると発表。2019年9月12日〜9月22日開催されるフランクフルトモーターショー 2019にて世界初公開される。
新型ジューク 公式発表について
2015年9月15日から開催されたフランクフルトモーターショー2015でグリップス(Gripz Concept )クロスオーバーSUVコンセプトを披露した。
デザインはフロントマスクをブーメラン型のヘッドライト「V-Motion」形状で構成されておりジュークよりもやや小さな全長4,100mm、2+2シーターのクロスオーバーSUVのコンセプトモデル1970年代に活躍した「Datsun 240Z」のラリーマシンをイメージしたツートーンのボディカラー観音開きのウイングドア、ロードサイクルを採用している。この、リップス(Gripz Concept )クロスオーバーSUVコンセプトが新型ジュークである。
スペック | Gripz Concept |
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全長 | 4,100mm |
全幅 | 1,890mm |
全高 | 1,500mm |
ホイールベース | 2,580mm |
2019年9月3日(現地時間)に新型ジュークを正式発表する。ティーザー画像が事前に公開された。
2019年7月22日(現地時間)に更にティーザー画像を発表した。
新型ジュークについて
フルモデルチェンジした2代目となる新型ジュークはエクステリアデザインは先代モデル特徴である象徴的な円形ヘッドランプを継承した、上部には水平ラインのLEDライトから流れる様に大型Vモーショングリルに繋がる。更にCピラーに「フローティングルーフ」デザインを採用。9年ぶりとあって現代らしさと良い意味で奇抜さが取れ万人受けしながらも先代のデザインを継承したイメージがある。
新型マーチ(マイクラ)やルノーキャプチャーから採用された新CMF-Bプラットフォームを採用する。CMF(Common Module Family、コモン・モジュール・ファミリー)とは日産自動車とルノーが共同開発した、プラットフォーム基本的に「コックピット」、「エンジン」、「フロントアンダーボディ」、「リヤアンダーボディ」の各モジュールに「電子アーキテクチャー」を加えた5つのモジュールから構成されるのがCMFである。
更に先進安全技術「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」をはじめとする 「セーフティシールド360」「プロパイロット」など搭載。
新型ジューク 新型CMF-Bプラットフォームについて
従来、セグメントごとに設計・開発・製造していたプラットフォームを、複数のプラットフォームに共通したモジュールとして増加させることで、コンポーネントを共有化し、プラットフォームごとの台数を増やすことが出来るシステムとして開発された。これにより、コンパクトカークラスから大型セダン、SUVまで幅広く展開させることが可能であると同時に、ルノー=日産アライアンスの特徴であるスケールメリットを活かし、「開発費削減」「部品点数削減」「製造コスト削減」「工期短縮」を効率よく行うことで、すべてのアイテムの経費を軽減させる役割も担う。
先代モデルで採用していた17インチホイールから、19インチホイールを採用。更にボディサイズを拡大、室内空間も広くなった。
新型ジューク インテリア
インテリアはインパネの上面にソフトパットを使用し高級感を高めた。NissanConnectインフォテインメントシステムは、Apple CarPlay、Android Auto、およびGoogle Assistantと互換性のある8インチタッチスクリーンディスプレイを採用。電動パーキングブレーキ&ホールドを採用。
新型ジューク 搭載エンジン(海外モデル)について
1.0L 直列3気筒ターボエンジンを搭載。最高出力86kW(117ps)、最大トルク200 Nm、6速マニュアルトランスミッションまたは7速DCTデュアルクラッチトランスミッションの組み合わせ。
新型ジューク スペック (海外モデル)
スペック | 新型ジューク |
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全長 | 4,210mm |
全幅 | 1,800mm |
全高 | 1,595mm |
ホイールベース | 2,636mm |
日産 新型 ジューク フルモデルチェンジ 2代目 欧州モデル 2019年9月3日発表
新型ジュークにe-POWER 搭載( Range Extender:航続距離延長装置 )
日本モデルには2016年11月2日に発売した新型ノート同様にハイブリッドモデル(新型ジューク e-POWER)を追加する。e-POWERは電気自動車(EV)に発電専用のエンジン(Range Extender:航続距離延長装置)を搭載。更に2018年7月5日に新型ノートe-POWERの4WDモデルを発売した。この4WDモデルを新型ジュークe-POWERにも搭載する。
レンジエクステンダーとは、電気自動車(EV)に発電専用のエンジンを搭載することにより、航続距離を延ばすための装置。ハイブリッドカーがエンジンとモーターを使い分けながら走行するのに対して、レンジエクステンダーEVで車両の駆動に用いるのはモーターのみ。エンジンはあくまでもバッテリーを充電するためのみに使われる。EVでは航続距離が最大のネックといわれていますが、これを補完する技術として注目を集めている。搭載するバッテリーの容量をある程度まで抑えられるため車内スペースが確保できたり、バッテリーにかかるコストを抑えられるというメリットもある。どうしても現在のバッテリー技術だけでは走行距離が300km前後が限界でありこのシステムで発電を行うことでガソリンをそこまで使うことなく走行距離500kmも夢ではなく実用化が期待される。
新型ジューク e-POWER 搭載システム
1.2L直噴ミラーサイクル+モーターとなる。
スペック | 直列3気筒DOHC1.2Lエンジン 「HR12DE」(発電用) |
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最高出力 | 79ps/5,400rpm |
最大トルク | 10.1kgm/3,600-5,200rpm |
モーターはリーフと同様のモデルを採用する。
原動機
型式 | EM57 |
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モーター定格出力 | 70kW |
モーター最高出力 | 80kW (109PS)/3,008〜10,000rpm |
モーター最大トルク | 254N・m(25.9kgf・m)/0〜3,008rpm |
エンジンの発電と回生ブレーキの発電でバッテリーに充電を行う。
新型ノート e-POWERはJC08モード燃費37.2km/Lであるが、車両重量などにより燃費が落ちるがJC08モード燃費30.0km/Lとなるだろう。
新型ジューク e-POWERの強み
更に、リーフと同じモーターを採用することから走り出しはGT-Rにも負けないと言われており、退屈しない街乗りもキビキビ走ることができる車となりそうだ。新型 リーフ 対 180SX (SPORTS CAR) リーフのほうが速い!!プロモーション動画も公開されている。
トヨタ新型C-HRのハイブリッドモデルを越える日産らしいハイブリッドモデルとなりそうだ!!
EVでは航続距離が最大のネックといわれていますが、これを補完する技術として注目を集めている。搭載するバッテリーの容量をある程度まで抑えられるため車内スペースが確保できたり、バッテリーにかかるコストを抑えられるというメリットもある。マツダは既に、排気量300ccのシングルロータリーエンジンを発電機として搭載した新型デミオ REを発表しており旧型デミオEVは走行距離200km/Lだがそれを400km/Lまでupしたという。また、実はレンジエクステンダー搭載EVはすでにあり、BMWの「i3」がすでに発売となっている。レンジエクステンダーもオプションで用意している。i3は、走行距離が130~160kmだが、排気量650ccの2気筒の発電用エンジンや容量9lの燃料タンクを搭載する。レンジエクステンダーを使えば、走行距離を300kmまで伸ばすことが可能。
新型ジューク 先進安全技術 「セーフティシールド360」「プロパイロット」など搭載
「 360° セーフティアシスト」は、7種類の先進運転支援システムで構成される。「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」「踏み間違い衝突防止アシスト」「アダプティブハイビームアシスト/ハイビームア」「後退時車両検知警報 RCTA」「インテリジェントLI /LDW(車線逸脱警報)」「RCTA 後退時車両検知警報」「標識検知機能」を採用。
インテリジェント エマージェンシーブレーキ
フロントカメラで前方の車両(約10〜80km/h)や歩行者(約60km/h以下)を検知。夜間走行時にも動作。衝突の可能性が高まるとメーター内ディスプレイへの警告表示とブザーで注意を喚起し、ドライバーに回避操作を促します。万一、ドライバーが安全に減速できなかった場合には、ブレーキによる衝突回避操作をサポート、または衝突時の被害や傷害を軽減。
踏み間違い衝突防止アシスト
進行方向に壁などがある場所での駐車操作中(約15km/h未満)、ブレーキ操作が遅れたり、アクセルペダルをブレーキペダルと間違えて踏み込んでしまった場合、警告すると共にエンジン出力やブレーキを制御し、過度の加速や衝突防止を支援。車両や歩行者の検知。
インテリジェントLI /LDW(車線逸脱警報)
意図せず走行車線を逸脱しそうな場合、表示と音で注意を喚起。
アダプティブハイビームアシスト/ハイビームアシスト
前方検知用のカメラで、先行車や対向車のライト、道路周辺の明るさを検知し、ハイビームとロービームを自動で切り替え。
RCTA 後退時車両検知警報
後退時に後方を横切ろうとする車両に衝突する恐れがあるとき、警報によってドライバーに注意を促す。
インテリジェント BSI(後側方衝突防止支援システム)
死角になりやすい隣接レーンの後側方を走行する車両を検知すると、ドライバーに表示で知らせ、さらに車線変更を開始した場合には、警報とともに車両をもとの車線内に戻すような力を発生し、隣接レーンの車両との接触を回避するようアシスト。
標識検知機能(進入禁止標識検知、最高速度標識検知、一時停止標識検知)
フロントカメラにより前方の「車両進入禁止標識」「最高速度標識」「一時停止標識」を検知。メーター内ディスプレイへの警告表示とブザーでドライバーに伝える。
新型ジューク オプション 採用
インテリジェント ルームミラー
インテリジェント ルームミラーは、車両後方のカメラ映像をミラー面に映し出す。
インテリジェント クルーズコントロール
先行車を検知している場合、ドライバーが設定した車速(約30~100km/h)を上限として、停止~約100km/hの範囲で先行車との車間を保つよう追従走行。
インテリジェント アラウンドビューモニター
上空から見下ろしているかのような映像をディスプレイに映し出し、
スムースな駐車をサポート。
プロパイロット
高速道路で負担を感じる二大シーンで、アクセル、ブレーキ、ステアリング操作をクルマがサポート。
プロパイロット パーキングアシスト
3ステップの操作だけで駐車完了するまでドライバーをアシスト。ステアリング、アクセル、ブレーキ、シフト、さらにパーキングブレーキまですべて制御。
日産 360° セーフティアシスト 全方位運転支援システム とは?搭載車について
新型ジューク スパイショット
既にテストカーの走行が行われておりスパイショットの撮影もされている。
新型ジューク e-POWERの発売日
気になる発売日は2019年12月頃に販売を開始する。
新型ジューク e-POWER スペック (予想)
スペック | 新型ジューク e-POWER |
---|---|
全長 | 4,210mm |
全幅 | 1,800mm |
全高 | 1,595mm |
ホイールベース | 2,636mm |
エンジン | 直3 1.2L エンジン+モーター |
最高出力 | 79ps/5,400rpm |
最大トルク | 10.1kgm/3,600-5,200rpm |
モーター最高出力 | 109ps/ 3008〜10,000rpm |
モーター最大トルク | 25.9kgm/0-3008rpm |
トランスミッション | CVT |
駆動方式 | 2WD(FF)/4WD |
JC08モード燃費 | 30.0km/L |
価格 | 290万円〜320万円 |
新型 ジューク 競合車種について
競合となる車種は発売当初とは違い多くあり、トヨタ「C-HR」ホンダ「ヴェゼル」マツダ「CX-3」がライバルとなる。
e-POWERの今後について
日産は今後、「e-POWER」 モデルを次々に導入する。
ジュークについて
2010年2月にフランスで発表された。2010年6月9日に日本国内で1.5L FF車の販売が開始された。2010月にその他欧州市場で、9月に北米市場で発売された。プラットフォームには、Bプラットフォームが採用された。サスペンションはベースとなったキューブ同様フロントにカヤバ工業製ストラット式サスペンションリアにトーションビーム式サスペンション(4WDはマルチリンク式サスペンション)を採用する。ジューク発売後、各社コンパクトSUVに力を入れている。
ジューク