2024年(令和6年)現在、スバル アイサイトはSUBARUの「運転支援システム」をコンセプトに開発され、Ver.2 Ver.3と進化を果たし、アイサイトXへと進化を果たしている。機能の違いや搭載車種についてまとめてみた。
2024年 アイサイト搭載車 一覧
2024年3月現在のスバルのアイサイト搭載している車種一覧です。
システム | アイサイト Ver.3 | 次世代 アイサイト | アイサイトX |
---|---|---|---|
インプレッサ | - | ◯ | - |
クロストレック | - | ◯ | - |
レヴォーグ | - | - | ◯ |
レイバック | - | - | ◯ |
レガシィアウトバック | - | - | ◯ |
フォレスター | - | ◯※ | - |
WRX S4 | - | - | ◯ |
BRZ | ◯ | - | - |
※フォレスターは2眼タイプのアイサイト搭載。
※最新自動車情報調べ
スバル「アイサイト」について
スバル独自の先進運転支援システム「アイサイト」は、2008年に初搭載されて以来、常に進化し続けています。ステレオカメラ(現在の次世代モデルは3眼です)を用いて前方車両や歩行者などを認識し、衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制機能など、安全運転をサポートする機能を提供。アイサイトは、その高い安全性能で多くの評価を得ている。NASVAの2023年度自動車アセスメントにおいて、最高評価ファイブスター賞を獲得。
アイサイト Ver.2 Ver.3 違いについて
Ver.2からVer.3でユニットの小型・薄型化。カメラをCCD(モノクロカメラ)からCMOS(カラーカメラ)とすることによる視認性能の向上。視野角・視程を従来比40%向上。カラーカメラ化による先行車ブレーキランプ認識機能の追加。それに伴うCPUの高速化・車両制御の精緻化。衝突回避の最大対応速度が50km/hに向上。電動パワーステアリングを協調させたアクティブレーンキープ機能と車線逸脱抑制機能の追加。AT誤発進抑制制御にバック方向が追加された。
アイサイトツーリングアシストについて
アイサイトツーリングアシストはVer.3の進化版ではあるが厳密にはバージョンを変更ではなく「後退時自動ブレーキシステム」「全車速追従機能付クルーズコントロール」「全車速車線中央維持」「先行車追従操舵」「ボイスアナウンス」を追加。アクセル、ブレーキ制御とステアリング制御を合わせたことでさまざまなシーンで運転負荷を大幅に軽減させることができる。
次世代アイサイトについて
ステレオカメラが日立製からスウェーデンのヴィオニア社製の広角カメラ(従来から解像度は1.2メガピクセルから2.3メガピクセルに向上し、水平画角は2倍弱広い)、従来の後側方レーダー、後部の超音波センサーに加えて、車両前部の左右にミリ波レーダーが搭載。カメラの視野角の拡大は、カメラカバーをフロントガラスに密着させて搭載位置が前進したことが寄与。ブレーキブースター(ブレーキ力を高める装置)は電動式になり、アイサイトによる反応を向上。プロセッサにはザイリンクス社のFPGAであるZynq UltraScale+ MPSoC(マルチプロセッサシステムオンチップ)を採用。
アイサイトX
新世代アイサイトに追加可能な「高度運転支援機能」である。三菱電機と共同で開発した3D高精度地図ユニットと準天頂衛星「みちびき」を利用した高精度GPS情報を利用する。
渋滞時ハンズオフアシスト
約50 km/h以下での走行時にハンドルから手を放すことが可能になった。
渋滞時発進アシスト
ACC使用時、停止からの自動再発進までの時間が従来の3秒から約10分に伸びた。これは、フロントレーダーの追加と、ステレオカメラの画角の拡大により、割り込み車両をより正確に検知出来るようになったためとされる。
アクティブレーンチェンジアシスト
70-120km/hでの走行時に方向指示器のレバ―を操作すると操舵支援を行い、車線変更をアシストする。
カーブ前の速度制御
カーブに合わせた適切な速度に制御する。料金所前速度制御ETCゲート通過に適した速度に制御する。
ドライバー異常時対応システム
ドライバーの異常を検知すると自動で非常点滅表示灯(ハザードランプ)やホーンで周囲に知らせながら、車両を減速・停止させる。本機能は全車速追従機能付クルーズコントロール(ACC)で走行中、かつ車線中央維持・先行車追従操舵機能が動作中であることが前提条件である。これらの機能は高速道路や有料道路など、自動車専用道路における使用を想定したもので、一般道路での使用は非推奨行為とされている。3D高精度地図データにより急カーブ区間と判断された場合、後方になるまで走行して停車する。また、路肩に寄せる動作は行われない。
3D高精度地図データ
年4回の更新が行われるとされる。
アイサイト Ver.2 Ver.3 次世代アイサイト(アイサイトX)の違いは?
システム | アイサイト Ver.2 | アイサイト Ver.3 | 次世代 アイサイト |
---|---|---|---|
方式 | ステレオカメラ (CCD) | ステレオカメラ (CMOS) | ステレオカメラ+ ミリ波レーダー |
プリクラッシュ セーフティ | ◯(30km/h) | ◯(50km/h以下) | ◯ |
歩行者衝突回避 | ◯(30km/h) | ◯(35km/h) | ◯ |
全車速追従機能付 クルーズコントロール | ◯ (0km/h〜 約100km/h) | ◯ (0km/h〜 約120km/h) | ◯ |
先行車追従操舵 | - | - | ◯ |
車線中央維持 | - | ◯ | ◯ |
車線逸脱抑制 | - | ◯ | |
停止保持 | - | ◯ | ◯ |
車間距離 | 3段階 | 4段階 | 4段階 |
AT誤発進抑制 | ◯ | ◯ | ◯ |
AT誤後進抑制 | - | ◯ | ◯ |
後退時ブレーキ アシスト | - | - | ◯ |
自車のふらつき警報 | ◯ (50km/h以上) | ◯ | ◯ |
車線逸脱警報 | ◯ (40km/h以上) | ◯ (40km/h以上) | ◯ |
ハイビーム アシスト | - | ◯ | ◯ |
リアビークル ディテクション | - | ◯ | ◯ |
ボイス インフォメーション | - | ◯ | ◯ |
前側方プリクラッシュ ブレーキ | - | - | ◯ |
緊急時プリクラッシュ ステアリング | - | - | ◯ |
渋滞時ハンズオフ アシスト | - | - | ◯※ |
渋滞時発進アシスト | - | - | ◯※ |
アクティブレーン チェンジアシスト | - | - | ◯※ |
カーブ前の速度制御 | - | - | ◯※ |
料金所前速度制御 | - | - | ◯※ |
ドライバー異常時 対応システム | - | - | ◯※ |
※アイサイトX搭載車
安全な車ランキング
2024年時点で現行モデルとして発売される車種をNASVAの自動車安全性能の総合ランキング順に並べてみると自動車安全性能2020において最高得点を獲得「クロストレック・インプレッサ」が最も点数が高くかつファイブスター賞を獲得している。「アイサイト」の性能の高さが出ている。しかし、採点基準が違うころの「レヴォーグ」の方が、上位モデルであるため今の基準で点数を出せば高い可能性がある。更に上位はやはり最近発売されたばかりの車種が占めており安全装備の向上が得点に影響しているのがよくわかる。
順位 | 車名 | 車名 | 自動車安全性能 総合得点 |
---|---|---|---|
1 | スバル | クロストレック インプレッサ | 193.53点 |
2 | トヨタ | クラウン クロスオーバー | 188.39点 |
3 | スバル | レヴォーグ | 186.91点 |
4 | マツダ | CX-60 | 186.77点 |
5 | トヨタ | ヴォクシー | 186.44点 |
6 | スバル | ソルテラ | 186.16点 |
7 | スバル | レガシィ アウトバンク | 185.02点 |
8 | トヨタ | シエンタ | 185.33点 |
9 | 日産 | サクラ | 184.92点 |
10 | 日産 | セレナ | 184.34点 |
11 | レクサス | NX | 183.28点 |
12 | トヨタ | プリウス | 180.60点 |
13 | 日産 | エクストレイル | 180.34点 |
14 | トヨタ | カローラクロス | 179.68点 |
15 | トヨタ | ハリアー | 177.68点 |
16 | ホンダ | ヴェゼル | 177.04点 |
17 | 三菱 | アウトランダー | 176.77点 |
18 | 日産 | ノート | 176.73点 |
19 | 日産 | ルークス | 176.54点 |
20 | 日産 | デイズ | 175.72点 |
21 | トヨタ | ヤリスクロス | 175.70点 |
22 | ホンダ | フィット | 174.40点 |
23 | トヨタ | カローラ ツーリング | 173.81点 |
24 | トヨタ | アクア | 173.79点 |
25 | トヨタ | ヤリス | 173.41点 |
※最新自動車情報調べ
【2024年】安全な車ランキング ベスト25 NASVA 最高評価 ファイブスター賞
アイサイトについて
EyeSightはステレオカメラの映像を用いるシステムを採用しており、他社ではミリ波レーダを利用したシステムの場合、欠点を補うため、単眼式カメラやその他センサと組み合わされることが多く、結果としてコストの上昇を招いているが、EyeSightの場合、カメラのみで高精度、高機能を実現したことによって価格を比較的低く抑えることに成功している。欠点としては車外にセンサが露出しているシステムに比べ人間の視覚と同じく天候や周辺の明るさの影響を受けるため夜間や濃霧、豪雨、西日との正対、カメラの死角に対しては弱い。安全性能のプリクラッシュセーフティ性能としては現在他社に劣りはじめてきている。そこで新たに採用された「次世代アイサイト」ミリ波レーダーが搭載し更なる安全性を高め、「アイサイトX」を搭載することで他社に劣らない機能としてはクルーズコントロールが半自動車を可能にし、疲労軽減を可能にしており、結果的に事故を減らすことに繋がるだろう。
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